ぎょーむ日誌 2005-04-(11-20)

2005 年 04 月 11 日 (月)

• 0740 起床． ラジオは関東の 地震 ニュースばかり． 朝飯． コーヒー． 洗濯． 0930 自宅発． 曇． 0945 研究室着．
• さて， 1000 から研究科 (研究院?) の入学式なんだけど， 例年のごとく (例: 昨年) 最初の一時間は当方は出席しなくてもよい内容なんで， さぼる．
• 北大ネット， 朝から DNS server もしくは 強制通過型 proxy server が腐りきっている．
• 生物圏科学専攻 の説明が始まるか， と建物の外にでると高田さんたちが帰ってきて， まだしばらく時間かかるとのこと． 高田部屋におじゃまして 20 分ほど雑談．
• 1110 ごろ移動． 例年のごとく前にでて簡単に自己紹介． 「コース」とやらがむやみにふえたから， こういうやりかたって意味ないかもしれんね． 次は「時間節約」に貢献するため欠席しようか． 1230 ごろ終了． 研究室にもどる．
• 本日は北大の齋藤さん経由で新潟大会がらみのわけわからん …… 釧路大会参加者のうち， 道内から何人いたかだって? なんでも新潟の会場借用申請書類にそういった意味不明な数値が必要らしい． いやはや．
• ひさしぶりに呪われ参加者データながめてみる． 事前に申しこんだヒト 1086 名． 電話番号みたらわかるか? まずはけーたいをのぞく． かとーさんに教えてもらったところによると， m/^0[89]0/ な番号がけーたいである， とのこと (他にも「全長」で判別するやりかたもある)． けーたい 169 名．
• 残り 917 名のうち， 番号順に sort する． 番号 m/^0[01][0-7]/ までが北海道だ． 018 は弘前市になる． ということで， 固定電話を書いてもうしこんだうち， 「道内」なヒトと憶測される人数は 184 名とわかった …… 無意味な数値だ．
• 郵便番号はこういう目的には使いがたい． 北大は 060-... (北大の特別なコード) だけど大学ちかくの私の住所の郵便番号は 001-... (札幌市北区) なんだよね．
• 昼飯．

[新歓準備]

お茶部屋調理風景． きあいをいれておでんを作る新歓幹事長どの． なんと， この大鍋だけでなく， もうひとつ大鍋にもいっぱいのおでんが準備されていて， ですね．

• 1500 から一時間弱， 新入生のための講座案内．
• こまごまとした雑用のあいまに， 統計学勉強 …… えーい， さっさとアカマツに着手しなくては．
• 1800 より新入者歓迎会． A804 室にて． 幹事長どのの威光で多数のヒトたちが集まり， しかもたくさんの料理がもちよられる． よい新歓でした．
• しかし， かなりアブなく酔っ払ったヒトたちも ……
• 2505 研究室発． 2520 帰宅． ばてた．
• [今日の運動]
  • うーむ， うんどう不足だ ……
• [今日の食卓]
  • 朝 (0820): 米麦 0.5 合． トマト・ホウレンソウ・豆腐・煮干のスープ．
  • 昼 (1430): 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． トマト・ホウレンソウ・豆腐・煮干のスープ．
  • 晩 (1800): A804 室で新入者歓迎会．

[歓迎会]

いやー， すごくたくさんの料理がならびました ……

2005 年 04 月 12 日 (火)

• 0730 起床． ねむい． 0745 自宅発． 晴． 0800 研究室着． お茶部屋に酔っ払いが一名ころがっている． 昨晩ののこりもので朝飯． コーヒー．
• 朝からいきなり新潟大会 server 雑用． ふーむ， XOOPS の liaise module (for MailForm) でメイルが送信できん?
• で， ssh でログインしてためしにコマンドラインから /usr/sbin/sendmail してみても，

  Apr 12 08:58:34 iyahaya sendmail[12805]: j3C1wYCs012805: to=kubo@yareyare.jp, ctladdr=jes53 (503/503), delay=00:00:00, xdelay=00:00:00, mailer=relay, pri=30055, relay=[127.0.0.1] [127.0.0.1], dsn=5.6.0, stat=Data format error

  となるんだよね …… どうも From 行がつねに From: jes53 <jes53> というヘンてこなしろものになるので， sendmail に却下されてるようだ． Server にインストールされてる， TurboLinux Appliance Server の「仮想サイト」構築とゆーのがへっぽこなのではないかな．
• で， ネット上あちこち検索してまわって， こういう対策を見つけた． 以下は新潟の外注 Web 屋さんに送ったメイル．

  	とりあえずの回避策としては /usr/sbin/sendmail を呼び出すときに -f オプ
  	ションを付ける，というものです．例えば，mail.txt なるファイル
  	--------------------------------------------------
  	From: jes53@iyahaya.jp
  	To: kubo@yareyare.jp
  	Subject: test mail
  	test
  	--------------------------------------------------
  	があったとします．
  	/usr/sbin/sendmail -t < mail.txt
  	はエラーになります．しかし，
  	/usr/sbin/sendmail -f jes53@iyahaya.jp -t < mail.txt
  	あるいは
  	/usr/sbin/sendmail -f jes53iyahaya.jp kubo@yareyare.jp < mail.txt
  	とすると送信できます．
  

