ぎょーむ日誌 2000-11-(11-20)
2000 年 11 月 11 日 (土)
- 0720 起床.
昨晩は 0200 ごろに寝たかな.
同室の人はすでに起きている.
- ここ富士教育研修所のトイレの西向きの窓は大きく
今朝のような快晴のときには富士山がよく見える.
[東から見た富士山]
わがでぢかめ撮影では
山頂の冠雪部分が空と
区別できなくなってる.
まもなく山容は雲に隠
された.
- 0730 朝食.
洋風である.
- 0830 よりセミナーの続き.
三中さんの要旨は
「オッカムの剃刀」
と最尤法のびみょーな関係に
ついて何事か述べたいようであるが
……
ああ,
今回も「最節約的」に終ってしまった.
ちょーし悪いんだろうか.
[今回は饒舌ではない三中氏]
場所は静岡県裾野市
(富士山の東) にある
えらく立派な (県立?)
富士教育研修所の教
室.
- 0850
庄野宏さん
(遠洋水産研)
「モデル選択手法の水産資源解析への応用
―― 情報量規準とステップワイズ検定の取扱い ――」.
- まずは情報量規準 AIC と
小サンプル時の補正 c-AIC の紹介.
この c-AIC は パラメーター数 / 標本数が
大きいときにも有効である.
また大標本における AIC 以外の規準
BIC や HQ との比較.
- 次にネスト構造のあるモデルにある変数選択,
でステップワイズ検定のパスの間で矛盾が生じた場合,
どう解決すべきかという方法が紹介される.
- 最後に混合分布を構成するコンポーネント数の推定における
AIC や BIC といった情報量規準の挙動.
AIC のほうがマシという結果であった.
- 1020 このセミナー最後の講演は
北門利英さん
(東京水産大)
「種々の尤度に基づく推論
―― 水産資源解析への適用 ――」
である.
- まずは便利な最尤法も
よく考えずに使用していると失敗することがある,
として
「標本数が増えると同時にパラメーター数が増える状況
ではうまくいかない
(Stein 推定など)」
「仮定したモデルに強く依存」
といったことが挙げられる.
- また,
尤度関数の定式化によってはパラメーターの識別性が
失われたり
(パラメーターがカケ算になってる場合など),
あるいは「どういう確率分布をあてはめるか」
によってモデルそのものの識別性がない場合もある,
とのこと.
正規分布モデルとΓ分布モデルの
区別がつかない例が示される.
- 次に局外母数を含む統計モデルから,
興味のない母数を取り除く手法が紹介される.
プロファイル尤度・
条件つき尤度および周辺尤度・
積分尤度
……
などなど.
どれも解決になってるのだけど,
いろいろと修飾した推定関数が不偏であるか
推定量が一致性をもつか,
といったことを検討したり,
あるいは
Fisher の情報行列計算しなきゃならん,
なんかの面倒はつきまとう.
- さいごに「確率分布を特定できない場合」という
尤度関数最大化という常套手段がとれない場合について.
平均-分散関係だけはわかっていれば
quasi-likelihood や pseudo-likelihood を
構成してなんとかしよう,
という話.
- quasi-likelihood の使用例として紹介されたのは,
指数関数族の分布 (未定部分を含む) で構成されている
一般線形モデル (GLM).
分散が期待値の関数 (分散関数) で表されているとすると
GLM の連結関数のパラメーターβの
スコア関数が既知の関数だけで表される,
というもの.
なんとなくわかるが,
自分でやってみないと納得できんだろーな,
私の場合.
- 一方,
pseudo-likelihood は未知の分布を
正規分布だと思って計算しましょう,
というもの.
つまり問題をすべて
(等分散性を仮定しない一般的な)
非線形最小二乗法に帰着する
……
ということだと思う.
- ……
かくして全部の講演は終った.
とくに今日の午前中のふたつの講演は
「最尤法依存症」である私にとって,
たいへん有用なものであった.
- やはり,
ときどきは統計学専門家に教えてもらわないと
大失敗しそうだ.
計算機を使うと無理矢理にでも
「それらしい」
解を計算してしまうからなぁ.
- あとデーターを説明できそうな現実的な
(つまり簡単ではない)
統計モデルやその統計量の性質は
モンテカルロシミュレイションで
それぞれ個別に
調べるべきである,
というのも教訓かな.
- 1150 食堂で昼食.
統計学専門家たちから
サッカーくじに関する
実践的な講義を受けつつ.
- 1224 研修所発.
バス.
JR 三島駅まで 750 円.
一時間ほど.
となりに座った粕谷さんと
計算機おたく話.
九州大学生物学科ネットワークの
呪われ具合についていろいろと伺う.
- 1332 JR 三島発.
在来線の東海道本線.
他の人々は新幹線にて帰られるんで,
ここにてお別れである.
- 1345 JR 熱海着.
1400 同発.
「アクティー」なる 15 両編成の
長い快速電車東京行きである.
車内で熟睡.
1515 JR 川崎で下車.
三島からここまで 1890 円.
駅前のえらく広い紀伊国屋に寄る.
つぎに京急川崎横のベスト電器.
どちらでも何も買わなかった.
何しにいったんだ.
1626 京急川崎発.
大森町まで 150 円 10 分ぐらい.
食糧など買物してから 1703 帰宅.
- (一言近況)
富士山麓から戻りました.
素晴らしい講師の人たちばかりで,
とても勉強になりました.
(20001111,
統計学教最尤推定派に洗脳された私).
- 図書館から借りてきた本など読みつつ
のんびりとすごす.
- 今日の食卓
- 朝 (0730):
富士教育研修所の食堂.
パン・マーガリン (給食ふう)・ベイコン・
スクランブルドエッグ・サラダ・コーヒー,
というふつうっぽい朝食.
量がふつうだったので助かった.
- 昼 (1150):
朝と同じ食堂.
かきあげのせたてんぷら蕎麦・
稲荷寿司・煮物という
豪華な昼食.
昨晩の晩飯と同じく体育会系的な内容である.
- 晩 (1900):
うどんをゆでて,
ざるうどん.
2000 年 11 月 12 日 (日)
- 0930 起床.
- 図書館で借りてきた
「科学の終焉」(ジョン=ホーガン) と
「人間の現在」(立花隆) である.
二冊交互にちょっとずつ読み進める.
- ネット上の書評では評価のわかれていた
「科学の終焉」はかなり面白い.
ホーガンの問題意識はともかく,
インタヴューうける科学者・科学哲学者たちの
反応がすごい.
あの著明なヒトがこんなこと言うのか
……
という.
とくに第二章に出て来るポパー・クーン・ファイアーアーベント
の三大科学哲学者との問答はじつに興味深い.
- 取材時に 90 歳こえてる
ポパーの自宅に訪問するくだりなんか
もう作り話としかいいようがないほど
ドラマティックである.
