ぎょーむ日誌 2006-06-(21-30)
2006 年 06 月 21 日 (水)
-
0725 起床.
朝飯.
コーヒー.
樹木個体内資源分割についてうだうだと考えるけれどよくわからず.
そもそもこれって「分割」という問題なのだろうか?
0910 自宅発.
曇.
0925 研究室着.
-
夏至,
か.
一年が半分オワった気分になる.
本日の札幌市の日の出は 0355 だったそーで.
昼間時間およそ 15.5 時間.
ということで,
当地は今年も白夜になりませんでした.
-
何やら甲山さんからの依頼で,
自治体べつのデータを県別に変換するという奇妙な下うけ作業.
R
の
tapply()
でいっぱつで片づくたぐいの計算だが
……
なんだかあちこちに欠測があり,
しかも欠測記号が列によってばらばら.
かかる呪われは呪われ言語をもってあたるべし,
ということで Perl で変換.
R では
tapply(目的の列, 県名列, function(x) sum(x, na.rm = FALSE))
で終了.
-
アカマツ論文かきなおしにまつわる cover letter かき.
現時点ではまだ共著者の小林さん (香川大) にみていただいている段階だけど,
私のアタマの中から
すぐにアカマツ成長モデリングの記憶が揮発してしまいそうなんで,
とりあえず編集者・査読者に対応ぐあいを報告する作文を試みてみる.
-
いきづまるとお茶部屋かたづけをしてみたり.
-
各項目に関する対応がひととーりかけたので昼飯.
-
「こう改訂しました」手紙の文案,
ぢりぢりと書きすすめる.
ひととーりできたので,
これまた香川にお送りしてしまう.
ふう.
時刻は 1537.
ひとやすみ.
-
またお茶部屋かたづけとか.
これは気分転換になる.
-
アカマツ原稿のほうをまた見なおすべきなのかもしれないが
……
もはやアカマツ飽和に到達したので,
苫小牧樹木直径成長論文の原稿のほうをみなおす.
-
小林さんとアカマツ原稿についてのメイルやりとりしてるうちに,
やはり
これはしばらく放置してアタマを冷却して,
むしろいったん忘れるぐらいのほうがよいかも,
という気もしてきた.
いや,
統計モデルまわりはもはや改善しようがないと思うんだけど,
その説明のやりかたとかはね.
-
1910 研究室発.
雨.
1925 帰宅.
運動.
体重 74.2kg.
-
昨日きいたサロベツ播種実験の統計モデルを検討してみる.
これは実験場所の埋土種子・飛来種子といった
人間には統制もできなければ観察もできない
「隠れ変数 (hidden / latent variable)」
を内包した系なので,
毎度毎度のことながら階層ベイズモデル以外では解決が難しい問題だ.
播種種子数,
埋土・飛来種子数,
発芽確率,
発芽数
……
それぞれの尤度関数や事前分布を検討していくと,
野外実験系全体をじつにすっきりととりこめる,
つまり JAGS
なんかでもすんなり解けそうなモデルになる,
とわかった
(サロベツなヒトたちが期待してる結果になるかどうかはわからんけど).
やっぱり発芽数みたいなカウントデータは
合理的な統計モデリングがやりやすくていいよねえ
……
これに比べると,
カタチだの「分割」だのの問題ってのは悪夢としかいいようがないな.
-
[今日の運動]
-
[今日の食卓]
- 朝 (0810):
米麦 0.7 合.
ネギ・ブナシメジ・コンニャク・油揚・サバの味噌汁.
- 昼 (1340):
研究室お茶部屋.
米麦 0.5 合.
ネギ・ブナシメジ・コンニャク・油揚・サバの味噌汁.
- 晩 (2110):
米麦 0.7 合.
ネギ・ブナシメジ・コンニャク・油揚・サバの味噌汁.
ニラ卵.
2006 年 06 月 22 日 (木)
-
0620 起床.
朝飯.
コーヒー.
また樹木個体内の重量分割の統計モデルについてうだうだと考える.
0810 自宅発.
曇.
0825 研究室着.
-
さて,
今朝のうだうだの内容だが
……
分割されぐあいを多変量正規分布で表現できないかしらん?
というあたり.
多変量正規分布の応用はべいぢあんまわりでは重要らしいんだけど,
私がまだよく理解してない部分でもある.
