ぎょーむ日誌 2005-10-(21-31)

2005 年 10 月 21 日 (金)

• 0620 起床． 朝飯． コーヒー． 0730 自宅発． 晴． 0745 研究室着．
• 論文セミナー予習．
• 1000 より 論文セミナー， 今日の担当は石橋君で BCI の小さい樹木の太さ成長 vs 節間長関係の解析． このあたりのあろめとらーな解析はいつ見てもアタマ痛い (…… がその改良は未だ「これからの問題」である)． なんでも等分散正規分布とか， log-log 回帰の平均値だしそこねとか， 「何でもいいからゆーい差さえあれば」主義とか， 推定値を使いまわした二重推定→検定だとか …… 要約すれば， 一見もっともらしいけどじつは無意味な数値こねくりまわし (データ解析に関して著者 King と甲山さんの間にいくらか発想の類似性がある， とわかったのは本日の発見ではあった)． しかし解説者はそもそもこの King 統計学がわかってないんで， King 統計学が正しいとおいた上での質問・確認に終始せざるをえなかった． 1140 ごろ終了．
• 昼飯．
• なんかアタマかきまわされた状態． これでは「データ解析しーづん」をのりきれない． えーと ……
  1. 苫小牧 leafminer 寄生問題: 現モデルの改善を考える …… そうそう， 今朝学校に来る途中に 「そーだ， Gaussian Random Field (GRF) を MCMC ではなく (spatial) pseudo likelihood で取り扱えばいいんだ」 という思いつきを得た． これはマトモなのかどうか， ちょっと検討してみる価値がある．
  2. 苫小牧樹木直径成長問題: モデルの変化に対応できるようにする …… 昨年 11 月にころに試験してた新しいモデル選択法を 実用化してみるべきか?
  3. 屋久島照葉樹シュート問題: シュート伸びる・伸びぬ問題はとりあえず牛原さんにおまかせ． いっぽうで， 欠測を確率論的にうめる葉寿命推定は未着手のままだな．
  4. ほかにもいろいろありそう: ツガザクラ問題とか放置しとくのは危険なんだが (いきなり「結果だせ」とか言われそうなんで) ……
• 1. の GRF まわり， 私の苦手な (とゆーか全然いままでまともにあつかったことのない) 多次元正規分布の計算が必要になる． ちょっと紙の上に尤度方程式とか書いてみたんだが …… これってさー， MCMC 法でやったほうがいっそラク， というたぐいの問題であるようなきがしてきた． 分散共分散行列の最尤推定なんかやってられるか …… とゆー気がするんだけど， 実際にはできるんだろうな． 各地点における「隠れ」変数のあつかいが難しいのである．
• と思ったら苫小牧の平尾君からメイルいただく． なんだかデータファイルの改訂の過程でややこしー事態が生じていたようで．
• 甲山さんの科研費申請ごたごた． 今年からネット上であるていどは作業ができるようになったのは 少しエラいと思う． システムは現時点では未熟であっても． しかし， このぶらうざー依存性ってのがちょっときつい． 甲山さんは昨日 Safari (MacOS X 上の web browser のひとつ) で作業してたんだけど， 結果的には作業途中の状態を「一時保存」できなかった． それでは， と MacOS X 用の MSIE5.2 で試してみると …… なぜかしらこれは動作しやがるんだよね．
• Gmail 音信不通 …… いや sinet あたりがおかしくなっていて， 国外につながらなくなってるみたいだな．
• 赤坂君の空間統計学こんさる． これってぜったいふつーの負の二項分布とかで説明できる現象ではない， とゆー気がするんだが． 自分でやっててど忘れのかなたに放置されてた library(spdep) まわりについて (ぎょーむ日誌今年の 三月下旬)， いろいろと思いだすことできた． 村上行列とかいろいろ工夫してたな ……
• 距離カーネルについてはいつもいつもわずらわしい状況になりがちなので， 七月ごろ に研究してた高速計算方法であるていど汎用性のあるライブラリとか作ったほうがよいかも．
• 竹中さん に生態学会さーばー雑用おしつけることになってしまった． ぢつは真にめんどうな部分は， だいたいにおいて竹中さんが処理されているのである …… が生態学会はわれわれをいつまで奴隷な技術者として使いつづけるつもりなのだろうか?
• 科研費まわりのめんどうは 粕谷さん に押しつけているし …… いやはや， どちらもおそれおおいことです． 粕谷さんから送られてきた承諾書のわーどファイル， OpenOffice.org 2.0beta でわりとうまく解毒できた．
• 1810 研究室発． 1825 帰宅． 晩飯．
• NHK らぢおのニュースによると， 本日の札幌の空を埋めつくすよーに飛び回っていたナゾの昆虫は ケヤキフシアブラムシ， 1995 年以来の 10 年ぶりに大発生だそーで (道新とかの報道もある)． そういや， 苫小牧 leafminer もしーづん終わりに「豊作」だったとか? どちらも気温との関連が指摘されてる． 昆虫個体数の時間変化とか， いつまでたってもつくづくわからん．
• 2240 自宅発北大構内走． 「一般化超幾何分布を事前分布とする推定……?」 といった正気さのいくぶん欠如したアイデアが夜道を徘徊している． かかる極論でアタマを刺激すると， 脳内りすとらがうまくいくことがある． 空間構造を介した相関の問題， われわれはかなり奇妙なとらえかたをしていた， というのがわかってきた． 惰性モデリングはまさに危険きわまりない． 2320 帰宅． 体重 74.4kg．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 40 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0640): 米麦 0.7 合． ネギ・タマネギ・ニンジン・ブナシメジ・ハンペン・ サケの味噌汁． キャベツ酢のもの．
  • 昼 (1220): 研究室お茶部屋． 米麦 0.5 合． ネギ・タマネギ・ニンジン・ブナシメジ・ハンペン・ サケの味噌汁．
  • 晩 (1910): うどん． ネギ・タマネギ・ニンジン・ブナシメジ・ハンペン・ サケの味噌汁． キャベツ酢のもの．

2005 年 10 月 22 日 (土)