そういえば
立花隆の「サル学の現在」
に晩年の今西錦司のインタヴュー掲載されてたけど,
あれに通じるような抑制のなさだ.
うん.
老哲学者おそるべし.
- 立花隆の「人間の現在」
(脳を鍛えるという妙な副題がついてる)
は
同名の東大講義にもとづくものである.
学生の人たちが作った
この講義録のネット版が公開されてたときには
それを愛読してた
(いまはなぜか見つからん).
ということで,
本書はつまらなくはないが,
書籍化するときに追加した部分にアラが多いように思う.
特殊相対論の説明の一部はほぼ間違いと言ってよいだろうし,
対称性に関する部分もかなり怪しいように思う.
- まあ,
売れてる本だから,
うるさい物理学者たちがすでに多量の
間違い指摘の手紙を送ってるだろう.
- 立花隆の科学モノは
研究者に直接取材したものは
なかなか正確なように思えるんだけど
(取材相手に原稿をかなり直されてるんだろう),
文献読みだけで「調べて書いた」
科学解説はかなりヘンなものが
含まれているよーな気がする.
- 二冊ともざっと目を通したんで,
夕方もだいぶすぎてから
昨日の「ぎょーむ日誌」書いて
アップロードする.
復習になるなぁ.
- 晩飯食ってからもてれてれ読み続ける.
「科学の終焉」のほうが面白い.
- あ,
今日も仕事しないまま一日が終ってしまった.
- 今日の食卓
- 朝 (1000):
パンケイキ小.
コーヒー大量.
- 昼 (1300):
米 0.6 合.
ニラ・シイタケの炒めもの.
- 晩 (1940):
スパゲッティー.
トマトホウレンソウソース.
ホウレンソウを軽く茹でて,
シイタケ・タマネギと軽く炒めて
缶詰のトマトを投入したもの.
2000 年 11 月 13 日 (月)
- 0730 起床.
なんか眠い.
0200 ごろ寝たかなぁ.
- 朝飯・弁当の準備.
朝飯.
シャワー.
ひげそり.
コーヒー.
- 0813 自宅発.
曇り.
ゴミだし.
急ぐとふらふらするんで
「なーに,
あわてなくても全然 OK」
とのんびりする.
0832 東京モノレイル流通センター発.
浜松町の気温 14 ℃.
0850 研究所着.
- 起動がおそい.
いや,
計算機のことではなく私のことです.
- まずは下らない仕事でも,
ということで出張報告なる書類をでっちあげる.
- pseudo-likelihood についてよくわからんかったので,
富士山麓の統計学セミナー講師
北門利英さん
にメイルでお尋ねする.
「pseudo-likelihood は
当分散性を仮定しない非線形最小二乗法ごときもの」
などと
私のぎょーむ日誌には書いてしまったんだけど,
どーも違うような気がしてきたんで.
- さっそくお返事いただき,
分散 V が平均値 μ の関数であるところが違う,
との御教示.
なるほど.
つまり土曜日ぎょーむ日誌に書いたのは
間違いである.
- ただし特別な場合として,
V が μ とは無関係に決まる場合は
最小二乗法.
たしかに.
- いやー,
しかし数学なヒトたちって面白いメイルを
書かれるというか
……
メイルでも TeX なんですよね.
こんなかんぢ.
loglike = \sum { -1/2 log (V(\mu_i; \alpha)
- (y_i -\mu_i)^2/2V(\mu_i, \alpha) }
おもわずコンパイルして
プリントアウトしてしまいました.
- この関連で一般化線形モデルについて調べているうちに
午前中が終わってしまう.
あと数年もしないうちに,
生態学でも一般化線形モデルが普及するだろう.
- Thinkpad のカーネル再構築作業もやってたんだけど,
こいつも昼前に終了.
こないだ作り直したときに
パラレルポートプリンター
(自宅のやつ)
用のモジュール
(/lib/modules/2.2.17/misc/ に入れる
lp.o, parport.o, parport_pc.o)
を作っておくのを忘れたためである.
- ネット上のニュースペイジなど読みつつ,
昼飯の弁当食う.
オーストリアでケイブルカー火災がどうのこうので
たいへんらしい.
しかし私は Lockeed-Martin 社の
JSF concept demonstrator X-35
が無事に初飛行したニュースに
注意を奪われてしまう.
うう,
飛んでる画像みつからん.
- 昼飯食ってからもうちょっとだけ
最尤法と一般化線形モデルの勉強.
自分の最尤推定プログラム mlfitting の見直し.
北大の「最尤推定法使い」な人たちにメイル.
- Thinkpad と BookPC に先日 glibc-2.1.3 に
入れ換えたんだけど
……
その余波で
date
コマンド打っても表示がヘン.
月 11月 13 14:27:11 JST 2000
そこで sh-utils も Vine-2.1 用の新しいものに
交換すると無事に
2000年11月13日(月) 14時33分59秒 JST
と表示されるようになった.
- なんか面倒感のある「小川本」原稿よみ.
自分で書く部分に関しては,
そんなに大規模な変更をするつもりは
ないんだが.
- 1750 研究所発.
あまり仕事ははかどっていない.
しかし帰ってよい時刻になったら
さっさと出たい.
1822 東京モノレイル浜松町発.
1900 帰宅.
- 晩飯食ってから,
「小川本」原稿読まなくてはと思いつつ,
最尤推定プログラム mlfitting の手直しなどを
やってしまう.
- ちょっと便利なワザ.
Makefile の中で shell コマンドを使って,
変数を定義するには,
DIR_KUBOLIB := $(shell find $$HOME -type d -name 'kubolib*' -print)
というふうにすればよい.
- せっかくカーネルモジュール作り直したのに,
自宅レイザープリンターで Postscript ファイルの印刷できん.
Ghostscript のヴァージョン依存の問題のようである.
- 明日以降に食べる煮物を作ってみたり.
[てきとー煮物]
ダイコン・ニンジン・ジャガイモ・コンニャク・
厚あげをだしで煮て火が通ったらキヌサヤと麺
つゆをいれて火を止める.室温で冷ましつつ味
を浸透させる.うまそうには見えないけど,まぁ,
そんなにひどくない …… と思う.
- 今日の食卓
- 朝 (0750):
米 0.6 合.
シュンギク・シイタケを麺つゆで
茹でたもの.
シイタケは干したのをもどした.
- 昼 (1240):
弁当.
米 0.8 合.
朝と同じ.
- 晩 (1920):
スパゲッティー.
昨晩のホウレンソウトマトソースの残り.
2000 年 11 月 14 日 (火)
- 0730 起床.
夜中に急に歯が痛くなったんで
あまり眠れなかった.
虫歯だろうか.
しかしどうも私の歯の状態は
かなり動的に維持されてるような気がするんで
2-3 日様子みてみようかなぁ.
これまでのところ,
こういう場合には勝手に回復したんで.
ああ,
しかしますます眠れなくなったらどうしよう.
