ぎょーむ日誌 2005-04-19
2005 年 04 月 19 日 (火)
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0820 起床.
朝飯.
コーヒー.
0945 自宅発.
晴.
1000 研究室着.
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この建物 5F の東正剛さん
(の影武者についてはこちら)
が申請していた科研費基盤 A
「外来侵入アリ類と融合コロニー形成に関する総合的研究」
が採択されたとのこと.
ぢつは私もその共犯者に含まれてるんだけど
……
まぁたぶん落されるだろう,
と楽観してたので今になっていささかあわてる.
コロニー分布拡大のモデリングやれとか言われて,
てきとーに安うけあいしてしまったんだよねぇ
……
なになに,
「申請額1850万円に対し内定額1190万円」
に削られてしまったんでモデル屋たちには金やらん,
とのこと.
たしかに金なんかもらったってしょうがないんだけど,
そんなことより分布拡大の基礎データとかちゃんとあるのか?
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なお,
夕方すぎになって上記は敵国の情報撹乱によるものとのメイルが.
「内定額 平成17年度:15,200,000円 18年度:11,900,000円 19年度:12,300,000円」
だそーで
……
うーむ,
もでりんぐ商売だと「何に使うの?」という金額だ.
これって 10 人以上が関与してるはずのアレなんだが,
野外調査・実験のヒトたちなんかだと
こんな金額でもすぐに使いきってしまうんだろうなぁ
……
というか,
謝金というかヒトを傭うお金でかなり消える,
というようなハナシを以前にうかがったよーな.
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えーと,
私が共犯予定者にさせられてしまったのは
(そしてまだ採否を教えてもらってないのは)
まだあと二つもあるな.
どうなることやら.
そしてすでに採択されてしまった標高うんぬんハナシに関する
来月はじめの蔵王温泉旅行はどうしたものやら
……
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ともかく,
呪われ種間比較めんどう査読問題を片づけるのが先だ
……
と思いつつなかなか進捗しない.
これぐらいさっさと終らせてしまいたいんだが.
私としては次第に reject したい気分になってきている.
そうならないようにしろ,
と編集部がわに期待されてるような気もしないでもない.
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1300 北大構内走.
快晴.
構内の雪どけ順調にススんでるな.
走ってるあいだもアヤしげ種間比較問題検討する.
振動による脳内結線ランダムつなぎかえ効果 (?) によって,
論文原稿中の Table に示されているいんちきくさい検定統計量
(カイ二乗値)
計算値の導出方法候補をまたひとつ思いつく.
1340 研究室もどる.
昼飯.
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で,
そのいんちき計算候補を試してみたところ
……
おしい!
今までに比べると格段に「近い」んだけど,
びみょーにずれてる.
いったいこのヒトたちはどういう計算やってるんだろうか?
この Table に示されてる一連の値はゑくせる計算バグでも含んでるのか?
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さらに著者達は自由度 1 のカイ二乗検定なる不思議な計算やってんだけど,
もと論文では別の計算を使った検定をやってる
(これは昨日の検算で確認した).
こちらだとゆーい差なしとなるんだけど,
引用してるもと論文のやりかたで計算するとゆーいになる.
さーて
……
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しかしながら,
真の問題はこの統計検定量の計算方法というより,
むしろここでやってる「検定」で系統に依存した形質の
(とゆーか形質間の相関の)
有無をいえるかどうか,
というあたりだ
(むろん計算方法がわからんかぎりは,
どういう「検定」やってんのかきちんと理解できんわけだが).
手もとの原稿も引用もと論文も,
Harvey & Pagel 本に言及しつつも
ぜんぜん別モノの計算やってるように見える.
私にはなんでこんな計算で系統に依存したうんぬんが言えるのか,
いぜんとしてよくわかっていない.
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さらにいろいろと見直してみる
……
ぢつはここでこのヒトたちのごちゃごちゃした数値操作ってのは
「系統の影響を除去した種間比較」
を
「やってるつもり」
なのかしらん?
というのも,
この原稿でやってることを順番にみていくと,
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系統関係を無視した種間の
さまざまな形質間比較をやってみる
(Pearson の線形相関係数の検定)
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1. で「ゆーい」になった形質くみあわせに関して
「系統関係を考慮してる」
ことになってる種間比較を行なう
(あやしげカイ二乗検定,自由度 1)
であるからだ
……
ふーむ.
意図はともかく,
いつものことながら,
1. と 2. でいちいち検定のやりかた変えたり,
1.→2. というふうに「多段検定」やったり
(予選 → 決勝のつもりなんでしょうな)
……
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「いつものことながら」
というのは,
こういったやりくちはこの著者に特有なものというより,
生態学研究者たちの典型的な
「データこねくりまわし作法」
に見えるからだ.
ちゃーと式統計学とでもいうのか,
いかがわしい「解法」まる暗記して
「ゆーい差」の有無だけを追及するとこうなりがちなんでは.
しかもその作法が御本人の長年の「成功体験」になってしまってるので,
うっかり
「それはヘン」とか指摘したら逆ぎれされたり
……
とはいえ,
冷静に検討すると
私自身もこういう発想から完全にはまぬがれていないのかも.
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ああ,
集中してない.
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ということでお茶部屋に逃げる
(逃げてどうする).
しゃべりのイキおいに圧倒されつつ,
昨晩日ハム-ロッテ戦試合開始一時間後の札幌ドーム途中からなんで入場料は安くなるわ観客席すわるなりいきなり新庄ホームラン打って勝つわで楽しかった,
というようなハナシを女性大学院生からうかがう.
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で,
上のほうにのせてるばぶりー研究費のメイルがきた.
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すくなくとも問題の論文原稿が参照してるほうの
「もと論文」
ではどういう計算やってるか説明できるようになってきた.
これって,
回避してんだよなぁ,
系統に依存した傾向とゆーやつを
……
おそらく.
それが符号検定に帰着できるかどうかは,
よくわからんところだけど.
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今晩もまた,
大学院生たちのハナシをうかがったり,
小菅せんせーの独創的な
R
プログラミング
(おそらく深遠なる解析の真意を俗界には隠しとおさなくては,
という激しい情熱がこの前人未到の境地を可能にしているのであろう)
にしょっくをうけたり
(とはいえ,
ここまで R が普及してきたか,
というところは感慨ぶかいものではあるけれど)
……
2110 研究室発.
2130 帰宅.
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[今日の運動]
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[今日の食卓]
- 朝 (0900):
食パン.
- 昼 (1400):
研究室お茶部屋.
食パン.
- 晩 (2210):
米麦 1.0 合.
あいかわらず鍋炊飯.
ピーマン・モヤシ・ニラの炒めもの.