ぎょーむ日誌 2003-09-(11-20)

2003 年 09 月 11 日 (木)

• 0830 起床． うう． 朝飯． コーヒー． 0910 自宅発． 曇． 0920 研究室着．
• ぱいぷ樹木 電気盆栽． 枝がばきばき折れちまうのが「『活き太り』 40 年目以降ストップ」 問題の一因かしらん (どうでもいいけどぱいぷ樹木には「活き太り」「死に太り」の両方ある)， と憶測して折れの確率を低くしてみる． しかしこれでは死ななくなるので， 葉の呼吸速度を上げてみる．
• 帯畜大・ 菌根研究室 の院生・國司さんが見えたので (ここの研究室の凍結乾燥機を使うため)， 昼飯は皆で食べにでる．
• 電気盆栽， 上のような小細工では事態は好転しない， とわかったのでべつの小細工． ともかく枝が無くなるのは困るので (競争激烈期を勝ち残った個体ですら樹冠がぼろぼろになるから)， そのあたりをなんとかせんといかんのではないかなぁ， と思ってみたり．
• で， 生物学的常識の欠落に不足のない私はこういう状況では いくらでも奇妙なアイデアを考えだすことができるんだが …… 今回はとりあえずすごく逆説的な資源配分を試みてみる． すなわち死にかけてる枝への補助， 言うなれば公的資金の注入というやつだ． さて， どうなることやら．
• 1600 から國司さんセミナー． ベニバナイチヤクソウ が近傍に存在するカラマツやシラカンバから同化物をぶんどってるんでは， 菌根菌を介して …… というハナシ． いろいろと勉強になる． 樹木の地下部では「外生菌根」というモードで存在する菌根菌が， ベニバナイチヤクソウでは「内外生菌根」となる， ということで菌根菌種の共有化がはかれるわけですか．
• 電気盆栽 …… うーむ．
• とりあえずそのまま計算させといて 2050 研究室発． 2110 帰宅． 体重 71.4kg． 晩飯．
• 自宅から闇ネットにもぐりこんで計算経過をチェック． やはり， 予想どーりよろしくない方向に進展してる． さて．
• 2 時間ほど一生懸命かんがえて， なんでこうなるのかよーやくわかってきちゃいましたよ …… どうもこれは個体内の資源配分のあーだこーだ， といったふわふわしたハナシではなく， むしろ集団動態の基礎的な問題として捉えるべきではなかろーか． たいへんまぬけなことだけど， 私は個体群生態学の基本中の基本を見落としていたのかもしれん． 非生物 (abiotic) 環境が均質化されていたとしても， 個体にとっては不均質な環境でありうる …… 個体たちの局所的なこみあいが影響するからだ． これは動くことのできない植物にとってはとくに重要である． さて， ここで「局所的なこみあい」 というものの「ばらつき」を考えてみたい． このばらつきなるものは 植物集団の時間変化とどういう関係があるんだろうか? このような問題を考えるときに有効なのは， 「逆」の「極端」な場合を想像してみることだ． すなわち， 「局所的なこみあいのばらつき」 なんぞがまったくない世界が実現したと仮定してみよう． それは田んぼの水稲のごとく一定間隔にて配置された状態に ほかならない． ではこういう空間配置は稲の太さ・高さ関係に どのような影響を与えるだろうか? 同じ密度 (っつーのが錯覚の根源たりうる割り算値・平均値なんだが) のもとでは， 太さ・高さ関係のばらつきは完全に規則的な配置のもとで 最小化されるはずだ (というか，そうするために一定間隔で並べてるわけですな)． そして現在直面している問題はまさにこれに近い状態であるわけで ……

• …… というふうに解決に至るかもしれない可能性が見え始めたところで， 時刻はすでに 2600．
• [今日の素読]
  • Salsburg, D. 2001. `` The Lady Tasting Tea -- How statistics revolutionized science in the twentieth century''. Owl Book.
  • Chapter 13. The Bayesian Heresy
    • Questions about ``inverse probability''
  • One difficulty with explaining the Baysian heresey is that there are a number of different methods of analysis and at least two different philosophical foundations to the use of these methods. It often seems as if entirely different ideas have been given the same label -- Baysian. In what follows, I will consider two specific formulations of the Baysian heresey: the Baysian hierarchal model, and personal probability.
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0850): 米麦 0.7 合． 納豆．
  • 昼 (1210): 北大百周年記念館の食堂「きゃら亭」．
  • 晩 (2200): 米麦 0.7 合． トマト・ニンニク・サンマの炒めもの．

