ぎょーむ日誌 2006-10-(11-20)

2006 年 10 月 11 日 (水)

• 0800 起床． 朝飯． コーヒー． 0905 自宅発． 雷雨． 0920 研究室着．
• また web server 機の HDD がぼろぼろになってきたので sudo /sbin/e2fsck -C 0 -y /dev/hda2 というふうに修復をこころみる． /dev/hda2 はふだんは umount してるバックアップ領域． なにしろ非力なマシンなので時間がかかる (30 分かかった)． いやー， ふだん mount されてるパーティションもかなり心配なのですが ……
• また母子里林冠モデル作文なおし， 昨日のつづき．
• しかし午前中は志水さんのところで
  • 少し古い Mac OS X (10.3.9; 通称 Panther) に
  • できるだけ新しい R をインストールする
  という問題にとりくむ． これがけっこう面倒きわまりない難問で， かなり苦渋させられた． MacOS X (10.3.x Panther vs 10.4.x Tiger) 間の互換性はかなり低い． くそう， Apple 社め (それとも R のコンパイルの問題だろうか?) ……
• 2006 年 10 月 11 日時点における「結論」としては， R 本体と R GUI を別々のところからとってきてインストールする， ということ．
  • R 本体: http://r.research.att.com/panther/ から Panther 専用の最新の R をダウンロード (R-2.4.0 は n/a だったので R-2.3.1)
  • R GUI: これはどこかの CRAN ミラーサイト (たとえば 東大) で新しめの R GUI をダウンロード (たとえば ftp://ftp.ecc.u-tokyo.ac.jp/CRAN/bin/macosx/ 内の R-GUI-3114-2.3.dmg) …… こちらは OS version 依存性はなさそう
  で， これらをインストールすればよい． ばてた． すでに時刻は 1230． いやはや．
• うーむ， MacOS X ばてから回復できん …… ということでネット雑用． 昼飯．
• むう， また過去の亡霊が …… 1.5 年前に「夜逃げ」退官した 7F 教授， 北大ネットまわりに関しても何も手つづきせずに放置していったままなので， 今ごろになって問い合わせとかがきましたよ． とりあえず， 混乱ぎみの状況を整理整頓し， この元教授によるネットワーク利用申請は全部「抹消」するよう， 北大ネット管理者に依頼する．
• 林冠モデル作文修正のつづき． 小林さんご指摘でいまさらながら知ったんだけど， 1953 年の門司・佐伯 (群落光合成モデル) 論文って英訳されて Annals of Botany で publish されてたのね ……

  MONSI, M and SAEKI, T. 2005. On the factor light in plant communities and its importance for matter production. Annals of Botany 2005 95:549-567. (url: free pdf & text)

• 文献などぱらぱらとながめるばかりで， 直しはススまず． アリになやまされた日々が続いたせいか， アタマがなかなか三次元 Gibbs 林冠モデルに戻らない． 腹へったので撤退． 1810 研究室発． 1825 帰宅． 晩飯．
• あらら， また雷雨か．
• [今日の運動]
  • エアロバイク 40 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0820): 食パン．
  • 昼 (1340): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (1850): 米麦 0.8 合． ネギ・ナメコ・ワカメの味噌汁．

2006 年 10 月 12 日 (木)