  しかしこれってホントに「とりあえず」的な回避策だよな …… 1120 ごろひとまず終了．
• また ecology.ees.hokudai.ac.jp サイトの修正． 「大学の利用者」であるヒトたちにとって， これってホントに役にたちそうにない． 外部の人たちには 意味不明なグループわけが列挙されてるだけだ．
• ようやく片づいたので北大構内走 1305-1340． 昼飯． 昨晩の残りがまだまだたくさん． 食後， お茶部屋の冷蔵庫・冷凍庫の整理整頓． おでんの一部は冷凍保存したほうがよさそうなんで． うわー， 賞味期限 1999 年日付の子持ちシシャモが冷凍庫の最下層から 発掘された …… ことごとく粛正．
• 応用統計学会 の シンポジウム と チュートリアル の案内くる． なンか医学薬学っぽくて背広着用出席者ばかり， というイヤな予感はあるんだけど， 内容にはすこし興味ある …… シンポジウム・チュートリアル両方でると合計 5000 円になるわけ? うーむ． ついでに午後の 日本計量生物学会 チュートリアルにでたら， またさらにお金とられるとか．
• どうでもいいことだが …… 統計関連学会連合 ってのが膨張してる． 日本分類学会 も入るのか …… と思ったら， これは生物分類ではない分類をとりあつかう学会のよーで．
• 講座の不調カラーレイザープリンター， LBP-2810 の修理の可否を問うメイルを北大生協外売にだす． えーと， これを購入したのは 2003 年 3 月 6 日 か． 昨日から雪野さんと保証書さがしてるんだけど， そのたぐいのものがあとかたもなく消失してる． どうしたんだろうか．
• えーい， こまごまとした雑用が．
• ぱいぷ樹木論文の校正せよとのメイルが． とりあえずダウンロード．
• お． Linux 用 Acrobat Reader の ver.7.0 が． しかし日本語 PDF ファイルは読めん． いつもの「フォント移植わざ」は研究が必要だろう． というのも， 5.x 以前とはフォントファイルの形式が異なるためである．
• 晩飯もお茶部屋で昨晩の残りを． 晩飯後， お茶部屋雑談にとらっぷされてしまう．
• また校正． この読みにくい proof は Xep Server なるソフトウェアが 生成してんのか．
• 北村君がうろうろしてたので阿寒ハナシをきく． ふーむ， 標高 800m ぐらいまでトドマツ・エゾマツ， その上の標高 1000m ぐらいまでダケカンバ・ササ (翌日，甲山さんに聞いたところでは上部森林帯で ダケカンバとササがセットになってるのは， 北海道だけとのこと)， その上から 1200m ぐらいまでハイマツ， か． ダケカンバとかなくなっても誰も困らんだろうな． いやはや．
• 2330 研究室発． 2345 帰宅．
• 今日の教訓
  • 戸外は寒くても室内は「暑い」北海道， 作り置きの食べものはすぐに冷蔵庫・冷凍庫へ
  • 推定人数の分散が大きな party では 料理作成量はひかえめ 乾きもので調節する
• [今日の運動]
  • 北大構内走 35 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0810): 研究室お茶部屋． 昨晩の残りものの焼きそば．
  • 昼 (1300): 研究室お茶部屋． 昨晩の残りもののラーメンサラダ．
  • 晩 (1930): 研究室お茶部屋． 昨晩の残りもののラーメンサラダ．

2005 年 04 月 13 日 (水)

• 0750 起床． 朝飯． コーヒー． 0945 自宅発． 曇． 1000 研究室着．
• 来月の 蔵王温泉旅行， 何をやるべきか展望がまるで無い． さすがにそれは気になるので， うだうだと調べてみたりする．
  1. 環境省もでる: 急に温暖化すると植物は移動力が低いので絶滅 (生き死にが「暖かさ指数」で決まることになってるから) --- Woodward & 内嶋わーるど
  2. 「環境変動と生物集団」という本で 本間さんが 1. のようなモデルってヘンではと指摘
  3. (2. に直接対応したわけではないだろうけど) 竹中さんが LatFor-G という 個体過程・環境変化の組みあわせから分布パターンを 生成するシミュレイターを作っている
  4. 今回の占部さんたちと 同じ予算枠 内， すでに終了した 別の研究課題 で， 道内の植生変化 GIS モデルなどが作ったらしい (これはおそらく 1. に近いモデルだろう)
  …… ということで， 私などがやることなど何もないような気がする． 甲山さんが来たので， 阿寒とかでは何もやることないですねえ， というようなハナシをうだうだと． ハイマツだのダケカンバだの無くなっても， 誰も気にしないよね， というバイアスは厳然として存在する．
• この研究費を獲得した 占部さん がヒアリング用に作ったおひすファイル， いまごろになって調べてみる気になる …… OpenOffice.org の 1.1.x ではうまく読めん． しかし試みにインストールしてみた 2.x beta 版 (Linux 用)， すさまじく強力な解毒能力だ …… 呪われファイルでもきちんと PDF ファイルに変換できる (ただし Linux 版のみ …… MacOS X 用の 2.x beta はまだまだ)．
• 1F の研究科事務室からお電話．
  「お荷物とどいてます」
  「え? 私に，ですか?」
  「はい．大きな缶です」
  「カン? それはいったい……」
  「『お菓子』と書かれてます」 (失笑)
  「オカシ，ですか …… うーむ」 (混乱)
  …… ともかく， すぐ取りにいきますということで， 「お菓子の缶」 を受け取るべく事務室に走る． なんだー， これは ……

[お菓子の缶]

驚天動地の一斗缶かりんとう． 東北大学の， コワくてお名前だせないかたからいただきました (大久保菓子店の所在地と相関あり，かも)． ありがとうございます． 研究室一同， びっくりしつつも美味しくいただいております．
なんでも ジンギスカンキャラメル (北海道) ・八丁みそソフトクリーム (名古屋) に勝てるモノは何かという主題を追及されたとのこと． 一斗缶なるものが本邦でまだ使われているだけでも驚愕です． いやー， すばらしい．
しかし， 本日は東北大学にたたられる日なのかも， と思わないでもない心境で 御礼のメイル書く．

• 蛇足ながら， ジンギスカンキャラメル とは最近になってこのあたりの こんびにで売られているウケねらいだけのシロモノで， 「北海道の恥」 と評価せざるをえないほどマズい物体． たしかにマズすぎていんぱくとはある． しかしながら， とてもとても 大久保菓子店の一斗缶かりんとう (荒くれな見かけとはうらはらにかなり上品な味) と比較できるものではない．
• 一斗缶のまわりにいろいろなヒトがあつまってくるので， 上記の温暖化ハナシについて， いろいろと皆さんにいろいろとうかがってみる …… やはり， やること何もないな．
• 「甲山さんにメイル送ったら 『配達できない』という返信を受けとったんだけど」 という連絡を学外からいただく …… えーい， また北大ネットのメイルサーヴァーが死んでる． そして， いつものごとく， 学外からは見えないところにこそこそと， かかる「お知らせ」が．