2003 年 09 月 12 日 (金)

• 0800 起床． 朝飯． コーヒー． 0850 自宅発． 曇． 0900 研究室着．
• ぱいぷ樹木 電気盆栽． 計算実験として せまいところ で盆栽するとばきばきと枯れ上ることを再確認とか (またこんなのを計算やりなおしてんのは 対甲山さん説明用の作図ってことで)， 大面積 な計算とか (この結果は 14 時間かかって翌朝得られた)．
• なんかいろいろあったような気がするけど， 盆栽ばてのせいで全部失念．
• あ， ぱいぷ樹木計算結果 Perl スクリプトを EZgnuplot.pm 対応にぜんぶ書き直した． これですっきり．
• 2120 研究室発． 2130 帰宅． 体重 71.0kg． また盆栽やせ．

• 晩飯くったらいきなり寝てしまった …… 気がついたら翌朝．
• [今日の素読]
  • うー
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0830): 米麦 0.7 合． ゴーヤ・エリンギ・豆腐の炒めもの． トマト．
  • 昼 (1340): 弁当． 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． ゴーヤ・エリンギ・豆腐の炒めもの．
  • 晩 (2230): 米麦 0.7 合． ゴーヤ・エリンギ・豆腐の炒めもの． トマト．

2003 年 09 月 13 日 (土)

• 1030 起床． 盆栽ばてのせいで 12 時間ちかく寝てしまった． しかしこんなことやってるから生活周期がずれんだよな． 朝飯． コーヒー． 1200 自宅発． 台風がちかづいてるので曇． 1210 研究室着．
• ぱいぷ樹木 電気盆栽． 大面積計算やってみたんだが …… おもしろいけどいまいち．

[面積 2.5 倍]

10m² → 25m²． ということで， 初期個体数も 30 → 75 個体へ． 計算に要した時間は 14 時間． 結局は死亡様式が問題なわけで．

• 2320 研究室発． 雨． 2330 帰宅． 体重 71.0kg． 晩飯．
• [今日の素読]
  • あきじかんをうまくさがさんといかんなぁ …… どこかにあるはずだ
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (1030): 米麦 0.7 合． 納豆． コンブ．
  • 昼 (1400): 「北欧」バゲット．
  • 晩 (2430): 明太子スパゲッティー． トマト．

2003 年 09 月 14 日 (日)

• 0840 起床． 朝飯． コーヒー． 1005 自宅発． 台風一過で晴． 1020 研究室着．
• ぱいぷ樹木 電気盆栽 …… こればっか， と思われるかもしれないけどこればっかしかやっていないのである．

• 2330 研究室発． 2340 帰宅． 体重 70.6kg．
• [今日の素読]
  • Salsburg, D. 2001. `` The Lady Tasting Tea -- How statistics revolutionized science in the twentieth century''. Owl Book.
  • Chapter 13. The Bayesian Heresy
    • The Baysian hierarchal model
  • By repeated use of Bayes's theorem, we can determine the distribution of the parameters, the of the hyperparameters. In princeple, we could extend this hierarchy further by finding the distribution of the hyper-hyperparameters, and so on. In this case, there is no obvious candidate for the generation of an additional level of uncertainty. Using the estimates of hyper- and hyper-hyperparameters, Mosteller and Wallece were able to measure the probability associated with the statement: Madson (or Hamilton) wrote this paper.
  • Hierachal Bayesian models have been applied very successfully since the early 1980s to many difficult problems in engineering and biology. One such problem arises when the data seem to come from two or more distributions. The analyst proposes the existence of an unobserved variable the defines which distribution a given observation comes from. This identifying marker is parameters, but it has a probability distribution (with hyperparameters) that can be incorporated into the likelihood function. Laird and Ware's EM algorithm is particularly suited to this type of problem.
• [今日の運動]
  • 北大構内走 1755-1845． ストレッチング．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0930): 米麦 0.7 合． タマネギ・卵の炒飯． トマト．
  • 昼 (1430): 研究室お茶部屋． 「北欧」バゲット．
  • 晩 (2430): 米麦 0.7 合． ジャガイモ・タマネギ・エノキダケ・豆腐のカレー．

2003 年 09 月 15 日 (月)