一変量確率分布とは異なるこの「ふわふわ」感はなンとも
……
-
極端な例を考えてみよう.
多変量正規分布,
平均どれもゼロ・分散どれも 1
で共分散は -1 から 1 の無情報超事前分布で表現できる,
という「部品ごとの資源ぶんどり能力」あらわす事前分布があったとして,
現象の記述に何か役だつだろうか?
-
うーん,
何かちがうような気がする.
むしろ根のような特定の部品がさらにいくつかの小部品に分割できるとして,
これら小部品のあいだで「同等」に資源が分割されているのか,
それとも相互作用みたいなものがあるのか,
といった状況の記述に使うものなのではないかな
……
これはこれで有用そうな気はするけれど.
-
しかし成長過程をみているわけではない,
んだよね.
思考停止.
-
なにやらアヤしげなメイルが.
来年 10 月に札幌ちかくで個体群生態学会シンポジウムやるから
手つだいませんかという Bcc メイル.
うーむ,
個体群生態学会か
……
私はこの学会にかかわったことはないんだけど,
「まあ,
べつに個体群生態学会とか入らなくていいんじゃない」
と思ってた理由の一部は,
期せずして横国大の松田さんによる
個体群生態学会について
で説明されているなあ.
とりあえず,
メイルの件は静観というか放置してみるか.
-
個体群生態学会には関係ない,
といいつつ統計学手法もっぱらの論文とか書いてしまったら
Population Ecology
に投稿しようか,
などとムシのよいことをもくろんでいるわけだが
(参照: 「合宿 2006」の粕谷さんの
「合宿」のお礼など).
-
本日はこんさる業の一日,
となった.
-
0930 から一時間ほど,
環境研の山形さんと (途中から甲山さんも加わって)
空間統計だのそれに関連する階層ベイズモデルのハナシなど.
-
1050 ごろから夕方まで
富良野
の後藤さんが来てくださったので,
やりかけのトドマツデータ解析の
R
プログラム修正とかあれこれ.
-
さいきん,
ヒトとあまりしゃべらない生活が続いたせいか,
たまにあれこれと口頭で説明するとすごくばててしまった
……
-
こんさる業のよいところは,
むしろ当方が教えられる点が多い,
というあたりか.
-
山形さんから
qgis
という無料
(open source software)
の GIS data viewer があるとご教示いただく
(何やら
GRASS
とあれこれ関係あるらしい).
とうぜんのことながらいろいろな OS に対応しており,
しかも
なぜかしら Vine Linux 用にも qgis の rpm package あり,
packager は誰かと思いきや,
やはりというか
谷村晋さん
だった.
ありがたや.
-
後藤さんとあれこれ試行錯誤しながら
K 関数
Kfn()
の使いかたを勉強した.
ふつーのやりかたは example(Kfn)
にあるとおり ppinit()
つかってデータを初期化する,
というものだ.
ではそうしない場合はどうしたらよいか.
次のような処理になる.
ぽいんとは ppregion()
の設定である.
library(spatial)
d <- read.csv(...) # 何かデータを読む
pp <- list("x" = d$x, "y" = d$y) # データ格納 list の定義
pp$area <- c( # pp$area の定義 (xl, xu, yl, yu が必要)
"xl" = min(pp$x),
"xu" = max(pp$x),
"yl" = min(pp$y),
"yu" = max(pp$y)
)
ppregion(pp) # 重要! ppregion の設定 (pp に pp$area が必要)
kfn <- Kfn(pp, ...) # K 関数の計算 (pp に pp$x と pp$y が必要)
-
夜になって,
本日最後のこんさる.
黒松内周辺で北限のブナ林しらべてる小林君のもちこんできた問題で,
またしても空間統計学がらみなんだが
……
これは一見すると (上述の) K 関数とか使うハナシに見えるんだが,
よくよく考えるとそうではなく,
むしろ最近傍「大径木」の確率を計算すべきものらしい,
とわかってきた.
この計算なら比較的ラクだな.
-
2010 研究室発.
こちらに調査に来ておられる谷さんと「松」で.
参加者 8 名.
2430 帰宅.
-
[今日の運動]
-
[今日の食卓]
- 朝 (0640):
バゲット.
- 昼 (1310):
北大正門前 (東横イン横) 和風居酒屋「駅」の昼定食.