• 0715 起床． 雨． 朝飯． コーヒー． 怠業．
• 1300 自宅発北大構内走． 晴． 1405 帰宅． 体重 73.6kg． 昼飯．
• いきなり寝てしまった． ばててるのか? すでに夜． 晩飯．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 65 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0800): クロワッサン．
  • 昼 (1430): 蕎麦．
  • 晩 (2140): キャベツ・ニンジン・ピーマン・モヤシ・ニンニク茎・豚肉の 焼きそば． 麻婆豆腐．

2005 年 10 月 23 日 (日)

• 0700 起床． 朝飯． コーヒー． 0800 自宅発． 曇． 0810 研究室着．
• 怠業 …… とゆーか， 昨日・今日とのろのろと室内の整理整頓を試みているのである． 住環境が次第に悪化してきてるよーに思えたんで． なかなかススまん． とりあえず捨てる本・残す本を取捨選択中．

[文庫本整理中]

なかなか古紙回収が来ない， という理由で放置されてたんだよね ……

• 1120 自宅発北大構内走． 曇天． 1235 帰宅． 体重 74.4kg． こう， 急に重くなったのは水収支に問題あるような気がするんだが． 昼飯． 洗濯．
• 部屋の片づけをもう少しだけおしすすめる． そもそも当家には家具だの耐久消費財だのが少なく， ゴミのたぐいさえちゃんと捨てればそれなりに人間の住める空間が 復旧できるかも， という見とおしが少しみえてくる．
• 本 …… もそんなに多いわけではない． しかしながら， 研究に関係ありそうなのは研究室に移動したほうがよさそうだな．
• 札幌市のゴミすて のしくみは (以前に住んでた東京都などと比べると) へっぽこという気がする． というか， 行政まわりのネット化が (おそらく莫大なカネをかけてるにもかかわらず) へぼいかんぢがする．
• 1500 自宅発． 曇． 1515 研究室着．
• ゆるゆると「密度」 vs 寄生確率問題を検討する． けっこう難問．
• お茶部屋でデータ解析こんさる & 雑談でおわってしまった．
• 2115 研究室発． 2140 帰宅． 晩飯．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 75 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0830): 切り干しダイコン・大豆の煮物．
  • 昼 (1300): うどん． 切り干しダイコン・大豆の煮物． 麻婆豆腐．
  • 晩 (2210): 米麦 1.0 合． 切り干しダイコン・大豆の煮物． 麻婆豆腐．

2005 年 10 月 24 日 (月)

• 0730 起床． 朝飯． コーヒー． また寄生する・されるの「密度」問題にとらっぷされる． 寄生確率が周辺の host 「密度」に影響される場合は， (すごく単純なモデルなのに) 関数型がいろいろとややこしくなる． そもそもこの「密度」ってのがアヤしげといって悪ければあいまいな概念で …… あ， もうこんな時間か． 0915 自宅発． 晴． 0930 研究室着．
• 苫小牧・平尾君に寄生問題に関する簡単なコメントのメイルを書く．
  • 寄生確率の相関， をみるのであれば樹木個体間の対数おっづ比相関の比較が 必要になりそう
  • 空間構造を介した寄生 event の相関が樹木間であるならば， 同一個体の樹冠内ではさらに相関が高くなってしまう， という階層性について考慮する必要がある
  といったあたりか．
• 粕谷さんから送っていただいた科研費の研究分担者承諾書を 1F 研究院事務室の学術助成掛にもっていく． 研究院長 (学部長ごときもの) のハンコが必要なんで．
• もひとつの 苫小牧 問題， 鍋嶋さんから近傍 BA つきデータ送っていただいたので， それを組みこんだ成長モデルで推定やりなおし． R & C で書かれたプログラムを直す． イタヤカエデで試験運転してみると …… やはり， というか近傍 BA なんかの効果は見えないよな． 全種で試験運転．
• 全種で試験運転は ThinkPad X31 でも 15 分弱で終わった． 昨年 11 月末 に調べていた「高速」モデル選択つかっているんで． やはり BA なんかの「効果」は出ないよな …… ひとつにはこれは DBH との交絡 (confounding) がキツいため． しかし作図してみると， 樹種によってはそれほどでもないな．

• 共同研究 Wiki の local BA の記述を補足しつつ， 苫小牧ボスへの返信 …… 書いてるうちに， 今回の BA データにはわざわざ現場で追加測定されたものもある， と気づいた． 試験運転とはいえ「BA は何も効果なし」と報告するのがコワくなってきたので， 推定過程の log 出力などみなおす …… あ， やっぱりちょっとしたバグ (モデル選択のやりかたがまずい) を発見． うかつだ．
• 修正してこんどは A801 の Dell 機に計算させてみる． 6.5 分で終了． 結果は …… なンと言うべきか， さきほどと同じ． ホントにだいじょうぶなんだろうな．
• 現時点では他にまちがいが見つからないので， とりあえずの報告メイル． うーむ．
• 昼飯．
• 紙ごみを B1F にもっていく． 北大生協にメイルで Dell デスクトップ機発注． これはけっこう面倒だった． VMware 上のゐんどーづが必要だった (web browser の user.js 変えて偽装するのがめんどうだったので)． さらに構成をいちいち copy & paste せねばならぬ， まぬけさよ． 「見積書作成」なる機能はコワれてるとしか思えん．
• 研究分担者承諾書がハンコおされてもどってきた． 郵送のための手紙かきして郵便箱へ．
• 雑用つづく． 年末調整あれこれ． 悲惨な北大事務処理の中で会計まわりはまだしも文明的で， オンラインでできるのが不幸中の幸い． 机のひきだしのぞいてみたらアパート単位で強制的に加入させられてる 火災保険の領収書でてきた． AIU 保険会社 10390 円 (一年間)． これって損害保険の控除になるのか? よくわからんけど申告してみる．