• 0810 起床． 朝飯． コーヒー． 0920 自宅発． 晴． 0830 研究室着．
• 今日もまた ぱいぷ樹木 電気盆栽． そろそろ計算が片づかないとたいへんまづいのだが．
• 現時点における抜本的な問題は …… むしろ個体内資源配分あれこれではなく， あいかわらず死んでもらいたい樹木がなかなか死んでくれない， というあたりにある．
• アイデアもないので， とりあえず狭い範囲にちょー高密度で樹木を植えてみたり …… 結局， これはそれほど意味のある計算ではなかった．
• とはいえ， その待ち時間にモデルの改善を検討する． この Abies 問題の場合， 光不足で殺すというアイデアは却下だ． なんとならば， こいつが光に敏感だとすると， 単木状態で「すそ」の長くて均質な樹冠を形成してくれないから． 一年ちょい前はこのへんが理解できてなくて， 「すかすか樹冠」 ばかり作って ぢたばた してたもんだ．
• ということで， やはり最後の頼みは新規導入したにせ地下部， ということになる． これまでのところ， 地下部における水争奪競争は比較的まいるどなものであった， と言ってよいだろう …… ホントはもうちょっとキビしくしたいんだけど， それを正当化できるような， なかなかばれにくいごまかし策を思いつかなかった．
• しかし時間もなくなってきたことなので， 細根各部における「吸水力」は個体の水要求に比例する， とおいてみる …… おお， 過激化した地下闘争のあおりをうけて ばたばたと樹木が「渇水枯れ」していく． 最初の 20 年間で 30 個体中 10 個体以上が消滅 (いまやってる試行ではわりとランダム分布に近いんで)． しかし生き残った連中はなかなかしぶとそうだな (生き残ってる個体たちはすでに規則分布にちかい)． こいつらが葉っぱを大量に展開してしまったので， 計算が急にススまなくなる． どうなることやら．
• ちょっとこれは極端すぎるモデルだとわかったんで (でかい個体が水をとりすぎる) …… しょうがないから， 水必要量だけでなく現存する細根総量も考慮した 「吸水力」 に取り換えてみる． 計算やりなおし．
• と変更すると， 最初の 20 年間の地下闘争は穏健化する． このあとどうなるのか? …… やはりこのモデルではだめということ．
• ともあれ， 地下闘争の勝敗が何で決まるか， というあたりにこの計算の命運がかかってるよーな気がしてきた． よくわからぬ試行錯誤を繰りかえしてみる． モデルのよしあしがわかるのに時間がかかる． そして地下部ばとるがじっさいどうなってるのか， よくわからない． 太陽系第 10 惑星の軌道要素を特定するがごとしだ．
• はっきりいってわけわからんわからんわからんんん♪
• そういやアクセルロッドのゲイム理論の本 (よんだことないけど) 「殺しも殺されもしない戦争」 という章があったな．

[本日はこのへんうろうろ]

少しはマシになってるよーな気がする． なぜマシと言えるのか? もしマシになってないと仮定すると， それはあまりにもヒサンである確率が高くなってしまうので． QED

• 2420 研究室発． 2430 帰宅．
• [今日の素読]
  • Salsburg, D. 2001. `` The Lady Tasting Tea -- How statistics revolutionized science in the twentieth century''. Owl Book.
  • Chapter 13. The Bayesian Heresy
    • Personal probability
  • Another Baysian approach appears to be on a much more soild foundation. This is the concept of personal probability. The idea has been around since the initial work on probability by the Bernoullis in the seventeenth century. In fact, the very word probability was created to deal with the sense of personal uncertainty.
  • Regardless of how the concept of personal probability is defined exactly, the way in which Bayes's theorem is used in personal probability seems to match the way in which most people think. The Baysian approach is to start with a prior set of probabilities in the mind of a given person. Next, that person observes or experiments and produces data. The data are then used to modify the prior probabilities, producing a posterior set of probabilities:
  prior probability → data → posterior probability
• [今日の運動]
  • 北大構内走 1745-1825． ストレッチング．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0840): 米麦 0.7 合． ジャガイモ・タマネギ・エノキダケ・豆腐のカレー．
  • 昼 (1400): 研究室お茶部屋． 「北欧」バゲット．
  • 晩 (1900): 弁当． 研究室お茶部屋． 米麦 1.0 合． ジャガイモ・タマネギ・エノキダケ・豆腐のカレー． たくさん晩飯を食ったのですごく眠くなった．

2003 年 09 月 16 日 (火)