  2005年4月13日(水)、14時過ぎから北大メールサーバに障害が発生しました。
  ほとんどのユーザ様におかれましては、メールの送受信ができない状態でした。
  なお、この期間中に送信されてきたメールにはエラーメールが返信されておりますので、
  送信者には不達であることが伝わっております。
  

• 状況を確認してるうちに， この問題をひきおこしてる北大情報基盤センターから電話． こちらのルーターの内側， すなわち A 棟 7-8F 「闇ネット」の誰かが， 30 分間に 200 通ていどのメイルを発信している (と監視ツールが警告を発したらしい)， とのこと． ふーむ …… 誰か， おそらくゐんどーづなやつが virus か何かにやられたのか?
• とりあえず， ルーターと北大ネットをつなぐ線をはずす (ルーターのパケットフィルタリングはなぜかうまく機能しない)． かとー先生・長谷川宣教師殿に「盗聴・逆探」作戦を立案してもらう． こーゆーときにこーゆーヒトたちがいると便利ですな． それにもとづいて， 必要な「ばか hub」とケイブルを集めてネット配線くみかえる．

[tcpdump でパケット監視中]

ルーター (写真ロッカー上) の「一歩手前」 に「ばか hub」をかませてそこから派生させた線に 計算機をつないですべてのパケットを tcpdump で「盗聴」する， という方式． 「ばか hub」 がこういう状況で重宝する， とは．

• 研究室外との接続を切断した状況を維持しつつ， 「しばらくネットを使わないように」 と皆さんに注意しながら 「盗聴」 が始まった． さーて， 誰が SMTP (port 25 番) を攻撃してるんだろうか， と息をひそめて監視していると， とつぜん ターミナル上に文字列があらわれてきた ……

  	$ sudo /usr/sbin/tcpdump port 25
  	...
  	kosuge...
  	kosuge...
  	kosuge...
  	kosuge...
  	kosuge...
  	...
  

  「こすげ，か」
  「小菅だ，やはり」
  「身がらをおさえろ!」
  小菅君がいつもひと目を避けてひそんでいる A801 室の最奥部で われわれが目撃したものは …… 計算機をのっとった virus のたぐいではなく， なぜか懸命なる手動操作にて メイル送信を試みている小菅せんせーであった．
  「……キミは何をやってるんだ」
  「いやー，いそぎのメイルを出したいんですけど …… なんで送信できないんですかねぇ?」
  この非常時に「まぎらわしいこと」やってんじゃないよこの野郎， などとさんざんに叱責されてる小菅せんせーは放置して監視にもどる．
• しかしながら， それ以降はあやしいパケットは捕捉されぬまま終ってしまった． 北大ネット管理者から log の内容など教えてもらったんだけど， 問題のある host は発見できず． また「潜伏期間」にでも入ったのか? とりあえず， 監視は中止． ただし， すぐに tcpdump できる配線にしておく．
• 北大ネット， 夕方すぎには回復したそーで．

  2005年4月13日(水)、14時過ぎから北大メールサーバに障害が発生しました。
  ほとんどのユーザ様におかれましては、メールの送受信ができない状態でした。
  なお、この期間中に送信されてきたメールにはエラーメールが返信されておりますので、
  送信者には不達であることが伝わっております。
  ↓
  上記の障害は同日18時頃に復旧しました。原因はメールサーハ゛ーのハート゛ウエアー障害です。
  復旧作業の都合上、過去に届いたメールと同じ内容のメールが届く場合がありますが、無視してください。
  

• M1 川合さんに卒研のことなどうかがってると， 「ゑくせるではデータ構造が少し複雑になると扱いが面倒 になり， データベイスソフトウェア使うようになった」 というたいへんすばらしいご指摘が． データベイスソフトウェア (MS Access なんだが……まぁ，それはいいとして) 使える生態学研究者を見たのは すごくひさしぶりだ． そこからハナシの自然な流れ として， 川合さんの PC に R がインストールされ， データベイスから CSV ファイルにエクスポートした卒研データが R 上でいかに簡単に取りあつかえるか， というデモンストレイションに発展していったのであった．
• 昼飯も食ってないし， 晩飯もまだなんで空腹なんだけど， ここまで空腹だと「帰宅する」ふんぎりがなかなかつかず， お茶部屋雑談にまたトラップされてしまう． 2250 研究室発． 2310 帰宅． 体重 74.8kg． 晩飯． 今日もなんだかどたばたするばかりの一日であった．
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回． 腕立ふせ 5 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0820): バゲット． タマネギ・卵の炒めもの．
  • 昼 : 食ってない． かりんとうなどかぢる．
  • 晩 (2400): 米麦 0.8 合． 麻婆豆腐．

2005 年 04 月 14 日 (木)