• ひと区切りついたので， 平尾君からの質問に返信． いやはや自分でモデリングしておきながら「大木効果」 の意味をとりちがえていた． これは「大きな樹木は他の樹木から影響うけにくい」 といったことを表現してる項だった． しかしながら， これがホントだとすると，
  • 距離「ゼロ」ということになる樹冠内で， なぜか枝間で寄生されぐあいが似てない
  • 似てないとすると， 少数の枝からなる標本では大木の樹冠の 寄生されぐあいを推定できない
  ということになってしまい， これはこれで困るんだよね． 議論は空間スケイルと捕食寄生者の行動という方向に流れていくことに．
• 牛原さん屋久島シュート作図の手伝い． うーむ， ちょっとデータが変わっただけで調整に苦闘する． というのも R は「寡黙な」言語でなかなかエラーを吐いてくれないんで．
• そしてこの「窒素ナシ」データ， どう使ったもんかね …… random effects 化か? ちょっと面倒だな． ばかばかしいけど， 現段階では平均値で代用するとか? 「これまでの研究どーりでーす」 とでも言ってやるか?
• 念のため書いとくと， 生態学という分野では 「これまでどおりの手法で」 とか言ってるヒトみかけたら， それは
  1. こんなうさんくさい方法つかうのはイヤなんだけど， 今のところ改善案おもいつかないんで， 泣く泣く使わざるをえないんです
  2. めんどくさいからこれまでの手法で …… 何が正しくて正しくないのかわからないし， 知りたくもないし
  3. これまで使われてきた手法だから正しいに決まってる， ぜったいにそうだ， これだけが正解なんだ!
  といった異なる文脈によってることに注意しなければならない． 1. のような使いかたをするのが適切な事例にしばしば遭遇してしまう， というあたりがこの学問分野を特徴づけているように思えてならない． しかしながら実際には 2. みたいな用例が多数派なんだろな． 3. みたいなこというヒトはですね， そうですね， 私はある種の篤実さを体現している娯楽提供者とみることにしてます．
• もう何もかも MCMC 計算ですませてしまうか， という気もする． まあ， いづれにせよ この計算わざは「樹種差」とか わけのわからんものを憶測してみせるのに必要になるんだよね …… 樹種ごとの計算なら， まだそういうトビ道具を持ち出さなくてもいいか．
• 北大生協から返信． Dell デスクトップ機 Dell Dimension 9100 (公共機関専用 10 月限定セット, PentiumD 830 3GHz, RAM 2MB) みつもり 198670 円． 砕氷輸送船で氷をくだきながら北海道に運びこむのに 10-14 日かかる， とのこと．
• 苫小牧とのメイルやりとりつづく． 難しいご意見だの， キビしいつっこみだの． 西部戦線の leafminer 問題， 東部戦線の 直径成長問題， とゆー第三帝国末期状態といったかんぢでしょうか． たすけてー
• メイルやりとりから逃れてお茶部屋にさまよいこむと， 院生たちが晩飯を食いつつ 「昨今のこんびにおにぎり高騰問題! 130 円台『高級』おにぎりの是非は?!」 を主題としてキビしい討議を重ねていた．
• 1850 研究室発． 1905 帰宅． 晩飯． あ， 雨ふってきた．
• 怠業．
• 雨やんだので 2250 自宅発北大構内走． 2340 帰宅． 体重 74.8kg． 晩飯後とはいえ， 重い． どーも私の場合， 豆類くうと体重が増えるような気がする．
• 真夜中すぎ， 直径成長推定プログラムよみなおす．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 50 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0800): 切り干しダイコン・大豆の煮物．
  • 昼 (1300): 研究室お茶部屋． 米麦 0.5 合． 切り干しダイコン・大豆の煮物．
  • 晩 (1920): 米麦 0.7 合． 煮豆・ネギ・卵炒飯． 海藻キムチスープ．

2005 年 10 月 25 日 (火)