• 0820 起床． 朝飯． コーヒー． 0900 自宅発． 曇． 0910 研究室着．
• ぱいぷ樹木 電気盆栽． にせ地下の水分布でも考えなおしてみるかなぁ …… と再検討してみる．
• 甲山さん指摘． そもそも森林の総生産・純生産に関する 吉良・四手井ドグマ (というほど影響力あるとは思えんのだが …… と思ったら こういうとこ で持ち出されていたり) に何か問題あるんでは， とのこと． で， 葉量一定が成立するならば (私はこれがそもそもすごくアヤしいと思うんだが)， 非同化部の呼吸速度はどんどん低下しないといけない， ということがわかった．
• つまり葉量一定ということは， だいたい収入が一定ということだ． ところが支出部門である非同化部はどんどん増大する (高さ成長が止まらないかぎりは ……そして Abies の場合， 高さ成長停止 → 個体の死)． ということで， あくまで葉量一定を言い張りたいならば (しかも宗教パイプモデルの制約のもとで， ということなんでこれすなわち幹断面積も一定)
  • 収入が増える (光合成効率の改善?)
  • 支出が減る (呼吸速度の低下?)
  …… の少なくともどちらか一方は成立していないといけない．
• つまりくだんのドグマによると， {総生産一定，純生産低下，呼吸増大} となってんだけど， これを {総生産一定，純生産一定，呼吸一定} とならねば葉量一定なる共同幻想が維持できませんてこと．
• 幻想うんぬんといった表現には私の偏見が混入しているとして， ぱいぷ樹木において樹高がでかくなったときに支出部門を切り詰めないと ダメかも， というのはひとつのアイデアだ． 収入部門の改善， つまり樹木が巨大化したときに光合成が効率よくなるってのは， ちょっとありえそうにないんで．
• ということで， 甲山さんは 1960-1970 年代の日本の文献を調べ (どうも本朝植物生態学の一部はこの時代以降は停滞してるよーで)， 私はネット上で針葉樹の材の呼吸に関する論文をさがす．
• なんとなくそれっぽいのをみつけた:

  Lavigne & Ryan. 1997. Growth and maintenance respiration rates of aspen, black spruce and jack pine stems at northern and sourthern BOREAS sites. Tree Physiology 17: 543-551.

  これによると， 成長呼吸のみならず維持呼吸までが相対成長速度 (嗚呼，呪われ割り算値) の増加関数になってるようで． 関数のパラメーターの推定において 割り算値があちこちに入っててかなり怪しいんだけど， このへんは時間あるときにでも 自分で解析しなおすことができるだろう． というのも BOREAS (Boreal Ecosystem-Atmosphere Study) なるプロジェクトでは元データをネット上で公開してくれてるようなんで．
• 解析の妥当性はともかく， 材の呼吸あれこれ一式が成長量に比例 ってのはその場しのぎとしては使えそうなんで (上記論文では呼吸速度の上限をいれた関数型にしてるんで， 成長速度大なところではこういう線形モデルではダメなんだけど)， とりあえずその方式に変更してみる．
• 2030 研究室発． 2040 帰宅． 体重 71.2kg．
• 晩飯くったらいきなり寝てしまった． 夜中に目がさめたので， 研究室の闇ネットにもぐりこんでみる …… やはりうまくいってないので， また呼吸サブモデルを変更して， というような試行錯誤がつづく．
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0830): 米麦 0.7 合． ジャガイモ・タマネギ・エノキダケ・豆腐のカレー．
  • 昼 (1430): 弁当． 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． ジャガイモ・タマネギ・エノキダケ・豆腐のカレー．
  • 晩 (2130): 米麦 0.7 合． ジャガイモ・タマネギ・エノキダケ・豆腐のカレー．

2003 年 09 月 17 日 (水)

• 0850 起床． 0910 自宅発． 曇． 0920 研究室着． コーヒー．
• 今日も一日うだうだと ぱいぷ樹木 電気盆栽．
• シュートのカタチを変えたりするのはまったく 役にたたん というのをわざわざ再証明するのに夕方すぎまで費す …… われながら阿呆だ．
• 夜になってから， ちょっとマシになりそうな改善を思いつく． よーやく． 資源配分を少しだけ明るさ依存にしてしまうのだ …… ただしこの関数型はかなり絶妙なモノでなければならない． ヘタな設定にすると昨年のごときみじめな すかすか樹冠たち のごとくなってしまうのは明らかだ． 洞察と直観が必要とされそう．

[こんなかんぢか?]