• 0830 起床． うーむ． 朝飯． コーヒー． 0930 自宅発． 晴． 0945 研究室着．
• ぱいぷ樹木論文原稿校正．
• 昼すぎに送る． なぜかいつまでも終らぬネット雑用あれこれ． ひとくぎりついたところで昼飯．
• 名寄 在の研究生たる野口さんにメイルアカウントについて連絡しようとして …… 今月から新しくなった北大 POP3 server (腐れぎみ) の挙動でいくつかひっかかる． かとーさんといろいろ調べてみるが …… よくわからん． SSL は使えているのかいないのか? --sslproto tls1 はだめっぽい， と．
• 時間が断片化される． スキ間をみつけて統計学勉強 …… Bayes 推定や EM アルゴリズムの復習とか．
• 教授室まわりのネットワーク再配線を高田さんといっしょにやってしまう． とりあえず， 高田部屋も A 棟 7-8F 「闇ネット」の中にひきこんだ．
• お茶部屋雑談にまたトラップされてしまう． 北海道男児の典型， というものがいくつかあり， その中でもっとも目立つのは， 騒がしくにぎやかで自分の思ったままをしゃべったり実行してみたりして ハタ迷惑なんだけど悪気はない …… というのが女性大学院生たちの観察だそうだ． で， 北海道女にはこういうのをみると「なんとかフォローしなくては」 と思ってしまう部分があるらしい． ただし， 北海道の女性に自主性がないとかそういうことではなく， むしろまったくその逆 (あるいはコレ) というのもよく聞くハナシだ． 2045 研究室発． 2100 帰宅． 晩飯． そろそろ雑用な日々からは脱出したい．
• ふーむ …… かとーさんが調査したところによると， 北大の POP server は学外から直接 アクセスできるらしい …… 必要条件は SSL (cf. RFC2595) を使った POP3 やりとりである． たとえば， fetchmail だと --ssl オプションつきでとおるらしい．
• しかしながら， 私のアカウントではうまくいかないようだ (ぢつはそもそも学内からの接続できない)． 北大メイルサーヴァーを信用せず， kubo@ees.hokudai... あてにきたのはただちに学外のメイルサーヴァーに 自動転送する， という設定にしてるせいなのかしらん? fetchmail の POP3 やりとりみてると， server がわのバグっぽいような気もする．
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回． 腕立ふせ 5 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0900): 米麦 0.5 合． 麻婆豆腐．
  • 昼 (1410): 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． 麻婆豆腐．
  • 晩 (2220): 米麦 0.8 合． ネギ卵炒飯． 乾燥野菜海草・豆腐・コンブの味噌汁．

2005 年 04 月 15 日 (金)

• 0800 起床． 0820 自宅発． 雨． 0835 研究室着． 朝飯． コーヒー．
• 本日予定されるネット雑用は …… 講座まわりのメイリングリスト整備とかだけかな． だいぶ減ってきた． これは新 M1 アカウントがたぶん本日そろうだろうから， それから着手すべきだな．
• で， アカマツとかやるべきなんだが， その前にとある査読に手をつけてみることにする． 締め切りまで二週間ほどあるんだけど， ちょっと「分野ちがい」なんで 終了するまでの時間の見つもりがたたない， という理由で．
• ともかく扱ってる主題が鳥の産卵数だろうが植物生理学だろうが， データ解析にちょっと面倒な部分がある場合に 「久保にでもチェックさせればいいだろ」 というかんぢでまわってくる事例が， ときどきある． で， データ解析商売な私としては 対象が何であれ 「データの変形・モデルのあてはめ」 に関しては 「自分には理解できない」 と言わないのが職業倫理みたいなもんでして． というか， 「わからない」だらけの中の「わかりうる」部分 (人間に，というか自然科学者に「わかりうる」部分) の妥当性を調べたり考えたりするぎょーむ， と言いますか．
• しかし， 見知らぬ街のどこかにほうりだされたココロぼそさはありますな． ここはどこ?
• 地図を描きながらうろうろとさまよう， というかんぢで．
• ぱいぷ樹木 原稿校正， さらに問い合わせが． どうも LaTeX 入稿も万能ではないねぇ …… そして図のいくつかをカラーにすべきかどうか， という確認． 2 ペイジぶん 17 万円だそうです． もちろん断る．
• 査読， 最初のほうは「やったこと」記載のいいかげんな， ありがちな論文原稿だったわけだが …… うーむ， この系統関係を考慮してる (つもりらしい) 種間比較ってのは． よくわからん． よくわからん ==
  • ぱっと見たかんぢ著者のやってることが 正しい手法には見えない (この複雑な問題が自由度 1 のカイ二乗検定に帰着できるよーに思えん)， それに帰無仮説と検定手法が合致してないように見える
  • 分類群を系統関係とみたてるのはしょうがないとして …… 種間比較ってそもそもこういうのでいいのか (というような基本的な知識が私にないし， この原稿にはまったく説明されていない)
• ということで関連論文を読んでみたり． 少なくとも一部の人々のあいだでは種間比較なる手法の 「ぶらっくぼっくす化」 がひどくなってるのかも …… 引用論文たちももと原稿と同様に Harvey & Pagel (1991) だの Felsenstein (1985) だの見ろ， 詳細なんぞ知ったことかばかやろ， という説明で．
• 研究室お茶部屋の本棚に Harvey & Pagel 「進化生物学における比較法」 (粕谷さん翻訳; link1 / link2) おいといたんだが …… と探してみると見つからず． しょうがないので図書館まで借りにいく． いちおう講座内メイリングリストで 「だれか持ってませんか」 といあわせ出す．
• 本さがし後日談． この本を隠していたのは， やはり， 「隠匿」 界隈では高名なる某せんせーでした …… はい， 一昨日にわれわれの捜査を撹乱するべく ニセ virus を演じたかたです．
• 三浦さん ThinkPad のネット接続が不調とのことで， 調査することに …… 一時間弱ついやして原因を究明し， 対策をほどこす． 原因 (複数) は他ならぬ私でした．
  1. 昨日， 7F host 数増加 (in 高田さん部屋) にともない， 7F 闇ネットの根元 hub をばか hub から switching hub に交換した
  2. 三浦さんの部屋で使っている Ethernet ケイブルは私が作ったものなんだけど， これはデキが悪くて 100Mbps で通信が難しい
  3. にもかかわらず新設 switching hub は三浦 ThinkPad と 100Mbps 通信可能と 判断し， 高速で packet 送りつける
  4. しかし packet loss が激しくて， 通信速度がすごーく低下した
  とゆーことです． 対策としては， それこそばかばかしいのだが， 途中に「ばか hub」 (10Mbps 専用) を介在させることで switching hub に 10Mbps 通信やらせればよい． デキの悪いケイブルでも 10Mbps なら packet loss なくやりとりできるからだ．
• いやー， ここしばらく「ばか hub」大活躍ですな …… などと言ってないで， そのうちケイブルとか作りなおさなくては． ぢつは A 棟 7-8F のあちこちにこういう不出来なケイブルあるんですよ …… ほとんど私が作ったものなんだが．
• 査読にもどる． Harvey & Pagel 本よんでも， あるいは引用論文みなおしても， なぜ 128 種の種間比較がかくも単純な検定一個 (しかも自由度 1 …… ナゾの帰無仮説に比べてナゾの対立仮説はパラメーター数が 1 多いだけ， という ……) に帰着できるのか， わからん． 私の理解がまちがってるのか． それとも著者がなにかカンちがいしてるのか． 少なくとも原稿にはそのあたりの補足的な情報ナニもなし． この「手法に関する情報ギャップ」は， 先方の思考パターンをよみとり 当方の試行錯誤によってウメる …… というのが私の商売なんだろな． えーい．
• Table に示されている数字をひねくってみるけれど， そもそもこのカイ二乗値はどうやって計算したんだ? 単純な分割表， と考えてはいかんらしい， ということはわかってきた． そもそも分割表なら自由度がこんなに小さくなるわけない． 意味も不明だ．
• またお茶部屋雑談にとらっぷされる． 春おそい北海道といえど， 院生たちはそろそろ今年度の調査の準備などにかかっており (機材や調査許可申請書の手配)， そこから「今年はどういうことやるんだろう」 という方向にハナシが発展し， これはとうぜんながら長いものになってしまうからである …… うわっ， もう真夜中だ．
• 査読に関しては悪い予感があたり， 時間かかりそう． うう． 2355 研究室発． 2415 帰宅．
• [今日の運動]
  • またもや運動不足
• [今日の食卓]
  • 朝 (0840): 「北欧」おにぎりパン．
  • 昼 (1510): 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． ネギ卵炒飯． 乾燥野菜海草・豆腐・コンブの味噌汁．
  • 晩 (2430): うどん． 乾燥野菜海草・豆腐・コンブの味噌汁．