• 0750 起床． 0800 自宅発． 晴． 0815 研究室着． 朝飯． コーヒー．
• 甲山さん科研費申請書類， 「いくらなんでも， これはあまりにも」 な点だけを指摘するメイルかき．
• 本邦の繁殖生態学・分子生態学分野では前世紀からもちこされている 未解決の難問とされてきた 「``Burczyk'' はどう読んだらいいのか?」 問題に関して東北大の富田君がわざわざ欧州までおもむいていって 解明 してくれた． 勝手に引用すると
  • 英語圏なやつらは「ぶぁーちっく」
  • ポーランドふうには「ぶるちっく」
  とよぶとのこと．
• 林冠モデル作文の改善作業のつづき．
• 来週また阿寒に「調査」にいく甲山さん， 「日勝峠 (日高山脈ごえの道) が凍結してるかどうか不安」 とか何度も言いながらうろうろして落ちつかないので リアルタイム情報 (要 Java) サイトを探してメイルで連絡．
• 作文なおし， 用語統一とかにアタマを使う．
  • 原則としては photon, PPFD
  • photon flux もしくは light incidence は ``light'' と通称すると明記
  • センサーは photosensor
  • 「ハコ」の光入出力は photon input/output
• ちょっと休憩して昼飯．
• また作文なおしの， なんというのか雪山らっせる登山みたいなコト， というか． やったことあるヒトじゃないと， たいへんさがまるでわからん表現ですなぁ …… 時速 50m とか．
• 日没時刻ごろ何か気分転換が必要になり， 北大書籍部へ． 東さんアリ科研費で書籍を何冊か買う． これはストレス解消の衝動買いではなく， 科研費ぷろぢぇくと遂行のためには必要不可欠な参考文献， ということになる． たとえば 「Effective C++ 第 3 版」． これは第 2 版とはかなり内容が変わっていて (ついでに出版社も変わった)， しかしながら依然として C++ 「呪われ」言語の暗黒世界で 「生きぬく」ためには必要不可欠な一冊だ． C++ はなんだかアレな言語だけど， 同書の著者 Scott Meyers さんをはじめとして 多くの傑出した (優れた本を書き， あるいは革命的なライブラリを設計・実装する) 使いてを得ることで命脈をたもってる言語， ってかんぢだね …… じゃなきゃとっくに滅亡してるよ， こんなの． そして， おそらく私は今月中にはアリコロニー戦争のコードを また C++ なんぞで書きはじめなければならない， と．
• などと脱線してる場合ではなく， 作文修正， 作文修正．
• 最初から最後までひととーり直せた …… ただしまだ完全ではないんだけど， 残りは明日にまわす予定． で， もちこされる内容は， PPFD に関するいいわけと， 追加文献を読んでこの林冠観測-推定系との関係を論じること， と． 2115 研究室発． 2135 帰宅． 体重 73.0kg． 晩飯．
• [今日の運動]
  • またまたうんどう休養日
• [今日の食卓]
  • 朝 (0830): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 昼 (1400): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (2220): 米麦 0.8 合． ゆでサバ． ハクサイ・ピーマン・ショウガ・マイタケの炒めもの．

2006 年 10 月 13 日 (金)

• 0720 起床． 朝飯． コーヒー． 0910 自宅発． 晴． 0925 研究室着．
• なんだかメイル書きとか， C++ まにあっくハナシとか ……
• 葉っぱ文献よみ． 辞書にも用語辞典にもあまりのってない用語の意味を推理:
  • planophile: 多くの葉が水平になってる植物 (もしくはその状態)
  • plagiophile: planophile ではない植物， つまり葉っぱが斜めになっている
• 生きてる樹冠中のカンバ (Betula pendula) 葉っぱの角度をしつこく調べたヒトによると， 天頂角 48° ぐらいが平均となるヒト山型分布でした (つまり plagiophile)， と discussion 節に一文追加するために二時間ちかくを費してしまった． まぬけだ． 文献ファイル はいよいよ肥大化してるし ……
• ちょっと休憩して昼飯．
• えーと， 母子里林冠モデル研究における PPFD の値のあつかいは
  • もとデータの段階では「その場」「外」 のふたつあり， これのアヤしげな割り算値を相対 PPFD なる値としている
  • 林冠モデル (三次元光計算 + MCMC 計算) の中でもこの割り算値を無批判に使用; ただし「歴史的事情」 (って単に 最初のころ は尤度をそう決めてたってだけなんだが) により 0-1000 とカウントデータ化された値
  • 明るさ事後分布もとうぜんながら 0-1000 (実数)
  • 明るさ事後分布から林冠の生産力や蒸発散量を 評価するときには 0-1000 と規格化されてる量を 0-1400 と再規格化
  …… で， そのあたりも整理整頓， と．
• おっと， まだメイルでいただいたコメントもあったな． ということで書きなおし作業は延々とつづく．
• 夕方， お茶部屋に逃げる． 院生たちに排除されつつ， 亀山さんとツガザクラ雑談． その時点において， 両者にうちどちらがにつまっているかを忖度してみるに， どうも亀山さんのほうがやられているようなので， 当方はツガザクラよたバナシを各方面にきがるに暴走させて ますます先方を混迷の底においつめてみる．
• …… 林冠モデル作文， なおせるところはなおせたと思う． 岐阜の高山サイトとの比較なんだけど， むこうは日射量の日変化とか測定して一日に ○ mol の二酸化炭素を同化， みたいな計算をやってるんで， こちらとの比較はかなり難しいような気がする …… 母子里の場合は瞬間値で， 一秒間にどれだけという数値なんで． 2010 研究室発． 2035 帰宅． 体重 72.8kg． 晩飯．
• 津駄さん ところで C++ 雑談 …… というか， 私が書きこむと「あらし」のように見えてしまうのはなぜだろう?
• [今日の運動]
  • またうんどう不足 chain
• [今日の食卓]
  • 朝 (0750): 米麦 0.7 合． ゆでサバ． ワカメスープ．
  • 昼 (1330): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (2130): スパゲッティー． タマネギ・ブナシメジ・豆腐のトマトソース．