- 朝飯・弁当の準備.
朝飯.
ここまで.
時間はあるが体力つきた.
- 0810 自宅発.
雨が降りそうな曇天.
ややふらふら.
0829 東京モノレイル流通センター発.
車内でバテる.
浜松町の気温 11 ℃.
0847 研究所着.
- へっぽこなときはいつも,
隣接区画のやかましさにいらいらさせられる.
存在する価値のない組織
(というほど組織だってないので
寄せ集めというべきか)
は存在する.
ああ,
しかしそれに寄生している私は
何なのだろーか.
- ……
などと詠嘆してもいられないので,
「小川本」原稿読みに再度取り組んでみる.
てきとーに切り上げて,
パラグラフ追加して
表なんかを直せばそれで終わり,
のハズなんだけど.
- 先日の富士セミナーの参加費の領収書だしてくださいねー,
なる事務連絡.
ああ,
もらうの忘れてた.
どうしよ.
とりあえず日本計量生物学会の事務局に
ファクシミリ送る.
- 「小川本」は作図もやりなおさんといかんか
(なにしろ樹種略号なんかが変更されちまったんで),
と捨てずに保存してある 1999 年版
小川シミュレイターをほどく.
うーん,
こっちのほうがモデルもシステムも
救済の余地無く貧弱ではあるが
……
すごくきびきびと動く.
Thinkpad 上でもあっという間に
パラメーター推定など完了.
5 分未満か.
ちなみに 2000 年版だと
……
そう,
この Pentium166MHz マシン上ならば
20 分以上かかる.
- 昼すぎになったので,
なんとなく昼飯の弁当食う.
いやはや.
- 地球温暖化防止ハーグ会議なるものが開催されている.
以前にも同じようなことを書いたが,
地球温暖化という一仮説をまるでとび道具であるかのよーに
振り回してるヒトたちにとって,
地球温暖化防止とやらは目的ではなく
何か自分のやりたいことを実現するための
ひとつの手段にすぎない
(ま,
政治というのはそういうものなんだろうから,
こういう状況の是非はただすまい).
仁侠道をかかげてる暴力団みたいなもんで,
私などのようなちんぴらを傭兵としてかかえている
やくざな地球フロンティアやさらにその出資モトである
日本国政府 (モリ組長か,似合ってるなぁ)
も同様の発想なのである.
- ところで愉快なのは,
そういう作り話のたぐいがとっても大好きな国家が,
同会議に参加している NGO
(つまり,
かなりマジに未来を心配している善男善女たち)
から
日本政府の姿勢は世界最悪
なる素晴らしい評価をいただいてる,
という点である.
Pacala あたりが聞いたら喜びそーな話だけど,
なんでも森林 (!) による
CO2
吸収の効果に関して
御都合主義なホラをふきすぎたのが嫌われた原因らしい.
- 現実的なコト・実質的なコトは何も期待せんが,
世界に冠たるわが官僚諸賢ならば
せめて純真無垢かつ自らの正義を信じて疑わない
NGO をだまくらかす
ウソぐらいは破綻なく丁寧に構成してほしいもんだ.
- 北大の甲山さんから
「囲碁を周期境界条件にしたようなゲイムの
プログラムを簡単に作れないか」
とのお問い合わせ.
つまり囲碁の盤面の上←→下・右←→左が
「つながってる」よーなやつです.
人間対人間が対戦して,
計算機は盤を提供するだけであるなら,
Perl/Tk を使えばそれほど難しくないでしょう,
とお返事.
- とりあえず特許をとるようおススめしておく.
しかし私は囲碁のルールを知らないので,
そんな境界条件を導入しても面白くなるのかどうか
よくわからん.
- 将棋を周期境界条件にしたら凄いだろうな.
先手必勝 (玉を「ひく」だけ).
- ……
いつのまにか私が開発することになって
話が進んでいる.
MacDraw で作画された見本が送られて来た.
なんでも学生実習のときに
甲山教授・露崎助教授の二人で
これで遊んで顰蹙をかったそうだ.
[まっくどろー囲碁]
教官二人して,この盤
上に石を並べていたら
しい.碁笥 (ごけ) ま
まで作ってるコリよう.
これが
原図
.
ま,
Perl/Tk の勉強になりそうだから作ってもいいけど.
- 日本計量生物学会事務局から
領収書を (セミナーの) 事後的に発行してくださる
とのメイル.
ああ,
助かった.
- 小川本関連のあまり生産的でない
……
はっ,
いかん.
それほど眠くはないんだけど,
脳内がホワイトアウトしていた.
いつのまにか一時間経過している.
うう.
義務感でやってては結局時間が無駄になるな.
- 夕方までかかって,
長くもなければわかりにくい所もない
正木さんと阿部さんの担当章を
ノロノロと読み直す
……
うーん,
どうツジツマをあわせろってんだ.
- 実質的に進展ないまま昼間の作業時間終了.
1750 研究所発.
浜松町駅の本屋 dan でうろうろしてみても
良い策はでない.
1826 東京モノレイル浜松町発.
1905 帰宅.
- 晩飯食ってもまるではかどらず.
最近の悪しきパターンだな.
- 昨晩挫折した R (ちょー高機能な free の統計パッケイジ)
のマニュアル 90 ペイジの印刷には成功.
ソースである LaTeX ファイルから
作り直せば問題なく印刷できた.
- 今日の食卓
- 朝 (0740):
米 0.7 合.
昨晩作った煮物.
- 昼 (1220):
弁当.
米 0.7 合.
昨晩作った煮物.
- 晩 (1940):
スパゲッティー.
ホウレンソウ・トマト・シイタケ・タマネギの
ソース
3 晩続いたコレもようやく
食べ尽くした.
2000 年 11 月 15 日 (水)
- 0750 起床.
歯痛は自動修復されたようだ.
寝たのは 0200 ごろ.
しかし眠い.
仕事がはかどらないときは
もっと早くに寝るべきなんだろうな.
- 朝飯・弁当の準備.
朝飯.
う.
すでに時間切れ.
- 0820 自宅発.
晴れ.
駅遠し.
0839 東京モノレイル流通センター発.
浜松町の気温 14 ℃.
0857 研究所着.
- 朝から研究所内のメイリングリスト経由で
virus とその「読むな」メイルが
流れ続けている.
莫迦としかいいようがない.
もちろん Window$ 以外には
影響をもたない
Navidad.exe
とかいうやつである.
腐れファイアーウォールの内側で
病気が蔓延ってやつですか.
- なぜか北大・地環研の助教授
(地球フロンティア IARC の研究員でもある)
田中教幸さん
が現れたので 10 分ほど雑談.
今日は面接試験官やるために
札幌から東京流刑地浜松町独房群まで来たそうである.
- 小川本の分担章のつじつまあわせをやる気が
おこらんので,
とりあえず図・表の作り直し.
