更新: 2012-09-24 21:50:27
生態学のデータ解析 - 統数研ベイズ講習 2009
- 統数研の公開講座,R と WinBUGS に関してかなり初歩的なところを説明する予定です
- 90 分 + 60 分なので階層ベイズモデルの基礎と WinBUGS の動かしかただけを説明する予定です
- 統数研の案内: http://www.ism.ac.jp/lectures/kouza.html
[もくじ]
概要
- 講座のタイトル及び英訳
- マルコフ連鎖モンテカルロ法の基礎と実践
- Markov Chain Monte Carlo : Basics and Examples
- マルコフ連鎖モンテカルロ法の基礎と実践
- 講座のレベル
- 中級
- 日程及び講義時間数
- 2009 年 2 月 23 日 (月曜日) 10時 -- 16時 (5 時間)
- (10:00-11:00) 伊庭: イジング模型と2変量正規分布を使ったアルゴリズムの導入
- (11:00-12:30) 久保: ベイジアンモデリングとMCMC
- (13:30-14:30) 久保: R と WinBUGS の使い方
- (14:30-16:00) 伊庭: 数学的基礎・関連する話題など
- 2009 年 2 月 23 日 (月曜日) 10時 -- 16時 (5 時間)
- 講師名等
- 伊庭幸人 2時間半
- 統計数理研究所 (モデリング系准教授)
- 久保拓弥 2時間半
- 北大・地球環境・環境生物科学
- 伊庭幸人 2時間半
- 定員: 50 名
- 講座の内容等
マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)についての講座です.伊庭の担当部分ではMCMCをイジングモデルなどの例を用いて導入し,理論的な基礎からやや進んだアルゴリズムまでを解説します.また,久保の担当部分では階層ベイズモデルの簡単な事例からはじめて,MCMCの基本的な使い方から,RとWinBUGSを組み合わせた実装までを解説します.ベイズモデルの事例は生態学よりのものを用いますが,なるべく広い分野の方に役立つような内容としたいと思います.
※全体に,自分でモデルやアルゴリズムをカスタマイズして使いたい方に特に適した内容です.特定の分野,たとえば,計量経済などに固有の話題は講座の範囲に含まれないのでご留意ください.
参考書
- 「計算統計II」 統計科学のフロンティア12 岩波書店
- 「ベイズ統計と統計物理」 岩波書店
久保担当部分 (2 時間目と 3 時間目)
2. ベイジアンモデリングとMCMC (11:00-12:30)
3. R と WinBUGS の使い方 (13:30-14:30)
(以下は 2. と 3. に共通するものです)
- 配布資料: kuboISM2009feb.pdf (2009-03-09 修正版)
- 投影資料: skuboISM2009feb.pdf (2009-03-09 修正版)
- 例題のファイル (2. と 3. 共通)
- データ: d.RData (R オブジェクト)
- R コード: runbugs.R (テキストファイル)
- BUGS コード: model.bug.txt (テキストファイル)
- ラッパー関数セット
R2WBwrapper.R
: R2WBwrapper からダウンロードしてください
- 参照: ベイズ統計 & MCMC, R2WinBUGS, WinBUGS のインストール
BUGS code の解説
-
model.bug.txt
について
model { # 無情報事前分布の固定パラメーター Tau.noninformative <- 1.0E-4 P.gamma <- 1.0E-2 # N[i] 打数中の Y[i] 安打数は二項分布にしたがう for (i in 1:N.sample) { Y[i] ~ dbin(p[i], N[i]) logit(p[i]) <- a + b[i] } # 全打者の平均 a は無情報事前分布にしたがう a ~ dnorm(0, Tau.noninformative) # 打者差 b[i] は階層的な事前分布にしたがう for (i in 1:N.sample) { b[i] ~ dnorm(0, tau) } # 打者差 b[i] のばらつき tau は無情報事前分布にしたがう tau ~ dgamma(P.gamma, P.gamma) sigma <- sqrt(1 / tau) # これは分散逆数 tau を標準偏差に変換してるだけ # (output のため,MCMC 計算には無関係) }