2006 年 10 月 14 日 (土)

• 0800 起床． 朝飯． コーヒー． 洗濯． 怠業．
• (おそらく人口密度効果によって) 何ごとにつけ暴走ぎみ の大学院生たちははやくも 「忘年会」 の手配をはじめた． 忘年会なんかどうでもいいぢゃん， とか言ったりするとまた怒られたりするわけだが．
• 1115 自宅発． 晴． 1130 研究室着． なぜか空腹だったので昼飯． お茶部屋にある読売新聞， ドナルド=キーンさんの (毎週土曜日の) 連載エッセイはいよいよ 1970 年 11 月 25 日の三島由紀夫事件にさしかかりつつある．

[大学院生たちの世界]

お茶部屋ホワイトボードにびっしりとはりつけられた 「食」 広告． 「食」本位主義とはこういうものだ． そして， これらをはりつけるという行為そのものは， いったいかなる message を発しているのか? …… 私はその点について考える習慣を持たないことにしている．

• 論文とかにヒト目をひくタイトルつけるのは重要なわけだが …… The silver spoon effect ってたしかにおもしろいけど， 自然科学って欧州文化の産物という気分にもさせられる． 私のアタマもそれに毒されてるわけだが．
• 母子里林冠モデル作文みなおし．
• 夜までお茶部屋で矢澤さんと熱帯林 (Pasoh) 50 樹種合計 1000 個体選抜の方法と選抜個体図示化の R プログラミング．

• お茶部屋で仕事してると， (本日はたいへん院生密度がひくかったにもかかわらず) やはり「食」社会ネットワークにまきこまれるのであった …… 2050 研究室発． 2110 帰宅． 体重 72.8kg． 晩飯．
• 野菜・果物のかなりを輸入しているので (これからの季節は特に) 高価になりがちな北海道にあって， リンゴだけは原産地に近いこともあって， 比較的安価である． ちょうど今ぐらいが極小期か?
• [今日の運動]
  • 明日はおそらくうんどうを ……
• [今日の食卓]
  • 朝 (0830): バゲット．
  • 昼 (1200): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (2140): スパゲッティー． タマネギ・ブナシメジ・豆腐のトマトソース．

2006 年 10 月 15 日 (日)

• 0830 起床． やはり日没後にプログラミングするのはよろしくないなぁ． 朝飯． コーヒー． 怠業． 雑談メイルかき．
• 1245 自宅発北大構内走． 晴． 1340 帰宅． 体重 72.4kg． うーむ， ちょっとカラダを動かすとカラダの水分はぬけるな． いっぽうで研究室とかでじっとしてると 「水がたまる」 ということなのか? 昼飯．
• 1500 自宅発． 晴． 1515 研究室着．
• ネット雑用とか， メイル書きとか， あれこれ．
• Pasoh sampling 個体選抜問題のつづき． 選抜例を何とおりもつくり， それぞれについて図とそれをならべる HTML ファイル， さらにその一覧 HTML ファイルを R に生成させるプログラムかき． R には here document の構文がないみたいで， こういうときはちょっと面倒だ．

• 2050 研究室発． 2105 帰宅． 晩飯．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 55 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0900): バゲット．
  • 昼 (1420): うどん．
  • 晩 (2140): うどん． レトルトパウチドトマトソース．

2006 年 10 月 16 日 (月)

• 0750 起床． 0805 自宅発． 曇． 0820 研究室着． 朝飯． コーヒー．
• 来週の火曜日に Silander さん (現在はサバティカルで宇都宮大学滞在中) がこちらでセミナーしてくれることになったので， そのへん関連の連絡とか．
• アカマツ成長解析のほうは片づいたので (ネット配布版はすでに publish)， 今度は小林さんが中心になってアカマツ光合成データのほうのとりまとめが 進行している． で， 1.5 年ほど前にやってた「補償」モデリングのほうなんだけど， そのあたり計算やりなおさねばならなくなり， optim() 最尤推定 R プログラムみなおしてたら， 分散のあつかいまわりでややこしーことやってたので， その修正にとりくんでみる．

[補償?]