「ドイツふう」カツレツ,
780 円
……
たしかにシュニッツェルふうではあるが,
同時にトンカツふうでもある.
- 晩 (2020):
北大正門前の居酒屋「松」.
2006 年 06 月 23 日 (金)
-
0750 起床.
朝飯.
コーヒー.
0920 自宅発.
曇.
0935 研究室着.
-
昨晩きいた小林君の黒松内問題にとりくんでみる.
「まあ,
簡単に片づくだろう」
と思ったんで.
例によって,
このみとおしは (やや)
甘かったわけだが.
-
データに日本語文字あれこれが.
R (2.3.1 Linux 版)
で日本語文字データをあつかう場合は,
コードが euc-jp で書かれていなければならない,
と.
おそらくゐんどーづとかだと shift-jis にそろえているんだろう.
-
そして,
いつものことながら
……
R には強力な「データ入力まちがい発見」能力がいろいろとあり,
ぼろぼろと入力まちがいがみつかる.
小数点うちわすれ,
種名の不統一,
などなど.
-
で,
データ解析の場合,
統計モデリングだの計算だの何だのやるまえにまずは作図しなければならない.
これをやらないのは,
地図をもたずに登山にいくようなものだ.
とくに今回は空間統計学がらみなので,
文字どーり「地図」作図にさまざまな工夫が必要になる.
[黒松内森林 census データの一部]
先日の大学院実習で小林君指揮のもと M1 の皆さんがとってきたデータ,
の一部.
もちろん
R
による作図.
後述するあれこれ計算の結果の一部も反映している.
わざと低解像度にて表示.
2006 年 06 月 24 日 (土)
2006 年 06 月 25 日 (日)
-
0810 起床.
朝飯.
コーヒー.
-
怠業
……
というか,
一昨日あたりからまた気になってる
JAGS
その他 Baysian 計算ソフトウェアの挙動についてあれこれと調べてみる.
-
まず JAGS であつかうベイズモデルを graphical model
で表現したときに
directed cycle
(有向巡回閉路 -- 図検索)
があるようなモデルは却下される,
という問題について.
Martyn Plummer
さんの書いた JAGS-0.90 用マニュアルにはこの件について明記
(というかなんというか)
されている,
と今ごろになって気づいた.
まぬけだ.
5.8 Directed Cycle
Directed cycles are forbidden in
JAGS
.
There are two important instances where directed cycles are used in
BUGS
.
-
Defining autoregressive priors
-
Defining ordered priors
For the first case,
GeoBUGS
extension to
WinBUGS
provides some ways of defining autoregressive
priors.
These should be available in a future version of
JAGS
.
とのこと.
これだけ,
だけど.
やはり昨日みつけた chain graph うんぬんは Plummer さんのまちがい?
-
ordered priors
なるモノがなんなのかわからないけど,
最初にあげられてる autoregressive prior
なるモノが使えないと,
生態学まわりだとこういう問題があつかえなくなる.
-
(苫小牧の平尾君ふうに言うと)
生態学的な「できごと」の空間相関の推定
(つまり R
だと
geoRglm()
などでとりあつかったりする問題)
-
群集・植物群落・集団遺伝的な構造・ネットワークまわりの推定
-
(ひょっとしたら,だけど)
カタチの問題,
たとえば枝の太さ・長さ関係とか
ということで,
directed cycles を使っていいかどうか,
は重要なんですよ.
-
……
ということで,
そのへん「なンでもアリ」な
OpenBUGS
(非ゐんどーづなヒトたちのための
WinBUGS)
の調査をまた少しススめてみる.
Linux ユーザーには
Tarn Duong
さんの
R Interface to LinBUGS
といった説明もわかりやすい.
とりあえず,
OpenBUGS の計算結果を
library(coda)
の read.coda()
とかで読んでいつものごとき図が描けるようになった.
-
さーて,
ここで directed cycle を含む問題を考えてみよう.
OpenBUGS 用のもっとも単純な例題として,
二変量正規分布の乱数列を Gibbs sampler なんかがいいだろう.
これを
BUGS コードで書くとこうなる
(JAGS とちがって
dnorm()
内のごちゃごちゃ計算は許されない,
とわかった
in OpenBUGS ClassicBUGS release 2.1.1
).