• 0830 起床． 眠い． 昨晩寝たのが 2600 すぎなんで． コーヒー． 朝飯． 0940 自宅発． 曇． 0955 研究室着．
• 研究室セミナーの予習 …… Landscape Ecology ってこんな論文でも掲載されるんだ， と驚く． 私はもっと空間統計学とかちゃんと使っている分野だと誤解していた．
• 1030 より 研究室セミナー． 今日は庄山さんで 知床開拓跡地の植生 しらべます， というハナシ． 何のことはない植生解析のハナシなのかもしれないが …… 実際のところ， 見方をかえれば 「何のことはない植生解析のハナシ」 ってすごく難しい問題なんだよね， というのが以前からの私の認識． 「植生解析ってアレでしょ， そふとで多変量ナントカやればいいんでしょ」 などと決めつけるやつにかぎってこのあたりわかってない． このスケイルの (空間構造その他が介在したりする) 現象あれこれの解析にも難しいものが多く， 上記のごとく Landscape Ecology に掲載されてる論文だって， データ解析はほぼめちゃくちゃなわけで．
• 1200 ごろ終了． 昼飯． 学部生時代に本州で植生調査解析のバイトやってた院生のハナシうかがう． ほー， 某国立公園内の土地の一部は巨大企業の所有地で， そのあせす部門がそこに某大学エラい先生に行幸していただくときは 「大名行列」 形成してノボリをたてて行進して， お役所やとわれな大学生にイヤミを言ってまわる， と …… なんかわけわからんスゴさですね．
• 先日発注した ThinkPad 用 電源アダプターを北大生協にとりにいく． ついでに書籍部とか見物 …… してたら苫小牧の村上さんとすれちがいになってしまった． これは逃げたわけではありません．
• 直径成長問題のメイル書き． ああ， はやく事後分布計算計算の関数作らんといかんわけだが， これってちょっとたいへんで ……
• とお茶部屋に逃げてみると， 本日の研究室セミナーのハナシのつづきでなぜか 「植生解析でよく使われる多変量解析の基本」 みたいなことを説明しなければならぬことに． なんで私が ……
• もひとつの苫小牧問題， parasitoid 寄生確率に関してコメントのメイル作成 & 送信．
• 生態学会さーばーがらみの雑用メイル． 例のぶっしゅ氏 が「敵ども」とかよんでた一人． で， 先方に呼応してもめごとのもとになりそうな返信をだそうとしたら， 北大ネットがまたしても途絶． 調べてみると学内-学外間が完全に通信不能状態． 北大ネット管理者たちはまた知らんふり状態．
• 一時間弱で通信回復． すると先ほどのメイルを同時に送られてた竹中さんが すでに簡潔に対応してくださっていて， 一件落着ずみ． 私のもめごとメイルは未発におわった．
• 本日は「するー」したはずの苫小牧の村上さんが雪 (!) ふる 母子里 からメイルを．
• よくみると， かとーオフィスでもすでにガスストーヴが点火されてる …… 私はストーヴからもっとも遠い位置に座ってるんで気づかなかった． かとー先生， すっかり北海道人化している (気温に過敏)．
• 村上さんに簡単に返事かいて数十秒後に， 苫小牧寄生確率問題に関する 「隠れ状態 (latent state, hidden state) べいづ推定」 の定式化と MCMC 計算手順の流れ， 「すっ」 とツマりがとれた． これは解けてみればとくに面倒な問題でもなかったのだけど， いままで不必要に難しく考えていたんだよね．
• つまり (とりあえずは) 何もかも Metropolis-Hasting 法で愚直に sampling していけばいい， というだけのこと． まったく正当的とゆーかどろくさい方法． latent status の分布 sampling についても同様で， その時点の latent status かきあつめてきて分散・共分散にまつわるパラメーターを それぞれめとろぽりすすればよい， と．
• ちょっと意外なつながりにも気づく． たとえば， ふたつの分集団での食う・食われる関係を考えてみよう． 捕食者は分集団間を行き来でき， また分集団ごとにエサ (食われる側) の個数は異なっていてもよい． ここで食われる側からみて「自分が食われる確率」 がどちらの分集団でも「似ているとき」， つまり「捕食されるという event の occurrence の相関が高い」とき， 捕食者はいわゆる理想自由分布 (ideal free distribution; IFD) に近い状態にある．
• んなのあたりまえぢゃん， と思うかもしれないが …… 案外， こういう見かたはなされてないかも． IFD のハナシとゆーと， 捕食者がいまどこにいるのか， を観測しようと皆さん一生懸命になってしまってるような気がする． もし捕食者がどうやっても「見えない」ときには? という状況ならば相関うんぬんが有用かも．
• そして苫小牧 leafminer 寄生問題では， 分集団間の正の相関が強いときには (見えざる) parasitoid の分布が IFD に近いことが「必要条件」である．
• ばてたので撤退． 1835 研究室発． 1850 帰宅． 体重 74.0kg． 晩飯．
• さきほどの計算手順を再検討してみる． たぶんまちがいはない． しかし実装が面倒だね．
• [今日の運動]
  • うんどう休養日
• [今日の食卓]
  • 朝 (0915): ホタテ飯 0.5 合． ホタテ飯． 切り干しダイコン・大豆の煮物．
  • 昼 (1220): 研究室お茶部屋． ホタテ飯 0.6 合． 切り干しダイコン・大豆の煮物．
  • 晩 (1910): ホタテ飯 0.8 合． 切り干しダイコン・大豆の煮物． 海藻スープ．

2005 年 10 月 26 日 (水)

• 0620 起床． コーヒー． 朝飯． 当家の冷蔵庫， 冷凍庫ナシ「製氷棚」アリのものなんだけど， この製氷棚に毎月 2kg ぐらい着氷する． 放置しとくと冷蔵庫内が水びたしになるんで， これをとりのぞく作業． 洗濯． 当家の洗濯機もまたコワれぎみで， 軸受かモーターに問題あって遠心脱水がうまくいかない． すぐにエラー警報だして止まるんで， 手動で修復 (具体的には漕内質量再配分) するんだけど， これにはそうとうの技量と忍耐を要求される． 炊飯器も壊れて使えなぬまま半年すぎたし (ということであいかわらず鍋炊飯の日々) …… いやはや問題なく動作する家電製品は掃除機と電磁波オーヴンだけか． 0915 自宅発． 晴． 0930 研究室着．
• 苫小牧 leafminer 寄生確率問題に関して， 登校前から (つまり冷蔵庫・洗濯機と格闘しつつ) 多変量正規分布を生成する Gibbs sampler について検討している． つまりこれは条件つき正規乱数の生成にほかならず， 計算方法じたいは調べればすぐにわかる (e.g. Wikipedia)．
• 問題なのはこれを R で生成させる方法だ． 素朴にそのまま書くと部分行列 (sub matrix) をつくるところで巨大行列の copy が発生してしまう． そんなことやってられない． なにか工夫があってしかるべきだ．
• CRAN Task View の Bayesian Inference 読んでみる …… うーむ， この問題って geoR だの geoRglm なんかに「まるなげ」できそうな気がしてきた．
• geoRglm について 昨年末 に平尾君から教えてもらって， えらく感銘うけてるな …… この時のぎょーむ日誌の記述の半分ぐらいは めちゃくちゃなんだけど (いつものごとく， というべきか)， 「geoRglmって何やってるのか?」 という理解はおおむね正しかった …… 下記文書あれこれを読んで自分の理解を点検してる最中なんだが． こういう空間相関・Bayesian・MCMC まわりの わかりかたは当時に比べて (さすがに，とゆーか) 多少はマシになってますなぁ．
• library(geoRglm) の挙動をつかむためには …… library(help = geoRglm) とその関数たちの help() はもちろん， package についてくるドキュメント doc/geoRglmintro.pdf， 作者 Ole Christensen の R News の短い解説文:

  Christensen, O. F. and Ribeiro Jr, P. J. (2002). geoRglm - a package for generalised linear spatial models. R News, 2(2), 26-28. ISSN 1609-3631.