で， 昼飯前の時間はこれにはまりこんでしまった． 実験アカマツ個体に関しては「補償」モデルの AIC が断トツによいのだけど， 野外アカマツに関してはびみょー， とわかった． はてさて．

• とりあえず， 昼飯．
• だったら折れ線ではなく二次曲線で …… とやってみたけど改善されず． そのあたり， 香川の小林さんとメイルやりとり．
• 昨日ひねくっていた Pasoh 1000 樹木選抜 → 「WWW な出力」する R プログラムを矢澤さんにひきわたす．
• で， 母子里林冠モデル作文をどう書き換えたか， に関するメイルかき． これはまた小林さんあて． この林冠モデルは実用段階というよりまだまだ改良が必要なものなんだけど (もっとベイズ化して「系統的ノイズ除去」みたいなことをしなくては)， まあアイデア中心の方法論論文かくだけでこれだけやりとりが必要になる …… 要は私が生態系生態学・生産生態学まわりの不勉強， ということにつきるんだけど， ごく単純化したモデルでさえ 数千語ついやして説明せんといかん現象でもあるわけで．
• ついでながら， 「母子里ダケカンバ林の夏の一日」 を「計算につかっている一定の光強度で 10 時間」 と定義すると一日の同化量は平方メートルあたり 0.76 mol CO₂ となり， 岐阜の高山で測定されてる「一日の同化速度」 とだいたい同じケタになる， とわかった． まあ， どこかで単位換算とか (わかりやすい種類の) 失敗はやっていないだろう， と．
• 甲山さんがやってきてまた何やら用事を． Pasoh は 50 樹種 1000 本だけぢゃなく， 2000 とか 4000 本 (100, 200 樹種) ぶんを準備しとけって …… そんなに測ってどうするんだ， という気もするが (そもそも林冠木は樹高 50m に達するんですごく測定むずかしい)． 私は 50 樹種 1000 本とれたら さっさときちんとデータ解析すべきだと思うんだけどねえ．
• 1840 研究室発． あ， 月曜日は 秀岳荘 やすみだったか． 空沼山行 で壊れた登山靴を (いまさらながら) 修理にだそうと思ったんだが． 1900 帰宅． 体重 73.0kg． 晩飯．
• 2215 自宅発北大構内走． 2300 帰宅．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 45 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0840): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 昼 (1320): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (1950): 米麦 0.8 合． 卵焼き． コマツナあえもの． コンニャク・ワカメの味噌汁．

2006 年 10 月 17 日 (火)