とうぜん Gibbs sampling もできる.
model
{
tau <- 1.0 / (1.0 - rho * rho)
yr <- y * rho
x ~ dnorm(yr, tau)
xr <- x * rho
y ~ dnorm(xr, tau)
}
[二変量正規分布 Gibbs sample]
OpenBUGS の CODA 出力を R で
read.coda()
して図に描くとこうなる.
平均ゼロ,分散 1,相関係数 0.8 の二変量正規分布.
観測データがない場合でも,
上の
model { ... }
のように定義してやれば,
こういう確率分布の Gibbs sampling ができる.
2006 年 06 月 26 日 (月)
-
0740 起床.
朝飯.
コーヒー.
0910 自宅発.
晴.
0925 研究室着.
-
苫小牧樹木直径成長論文修正に関する
即応可能待機命令下における暖気運転として,
現在の原稿をまたよみなおしてみる
……
するとすぐにワキ道にそれてしまって敵国語文法とかの瑣末な点など気になる
(要するに原稿よみに集中してない).
ありがたいことに,
というべきか当節はこういう文法解説などもネット上でみれるわけで
……
-
制限用法で関係代名詞を使ったならば,
その文の先行詞は (関係代名詞より前の部分では)
対象があまり特定されていないはずで,
関係代名詞以降の文がそれを特定する
-
一方で,
非制限用法を使っているならば,
そこまでで先行詞の対象は十分に特定されているべきで,
関係代名詞以降はその補足的な説明である
-
関係代名詞 which 非制限用法だけの特別な用例として,
先行詞ではなくコンマより前の文全体をうけている場合がある
先行詞の特定されぐあい,
と最後の文全体を修飾ってのは明確には理解してなかったなあ.
いやいや,
こんなことにかまけていては
……
と読み続けると
……
あっ,
苫小牧ボス・鍋嶋さん謹製の作文には先行文全体うけの which が使われている
(今まで「先行詞は何か」とか考えずに何となく読んでた).
おそるべし.
-
ネット端末の前に座って読んでると,
ついつい「これって Bayesian で計算したらどうなるかな
……
誰かすでにやってるかな」とか論文検索したりワキ道にそれてしまうので,
起立してよむことに.
先生に立たされた生徒みたいだ.
-
ひととーり読んだのでお茶部屋で着席して昼飯.
-
昼飯後も論文読み.
鍋嶋さんわーるどは奥が深い
……
しかも読んでるうちになんだか「もうしわけない計算結果」だしてしまったのかも
という気分に
……
冷や汗がにじむ.
-
するとなぜか A 棟 5F (6F?) から AIC 質問が.
Bootstrap で AIC がかくもバラつきますか
……
-
スウェーデンから工藤さんのところに滞在研究にきた高山・極地のコケ研究者,
Anniki さんとその元気あふるる御令嬢イリンちゃんを
JR 札幌横のヨドバシにご案内する.
なんでも PC 用の電源ソケットが
日本のものとまったく異なり,
しかも持参した変換器が役に立たない,
とのことで.
ヨドバシ 3F エスカレイターおりてすぐ左に
海外用変圧器のたぐいはならべられている.
店員さんに教えてもらったところによると,
なぜかしらフランス用ということになっているアダプターが
スウェーデン用→本邦用に変換してくれるのである.
ナゾだけど適合したので
一個 180 円で 2 個購入.
イリンちゃん,
店頭配布されてるヨドバシうちわをすばやく確保する.
まだ就学前だけど大学院生みたいだな.
-
研究室にもちかえって試してみるとうまくいった.
ついでに LAN まわりの設定.
ついでにプリンター (skrivare) の設定だが
……
これは意外と簡単で EPSON の日本語サイトからふつーにドライヴァー
をダウンロードしてきてインストールして何も問題なかった.
アタマの中の短期記憶領域にいくつかのスウェーデン語が記憶されてしまった
(が一瞬にして忘却されてしまった).
-
1935 研究室発.
1950 帰宅.
晩飯.
-
[今日の運動]
-
[今日の食卓]
- 朝 (0840):
米麦 0.6 合.
ゆでサバ.
コマツナあえもの.
- 昼 (1320):
研究室お茶部屋.
米麦 0.6 合.
ゆでサバ.
コマツナあえもの.
- 晩 (2100):
米麦 1.0 合.