- ……
いやー,
やはりこの 1999 年版の小川群落保護林の
エスティメイター・シミュレイター複合体
ってかなり呪われていますな.
樹種名変更したければ
三つのファイルを改変してやらんといかん
(2000 年版ではとうぜん一つ).
おまけに Makefile なんかの
依存関係がめちゃくちゃだ.
ああ,
この腐れグローバル変数が悪影響を
……
(2000 年版ではとうぜんグローバル変数無し).
- 田中さんが昼飯に行こうと言うんで,
弁当は夜に食べることにして出る.
浜松町で外食するのも久しぶりである.
住友ビル北方 100 m ほどにあるところで
和定食食べた.
- まぁ,
仕事の合間の食事どきなんかに
人と喋ると脳内がリセットされるなぁ,
と実感.
- 昼飯食ってからようやく作図のやりなおし終了.
あ,
もはや
相対成長率 (RGR) 対サイズなどという
気色悪いグラフも廃したから
図の説明も書き直さんといかんな.
他にもあれこれ面倒だ.
- あいかわらずここ浜松町の電話は
回線状態が劣悪なのかどうか
(私は電話をほとんど使わんのでよくわからんけど),
その通話のために発せられる音量やかましい.
聞きたくもない話を聞かされる.
予算要求がどーのこーの.
あんたの言い方は気に入らん.
いった・いわない・いーえいいましたっ
……
いいトシしたおっさんたちが
何の疑問ももたずに
そういうおしゃべりに熱中できるとは
全くもってうらやましい.
- 1600,
図と表を全部
作図・作表プログラムたちに
再描画させる作業が終了.
ps2pdf (ghostscript のおまけ)
を使って pdf ファイルに変換.
<鳳翔> の FTP サイトに
アップロードしとく.
- さて本文.
手抜きすれば,
1 パラグラフ追加と細かい修正
(樹種名の変更など)
ですむはず
……
しかし,
なんかこうやる気にならん.
- 気がつくと,
純粋なる現実逃避作業の一環として,
latex2html などを
インストールしてみたり.
[Vine な latex2html]
やはり「日本語化」おたくなヒトたちが
パッケイジ化するとヒト味違います.
- 今日も追加パラグラフについてはダメなまま
昼間作業時間が終了.
1800 研究所発.
1826 東京モノレイル浜松町発.
1900 帰宅.
- 昼間の弁当がそのまま残ってるので,
雑炊にする
……
おお,
雑炊にするとこんなに飯が増量されるのか!
すっかり忘れていた.
うん.
これからのシーズンは雑炊頻度を増やして,
米の節約が可能になるかも.
- 仕事しなければ
……
と思ってる夜に限ってだけ,
私を孤独から「救済」してくれるような,
思わず返事を書きたくなるメイルが
三方から来襲してくるのである.
いわく
「free のかな漢字変換サーヴァーの Canna の
変換がバカで困ってます.
○○電子国語辞典をクラッキングしてやりましょうよ」
いわく
「えーと,
こんどウチでもシミュレション用に
Linux マシンを立ち上げるんですけど,
どういう distribution が ……」
いわく
「グリッド状データーを空間統計学的に
解析するときに,
まず全体的な集中度を表す指標には
どんなものがあるんでしょう?」
- ……
はっと気づくと 2300 すぎてる.
ああ.
いや.
うん.
- 「小川本」事務局にメイル.
図表はすでに書き直されて<鳳翔>に
アップロードしてます.
本文の訂正箇所は数箇所と 1 パラグラフ追加にすぎません.
それは明日中にメイル差し上げます.
はい.
とても反省しております.
- いま私がなすべきことは安眠することだろう.
これから風呂に入る.
えーと,
カモミール茶があったな.
寝る前に服用すれば.
そうそう牛乳だって残ってる.
よーし,
これで熟睡できるはず.
きっとそうに違いない.
そうに決まってる.
- 今日の食卓
- 朝 (0800):
米 0.7 合.
煮物の残り.
- 昼 (1220):
浜松町の飯屋「若まつ」の定食.
鶏の立田揚げ・サバ味噌煮・茶碗蒸し
など.
1000 円.
私の 3 日ぶんの食費だ.
- 晩 (1920):
食べなかった
弁当 ( 米 0.7 合, 煮物の残り)
で雑炊を作る.
2000 年 11 月 16 日 (木)
- 0730 起床.
寝たのは 0200 すぎだったかなぁ.
ま,
それなりの時間は眠れたんで,
徐々に体力は回復しつつある.
カモミール茶のご利益か,
あけがた突然に目が覚めたりしないのは
ありがたい.
- 朝飯・弁当の準備.
朝飯.
洗濯.
シャワー.
コーヒー.
- 0805 自宅発.
曇り.
やや寒いのでブルゾンの着用におよぶ.
ゴミだし.
途中の図書館で本を返却ポストに投函.
0825 東京モノレイル流通センター発.
浜松町の気温 10 ℃.
0842 研究所着.
- 今朝はうるさいヒトたちが来てないんで
とても静かだ.
現在時刻は 1000.
あ,
しかしまだ何も進捗してない.
- ぢりぢりと匍匐前進
……
してるつもり.
脳内ホワイトアウトで
脳内 ring-wandering してたら
やだな.
今日はそれほど白濁してるわけではないんだが.
- 小川本各章は何と言うのか古きよき生態学,
というかんぢでして
……
これと自分のモデリングの対応を考えるというのは,
左ききの人間の右手に筆を持たせて
習字の稽古をさせるよーなもので
(とはまさに私が小学生時代にやらされたコトだが),
やってできないことはないケド
あまり楽しくないのである.
いやいや,
動態を把握しようとする基本アイデアはどちらでも
まったく共通なんですけどね.
- 今日も腐れファイアーウォールの
内側では
Navidad.exe
virus が飛び回っている
(あ,
内側ばかりでなく外部にも飛び出してる
……
ますますハタ迷惑だなぁ).
やれやれ.
もちろん発信源は M$-Outlook なる
奇怪なメイラーを使う人々である.
- 昼飯でも食えば気分転換になるか,
と思って弁当食う.
自分の無能をかみしめつつ.
- 飯を食いつつネット上を徘徊.
Netscape6 正式版とかいうのが
リリースされたようである.
もちろん
インストールモルモットたちが倒れていくのを待つ.
-
Hotwired の記事
からたどりついた
海上プラットホームからの
飛翔体打ち上げ業者
Sea Launch 社
!!
……
カッコ良すぎる.
というか,
昔から
「どうして海の上から
ロケット打ち上げないんだろ?」
と疑問だったんですけど,
こういうビジネスが成立しつつあるとは.
やぁ,
すばらしい.
同社の発展を祈らずにはいられない.
- そういや,
メリケン国には
無人気球でロケットを
高空に吊りあげておいて,
そこで発射しちゃいましょう
という主旨で設立された
HARC Space 社
ってのもあるんですよね.