2005 年 04 月 16 日 (土)

• 0700 起床． 朝飯． コーヒー． 洗濯． 怠業． いやはやー
• galeon まわりで少し苦闘 …… なーんだ， 半年前に ぎょーむ日誌 に対処法が書いてあるじゃないか．
• 1730 自宅発北大構内走． 曇． 1840 帰宅． 体重 74.6kg．
• 走ってるあいだに， 昨日わからなくなった種間比較問題を整理してみようとしてみる …… が， やはりよくわからん． 連中がやってることは
  1. 分類群の階層構造を系統関係とみたてる
  2. まず種ごとの平均値をだす (このあたりからそもそもいいかげんで …… 一種あたりの標本数なんかも示されてないし)
  3. 高次分類群ごとに平均値 (また平均値かよ!) を出す --- とゆーことで複数の低次分類群をもつグループ (例: 二種以上の種をもつ属) だけでこの計算やる， ということにしている
  4. 各階層で (いま興味のある) 「相関」を計算する --- たとえば科 (family) 内で属 (genus) ごとに形質 X と形質 Y の線形相関係数を計算する (これって高次分類群ごとに推定値の「おもみ」 がまるっきり違うんだけど， それを無視してる --- たとえば属内の種数が 2 だろうが 10 だろうが， どちらも一個の線形相関係数の推定値にしてしまう)
  5. このように各階層で計算された 線形相関係数のうち正の値をとった分類群数をカウントする
  6. 5. で得られた「カウントデータ」 (らしきモノ) に関して， よくわからない自由度 1 のカイ二乗検定を行う
  …… なんだこりゃ． やはりよくわからんな．
• 1. から順にまぢに考えるとわけわからんので， 逆に 5.-6. あたりから考えてみよう． おそらく， ここでやってることは …… 「線形相関係数推定値がプラスだった分類群 vs マイナスだった分類群」 の関係が目 - 科 - 属のあいだのどの階層においても一定である， というような帰無仮説を考えた検定をやってんだろう …… なんじゃこりゃ? これも少なくとも現時点の私にとっては意味不明な手つづきなんだけど， このわくぐみにおいて 「自由度 1 のカイ二乗検定」 にもっていけそうな計算を他に思いつかないんで．
• 推定値の信頼区間のばらつき， といった重要なことは無視 (!) できるとして …… うーむ， すごく「理想的」な標本セットがあったとして， さらに 線形相関係数推定値が
  • ひとつの目内の 5 科のうち正だったのは 3 科
  • その 5 科内の 20 属 (科ごとに 4 属) のうち正だったのは 12 属
  • その 20 属内の 100 種 (属ごとに 5 種) のうち正だったのは 60 種
  こういうのが観測されたパターンだったとして， 何が言えるんだろうか? これって階層構造になってんだから， それぞれの対比は独立ではないように思えるし， だったらカイ二乗検定なんかはできないよな ……
• しかし， それではハナシがすすまんので， 階層が異なれば標本は独立という乱暴な仮定をおける状況がある， としてみませう． で， これでカイ二乗検定において 「帰無仮説すてられん」 ということになったとしよう …… 何か展望がひらけるだろうか? …… うーむ， ここで強引なこじつけ説明を生成するために， 上の仮定「分類群は系統関係」に一階層間の 「枝の長さ」 はどこも等しい (つまり目-科，科-属，属-種の「枝」の長さがどれも同じ) ってのを加えると …… この分類群の生物において低次分類群の生成過程， たとえば「属→種」てな分化 (上の「理想」例だと属ごとに 5 回の「種分化」) するときに， ある一定の確率で形質 X-Y 間の相関が正になるかもよ， というようなことを考えてるわけですなぁ ……
• いぜんとして意味不明である． しかしながら， 上のとーりだとすると， このヒトたちの種分化モデルはなんとなくおもしろいよーな …… つまり「属 G」の開祖である「G 祖先種」とでもいうべきやつがいて， そこから「ランダム性」のある種分化によって現存の「属 G の種たち」 が生成された， と． で， この属 G 祖先種も (属 G を含む) 科 F の開祖たる「科 F の祖先種」 から何やら確率論的に生みだされた， と …… いうことなのかしらん? すごく現実ばなれしてるような気はするけど．
• ここまでの私の理解が正しいとすると (必ずしも正しいとは思ってないんだが) …… ここでやってるカイ二乗検定の帰無仮説は 「形質 X-Y 間の相関に関して系統関係に依存した偏りは無い」 ということになってしまう． つまり上記「理想」分類群内の 100 種が誕生するまでのあいだ，
  1. ひとつの目 (の祖先種) から「科の祖先種」 5 個が分化 (5 科の誕生)
  2. 5 科 (の祖先種) からそれぞれ「属の祖先種」 4 個が分化 (20 属の誕生)
  3. 20 属 (の祖先種) からそれぞれ「現存種」 5 個が分化 (100 種の誕生)
  という合計 125 回の (現在から「見える」) 「種分化」イヴェントにおいて 「祖先種の状態いかんをとわず 各子孫種では独立に確率 p (上の例だと 0.6) で形質 X-Y 間に正の相関が生じる」 てなことを言いたいわけ?
• 書いててアタマがヘンになりそうだけど， この論文原稿の著者たちがやってることを説明できている …… よーな気がするのでこわい． たとえば， 分類群ごとに「平均値」ばかり計算しやがるのは， その平均値が「祖先種」の形質値だと思っているんだろーね …… ああ， つまり中立もしくはほぼ中立な 形質値 (連続値) の進化ってこと? こういう中立性を仮定しないと平均値が祖先種の形質値にならないもんね． しかしながら， たいへん都合よいことに 形質値 X-Y 間の相関に関しては selection みたいなモノが働く， と (したがって相関がゼロでなくなる)．
• さらにこの 「平均値が祖先種の形質値となる」 計算を正当化するために必要な条件は中立性だけではない． たとえばある属の中で， 祖先種→子孫種という種分化は許されても， 祖先種→子孫種→子孫種という 「二段階種分化」 は許されない． つまりある高次分類群内では常に「星型」の系統樹になるわけで．
• いやはや． 「系統関係を考慮した (しかし系統樹は用いない) 種間比較」 ってじつはこういうモノだったりするのかなぁ． なんかすごくアブない気がする． ともあれ， 要再検討．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 70 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (1000): パン．
  • 昼 (1430): うどん． 乾燥野菜海草・豆腐・コンブの味噌汁．
  • 晩 (2030): マカロニ． ジャガイモ・タマネギ・ニンジン・キャベツのカレー．