ニラ卵炒飯.
コマツナ・豆腐のスープ.
2006 年 06 月 27 日 (火)
-
0810 起床.
朝飯.
コーヒー.
0920 自宅発.
晴.
0935 研究室着.
-
いきなり,
OpenOffice.org
つかってる院生から質問.
はい,
OpenOffice は MS おひすファイルとして保存することもできるし,
PDF ファイルとしても出力できます.
-
1030 より
研究室セミナー.
本日は稲葉さんと宮田さん.
稲葉さんは石狩浜の
ハマヒルガオ・
ハマエンドウ・
ウンラン・
エゾカワラナデシコ
の展葉・シュート伸長・開花・結実をまず季節をとおして調べてみます,
といったところ.
宮田さんのハナシは
ひと月ほど前
からいろいろなヒトたちが巻きこまれつつ検討されてた内容で,
樹高によって頂端シュートのカタチがどう変わるか調べる,
というもの.
MCMC 計算をうまく使えば従来研究よりはマシな
カタチに関する推定ができるはずなんだけど,
そのあたりどうすればよいのかまだよくわからない.
-
1300 いったん帰宅.
雨.
洗濯と昼飯.
1400 研究室にもどる.
-
なぜかヒルガオ雑談とか.
-
なんとなく植物のカタチデータとベイズモデルの関係も気になったので,
いろいろと探しているうちに
……
ちょっと方向性はちがうんだけど,
かなりスっとんだ論文をみつけて感銘をウケてしまった.
Ogle K, Wolpert RL and Reynolds JF.
2004.
Reconstructing plant root area and water uptake profiles.
Ecology 85: 1967-1978
(url)
地中の安定同位体垂直分布の観測と
水ポテンシャルとか計算する水分生理学の理論つかって
植物の地下部の機能と構造を推定する
Bayesian framework を開発してしまいました,
というもの.
すごい.
こんなの誰が理解できるんだ.
またしても,
というべきか
Duke 大学の生物学部 + 統計学部の仕事で,
North Carolina 近辺ってのは
よほどヘンな人たちが蝟集させる何かがあるにちがいない.
-
母子里林冠 MCMC 計算プログラムをみなおす
……
さて,
これはどうしたもんかな.
-
1940 研究室発.
2000 帰宅.
晩飯.
-
[今日の運動]
-
[今日の食卓]
- 朝 (0830):
クロワッサン.
- 昼 (1420):
蕎麦.
- 晩 (2200):
米麦 1.0 合.
タマネギ・ニンジン・豆腐のカレー.
2006 年 06 月 28 日 (水)
-
0810 起床.
朝飯.
コーヒー.
0925 自宅発.
曇.
0940 研究室着.
-
朝から 1400 ごろまで,
甲山・高田論文原稿へのコメント.
いろいろと指摘すべき点はあるんだけど
……
なンかますます固着性生物であることを強調してるように思えたんで,
以前から指摘してた計算方法のまちがいについて,
も一度指摘してみる.
とりあえず.
-
ハナシは簡単なことで,
植物の動態モデルの基本なんだけど
……
たとえば下の図みたいに
大きい個体が小さい個体を殺すので,
大きい個体といっしょに小さい個体がいる確率が低い
という状況だったとしよう.
-
わかりやすく極端にすると,
上のような林分の集まりが観察されるだろう.
さて,
ここで「大きい個体と小さい個体が同時に存在している林分」
が存在する確率は?
という質問に対してどう答えるべきか.
-
最初の図をみればわかるように,
大小個体間の相互作用がつよければ,
そんな林分が存在する確率はゼロとかあるいはゼロに近い確率になるだろう.
-
ところが,
植物個体群動態モデルにおけるありがちなまちがい計算方法ってのは
-
大個体は全体の半分の林分に存在するので確率 0.5
-
小個体は全体の半分の林分に存在するので確率 0.5
したがって大小個体をふくむ林分
が存在する確率は 0.5 × 0.5
= 0.25 と計算してしまう,
というもの.
こんなまちがいするはずがない,
と思うだろうけど,
ぢつにありがちなんだよねえ
……
-
とりあえずそういう計算メモまとめて,
甲山さん・高田さんに送信.
どうなることやら.
1400 終了.
昼飯.
-
で,
やはりというか甲山さんはこのあたりの区別は重要ではない,
と考えている,
と.