うーん,
こういう連中にちゃんと投資してくれる
人々がいるってのが
……
やはりお国がらなんでしょうか.
- はいてっくと言えば
……
「あいてーあいてー言うけど,
わが国では電力供給も不安定なんだ」
と東南アジア諸国の会議の席上で
実情をわかってない点を非難された
某国首相は
「だいじょーぶ,
けーたい電話なら電気が無くても使えます」
と見事なる答弁してみせたとか.
充電用の手回し発電機なんかも
一緒に配るんですかね ?
交換局やサーヴァーはどうするんだろ.
国内であまった原子炉を輸出 ?
- 昼すぎからうるさくなってくる.
ふう.
- 時刻はすでに 1500.
進捗していないことをごまかすために,
追加パラグラフではなく
原稿中の修正点だけを列挙したメモを
「小川本」事務局に送る.
といっても 3 点しか直すところが
見つからんかったのだけど
……
(ホントはもっと直すべきなのに).
- だいたい M$-Word でだせってのが
……
私はそんなの持ってないし
(しかしこの
HancomOffice
ってのは
わざわざ使いたい気にはならないけど,
こういうバカバカしい状況のもとでは
多少の救済になるのかもしれない
……
でも 12000 円は高すぎる).
変更点を最小限にして
それを事務局にお知らせして
修正してもらおう,
とゆー発想になるのである.
- で,
タイミングよく,
とゆーか,
昨晩の空間統計学ばなしのつづきメイルが
来たのでそちらに対応することで,
追加パラグラフ書きを先のばしする.
- うーん,
これが書けないのは
もともと関連なく研究された
いろいろなモデルの計算結果なんかに
類似性ありました
……
というような,
ありがちな安易な文章書くのがイヤだから
書けないんだろうな.
ああ,
これぐらいのインチキ作文ぐらい
さっさとでっちあげればいいのに.
- さっさと撤退する.
1740 研究所発.
1751 東京モノレイル浜松町発.
1830 帰宅.
うーん,
本屋にも図書館にも寄らないと帰りが早い.
- さーて,
どうしよう
……
- 今日の食卓
- 朝 (0740):
米 0.7 合.
煮物の残り.
- 昼 (1220):
弁当.
米 0.7 合.
煮物の残り.
これで「てきとー煮物」は
ひとまずクリアー.
- 晩 (1900):
米 0.6 合.
ニンジン・ジャガイモ・切り干し大根
の味噌汁.
だしは大量の煮干.
エノキダケ・タマネギ・ネギ・シュンギクの
炒め煮.
味付けはいつものごとく麺つゆ.
よくわからぬ一汁一菜.
2000 年 11 月 17 日 (金)
- 0715 起床.
うーん,
昨晩は仕事しないまま寝てしまった.
2100 ごろには寝たから
なんと
10 時間ぐらい寝てるな.
2 日分か.
今朝は 0500 ぐらいに起きるつもり
だったのに,
この目覚し時計は何で
……
はは,
1700 に合わせてある.
- 朝飯・弁当の準備.
あ,
炊飯器の準備してなかった.
これから飯たきか.
シャワー.
朝飯.
- 0812 自宅発.
雨.
燃えないゴミだし.
0832 東京モノレイル流通センター発.
浜松町の気温 4 ℃ ?
そんなに低いはずは.
見まちがいか
(その後,
ネット上で今日の東京の最低気温を確認すると
8.4 ℃だった).
雨の都心部は混む.
今日は何を考えたか一番人口密度の高い
経路を選んでしまった.
オリンピックの聖火のごとく
傘を高くかかげなければならない.
[雨の大門交差点付近]
道路工事までやってる
せいで,道はますます
せまい.流れがしばし
ば停止する.
0852 研究所着.
- いんちき追加パラグラフがいまだに書けん.
いんちきをでっち上げるのは
得意なんだけど
……
なぜかやる気がでない.
しかしいつまでもこの問題にかかずらわっていても
時間が無為に失われるだけなので,
さっさとやってしまおう.
いやはや.
- やっぱ,
それだけじゃなく,
もはや古びて欠点も明らかになってる
1999 年版小川動態モデルについて
何かマジメに述べることがくつーである,
とか.
とくにシミュレイションの結果について
何かを述べなければならんのだけど
……
400 年後の森林はこうなります,
という計算結果は
一種の冗談にすぎないと
理解できない読者には
何を説明してやればよいのだろうか.
- ホントに何の進展もないまま,
昼飯時間になる.
何もしなくても
腹は減るんで
ムダ飯とはこのことかと思いつつ
弁当を食う.
- sci.stat.* のような英語の統計学
ニュースグループは
例のドロ沼大統領選挙の話題で
やけに盛り上がっている.
フロリダでは乱闘さわぎもあるようだから,
国連はさっさとアメリカに選挙監視の
PKO か PKF でも送ってやるべきなのでは.
- どうでもいいが「小川本」事務局からは
何も言って来ないな
(……
などと書いてると,
このあと 1800 ごろに非常に丁寧な
メイルをいただき恐縮する).
- それはいいんだけど,
「科学」
編集部からも黙殺され続けてるのは
なぜなんだろう ?
……
と思って当該雑誌の web page を
見ると
……
なるほど.
おそらく 11 月 25 日に 12 月号発売だから,
いまはそれの準備におわれていて,
1 月号のことなどかまってられないワケだ.
やっぱり
「見せかけ」の〆切を
一ヵ月も早く設定してやがったな.
- ということは
北大某演習林の某先生のように
「〆切もすぎたから
そろそろ書くこと考えんといかんな」
という戦略のほうが正しかった
……
そして
きっとまた「ホントの〆切」直前になって,
あれこれ書き直せとか言われるんだろうな.
- ……
1600 までノンパラメトリック回帰の本を
熟読していた.
ここまでくれば逃避も立派な仕事だ.
うん
……
などと開きなおってる場合ではさらさらない.
ああ,
どうしよう.
- とりあえず現状をあれこれココに書いてみるか.
少なくとも「仕事をしている」
という錯覚にはひたれる.
- 正木さんの章
(毎木調査 10 年データーに基づく群落動態)
や
阿部さんの章
(稚樹段階の群落動態)
もその他の人々が書いた部分も,
何をどういう方法で解析したかというところは
良くわかるし,
その結果がどうなったかという概要もつかめる.
- 問題は,
それらが私の書いた怪しげな推定の結果や
ちょっと再検討すべきシミュレイションの結果
などと比較して,
何かを論じてみせる,
ということである.
同じ材料を使っていながら,
先方は手作り料理みたいなものであり,
こちらは自動化された工場で大量生産される
規格品みたいなモンだしなぁ.
- これらの味を比べてどうなるのか,
という気がする.
違ってて当然だし,
似てればそれは同じ材料を使ってるから
これも当然.
- 手法そのものの比較は
……
これも意味なさそう.