• 0830 起床． なンかよく眠れんかった． 朝飯． コーヒー． 0935 自宅発． 雨． 0950 研究室着．
• アカマツ光合成原稿みなおす． 平和に始まったかのように見える一日であったが， じつは本日はデータ解析依頼数の「特異日」であったらしく …… じつに 6 件のことなるデータ解析相談があった．
• 1030 より 研究室セミナー， 本日は志水さんで， 大雪山系のあちこちで地衣類の子器の個数はどのようにきまるか， ということを調べた調査報告． 維管束植物の繁殖器管と異なる点は， 子器はいったん作られたらその後はずっと存続する (おそらく機能もしている)， ということ． したがって個体上で観測される子器はこれまでの繁殖努力の累積， みたいな数量になってるわけで．
• セミナー後， これをどう統計モデル化するか， という相談． 岩面差 + 個体差という二重 random effects を考慮しないといけないので， やはり Bayes model 化が無難であろう， という方向で．
• 昼飯．
• 今年度最初の ゑくせる→「R でのデータ解析やりやすい形式」 変換ぎょーむ相談． そういうしーづんになりました． 依頼者は サロベツ で調査してる江川さん …… うーむ， この元データファイル， 二年に一度ぐらいしか遭遇しない (←ってのは過小推定頻度かもとオソれているのだが) 難解系だ．
  「…… それだったら， ワタシ， ゑくせる上で手作業でなおしますよ」
  「手作業はダメです． またべつのまちがい混入のもとです． ここはフィルターによる自動変換が必要です」
  「そのプログラミングは R でやるんですか?」
  「いーえ． こういうケガれ仕事は上品な R にはむいてません． 奇妙なゑくせる表の変換といえば， ケガれ言語 Perl の独壇場， ですかね」
• 次は「熱帯の多樹種」 + 「樹木のカタチ」なる二重苦を師弟ともども 好きこのんでしょってたつ (そして熱帯亜熱帯データが苦手な私にあれこれプログラム作らせたがる) 矢澤さん・甲山さんの Pasoh 測定個体選抜→調査野帳自動生成問題． 私などは 50 樹種 1000 本を一ヶ月で樹高その他樹冠測定， とか聞いただけでも気が遠くなるのに， それを 4 セットとか 8 セットとか準備しろなどとゆー 想像を絶した ``Tomorrow the world!'' なハナシがあってですね ……
• これらにくわえて学外からのメイル相談 3 件． ついでに査読依頼 (命令?) が一件．
• …… で一日がオワった． まあ， たぶん一日の相談件数はポアソン分布ではなく， (原因は不明だけど) 負の二項分布にしたがうのだろう． そうに違いない． 1800 研究室発． また (大学と自宅の中間にある) 秀岳荘 にたちよってみる． 本日は開店してる． で， 壊れ登山靴みせると， メイカー (in ドイツ) に送らないとダメですね， ぼろぼろですね， 修理はたいへんになりそうだから修理しないほうがよいでしょう， で終了． 1830 帰宅． 晩飯．
• 登山靴， どうせ修理できないんなら， ということで自分で修理を試みる． まずは 東区の北 9 の Homac に強力接着剤買いにいく． よくわからんので， 業務用「超多用途」 セメダインスーパー X (黒) 1280 円を購入． これで修繕できるなら安いもんだ， なんだけど ……
• で， 帰宅して接着 …… この革製登山靴はちょっとかわっていて， 古典的なやつだとシャンクと甲革は縫合されてんだけど， これはなんというか「プラぐつふう」パーツ構成になってて (ワンタッチアイゼン装着を可能にするため)， 縫合ではなく接着されていた． で， そのシャンクに該当する部分 (合成樹脂製) がぱかっと外れたので， 接着剤でくっつけてみようという試み． カタまるまで 24 時間ぐらいかかるらしい． 手とかにべたべたとくっついてたいへんなことに．
• で， またメイルかきだのデータ変換だの ……
• [今日の運動]
  • うんどう休養日
• [今日の食卓]
  • 朝 (0850): 米麦 0.7 合． コマツナあえもの． コンニャク・ワカメの味噌汁．
  • 昼 (1320): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (1910): 米麦 0.7 合． ゆで塩ザケ． コマツナあえもの． ワカメ・豆腐の味噌汁．

2006 年 10 月 18 日 (水)

• 0750 起床． 朝飯． コーヒー． 0910 自宅発． 晴． 0925 研究室着．
• 昼すぎまでかかって江川さんサロベツゑくせるデータシートを 「R とかで解析できる表形式」 に変換する作業． CSV …… というか 「セル内データ区切り」という江川さん独創による荒ワザの中で ``,'' はすでに使われて閉まっているので， ``;'' 区切ったデータとして export した Phragmites.txt 内で

  1;5.5cm;571;ミカヅキ;13;16;0;24;0;23;1;25;0;25;0;25;0;27;0;m0.7;;5.0(1),m3.7;
  6.5(4),m5.0;2.0(2),8.0(5),m6.0;9.5(6),m7.0;13.0(1),m11.0;13.0(4),12.5(2),m11.0;
  

  となってる一行を

  ALIVE,DID00001,Phragmites,1,571,R,R,2006-06-21,13,NA
  ALIVE,DID00002,Phragmites,1,571,R,R,2006-07-03,16,NA
  ALIVE,DID00003,Phragmites,1,571,R,R,2006-07-12,24,NA
  ALIVE,DID00004,Phragmites,1,571,R,R,2006-07-23,23,NA
  ALIVE,DID00005,Phragmites,1,571,R,R,2006-08-03,25,NA
  ...
  HEIGHT,DID00001,Phragmites,1,571,R,R,2006-06-21,0.7,mean
  HEIGHT,DID00001,Phragmites,1,571,R,R,2006-06-21,0.7,mean
  HEIGHT,DID00001,Phragmites,1,571,R,R,2006-06-21,0.7,mean
  ...
  HEIGHT,DID00002,Phragmites,1,571,R,R,2006-07-03,NA,NA
  ...
  HEIGHT,DID00002,Phragmites,1,571,R,R,2006-07-03,NA,mean
  ...
  HEIGHT,DID00002,Phragmites,1,571,R,R,2006-07-03,NA,NA
  HEIGHT,DID00003,Phragmites,1,571,R,R,2006-07-12,5.0,NA
  HEIGHT,DID00003,Phragmites,1,571,R,R,2006-07-12,3.7,mean
  ...
  