  さらに， Christensen の 論文 も読む必要ある．
• 昼飯．
• これ以上 geoRglm にはまりこむと， 定式化の確認 → 試験運転あれこれ という方向につっぱしってしまうのは明らかなのでいったん中断． あぶないあぶない．
• ということで， 苫小牧樹木直径成長問題のほうにまぢめにとりくむ．
• ここまでの流れとしては局所 BA なる量を導入したら， というハナシがあって， そのあたりのデータ整理していただいたので推定計算に投入したけど， 直径成長のモデリングには必要ないんでは， ということでどの樹種でも選択されなかった (おおざっぱに言うと， その程度のばらつきは「個体差」とみなされるため)．
• このあたりの変更で推定プログラムそのものの改造と， 入出力データの書式の変更あった． 出力データについてはほとんど変化なし． しかし作図プログラムや感度解析に影響しないかどうか， といったことどもを調べる必要がある．
• 改造を最小限にするため， 「まあモデルを多少ひねっても局所 BA が要因として選択されることは， そうそうないだろう」 という方針でいくことに．
• 調べていくと今回の改造とは直接関係ない 「version 問題」 が存在することに気づいた． 感度分析で気象値再計算が必要なんだけど， その関数 calc.wv() がない． 前の version にもなくその前のやつで見つかった． これは単に気象値 8 年分を単一の data.frame にいれればいいだけなんで， 現 version ではらっぱー関数的につなぐことにする． つまり
  • todedendro2 (2004 年 11 月中ごろに終了): 高速化モデル選択なし． wfilter/wv.common.R 内に calc.wv() あり
  • todedendro3 (2004 年 11 月末ごろ中断で終了): 高速化モデル選択あり， 局所 BA モデリングなし． wfilter/wv.common.R 内に前年気象値計算関数 calc.wv.ps() と当年のそれ calc.wv.mb() はあるんだけど， calc.wv() はなし (つまりここで廃止した)
  • todedendro4 (現在のもの): 高速化モデル選択あり， 局所 BA モデリングあり． calc.dGdWdV.R 内に互換性とるための関数 calc.wv() 追加
  となってるわけで． todedendro3 でちゅうとはんぱなまま中断したのが混乱の原因だったな．
• R にも version 間の問題がある? たしか以前はこんなところにじゃまな legend() が置かれなかったはずだが． png() device による出力． 現在つかってるのは 2.2.0 で半年ぐらい前までは 2.0.* だった． まあ， まだこのへんはどうでもいいので放置．

• さて， 樹木個体ごとの事後分布の生成だが …… アタマが混乱してきたので旅にでる．
• 20 分間ほど北大構内散歩． アタマの中が整理されてきたので， 直径成長問題推定のシステム改造にとりくむ． 少し変えては試験運転， のくりかえし．
• 1800 すぎ， とりあえず事後分布 (posterior) を樹木個体ごとに描かせることできた． これは個体ごとの「個性」をあらわす． 下の図はホオノキ 29 個体の例． 青-緑系の曲線が個体ごとの posterior， 赤い曲線が (全個体共通の) 事前分布 (prior)．

• 成長量の確率分布が Poisson 分布で prior はガンマ分布なので自然共役事前分布 (natural conjugate prior distribution) になっている． すなわち， posterior もガンマ分布である． (後記: 単純なぽあそんではないんで， 自然共役になってないかも)
• prior/posterior を目にみえるカタチにするのは， これが最初なんだけど …… この図を見ているうちに， prior のいれかたなどをもうちょい改善すべきだ， と気づく． 試算してみると， prior の実装で計算結果がびみょーに変わる， とわかった．
• 1950 研究室発． 2015 帰宅． 体重 73.6kg． 晩飯．
• 北大構内走にでようと思ってたんだけど， いつのまにかねむりこんでしまった．
• [今日の運動]
  • またしても予期せぬうんどう休養日
• [今日の食卓]
  • 朝 (0720): 煮豆飯 0.7 合． ネギ・モヤシ・豆腐・煮干の味噌汁．
  • 昼 (1250): 研究室お茶部屋． 煮豆飯 0.7 合． ネギ・モヤシ・豆腐・煮干の味噌汁．
  • 晩 (2030): 煮豆飯 0.7 合． ネギ・モヤシ・豆腐・煮干の味噌汁．

2005 年 10 月 27 日 (木)

• 0800 起床． けっこう大量のごみすて． 朝飯． コーヒー． 0955 自宅発． 晴． 1015 研究室着．
• 苫小牧樹木直径成長推定， 個体差の事後分布計算まわりの確認作業あれこれ． 昨日は， ともかく事後分布計算できればいい， というふうに作ったんで修正すべき点が多々ある． posterior 計算のディレクリを分割するか? いや， それも難しいか．
• このへんの整理整頓， 意外とめんどうだ． prior の改善も気になるところなんだけど， これは後まわしにせざるをえない．
• 作図ばぐつぶす． 29 個体しかいないのに 30 本の posterior の曲線が出力されててヘンだったんで．
• 作業はまだまだ途中なんだけど， 昼飯． 甲山さんが 読売新聞の記事 にウケてる． 社人研 が「推定」する合計特殊出生率 (一人の女性が生涯に産む子供数)， その歴史は下の図のようになってるそーで (この図は読売サイト内に直接リンクして「引用」してるんで すぐに消えるかもしれない):

• まあ， つまり「出生率はすぐに回復するハズだ」 という願望をおりこんだ「予測」なんだけど， 現実はそれを非情にも裏ぎりつづけてきた， ということ． しかしながら， データ解析やってる人間は 「明日はわが身……?」 かもと思えばさだめし居心地も悪かろう．
• 事後分布とそれを使った計算の関数の整備， ぢりぢりとしてなかなかススまず …… とりあえず 6 樹種に関する事後分布 (posterior) を出力． 樹種ごとに様子がちがっていておもしろい． わーい楽しいな_♪ …… しかし， prior の実装にはやはり改良が必要だな．

• wiki にアップロードして報告メイル． 報告を書いてると， 次の計算 (樹木個体ごとの期待値の計算) の手順が具体的になるような気がするんだけど， これってなかなか面倒そうな ……
• お， 研究室 雑用 wiki が「荒されて」いる． 左のめにゅーのところがアヤしげなリンクに置き換えられてしまっている．

• Wiki の場合， こういうときの修復は簡単である． あわてずさわがず 「差分」「バックアップ」などを参照して改変点を確認すれば， すぐにもとにもどせる．
• こりゃー， たぶん自動処理による「書き換え」だったんだろうね． そう考える根拠は， ここで発見された「すぱむ」キーワード指定して検索してみると …… ほーら， 10000 こえる PukiWki ペイジがまったく同じようにやられてしまっている (しかもこの管理者たちはそれに気づいていない)．
• この「PukiWiki あらしロボット」のしくみはおそらく …… PukiWki なら必ず存在する (そしてよく目立つ) MenuBar ペイジを自動的に書き換えているんだろう． 犯行時刻のアクセスみると