2005 年 04 月 17 日 (日)

• 1000 起床． 朝飯． コーヒー． いやはや， 生活周期がずれてる．
• 昨日のぎょーむ日誌を書く． 「系統関係を考慮した (しかし系統樹は用いない) 種間比較」 に関する憶測のうち， 昨日のうちに考えたことはその半分ぐらいで， 残りは本日になってそのあたり書きつつ考えを整理していった． すなわち， よく言われるように， 書くことは考えること なのである． ぎょーむ日誌は私の (記録用というより) 作業用一時記憶装置になってるような．
• で， 時刻はすでに 1500． 天気がいまいちよくないな …… とゆーか， 雪がじゃんじゃんふってますよ． 気温 4°C か．
• 天気回復しつつあるようなんで， 1625 自宅発北大構内走． 雨のち曇． 風つよい． いつものごとく低温研-獣医学部まえの ウッドチップ舗装歩道のうえを往復したわけだが， 西に進むと向かい風で斜面のぼってるかんぢで， 東にもどると追い風なんで「くだり」感ある． 1740 帰宅． 体重 74.4kg． 昼飯．
• うーむ， 仕事ススまん．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 75 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (1030): パン．
  • 昼 (1730): マカロニ． ジャガイモ・タマネギ・ニンジン・キャベツのカレー．
  • 晩 (2330): 米麦 1.0 合． ジャガイモ・タマネギ・ニンジン・キャベツのカレー．

2005 年 04 月 18 日 (月)

• 0930 起床． ぅ-. 朝飯． コーヒー． 1030 自宅発． 晴． 1045 研究室着．
• 呪われ種間比較めんどう査読問題のつづき． 勉強にはなるけど， ひどく手間がかかる．
• とりあえず， また Harvey & Pagel 本 の解読にもどる． 土日に「自分ならこうする」 という計算方法をいろいろと考えたので， 本に書かれている手口あれこれが格段によく理解できるようにはなった …… とはいえこの論文原稿みたいに， 「種の形質値」なるものの平均値を (どこかに消失した) 共通祖先の形質値， などと言ってしまうのはやはり根拠 free なハナシだよな．
• いや， もちろんたとえば属の中の N 種がある時点で一斉に種分化して， N 個の独立した形質値らんだむうぉーくを始めたんだよっと主張されるなら， それでもかまわないんですが． 科だの属だのの起源はかかる「爆散」による， という分類群爆散進化誕生とかいうような 新説でも提唱すりゃあいいんじゃないかな． 「多様化はバクハツだ」 とか．
• などと考えてたら， 他ならぬ Harvey & Pagel 本の訳者たる粕谷さんから， 分類群はたいてい側系統なんだから系統の代用にはならないんでは …… というご指摘いただく． はい， 私もさう思います (つまり一斉爆散ではなく順次分離， みたいな)．
• 新 D1 井田君から訪花頻度推定問題の相談． これは「待ち時間」の分布に帰着されるだろう． ある時間で観測はじめて最初の訪花昆虫がやってくるまでの時間， これは一番単純には指数分布にしたがうはず． そして， これが成立するなら 「最初の訪花までの時間」 はガンマ分布になるだろう (後記: これはまちがいで， 指数分布のままである) …… というあたりからスタートするのがよさそう．
• 新大学院生のメイルアカウント， ようやく出揃う． 講座内メイリングリストなど整える．
• そして新 M1 の計算機に (自分では使っていない) ThunderBird などインストールしてみる． 日本語表示させるには自分でいろいろと設定せんといかんようで …… まあ， 簡単だけど．
• メイラーといえば， 私はあいかわらず Mew-1.94 など使ってるわけだが …… お， 新しい版 (ver 4.x) は 2.x や 3.x とは違い 1.x っぽくなってるのか? こんど時間があったら (あるいはぎょーむがイヤになったら) 試してみますか．
• で， その査読なんだが …… これこれの引用論文を参考にして， それと同じ方法を使ってます， と主張している． その引用論文のほうでは (それが「よい解」になってんのか判然としないんだけど) データ処理として何やってるかはわかった． 論文中の数値を組み合わせてみると， たしかにそういう結果になるという検算もできる．
• しかるに， その方法そのまま使ってますと主張する査読論文原稿でやってることは …… 私にはぜんぜん別物に見える． 計算もまったくあわん．
• ふと我にかえると小菅せんせー Mac で R ぷろぐらみんぐやらされてる． おそらく薬物をもちいた拉致か何かによるものだろう． で， 作業内容の「キツさ」に関しては， われながら英雄的であったとしか表現できん． たぶん， 怒りを抑制する薬物も投与されていたんだろう (あるいはすでにばてきっていた， とか)．
• へろへろ状態で 2230 研究室発． 2250 帰宅． 晩飯．
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回． 腕立ふせ 5 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0950): 米麦 0.5 合． 乾燥野菜海藻スープ．
  • 昼 (1450): 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． ジャガイモ・タマネギ・ニンジン・キャベツのカレー．
  • 晩 (2330): パン． タマネギ・ピーマンの炒めもの．