  などと変換してみせるわけだ．
• なんでこんな形式にするんだよう， と思われるかもしれないけど， 第一処理 A1 内の 第二処理 B3 内の plot C79 内のクラスター D2 内の 日付 E7 における種 F9 の状態 X というような「階層性」 あるデータを R の data.frame() に格納してから
  • apply() や tapply() で集計する
  • plot() などで作図する
  • さまざまな統計モデルの推定計算関数にほうりこむ
  といった「次の一手」と連携させるには 上のように変換するのが最良なのである．
• しかしながら， 昨日も書いたよーに， ここまで難解なデータシートを「解毒」するという ケガれ作業はケガれ言語 Perl でなければとてもやってられない． もちろん R でそういう変換フィルターを書くのは不可能ではないんだけど …… おそらくかなりしんどいと思う．
• で， やはりかかる 「横に長いゑくせるデータシート」 (なぜか院生たちはこの形式を好む) という破綻をまねきやすい形式 かつ「入力値自動チェックいっさいなし」状態でデータ入力すると …… まあ， 単純なものから複雑なものでまで ありとあらゆる種類のまちがいが発生しうるわけで． そのあたり変換フィルター内で何ヵ所もチェックしている．
• たとえば単純な書きまちがいはもとデータファイルを修正するのも面倒なので， みつけたら変換フィルター内で Perl の正規表現で置換している (変換フィルタープログラムそのものが「訂正の記録」になっている)． 一例としてはこう．

  	s/\(!\)/(1)/o; # (!) -> (1)
  	s/11\.0\(39/11.0(3)/o; # 11.0(39 -> 11.0(3)
  	s/15\.081\)/15.0(1)/o; # 15.081) -> 15.0(1)
  	s/\)1/),1/o; # 8.5(3)10.3(1) -> 8.5(3),10.3(1)
  	s/旗左）/1)/o; # 3.5(旗左） -> 3.5(1)
  

• データ数集計によるまちがい発見も …… たとえば， 「第 i 日の個体数」と「第 i 日の個体「高さ」測定値の個数」 が一致してないところが 7224 観測回数 (観測日数 × 観測場所) 中に 87 箇所あり， さらにその「エラーの種類のうちわけ報告」によると， わりとどうでもよい単純入力ミスは 31 箇所で …… といったたぐいの 「エラー & 疑わしいところ報告」も出力するようにしている．
• 江川さんデータにとくにたくさんまちがいあるわけではなく， いたってふつーの水準． いままでじつにたくさんのヒトたちのデータシート点検してきたけれど， 生態学の観測データセットというのはだいたいこれぐらい まちがいが混入しているものだ (単純な入力まちがいからかなり深刻なものまで)．
• 前にも書いたけど， ホントに深刻なのは， 生態学研究者の何割かはこういうまちがいチェックをいっさいやらず， そのままデータ解析して論文とか書いてる， というあたりか．
• (皆さんの大好きな) 「気あいと根性」 で「目視データちぇっく」とかやるヒトもいるわけだが …… 今回発見されたようなまちがいのほとんどは 「目視」だけで全部発見するのはかなり難しい．
• ということで，
  • 入力段階のエラーを減らす
  1. データ構造についてよく考え， まちがいのおこりにくいデータ入力形式， ソフトウェアを検討する
  2. 「不正な値」 がそもそも入力できないように ソフトウェアを設定する
  • 入力後・解析前にチェックする
  1. 点検プログラムを作り， チェックする
  2. そのデータ使って いろいろな図をつくって目で点検する
  といったココロがけが必要だろう．
• とはいえ， データ解析は R でやるんだけど， それとは別に Perl ケガれプログラミング技法を修得して解毒フィルター書く， なんて二重手間なことは ふつーの生態学研究者はあまりやりたくないだろう． そこで， 最初から「R で解析しやすいカタチ」 でデータを整理できないだろうか， という可能性を検討してみることをおススめしたい． 具体的な書式はヒトそれぞれのデータ構造に依存するんだろうけど．
• で， 入力したらすぐに R で点検， つまり季節的にとってるデータなんかであっても， とりあえず最新のデータなんかを入力したらすぐに R に読みこませて集計・作図でチェックするとしておけば， まちがいさがしなんかも断ゼン簡単になる．
• 変換フィルタープログラムひととーりできたので昼飯． またまた CANON LBP-2810 用の再生カラートナーカートリッジ， 不良品をつかまされたか …… ほんぢつは Yellow と Blue の同時多発てろ．
• そしてツガザクラ作文「すらんぷ」を自称しておられる 亀山さんあいてにお茶部屋でツガザクラ雑種雑談．
• 夕方から江川さんとサロベツデータ & 変換フィルターばぐとり． じつは上で述べてる「検出されたエラー数」 などは江川さんのお助けでフィルターがマトモになってからのもので， バグとりする前のフィルターだと 1000 個以上の偽「入力エラー」が報告されてた …… かかるオソろしい事態は私のプログラミング， とくに日本語まわりの正規表現による置換がヘボかったため．
• データ構造がかなり複雑なので， ふたりがかりで「バグか? もとデータのまちがいか?」 を R & Perl & テキストエディター駆使しつつ特定していく． 「これってヘンかしらん?」 「(もとファイル点検しつつ) ヘンですよー，ぜったいヘン」 「やっぱりヘンなんでしょうね …… (vim エディターでコード & output など点検しつつ) あ，ここはたしかにヘンだ」 とヘンを連呼しつつバグとり．
• とりあえず「真エラーだけ報告」 状態までもっていくことができたので， 野帳ともとデータ比較してもらうことにして本日のヘン換作業終了． 1930 研究室発． 1945 帰宅． 体重 72.8kg． 晩飯．
• 接着剤による登山靴修理のつづき． 本日は細かいところの接着． 昨日の強力接着剤べたべた事件でこりたので， 今回は古軍手を着用して作業．
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回． 腕立ふせ 5 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0830): 米麦 0.5 合． ゆで塩ザケ． コマツナあえもの． ワカメ・豆腐の味噌汁．
  • 昼 (1350): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (2100): 米麦 0.7 合． コマツナあえもの． ダイコン・ニンジン・ネギ・アサリの味噌汁．