  80.68.242.97 - - [23/Oct/2005:09:11:09 +0900] "GET /lm/pukiwiki.php?cmd=edit&
  page=MenuBar HTTP/1.1" 200 10611 "-" "-" 1130026269
  80.68.242.97 - - [23/Oct/2005:09:11:12 +0900] "POST /lm/pukiwiki.php HTTP/1.1"
  302 5 "-" "Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 6.00; Windows NT 9.0)" 1130026272
  

  なるほど 3 秒ほどで MenuBar うわ書きしたのか． ゐんどーづ NT 9.0 ってのは何かの諧謔のつもりなのか． これってどこから来たのかしらんと見てみると，

  $ host 80.68.242.97
  97.242.68.80.IN-ADDR.ARPA domain name pointer ray.rbc.ru
  

  …… ろしあ， か． whois によると RosBusinessConsulting とかいう企業のよーで．
• 抜本的な対策としては MenuBar ペイジを「凍結」すればよい． こうすれば管理者以外は改変できなくなる …… しかし， 今後 wiki が普及していく過程で， 今回よりさらにひどい「wiki あらしロボット」 が登場するのは， ほぼ確実と言ってよいだろう． はてさて， どうなることやら．
• 樹木成長の個体差の事後分布計算， また説明の不備についてのお叱りいただく． うう， いつもいつもすみません．
• ちょっと気になっているところがあって， さっさとこの事後分布から個体ごとの期待値ごときものを 先に計算してしまいたいんだが …… えーい， ススまん．
• 撤退． 1900 研究室発． 1915 帰宅． 晩飯． 2250 自宅発北大構内走． 2320 帰宅． 体重 74.4kg．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 30 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0840): 米麦 0.6 合． サンマのショウガ煮．
  • 昼 (1240): 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． サンマのショウガ煮． インスタント味噌汁．
  • 晩 (1940): 米麦 0.5 合． サンマのショウガ煮． キャベツ・ニンジン・ピーマン・ニンニク茎・豚肉の焼きそば．

2005 年 10 月 28 日 (金)

• 0720 起床． 朝飯． コーヒー． 0840 自宅発． 曇． 0855 研究室着．
• 論文セミナー予習．
• 1000 より 論文セミナー ， 本日は牛原さんによる解説で葉っぱの中の窒素ふりわけのハナシ． 落葉樹と比べると常緑樹は細胞壁内とか光合成に関係ないところに 窒素を分配してるんで， 同じ窒素濃度の葉っぱでも常緑樹のほうが光合成速度が低いんでしょう， というような． めまい覚える多重検定による多種間比較はともかく， 基本的にはそういう内容．
• このへんの分野って， 隠されたとゆーか undocumented な制約 みたいなのにもとづくハナシが多いような気がする． 窒素 1mg はほにゃららモルの炭素固定する必要あります， これは世界共通です， みたいな． よくわからんな．
• そして種間比較なるものはいつまでたっても解決できない難問， という気がする． 今期の修論， 屋久島葉っぱ問題にせよケムリ発芽問題にせよ， 種間なハナシになりそうなんでアタマいたいんだけど．
• お茶部屋で窒素と葉っぱ問題について議論あれこれ． 院生とハナシしていると， 他の undocumented (implicit?) な制約の存在に気づかされる． 熱帯だろうが亜寒帯だろうが， 「ノーガード戦法」な葉っぱは「常緑」には存在しえない (どんなに短命であっても?)， とか．
• 昼飯．
• 昼飯後は夕方まで牛原さんと屋久島葉っぱデータ解析のつづき． データはでそろった． 牛原さんの作図努力で測定した項目間の傾向はわかった． 「まあ何とか推定・予測できそうなこと」 構想の整理もできた． あとは計算するだけ， か ……
• セミナー一時間前に 名寄 から野口さんが来てくださる． 今日は日帰りだそうで． なかなかたいへんそうな．
• 1630 より Trendy セミナー， 本日は野口さん， 中川研究林で択伐やったら森林がどう変化するか， というハナシ． 稚樹の新規加入・成長には顕著な効果アリ， というわけではなさそう． 林床のササのバイオマスは増えてしまうというような．
• データ解析はなかなか工夫されてて勉強になった． 5cm きざみ林尺の測定なんで logistic 回帰で調べました， といったアイデアは実に正しいと思う． 苫小牧の樹木直径成長モデリングもそうなんだけど， ニセ連続値は本質的に離散値にすぎないという性質をむしろうまく利用した 推定計算にもっていくほうがスジがよいように思える．
• 稚樹の分布に関してはカイ二乗検定とかより， なにか回帰モデルに帰着させたほうがわかりやすいんでは， とコメントしてみる． すると出現個体数ゼロの調査区画がけっこうたくさんあって …… ということなんで， 例によって zero-inflated な方法をおススめしてみる:

  Martin, Tara G., Wintle, Brendan A., Rhodes, Jonathan R., Kuhnert, Petra M., Field, Scott A., Low-Choy, Samantha J., Tyre, Andrew J. & Possingham, Hugh P. (2005) Zero tolerance ecology: improving ecological inference by modelling the source of zero observations. Ecology Letters 8 (11), 1235-1246.

  R にはこのあたりの最尤推定計算やる zicounts なる package ある．
• パス解析． データ解析の考えかたとしては新しいものではなく， むしろ数世代前ぐらいの位置づけなんだが， これが実際の応用されるのを見たのははじめてみたんで， 「なにやってるのか」 をじっくり考えてみた …… やはり役にたたないというかんぢ． やっていることはモデル選択と条件つき予測計算であり， これはまっとうな部分だ． 問題なのは 世の中のすべてを標準化正規分布の推定問題にすりかえてしまっている点で， このために結果の見とおしがすごく悪くなっている (もちろんモデリングとしてはぜんぜん適切ではない)．
• このあたりは現在ならば Bayesian network ですっきりわかりやすく整理されている (世の中に誤解あるんだけど， 旧世代の統計的手法は現在のものに比べるとむしろ 格段にわかりにくい …… 過度に単純化したモデルをむりやり現象にこじつけているからだ)． 今回のように構造が比較的簡単なら ふつーに最尤推定・モデル選択・条件つき予測計算やればよい． すると林冠疎開 (択伐による gap 形成をこう呼ぶらしい) によって林床植物の種数が何種類減少されることが予測されます， と具体的に結果を述べることができる …… というハナシを野口さんにしたら 「そっちのほうがよさそうですね」 とのこと．
• セミナー後， 北大生協中央食堂で野口さんや院生と晩飯． 野口さんはそのまま 2000 ごろ札幌発の道北いき最終列車でもどられる． 2015 研究室発． 2030 帰宅．
• 今日は苫小牧問題は何もススまなかった．
• [今日の運動]
  • うんどう休養日になってしまった
• [今日の食卓]
  • 朝 (0720): クロワッサン．
  • 昼 (1230): 研究室お茶部屋． 北大生協弁当． 500 円． といっても揚げものとかはいってない， へるしーっぽいもの．
  • 晩 (1920): 鮭フライ & 野菜炒め定食． 378 円．