2005 年 04 月 19 日 (火)

• 0820 起床． 朝飯． コーヒー． 0945 自宅発． 晴． 1000 研究室着．
• この建物 5F の東正剛さん (の影武者についてはこちら) が申請していた科研費基盤 A 「外来侵入アリ類と融合コロニー形成に関する総合的研究」 が採択されたとのこと． ぢつは私もその共犯者に含まれてるんだけど …… まぁたぶん落されるだろう， と楽観してたので今になっていささかあわてる． コロニー分布拡大のモデリングやれとか言われて， てきとーに安うけあいしてしまったんだよねぇ …… なになに， 「申請額1850万円に対し内定額1190万円」 に削られてしまったんでモデル屋たちには金やらん， とのこと． たしかに金なんかもらったってしょうがないんだけど， そんなことより分布拡大の基礎データとかちゃんとあるのか?
• なお， 夕方すぎになって上記は敵国の情報撹乱によるものとのメイルが． 「内定額 平成17年度：15,200,000円　18年度：11,900,000円　19年度：12,300,000円」 だそーで …… うーむ， もでりんぐ商売だと「何に使うの?」という金額だ． これって 10 人以上が関与してるはずのアレなんだが， 野外調査・実験のヒトたちなんかだと こんな金額でもすぐに使いきってしまうんだろうなぁ …… というか， 謝金というかヒトを傭うお金でかなり消える， というようなハナシを以前にうかがったよーな．
• えーと， 私が共犯予定者にさせられてしまったのは (そしてまだ採否を教えてもらってないのは) まだあと二つもあるな． どうなることやら． そしてすでに採択されてしまった標高うんぬんハナシに関する 来月はじめの蔵王温泉旅行はどうしたものやら ……
• ともかく， 呪われ種間比較めんどう査読問題を片づけるのが先だ …… と思いつつなかなか進捗しない． これぐらいさっさと終らせてしまいたいんだが． 私としては次第に reject したい気分になってきている． そうならないようにしろ， と編集部がわに期待されてるような気もしないでもない．
• 1300 北大構内走． 快晴． 構内の雪どけ順調にススんでるな． 走ってるあいだもアヤしげ種間比較問題検討する． 振動による脳内結線ランダムつなぎかえ効果 (?) によって， 論文原稿中の Table に示されているいんちきくさい検定統計量 (カイ二乗値) 計算値の導出方法候補をまたひとつ思いつく． 1340 研究室もどる． 昼飯．
• で， そのいんちき計算候補を試してみたところ …… おしい! 今までに比べると格段に「近い」んだけど， びみょーにずれてる． いったいこのヒトたちはどういう計算やってるんだろうか? この Table に示されてる一連の値はゑくせる計算バグでも含んでるのか?
• さらに著者達は自由度 1 のカイ二乗検定なる不思議な計算やってんだけど， もと論文では別の計算を使った検定をやってる (これは昨日の検算で確認した)． こちらだとゆーい差なしとなるんだけど， 引用してるもと論文のやりかたで計算するとゆーいになる． さーて ……
• しかしながら， 真の問題はこの統計検定量の計算方法というより， むしろここでやってる「検定」で系統に依存した形質の (とゆーか形質間の相関の) 有無をいえるかどうか， というあたりだ (むろん計算方法がわからんかぎりは， どういう「検定」やってんのかきちんと理解できんわけだが)． 手もとの原稿も引用もと論文も， Harvey & Pagel 本に言及しつつも ぜんぜん別モノの計算やってるように見える． 私にはなんでこんな計算で系統に依存したうんぬんが言えるのか， いぜんとしてよくわかっていない．
• さらにいろいろと見直してみる …… ぢつはここでこのヒトたちのごちゃごちゃした数値操作ってのは 「系統の影響を除去した種間比較」 を 「やってるつもり」 なのかしらん? というのも， この原稿でやってることを順番にみていくと，
  1. 系統関係を無視した種間の さまざまな形質間比較をやってみる
     (Pearson の線形相関係数の検定)
  2. 1. で「ゆーい」になった形質くみあわせに関して 「系統関係を考慮してる」 ことになってる種間比較を行なう
     (あやしげカイ二乗検定，自由度 1)
  であるからだ …… ふーむ． 意図はともかく， いつものことながら， 1. と 2. でいちいち検定のやりかた変えたり， 1.→2. というふうに「多段検定」やったり (予選 → 決勝のつもりなんでしょうな) ……
• 「いつものことながら」 というのは， こういったやりくちはこの著者に特有なものというより， 生態学研究者たちの典型的な 「データこねくりまわし作法」 に見えるからだ． ちゃーと式統計学とでもいうのか， いかがわしい「解法」まる暗記して 「ゆーい差」の有無だけを追及するとこうなりがちなんでは． しかもその作法が御本人の長年の「成功体験」になってしまってるので， うっかり 「それはヘン」とか指摘したら逆ぎれされたり …… とはいえ， 冷静に検討すると 私自身もこういう発想から完全にはまぬがれていないのかも．
• ああ， 集中してない．
• ということでお茶部屋に逃げる (逃げてどうする)． しゃべりのイキおいに圧倒されつつ， 昨晩日ハム-ロッテ戦試合開始一時間後の札幌ドーム途中からなんで入場料は安くなるわ観客席すわるなりいきなり新庄ホームラン打って勝つわで楽しかった， というようなハナシを女性大学院生からうかがう．
• で， 上のほうにのせてるばぶりー研究費のメイルがきた．
• すくなくとも問題の論文原稿が参照してるほうの 「もと論文」 ではどういう計算やってるか説明できるようになってきた． これって， 回避してんだよなぁ， 系統に依存した傾向とゆーやつを …… おそらく． それが符号検定に帰着できるかどうかは， よくわからんところだけど．
• 今晩もまた， 大学院生たちのハナシをうかがったり， 小菅せんせーの独創的な R プログラミング (おそらく深遠なる解析の真意を俗界には隠しとおさなくては， という激しい情熱がこの前人未到の境地を可能にしているのであろう) にしょっくをうけたり (とはいえ， ここまで R が普及してきたか， というところは感慨ぶかいものではあるけれど) …… 2110 研究室発． 2130 帰宅．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 40 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0900): 食パン．
  • 昼 (1400): 研究室お茶部屋． 食パン．
  • 晩 (2210): 米麦 1.0 合． あいかわらず鍋炊飯． ピーマン・モヤシ・ニラの炒めもの．