2006 年 10 月 19 日 (木)

• 0550 起床． なんかよく眠れんかった． 朝飯． 体調いまいちなので紅茶． 0800 自宅発． 曇． 0815 研究室着．
• 昨日はサロベツデータ変換にかまけていたというか楽しんでいたので， とりあえず今朝は (昨日かくべきだった) メイル書きあれこれ． R 通信教育， とか．

[Tinn-R]

R むけに作られているゐんどーづ専用 text editor． ここに示した screen shot はちょっと古い版で， 最新版 (1.18.5.6) はアイコンボタンとかがちょっと異なる． ゐんどーづぎらいの私は Linux 上の VMWare 上に 「隔離」してるゐんどーづでこれを動かしている． いやはや， R をゐんどーづ上で動かしてるユーザーが多数派なので， それに対応するため， なんだよね．

[R コードを R に「送る」]

オレンジ丸をつけてる行にならんでる 4 つのボタンはどれも 「送る」になってて，左から

1. 全体をクリップボード経由で R に送る
2. 全体を R に直接 R におくる (一行ずつ R console 上に表示される)
3. 選択部分をクリップボード経由で R に送る (オレンジの丸)
4. 選択部分を直接 R におくる (一行ずつ R console 上に表示される)

となっている． コード全体を「送る」なら 1. とかで良さそうなんだけど， 日本語版ゐんどーづではうまくいかないことがある． 3. はどういう場合でも必ずうまくいく． また 2. や 4. もほぼ必ずうまくいくんだけど， R console 上に「いまこれを実行してます」が表示されるので， ちょっとうるさい．

• メイル書きひととーり終了． M1 たちはこの部屋のとなりの講義室で受講中 (カベが薄いので， 露崎さんの講義内容， こちらに全部つつぬけ)．
• じゃ， 母子里林冠モデル作文， もうほとんど完成してるんで， しあげにむけた見直しを …… と思ったんだけど， 志水さんがみえたのでまた地衣類モデリング相談． 下のような「レーダー図」を R に作らせて， 「こりゃーすごい!」 とか．

[大雪山主稜線上の地衣類が好む ……]