[北大生協中央 2F 食堂]

なんと 2000 まで営業してたのか (平日のみ)． 同じく 2F の購買は 2100 まで．

2005 年 10 月 29 日 (土)

• 0640 起床． 朝飯． コーヒー． 怠業． 洗濯．
• 1150 自宅発北大構内走． 曇天． 1240 帰宅． 体重 73.6kg． 昼飯．
• 1420 自宅発． 晴． 1435 研究室着．
• いかん． 何もススまん． 何しにきたんだ．
• とりあえずメイル書きとか．
• 苫小牧直径成長の事後分布まわりの計算ススめるべきなんだが， 多変量正規分布の性質解明という現実逃避じみた方向の 問題に時間ついやしてしまった．
• 2000 研究室発． 2020 帰宅． 晩飯．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 50 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0730): クロワッサン．
  • 昼 (1320): 蕎麦．
  • 晩 (2100): なぜかしら大家さんからめぐんでもらった イクラ丼と味噌汁．

2005 年 10 月 30 日 (日)

• 0710 起床． 雨． コーヒー． 朝飯． 怠業．
• …… ばかりもしてられないんで， 苫小牧直径モデリング事後分布利用計算のつづき． 事後分布を格納する data.frame の改善から． なンと樹木個体 ID は数字だけかと思いこんでいたら， そうではないのもあることに気づいた (というかど忘れしてた)． 例によって as.character を駆使する． このへんの R における型変換はかなり注意しないとうっかりミスが頻発するところだ．
• そして個体差の事後分布を使った計算 & 図示の 関数かきをぢりぢりとススめる ……
• 1200 すぎ， よーやくできた． wiki アップロードとか連絡とか． 下の図のようなかんぢ． ここでは推定された事後分布 (10/27 に図示してるアレ) を使っているので， まったくあたりまえのことながら「予測」は良さげに見えている．

• こういう「予測」に何か意味あるのかといえば …… まあ， 「個体差」が不変であるなら， 将来予測とかもこれ使えますよ， というぐらいかな． いやいや， そんなの意味ないな． まあ， ここで「個体差」と称されている個体ごとの random effects， それが観測期間をとおして変化してないと考えてよい …… まあ， そんなところぐらいだろう．
• 昼飯．
• 1500 自宅発． あいかわらず雨． さいきん目がかゆいので (まわりからも「目がちばしってる」と指摘されるんで) JR 札幌の薬局にクスリを買いにいく． ついでに駅まわりの本屋をふらふらと． おっ， ``The McAndrew Chronicles 2'' とて 「マッカンドルー航宙記 太陽レンズの彼方へ」 (東京創元社, 創元 SF 文庫, 920 円) がでてる． すぐに購入．

[著者シェフィールドは 2002 年に ……]

亡くなったんで (3 年前のぎょーむ日誌 にも記載あり)， 未訳のハナシはどうなるんだろう， と思ってたんだけど無事に出版されましたか． (絶版のおおい) ハヤカワ文庫でなぜかしら 「スタータイド・ライジング」 とか復刻とゆーか増刷してるな． これはパス．

• JR 札幌駅まわり， 道路ほりかえし 雨やんだ． 1605 研究室着．
• サーヴァーの OS を Vine Linux 2.6r4 → 3.2 とする作業． 例によって例のごとく apt-get と設定ファイルかきかえだけでほとんど終了する， というアレ． ただしネットから rpm package インストールしたりするのに時間かかる ……
• と待っていると， 院生から R 相談あれこれ． M1 なヒトたちもすでにめんどうなデータ処理におわれはじめている．
• と相談しててふと気づくと時刻は 1900 すぎ． しまった …… とかとーオフィスにもどるとサーヴァー更新作業が途中でとまったまま． ということで， 本日は 1700-1930 ごろまで web server その他とまっておりました． 作業終了までさらに 30 分弱．
• 1955 研究室発． また雨ふってきた． 2020 帰宅． 晩飯．
• [今日の運動]
  • 日曜日なのにうんどう休養日になってしまった
• [今日の食卓]
  • 朝 (0805): 米麦 0.6 合． ダイコン・ニンジン・ネギ・ナメコ・豆腐・煮干の味噌汁． ママカリ酢漬．
  • 昼 (1300): 米麦 0.6 合． ダイコン・ニンジン・ネギ・ナメコ・豆腐・煮干の味噌汁． ママカリ酢漬．
  • 晩 (2050): ハクサイ・ネギ・シイタケ・豚肉の焼きそば．

2005 年 10 月 31 日 (月)