こっちの目的は
製法の規格化と製品の品質をそろえる
ところにあるのに,
むこうは伝統の料理技法の再現だからなぁ.
で,
動態モデルおたくでもなければ
そんなコトはどうでもよい違いなのである.
食ったヒトの大半は
「え ?
手作りだろうが工場生産だろうが
それが
動態パラメーターであることには
変わりないんでしょ ?」
という認識なんじゃないかな.
- じゃあ,
てきとーなでたらめを書こうとすると,
今度は編者たる中静さんに
チェックされてしまうだろう.
つまり
(ごまかすことは不可能であるとしても)
編者のお目こぼしをもらう程度には
もっともらしさを持ついんちきを書かねばならない,
そういうことになる.
- そんなの書けるかなぁ ?
ここまでくると専門家が読んでも
「正しいとは思えないが,
間違ってると立証するのは面倒」
というレヴェルだ.
つまり論文にも使えるパラグラフ,
ということか
……
いかんいかん
無能な自分に
むやみに難しい課題を出すのは
やめよう.
- 他の分野は知らないけど,
生態学の論文で書かれているこういう
「引用して比較」の議論は
失敗に終わってるものが少なくない.
あまりにも比較不可能な研究を
もっともらしく比較してみせれば,
「あ,
こいつ何もわかっていないな」
などとバレてしまったり,
頭の構造を読者に疑われかねない.
- こういう場合は
少々攻撃的になって当方のやり方が優れており
他のはダメというような内容
(私どもの作りました工場生産品のほうが
手作業に比べまして
商品あたりの単価が安くて生産速度も速い
……
などとやくたいもないことを
得意げに述べる作文)
を
表面的にはせいぜい礼儀正しく
書くのがラクなんだけど,
「小川本」でそんなこともやってられない.
- いやいや.
わかったぞ
……
今回の場合は,
それ以前に問題があるんだな.
まず何より自分の分担章で提示してる
シミュレイション計算なるものが
とうていホントらしいとは思えないし,
パラメーター推定だって
その後いろいろと改善してしまっているから,
昔に得られた結果について
あまり強調したくないのである.
- うん.
こっちのほうが核心的なのかも.
2000 年版の小川動態モデルについては,
(少なくともいま現在のところは)
結果はともかく方法については
自信があるから,
「科学」原稿のようなアヤしげな
しろものを
(比較的に)
素早くでっちあげることができたのである.
- ……
ということで,
問題は他のヒトの書いたところではなく,
「自分は何をトチ狂ったことを書いてしまったのか」
という見たくもないモノを直視する作業から
始めなければならなかったようだ.
私に勇気を.
- えーと
……
1 年半前に書いたところによれば
……
- 400 年間で小川群落保護林 (OFR)
の樹種構成は大きく変わってしまう.
更新速度が高い,
と推定された林冠木に置き換わる.
- その帰結として BA が小さくなる.
これは次の理由による.
- QRS (コナラ) や CSC (クリ) といった
樹種は最大到達サイズが大きく
BA に貢献するのに,
更新速度が低い
と見積もられている
将来は衰退する.
- それに対して,
最大到達サイズが小さい
ACA (オオモミジ) ・
CRC (サワシバ) ・
STO (ハクウンボク) といった
樹種が更新速度が高く,
将来はこれらが優占的になる.
- ……
なーんだ,
「結果」というやつはコレだけか.
その後の部分では
他の章と「比較」しつつ
モデルの改良案について述べているな.
むろん,
これは「結果」などではなく,
議論に見せかけた単なる「防衛」にすぎない.
編者や査読者から
とくにケチもついてないから,
ほっとけばいい.
- 上の1999 年版久保氏
(私は以前のヴァージョンの私について
責任あるんだろーけど)
の議論
は個体密度の変化について
何も述べていない,
という点で片手おちだな.
あ,
Table には示されているのに.
- それはまぁ,
置いといて
……
方法の違いも無視して
(手作りなのか工場生産なのかは勘案しない
というコト),
BA という森林全体で平均化されてしまった数値と
上で取り上げている 5 樹種だけにしぼった
(言い替えると視野狭窄した)
議論というやつをでっちあげてやろう.
そういうことでいいんでしょう.
- まずは BA について.
正木さんは 2400 個の 5m×5m の区画を
区画内最大個体サイズと
個体密度で分類している.
区画内最大個体サイズ { 大 | 中 | 少 }
と個体密度 { 高 | 中 | 低 } の組合せだ.
で,
各区画が独立 (周りとは無関係) であり,
しかもマルコフ過程にしたがうとすると,
森林の遷移としては可能性が高い
「(最大個体)・(密度)」の組合せの変化は
……
「少・低」→
「少・高」→
「中・中」→
「中・高」→
「大・高」
(これはいわゆる成熟した林分)
と流れる確率が高くなるような
推移確率で構成されている.
- これで計算すると OFR は
成熟した (「大・高」) 区画が
どんどん増えていき,
当初は 12% 程度だったものが
300 年ほどすると全体の 35% を
占めるようになる.
OFR は過去の大規模撹乱 (森林火災)
から現在は回復の途中にあり,
成熟しつつ (BA が増えつつ) ある
……
なるほど
これは私の計算結果とはまるで逆だな.
- ここでは方法の違いを述べてしまって良いのかな ?
正木さんは BA に関わる解析では
樹種を区別してなくて全部コミにしているから
こういう結果になっているのである.
たとえば,
途中までは
それほど太くならない
オオモミジだった区画内最大個体が
最後の「大・高」区画では
太いコナラに変じてしまうわけだ
- 念のため書いておけば,
だからと言って,
私のが「正しい結果」という気分には
まるでなれない.
たとえば,
現在の 6ha 調査区内の観測では
オオモミジの集団には
それほど太い個体は含まれていない.
これは確かである.
しかしながら 100 年後には
実際のところどうなってるのか,
私などにはよくわからない.
なにしろ
オオモミジは「近ごろ」になって台頭しつつある
樹種みたいなので
……
- 1750,
ここまで書いたところで
「小川本」事務局から連絡メイル.
「早く出せ」督促かと恐怖しつつ読んでみると,
そうではなく
私の時間かせぎメイルの内容に
丁寧に対応してくださるものであったため,
恐縮しつつ返信する.
この面倒な出版事務を担当させられている方は
そういうヒトなのである.
- さて,
でっちあげ「比較」の続き.
阿部さんの章は稚樹動態解析なので,
当然ながら,
森林全体の BA については述べられていない.
ならば今度は
QRS (コナラ)・
CSC (クリ)・
ACA (オオモミジ) ・
CRC (サワシバ) ・
STO (ハクウンボク)
の 5 樹種だけの評価について.
- えーと,
正木さんの章では本文中には
特には言及なし.
Table を見ると
……
- コナラ:
「生活史ギルド」は
対陰性なし・林冠木.