-
ネット雑用いろいろと.
-
R
から
OpenBUGS
うごかせる
BRugs
なる CRAN package があったのか
……
しかしこれはゐんどーづ専用,
ということで Linux 上にはインストールできづ.
-
まあ,
機能的には
WinBUGS
が一番ススんでいるんだろうけど
……
まあ,
無料の
registration
やれば全機能が使えるらしいんだけどね.
-
午前中の covariance structure 計算みなおす
……
うーむ,
Pacala 先生流 notation で書き直したほうが断然わかりやすい.
呪文は,
アンサンブル平均
……
いや,
単純に「無限個林分集団の平均」の演算子 (operator) <.>
で表記しなおしてるだけだけどね.
-
7/1-7/9 屋久島調査隊がでるんだけど,
その準備でみなさんばたばたしておられる.
「おおざっぱに開空度が測れる道具」
として一年ほど前に田代さんから
spherical densiometer
なるモノがある,
と教えていただいた.
-
ネット上の表記にはやや「ふれ」があるようで,
densiometer ではなく densitometer
(画像検索
spherical densitometer)
でもいくつかみつかる.
-
さらにちょっと違う方式で開空度憶測値をだす
GRS densitometer
なるものがあり,
なぜかしら
GISupply
という旭川にある会社でもあつかっているようで.
-
-
1945 研究室発.
2000 帰宅.
なかなか運動にとりかかれづ.
運動.
体重 73.6kg.
真夜中すぎの晩飯.
-
[今日の運動]
-
[今日の食卓]
- 朝 (0830):
米麦 0.6 合.
タマネギ・ニンジン・豆腐のカレー.
- 昼 (1410):
研究室お茶部屋.
米麦 0.6 合.
タマネギ・ニンジン・豆腐のカレー.
- 晩 (2440):
スパゲッティー.
タマネギ・ニンジン・豆腐のカレー.
2006 年 06 月 29 日 (木)
-
0800 起床.
朝飯.
コーヒー.
0925 自宅発.
曇.
0940 研究室着.
-
R
ねた.
Gören Broström
さんのアナウンスによると,
library(glmmML)
が新しくなったよーだ.
A new version of 'glmmML' (0.28-4) is uploaded to CRAN. The most
important new feature is the possibility to get a p-value for the test
of the hypothesis that the variance of the random effects is zero, on
the wishlist of many R users these days! Note two things: (i) glmmML
only treats random intercepts for binomial and poisson models, (ii) the
p-value is calculated thru bootstrapping (can be slow with large data sets).
-
もひとつ R ねた.
私は棒グラフとかまったく好きではないんだけど,
世の中には棒グラフまにあがたくさんいる現実もあるわけで
……
gregmisc
package 中の library(gplots)
の中の barplot2()
関数を使うとこういった図を生成できる.
-
ネット雑用とか,
甲山さんとモデリング雑談とか.
-
母子里 Gibbs 林冠モデルの MCMC 計算コードみなおす.
今年の 二月後半ごろ
からやってた計算だが
……
これまたよくもまあ短期間でこんなめんどうな計算をやってくれたものよ.
なンかぜんぜん記憶がよみがえらん.
-
昼飯前の時間はこういったあれこれだの,
断片的な勉強だのでオワってしまった.
昼飯.
-
院生たちが明日の研究院じんぱ,
明後日からの屋久島調査の準備とかでもりあがっていて,
ややえきさいとぎみ.
私は周囲を警戒しつつ廊下を移動.
-
論文あつめあれこれ.
-
本日も進捗よろしくないなあ
……
と撤退しようとしたところ,
屋久島調査地地図づくり指令が.
R
による調査地地図づくりは楽しいのでついつい没頭してしまう.
[個体番号つき位置図の例]
調査区もうけて研究するヒトはほぼ必ず必要としているにもかかわらず,
R
でも使わなければなかなか作れない個体番号つき個体位置図.
R を使えばすごく簡単,
という記述は
昨年 8 月
のぎょーむ日誌とかに.
-
2030 研究室発.
2050 帰宅.
晩飯.
-
[今日の運動]
-
[今日の食卓]
- 朝 (0850):
米麦 0.6 合.
ゆでサケ.
- 昼 (1330):
研究室お茶部屋.