2005 年 04 月 20 日 (水)

• 0750 起床． 朝飯． コーヒー． 0920 自宅発． 曇． 0935 研究室着．
• まぬけなことに， いまだ片づかぬ論文査読， こいつが参照してるほうの論文原稿でやってる， 種間比較のやりかたをまとめてみる． 基本的な考えかたは 「いちゃもんつけられそうな対比 (contrasts) はさける」 というものだ． あるごりずむとしては， おそらく以下のごとし．
  1. 高次分類群は「属」， それに内包される低次分類群を「種」 と設定 (初期状態)
  2. それぞれの高次分類群ごとに， 内包する低次分類群間で (いまやりたい) 「比較」が可能かどうかをみる
     • 可能なら比較し， 形質間の対比の結果を記録し， さらにここで用いた低次分類群は 全て削除する (一度比較につかった標本は消す)
     • 不可能なら， そのまま何もしない
  3. 内包する低次分類群がすべて消えてしまった 高次分類群は消去する
  4. 残った高次分類群を低次分類群にする， それを内包する高次分類群を導入する; つまり第二ステップでは 低次分類群は「属」， 高次分類群は「科」 とする
  5. 1.-4. を 属 → 科 → 目 → ... にそってススめる (すべての標本が削除されるまで)
  6. 2. で生成したすべての対比の集合に関して， 何らかの統計学的な検定を行なう (この対比の集合が 「系統関係に依存する効果が少ない， current benefits の効果を反映した」 になってる， と考えているので)
• 「もと論文」の著者たちがやってること， ってのはこういうところだろう． 計算も再現できる． まあ， あちこちにつっこみどころあるんだろうけど． 具体的には 6. では符号検定 (片側) やってんだけど， たぶんこれはたぶんまちがい (というのも， すごく不自然な解析結果 table が示されていたりするんで)．
• で， 問題なのはこの方法を踏襲した， と称している査読すべき論文原稿のほうなんだが …… 公平に言えば， この説明では彼らが上の方法と同じ計算をやったかどうかはわからない (6. の部分は明らかに別ものであるが)． 私の邪推ではやっていない (2. と 3. の過程とか)．
• ということで， 少なくとも説明不足であり， 計算方法をきちんと明示すべきであり， さらにこちらで検算できるようにデータももっと示すべきである， とは言えるな．
• さらに， 6. の部分でヘンてこな自由度 1 カイ二乗検定を導入したのはなぜか， このデータからどうやってこのカイ二乗値が計算できるのか (私はあれこれ試行錯誤してみたんだけど不可能だった)， といったあたりも説明が必要だ．
• ついでに， くだんの「予選→決勝」方式 (?) とでもいうべき 意味不明な多段検定についても解説を聞きたいところですなぁ．
• 1310 北大構内走発． 曇天． ときどき強風． 1350 研究室もどる． 昼飯．
• 種間比較問題に関して， また粕谷さんからいろいろとメイルで教えていただく． その内容を私なりに要約してみると， いまどき系統樹つかわない種間比較なんて …… というようなことで (一番安全なのは「最近傍」ペア比較 …… まあ，たしかにそうでしょう)． 「点」 が独立でなければ， 簡単な解析は何もできないよなぁ． このあたり， べいぢあんなやり口が何か逃げ道を用意してくれるのかもしれんけど．
• 借りてた本を返しに図書館にいくついでに， Felsenstein (1985) が掲載されてる American Naturalist を探そうとする …… が検索してみると， ここにはない． なんと， 地環研の図書室にバックナンバーが保管されてる， とのことで． 地環研にもどって当該論文を複写する．

[大学図書館]

あるていど規模の大きい大学図書館の書庫の中はたぶんどこもこういうかんぢで． なんか迷宮ぢみた見かけではありますが， 北大の他部門と異なり， 情報がよく整理され (データベイス化され)， 利用者に便利なサーヴィスを提供する努力を怠らない．

• ぢりぢりと勉強ばかりしていたせいで， 本日も査読報告かきまでは着手できなかった． 1845 研究室発． 雨． 1900 帰宅． 体重 75.2kg． どうも急に運動すると一時的に体重が増加するような気がする． 晩飯．
• [今日の運動]
  • 北大構内走 40 分間．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0820): 米麦 0.5 合． ピーマン・モヤシ・ニラの炒めもの．
  • 昼 (1420): 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． ピーマン・モヤシ・ニラの炒めもの．
  • 晩 (2140): 米麦 0.7 合． ネギ・ミズナ・ニンジン・マイタケ・豆腐・昆布の味噌汁．