「Habitat ギルド」は
斜面上部に存在,
大ギャップ依存,
(上でいう)
「小」に多い.
- クリ:
「生活史ギルド」は
対陰性なし・林冠木.
「Habitat ギルド」は
斜面上部に存在,
大ギャップに依存,
「小」に多い.
- オオモミジ:
「生活史ギルド」は
対陰性あり・林冠木.
「Habitat ギルド」は
どこにでも存在,
ギャップ依存性不明,
特定の区画に多いわけではない.
- サワシバ:
「生活史ギルド」は
対陰性あり・林冠木.
「Habitat ギルド」は
斜面下部,
「中」区画に多い.
- ハクウンボク:
「生活史ギルド」は
対陰性あり・非林冠木.
「Habitat ギルド」は
斜面上部,
大ギャップ依存,
「小」区画に多い.
……
うーん.
- それでは阿部さんの章ではどうなってるか.
本文中ではこちらでも特に言及なし.
- Figure 12-1.
サワシバとハクウンボクだけが
ゆーいに「ギャップ」区画に偏ってる.
前者については当り前で
その名のとおり沢すじに
生えてるからである.
- Figure 12-2.
ハクウンボクはギャップの中でも
とくに大ギャップ依存か.
このあたりは正木さんのギルド解析と
一致している
(つまり稚樹とそれより大きいサイズの
間にはあまり違いがないらしい).
- Table 12-1
……
細かいのでトバす.
- Table 12-3
……
ANOVA と MANOVA という
二種類の分散分析の結果が示されてるが,
このふたつで矛盾してない ?
えーと本文にもどると
……
あまりはっきりしてない,
とあるな.
- ……
とゆーことで,
阿部さんの稚樹動態の第 12 章とは比較不可能.
正木さんの書かれた第 6 章とだけ比較することにする.
要点は
- BA に関する計算結果がまるで逆.
- これは第 6 章のモデルでは
区画内の個体を見ていないから.
- 第 14 章 (個体ベイスモデル)
で衰退すると予想された
コナラ・クリは
どちらも
第 6 章でいうところの
対陰性なし・林冠木という
「生活史ギルド」
に属している.
- 一方でオオモミジ・サワシバ・
ハクウンボクは
どれも「対陰性あり」
の生活史ギルド.
……
ってなことを 1 パラグラフにまとめますか.
そんなコト言って何がオモシロイんだ,
というツッコミには寛恕を請うことにして.
- ついでながら,
正木さん・阿部さんの両方の章で強調されているのは
撹乱様式の重要性である.
そもそもそういうデザインの調査になってる
わけだし
……
うう,
私の章ではまるでふれていないなぁ.
まぁ,
今回はよいか
(「科学」原稿ではさすがに多少は
撹乱の影響がわかるようなシミュレイションやってるが).
- 時刻は 1930.
気分転換するべく
帰ることにしますか.
残りは自宅で
(できるのかい ?).
- 1940 研究所発.
空腹だと本屋 dan にトラップされる.
2025 東京モノレイル浜松町発.
2103 帰宅.
腹へった.
しかしこれから飯炊き.
- 晩飯食ってしまうと,
のんびりしてしまうのが
問題ではある.
- 送られて来た他の章の原稿にも
もう一度目を通す.
うん.
上の構想で良いな.
- とりあえず,
そのとおり書いてみる
……
できた.
どうしてこうすぐに終るような仕事に
何日もかかってるんだろうね.
- しかし夜中に書いた文章は bug だらけに
決まってるんで,
明日みなおしてから送信しよう.
- 鍋で温めた牛乳がおいしい季節になりました.
- 今日の食卓
- 朝 (0750):
米 0.6 合.
味噌汁と野菜の炒め煮.
昨晩の残り.
- 昼 (1210):
弁当.
米 0.6 合.
野菜の炒め煮.
昨晩の残り.
- 晩 (2140):
米 0.6 合.
朝と同じ.
2000 年 11 月 18 日 (土)
- 1010 起床.
寝たのは 0230 ごろか.
昨日につづいて,
よく寝てしまった.
- のんびりと本を読んで午前中が終りそうになったんで,
あわてて「小川本」追加パラグラフの推敲に
取り掛かる.
ほぼ全文書き直して
1330 送信.
やれやれ.
これで一区切りついたハズ
……
なのだが.
昼飯食って一休み.
- なんと
……
水道水にフッ素の混入
が認可されるかも,
というニュース.
これはソヴィエト連邦の陰謀だ
……
とか言い出すリッパー将軍みたいなヒトが出たら
どうするんだ.
でも,
アメリカでは実際に 50 年以上前から
そういうのを混ぜていたのね.
- どうでもいいが,
上の朝日新聞記事へのリンク
http://iij.asahi.com/1118/news/national18001.html
ってのはヒドいねえ.
来年になったら切れるんじゃないか.
何も考えてない阿呆な設計だなぁ.
だから日本の新聞記事にリンクはるのは
イヤなんだよね.
IT とか騒ぎまくっても
その内容がこれではね.
- う
……
1500-1800 の間,
熟睡してしまった.
どうしてとつぜん
寝たきり状態に ?
- 図書館にでも行くかと自宅をでるも
土曜日は 1700 閉館であった.
うう.
大森町商店街をふらふらと歩く.
- 本を読んだり
一時的にインストールしてる
nethack で遊んだりしてるうちに
夜がふけていく.
自堕落な時間をすごしてる場合じゃないんだが.
- とはいえ,
夜中になってから仕事をやり始めると時差問題が
……
- 今日は完全にでれでれした
一日で終ってしまうのだろうか.
- いかんなぁ.
- 今日の食卓
- 朝 (1040):
蕎麦.
キュウリにキムチの素をかけたもの.
- 昼 (1400):
米 0.5 合.
キュウリキムチ.
コマツナを軽く茹でて
麺つゆ・すりゴマと和えたもの.
- 晩 (1920):
米 0.5 合.
ネギ・干しシイタケ・煮干の雑炊.
昼のコマツナの残り.
2000 年 11 月 19 日 (日)
- 1115 起床.
寝たきり週末.
ふだん,
もっと早く寝ないといかんのだろうな.
- 昨晩は
「眠れんなー」
とか言いつつ
(その前にさんざん寝てるので当然である),
牛乳 1 リットルも飲んでしまった.
それから夜中の散歩がてらに
近所のローソンで支払った
電気代 1941 円.
- 本など読んでしまって時がすぎる.
こんなコトやってていいのか.
- 遊び半分のシロートでは
絶対にクリアーできないゲイムである
nethack
なんぞに手を出してしまう.
昨晩インストールしたやつですね.
数時間の長き年月にわたり
……
仔犬や仔猫をおともに連れ
(そこで笑ったあなた,
彼らは実に有能なんです
――
とくに店からモノを盗みだすときに),
プレイごとにランダムに生成される
恐怖のダンジョンをさ迷い,
わけのわからぬモンスターどもと戦い,
何度も何度も死んで
(nethack では死んだらそれでおしまい
――
セイヴデーター読んでやり直しができない)
……
Thinkpad からは rpm -e (削除) した.