• 0830 起床． どうもねー …… 晩飯後にいきなり寝たり， 夜明けの数時間まえにおきて眠れなくなったり， また寝たり， というような． 0850 自宅発． 今朝は晴． 0905 研究室着． 朝飯． コーヒー．
• メイル書き …… あさって (水曜日) また苫小牧出張． 今回は前回ほど不気味感ないけど， それなりに予習の勉強必要かも．
• 新しい旅費システムに対応せんといかんな …… と調べてみたんだけど， どうも私のところにはシステムにはいりこむパスワードとか来てない． ちょっとあとまわしだ．
• また CANON カラーレイザープリンター LBP2810 不調． 原因はたぶん (いつものごとく，とゆーか) トナーカートリッジ． これまた雪野さんに相談しないとハナシがすすまない．
• 昨日ひきうけてしまった 駒ヶ岳気象データロガー出力にとりくんでみる． 松田さん主張するところデータ回収のハードウェアとソフトウェアが へっぽこのきわみでこうなったのだ， ということなんだが (たしかにそうですねえ，という部分もあるんだが) …… いろいろと難しいところがある．
  • データ回収した場所・日によって 含まれているデータの種類と列の順番が異る
  • 複数の単位のデータがある: つまり気温に関して摂氏のものと華氏のもの， 雨量がセンチメートルだったりインチだったり
  • 日付など書式変換がいろいろと必要
  • わけわからんマルチバイト文字 (非日本語文字?) あり
  こういうケガれデータの処理といえば， ケガれ言語 Perl でもって …… というのがいままでのやりかっただったんだけど， 今回はむしろ (あまりケガれむけではない，と思ってた) R も併用すべきかも． ただしナゾのマルチバイト文字に関しては R だけでは処理しきれん． Perl か lv あたりでなんとかするか?
• むろんゑくせるなんぞは何の役にもたたない．
• また北大ネット (HINES) の腐れぐあいをかいまみてしまった …… といっても自分のところではなく， 他人のゐんどーづマシンから． メイルに巨大な (といっても合計 6-7MB ぐらいだけど) ファイルつけて送るほうもどうかしてると思うけど， これを POP 経由でユーザーに送れない サーヴァーも腐っているとしかいいようがない． だったら HINES web mail とやらいうインターフェイス経由では， と提案してみたんだが …… これがまたユーザーに試行錯誤な工夫を強いる， ひどくしろーとっぽいデキなんだよね． 日立の GraceMail．
• 駒ヶ岳データ変換ぎょーむ， 上記ナゾの文字コードは \xF8 とわかった． コード表みても対応する文字ナシ． おそるべしロガーデータ回収ソフトウェア．
• (Vine Linux 3.2 から使えるようになった) perl-5.8.x ではこういう呪われ文字の置換は …… といった情報は 検索 してみるといろいろわかる． 具体的には， たとえば

  	s/\x{F8}/moji/;
  

  で置き換えることができる．
• 1320 研究室発． いったん帰宅して昼飯． ついでに洗濯． 1430 研究室もどる．
• なぜかしら 岩波書店から「著者代送」とて シリーズ 統計科学のフロンティア 最終巻 「計算統計II マルコフ連鎖モンテカルロ法とその周辺」 を送っていただいた． ありがとうございます．

[日本語 MCMC 本]

…… もいろいろ増えてきましたが， (われわれ「ゆーざー」にとって) この二冊は「基本をおさえる」ために必要なものでしょう (あと空間統計学に興味あるなら間瀬・武田「空間データモデリング」も)． どちらの本も 編著者の一人である伊庭さん のサイトに サポートペイジ あり．

• 「計算統計 II」 (緑表紙のほう) の前半は伊庭さんと種村さんによる良い MCMC 導入篇になっていて， おもしろいことにべいづ推定とはほとんど関係ない このおかげで理解すべきことが限定され， わかりやすくなっている． 中盤に大森さんによる懇切丁寧なベイズ推定とその MCMC 法による推定計算の解説が入る．
• というふうに， この本 (と「ベイズ統計と統計物理」) はまさに基本となる考えかたの説明に重点をおいている． 読んだからといって手もとの計算機ですぐに「計算統計」できるわけではない． 生態学研究者にとってこの本の価値はどのへんにあるのか． おそらく将来出現するであろう 脱べいづ推定初心者をめざすヒトたちに有用だろう． 理由はこんなところで．
  • 今後は生態学研究者も MCMC 法を使う機会は 増えていくいっぽうだろう
  • それは ゐんばぐす みたいなソフトウェアで Bayes 推定するときに (つまり「複雑な mixed model」計算のため) のみ使われることがほとんどだろう
  • ほとんどの Bayes 推定法ゆーざーは 「なぜ MCMC 法を使うのか」 を考えないだろう (そもそも， なぜべいづな定式化するのか考える必要を認めないだろう) --- 生態学まわりの分野における方法論の 「普及」 の実態ってのはだいたいにおいてそういうものだから (「何か知らないけど， 他の人もやってるので， 自分でもそふと使ってみたら結果がえられました --- 自分が何やったのかわかりません」)
  • しかしながらユーザーが増えれば， その一部はこのあたりの 「なぜ」 を理解しなければならなくなるだろう --- あるいは理解すればさらに応用がひろがることを 見ぬくだろう
  • そのときに 「MCMC 法ってそもそも何やってんの」 という問題を考えるヒントが必要になる
  で， そういうときに MCMC 法の出自， つまり統計物理学との関連を直観的に説明した これらの日本語書物は理解のたすけになるでしょう， ということ．
• 駒ヶ岳気象データ変換ぎょーむに苦闘する． 1630 よーやくおわった． 結局 Perl だけで処理した． 変換すべきデータは合計 51814 行． perl による変換作業そのものは合計 2.4 秒で終わるんだけど …… 「なんでもゑくせる」 な連中ならばこの作業に数日を費すに違いない． こちらはこれから先 こういう気象データがどれだけ増えても数秒で片づく．
• ネット雑用 …… やってて気づいたんだが Vine を 3.2 にすると qmail から警告がくる (いちおう動作はしている)． qmail 作りなおしか? これはけっこう気あいが必要なんだよな …… ということでしばらく放置．
• データ変換発注者である松田さんにデータと変換プログラム (in Perl) ひきわたし． as.Date(文字列, 書式) でもっててきとーなる文字列を Date クラスオブジェクトに変換できる， というワザを伝授．
• 1900 研究室発． 1915 帰宅． 2110 自宅発北大構内走． 2145 帰宅． 体重 74.0kg． 晩飯．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 35 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0920): 研究室お茶部屋． くるみパン．
  • 昼 (1350): うどん． ダイコン・ニンジン・ネギ・ナメコ・豆腐・煮干の味噌汁．
  • 晩 (2220): 米麦 0.7 合． サンマのショウガ煮． ハクサイ・ネギ・シイタケ・卵の炒めもの．