米麦 0.6 合.
ゆでサケ.
インスタントみそ汁.
- 晩 (2200):
米麦 0.7 合.
ニラ卵炒飯.
麻婆豆腐.
2006 年 06 月 30 日 (金)
-
0750 起床.
朝飯.
コーヒー.
0915 自宅発.
晴.
0930 研究室着.
-
なンか仕事すすまぬ現実逃避で,
当面のぎょーむとはまったく関係ない
(しかし今年度内に何かやらねばならなくて気が重い)
アリ関係の論文をごそごそと探してみる.
すると
世の中には想像を絶する著者のくみあわせがありうる,
とわかったりするわけで
……
Pacala SW, Gordon DM and Godfray HCJ.
1996.
Effects of social group size on information transfer
and task allocation.
Evolutionary Ecology 10:127-165.
(url)
なンか植物個体内資源分配モデルのアリ版みたいだな.
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いろいろながめてるうちにますます気が重くなってきたので,
通常ぎょーむに復帰する.
苫小牧樹木直径成長論文原稿よみ.
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ひととおりすんだので昼飯.
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直径成長論文に関してはいま少し待機がながびき,
しかも即応体制待機も解除されているらしい
……
との情報について,
なぜかしら,
確度が比較的たかめのうらづけが得られたので,
こちらはいったんおく.
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で,
その待ち時間を利用して
母子里 Gibbs 林冠
のハナシを終わらせてしまいたい,
という努力のほうをススめることに.
ここ数日,
このあたりぱらぱらと見なおしていたんだけど
……
こいつもまたけっこう難物の可能性が高い.
[生態学会大会ポスター]
今年 3 月の新潟大会のもの.
要旨.
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そもそも投稿先だが
……
たぶんふつーの生態学系ぢゃーなるではダメだろう.
母子里研究全体はともかく,
この林冠構造推定計算のハナシは方法論に偏りすぎている.
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どういうところならのせてくれそうかと言うと
……
たとえば,
林冠リモートセンシング → 機能構造推定,
みたいな論文をのせているところだろう.
なんとならば,
この研究は「remote sensing data の新しい解析方法の提案」
にほかならないからである.
[じつは「りもせん」]
左の写真は光センサーアレイで林床ちかくの光分布を計測している
農環研の西村さん (この測定システムの開発者).
葉っぱという対象には手をふれずに,
葉っぱの集団の状態に関する情報を得ているので
広義のリモートセンシング
である.
衛星とばすばかりがりもせんではない
(と独房群時代に安岡さんから教わった).
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ということで,
forest canopy remote sensing estimation
といったキーワードを列挙して
google scholar で検索してみると,
Forest Ecology and Management
だの何だのといった (私があまり参照したことのない) のが
ぽつぽつ
と.
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かの Ecological Modelling でもいいんだろうけど,
「とにかく時間をかけるのが正しい」
なる反主流派ぶりには疲れるので,
今回はぱす.
いやはや.
しかし一年後にはそのあたりに再投稿してたり,
とか.
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驚くべきことに,
leaf area index (LAI)
の推定に Markov Chain Monte Carlo (MCMC)
計算を使ってる論文は現時点においては
ほとんどない.
leaf area index を forest canopy に変えても同様だ.
うーむ,
もっとやられていると思ったんだけどなあ.
まあ,
今後はそれこそ衛星・航空機搭載の laser ladar (lidar)
林冠データ処理とかにそういう計算がどんどん必要になると思うけれど.
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という状況を確認して,
こちらの林冠構造 MCMC 計算の整理をこころみる.
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夜は研究院じんぱ (じんぎすかん・パーティー).
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2100 ごろ撤収.
お茶部屋雑談いろいろと.
のほほんとしてるかのように見える
石狩浜,
じつはその植物相・動物相は人間にかなり「敵対的」である,
とか.
植物はやたらとトゲとか作るし
(同化物がありあまってるから?),
その葉のウラにはこれまたトゲのはえた毒ガの幼虫がびっしりと
……
2315 研究室発.
2330 帰宅.
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[今日の運動]
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[今日の食卓]
- 朝 (0840):
米麦 0.6 合.
麻婆豆腐.
- 昼 (1310):
研究室お茶部屋.
米麦 0.6 合.
麻婆豆腐.
- 晩 (1840):
ぢんぱ