あまりにも面白すぎるからである.
- 1600 ごろ近所の大森東図書館に行く.
新聞や週刊誌のたぐいもなかなか揃っていて,
楽しめる.
[げんしりょくぶんか]
…… という変テコな雑誌ま
でとりそろえられている.表
紙は絵本ふう.中身はあから
さまではない原発プロパガン
ダ (環境問題がらみとか).
- 各分野なかなか充実している
本棚の周りをめぐりつつ,
できるだけ下らなそうな
本ばかりを選んで借り出す.
[若もの用閲覧室]
このガラス張りの部屋は中高
生用閲覧室とのこと.期末試
験が近いせいか,皆さん教科
書のまとめメモみたいなもの
を熱心に作成してる.
- 晩飯食ったあとにさらに料理.
明日以降のために作りおきの菜である.
ニンジンを細かく切って茹でる.
しばらくして
同じ鍋に緑豆春雨を投入.
すぐにざるで湯を切り,
水でざっと冷やして水を切る.
ボウルにあけて細かくきったキュウリを追加.
えーい,
毎度毎度のワンパターンたる
麺つゆ・すりゴマ (これは多量) 他,
本醸造米酢・キムチの素・ゴマ油で味つけ.
よくかきまぜて春雨の酢のものできあがり.
ちょっと試食.
何ふうの味というべきかわからぬが,
まぁおいしい.
作れるものが一品増えたようである.
- 砥石で包丁を研ぐ.
コーヒーなど飲みつつ
のんびりと.
- 寝て本を読んで
jnethack して
料理ばかりしている週末であった.
あちこちに不義理.
まぁ,
明日以降ぼちぼちと挽回していきますかね.
- 今日の食卓
- 朝 (1140):
パンケイキ.
コーヒー大量.
飲みすぎは胃に悪いか.
- 昼 (1425):
米 0.5 合.
豆腐・ワカメのすまし汁.
だしは昆布と煮干.
味噌汁を作るつもりだったんだけど
塩ワカメの塩抜きが十分でなかったため
味噌による味付けをやめた.
あと,
ホウレンソウひたしものゴマ麺つゆ和え.
- 晩 (1840):
米 0.5 合.
昼のすまし汁を分派して雑炊.
ネギなど追加.
ホウレンソウの残りも食べる.
2000 年 11 月 20 日 (月)
- 0730 起床.
うーん,
寝たのは 0300 前だったはずなんだが
……
なんか胃のあたりがキモチ悪いな.
昨日,
コーヒーたくさん飲んだたたりか.
- シャワー.
朝飯・弁当の準備.
朝飯.
う,
ここまでか.
- 0815 いったん家を出るも
あれこれ忘れ物してることに気づき
引き返す.
0818 あらためて自宅発.
雨.
ゴミだし.
ホントに胃のあたりがヘンだな.
うう.
0839 東京モノレイル流通センター発.
車内でバテる.
浜松町の気温 6 ℃.
0857 研究所着.
- 近ごろは LaTeX 術をますます究めておられる
北大の牧さんから朝一番難しい質問.
よくわからないので
その問題発生源の LaTeX ファイル
送ってくださいとお返事
(しかし
自尊心の強い牧サマがファイルを
送ってこないため,
問題はますますわからなくなる).
- システムエンジニアの人から
研究者全員に一斉通知
……
その内容はたいしたコトないんだが,
この地球フロンティアにイントラネットがある,
とは知らなかった.
- あ,
昨晩アップロードした
「ぎょーむ日誌」
の画像ファイルをつけとくの忘れてた.
- マレイシアにいる足立さんが MacPerl 入れたというので,
データー解析用スクリプトの見本を作ってみる.
先日から空間統計学のメイルのやりとりやってた
相手は足立さんなのでありました.
- 初心者用の Perl スクリプトということで,
コメントいれたり
冗長な書き方をして手こずる.
次のスクリプトからは
実用レヴェルということで
いつもの書き方にもどそう.
- ようようできあがったモノに
簡単な解説などつけて
メイルで送る.
Pasoh の樹冠の二次元データーの解析の話でありました.
- これで午前中が終わってしまった.
相変わらず胃の具合が
よろしくないような気がするんだけど,
なぜかかなり空腹なので弁当を食べることに.
いやしいんだか健康なんだか.
- 昨日あげつらってた
「原子力文化」
って科技庁系だったのね
……
いやはや.
-
Netscape7 はどうなる?
……
か.
気の早いことで
……
と Netscape6.01 以上の登場を待っている私.
- そーいえば,
RedHat7 がかなりでたらめ,
という噂をどこかで読んだ.
あわてて出荷するからだ.
- 昨日,
京大の長谷川さんに教えていただいた,
論文のヴァージョン管理を
CVS
でやると便利だという情報に刺激されて
CVS 情報をあさる.
いやはや
開空度計算ライブラリーだとか
PipeTree とか小川シミュレイターとか
かなり危機的なんですよね,
じつは.
- 昼飯食ってしばらくすると
胃のぐあいなど回復してくる.
どうなってるんだろうね.
ともあれめでたしめでたし.
- Apache の設定でちょっとひっかかる.
Thinkpad で動かしてる httpd で
ディレクトリーの内容一覧を表示させたいんだが
……
いろいろと調べてみると,
httpd.conf
(Apache-1.3.14 からこのファイルに
諸設定が統合されたようである)
<Directory /home/*/public_html>
Options Indexes
</Directory>
と書けばよいとわかった.
- 午前中の LaTeX 問題は牧さんが自力解決したらしく,
相互参照の場合は二度コンパイルしないといけない
……
つまり platex に目次や索引を自動生成
させるときと同じ要領で解決したとのこと.
ああ,
この程度のありがちな解決策を
思いつかなかったとは,
われながら
マヌケのきわみですなぁ.
想像力の欠如というか.
- 「解説書きます」と
北大の浦口さんに約束していた
「『率』のまっとうな推定方法 (最尤推定)」
に関するメモを書き始める.
ああ,
もっとさっさと書かないといけなかったのに
……
- なかなか順調に書き進むも量が増えてきて,
ひと区切りつかない.
- 1936 研究所発.
2000 東京モノレイル浜松町発.
2036 帰宅.
- 今晩は早めに寝てしまう.
- 今日の食卓
- 朝 (0740):
米 0.6 合.
ホウレンソウおひたし.
春雨の酢のもの.
豆腐・ワカメすまし汁のこり.
- 昼 (1220):
弁当.
米 0.7 合.
ホウレンソウおひたし.
春雨の酢のもの.
おお,
おかずが二品もある弁当.
- 晩 (2115):
米 0.5 合.
朝昼の残り.