何でしょう? 志水さんデータを使った作図．

• 昼飯．
• 午後は， 昨日の続きで江川さんとサロベツデータ & そのデータ変換フィルターの「ばぐ」とり． ぢつに称賛すべき研究者的執念ぶかさで (フィルターが昨日生成した) 「エラー報告」とデータの整合性チェックをした 江川さんによって変換フィルター正規表現ばぐがまた発見された． これによって「真エラーの個数」は 87 個から 51 個に減少した …… いやはや， われながらへっぽこですなぁ．
• いちばん最後に発見されたフィルターばぐは， 数万アイテムのデータの中にただ一ヶ所ある 「半角」の「、」をきちんと識別せよ， とゆーなかなか過酷なものであった．
• 変換フィルター Perl で書いてるわけだが …… Perl 5.8.x になったので use Jcode; とかやってた時代よりは日本語文字とか扱いやすくはなった． しかしながら， 私にとっては use Encode; & use encoding ...; まわりの挙動はまだまだ把握できていない部分があり， どきゅめんと読みと試行錯誤による研究が必要とされるところだ．
• 1815 研究室発． 1830 帰宅． 体重 72.8kg． 晩飯．
• いろいろメイルかきつづく．
• [今日の運動]
  • うんどう休養日になってしまった
• [今日の食卓]
  • 朝 (0640): 米麦 0.7 合． ダイコン・ニンジン・ネギ・アサリの味噌汁．
  • 昼 (1320): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (1930): 米麦 0.7 合． ニラ卵．

2006 年 10 月 20 日 (金)

• 0820 起床． う． 9 時間以上ねてしまった． 朝飯． コーヒー． 0920 自宅発． 雨． 0935 研究室着．
• なぜかしら朝はアタマが三次元計算むきになっているらしく， 昨日の志水さんの地衣類問題に関して， 三次元ぎみなモデリングを試みてみる． とりあえず， R で作図．

[大雪山主稜線上の地衣類]

…… が好む岩面? 志水さんデータを使った作図． 北緯 43° において日当たりが悪いところはダメそう． しかしながら， 日当たり良すぎるところもやはり ……

• 本日も江川さんとサロベツデータ攻防 (いつの間に「攻防」?!) …… とはいえ， ゑくせるファイルという自由のない専制国家から 生態学的データたちを救出する， というデータ解析の第一段階は終了しつつある．
• あれこれ作業にひとくぎりついたので， 北大構内昼飯調達の旅にでる． 研究室お茶部屋にもどって昼飯． やはりおそめの昼飯くってた亀山さんいわく 「ツガザクラ作文『すらんぷ』だなんてトンでもない． 絶好調ですよ， 絶好調 …… ってぎょーむ日誌に書いといてくださいよ」 うんぬん， さらに「ぎょーむ日誌」利用による情報操作の試みあったんだけど， のこりの部分は読者の想像力で補完できるだろうから省略．
• モデルのあたりをつけるか， ということで R の library(Matrix) の lmer() に志水さん大雪山地衣類データをほうりこんで， いろいろと試行錯誤してみたんだが …… ダメだ， 二重・三重の random factor をくみこむと計算にかなり時間かかり (10 分ぐらい)， しかも途中で「難しくて計算できません」と投げ出してしまう． この程度の問題でナゲるなよなぁ …… まあ一般化線形混合モデル (GLMM) 計算は「すぐに難しくなってしまう」と考えるべきなんでしょうなあ． ということで， こいつも Bayesian おくり， と (なんか Bayesian が悪いことみたいだな)．
• そしてサロベツデータ解析第二段階． Perl から R へ．

[まずは作図]

江川さんデータから作図 (ただし左の図はちょっと作図プログラムミスが含まれてる， と気づいた)． これの前段階 (R によるまた別のデータ変換) でちょっと苦闘してしまった． それを横で見てた江川さんが 「R ってかなり難しいんじゃないか」 と不審の目で見るので， それを払拭するデモンストレイション， 「いやー， ここから先は簡単ですよ， 簡単」 などと冷汗ながしつつ宣伝文句を口ばしりつつこの作図プログラムを作った次第． もともとサロベツデータは (指導教官・露崎さんの趣味で) ややこしい実験設定のややこしい構造になっており， pdf() で全データを出力させると左のような図が 4 ペイジ続くことになる．

• …… 「R って難しいんでは」との疑念いだきつつある院生を説得しつつ， ややこしい構造のデータを操作するプログラミング， というのは脳のあちこちの機能をまるちたすく的に使うらしく， かなりばててしまった． 2000 研究室発． 2015 帰宅． 体重 72.4kg． まあ， これは一時的な脱水的体重減少だろう …… 冷汗ながしすぎたか? 晩飯．
• いかん． 夕方からの数時間で乏しい言語能力がスリきれてしまったかんぢだ． アタマ麻痺してメイルが書けん．
• [今日の運動]
  • カラダは動かすべきだったか
• [今日の食卓]
  • 朝 (0840): 米麦 0.5 合． レトルトパウチドカレー．
  • 昼 (1420): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (2035): スパゲッティー． 豆腐トマトソース． ワカメスープ．