更新: 2013-03-05 15:42:35
生態学のデータ解析 - 生態学会大会2010
[W04] データ解析で出会う統計的問題
-- 「X の誤差」も統計モデル化
- 日時: 2010 年 3 月 15 日 (月) 15:00 - 17:00
- 場所: 東京大学 (駒場), H 会場
- 企画者: 粕谷英一 (九州大・理), 久保拓弥 (北海道大・地球環境)
- 短縮 URL: http://goo.gl/Pekdu
概要
今回は説明変数のさまざまな「誤差」について検討したい.たとえば直線回帰 Y = a + b X では「Y の誤差は等分散正規分布」といった仮定をする.しかしながら,「X の誤差」について考慮されることはあまり多くはない.生態学の回帰分析では,X も観測値であるために測定誤差がある場合が多い.また,X が何かの推定値であるときには X の推定誤差を考慮しなければならない.たとえば「X の誤差」によって傾き b が「ゆるく」なるように推定されることがある.また「X の誤差」を無視するだけでなく,「X が原因,Y が結果」といえないような状況であっても簡単な線形モデルが適用されることがあり (例: アロメトリー解析),統計モデルとしてわかりやすくない.
この自由集会では,これらの問題の影響と解決策を具体的に議論したい.最初に粕谷が「X の誤差」を無視したときに生じる推定結果の偏りについて紹介する.次に伊東がベイズモデルによる推定の偏りの補正を検討し,最後に久保がベイズ統計モデルによって「X の誤差」を明示的に組みこんだ統計モデルの作りかた,あるいは「何でもアロメトリー」にしないための「X と Y の誤差を同時に考える」統計モデリングの例を紹介したい.
- そこにもここにもある”誤差のあるX”:XとYの関係は偏って推定される
- 粕谷英一 (九州大・理)
- ベイズは「Xの誤差」を解決できるか?
- 伊東宏樹 (森林総研多摩)
- アロメトリーじゃない統計モデル: X と Y への資源分割
- 久保拓弥 (北海道大・地球環境)
当日の投影資料など
粕谷
- 投影資料 (PDF file 2.4MB)
伊東
久保
- 投影資料 kubo2010xyerr.pdf (また修正・補足するかも)
- 例題 1 と 2 のデータ data.RData (
data1
とdata2
が入っている) - 例題 1 の code
- BUGS code: model1.txt
- R code: runbugs1.R
- 例題 2 の code
- BUGS code: model2.txt
- R code: runbugs2.R
- 生態学会自由集会のうちあげ …… 今回もムリそう?
- 登録番号: W-?? 略称: データ解析
- 【提案受け付け番号】: W-013
- 自由集会つぎは何?