必要条件としては， 「ある程度あかるければ減点しない」 「しかしいよいよダメな状況の末端には資源をやらない」 というところか． これは 1 - exp(-c * x) な関数型を使っているが， 変化がもっときついやつのほうがいいのかもしれない．

• 今日も計算は終らぬまま 2250 研究室発． 2300 帰宅． 体重 70.8kg． 晩飯．
• [今日の素読]
  • Salsburg, D. 2001. `` The Lady Tasting Tea -- How statistics revolutionized science in the twentieth century''. Owl Book.
  • Chapter 14. The Mozart of Mathematics
  • R.A. Fisher was not the only presiding genius when it came to the development of statistical methods in the twentieth century. Andrei Nikolaevich Kolmogorov, who was thirteen years younger than Fisher and died at age eighty-five in 1987, left an imprint on mathematical statistics and probability theory that built on some of Fisher's work but that exceeds Fisher's in the depth and detail of the mathematics.
  • But perhaps as important as his contributions to science was the impact this remarkable man had on those who knew him. His student Albert N. Shiryaev wrote in 1991:

    Andrei Nikolaevich Kolmogorov belonged to a select group of people who left one with the feeling of having touched someone unusual, someone great and extraordinary, the feeling of having met a wonder. Everything about Kolmogorov was unusual: his entire life, his school and college years, his pioneering discoveries in ... mathematics ... meteorology, hydrodynamics, history, linguistics and pedagogy. His interests were unusually diverse, including music, architecture, poetry, and travel. His erudition was unusual; it seemed as if he had an educated opinion about everything ... One's feeling after meeting Kolmogorov, after a simple conversation with him, [was] unusual. One sensed that he had a continuously intensive brain activity.

• [今日の運動]
  • ぼんさいばてでうんどうしてない
• [今日の食卓]
  • 朝 : 食ってない．
  • 昼 (1430): 弁当． 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． ジャガイモ・タマネギ・エノキダケ・豆腐のカレー．
  • 晩 (2330): スパゲッティー． キャベツ・シイタケの炒めもの．

2003 年 09 月 18 日 (木)

• 0700 起床． 朝飯． コーヒー． 0800 自宅発． 曇． 0810 研究室着．
• さて昨晩からの ぱいぷ樹木 電気盆栽の計算結果だが …… まあマシになったのは 「他個体がばたばた死んでる状況かつ 生き残った個体が今までよりは直径成長できる」 よーなモデルになりつつある， というところか． 単木では樹冠の下のほうがちょいすかすかぎみになるわけだが．

• いままで明るさ依存資源配分モデル失敗してたのは， これでもって「頂芽優先」「枯れ上がり末端からの資源回収」 のふたつを同時にやろうとしてたとこだな …… いま使ってる資源配分モデルでは:
  • 頂芽優先: 枝次数で決まる (水ポテンシャルが低下すると失活していく)
  • 枯れ上がり末端からの搾取: 局所あかるさで決まる
  と役割分担を実現してるわけで．
• ともあれ， よりホンモノらしい贋物を偽造するべく， パラメーター値を調整して再計算させてみる． 植物生態学専門の連中をあざむくためにはまだまだ工夫が必要だ． とくに集団競争状態．
• 甲山さんアイデアでちょい面倒なプログラム変更． 「葉の厚さ」とやらが樹高というか水ポテンシャルで変えてみたら， ってことで末端資源配分調整機構 TerminalAdjuster を作り変える． いままでは， 呪われアロメトリーで何もかも決まっていたから， bud_cache に資源→シュート形状を覚えさせていたんだけど， これができなくなったんで Newton 法で毎回毎回計算させることに …… これがじつに莫大なかんぢの計算なんだけど， やはり明るさ計算に比べたらぜんぜんたいしたことなかった．
• ということで今日も進展がとくになく 2110 研究室発． 2130 帰宅． 体重 70.6kg．
• また自宅からごそごそと計算経過をモニターしたり， 計算やりなおしたり．
• [今日の素読]
  • Salsburg, D. 2001. `` The Lady Tasting Tea -- How statistics revolutionized science in the twentieth century''. Owl Book.
  • Chapter 14. The Mozart of Mathematics
    • Kolmogorov, the man
  • In 1953, a session was organized at Moscow State University to celebrate Kolmogorov's fiftieth birthday. Pavel Aleksandov, professor emeritus, one of the speakers, said:

    Kolmogorov belongs to a group of mathematicians whose every single work in any area leads to a complete reevaluation. It is difficult to find a mathematician in recent years with not only such broad interests, but also such an influence on mathematics ... Hardy [a prominent British mathematician] took him for a specialist in trigonometric series, and von Karman [a post-World War II German physicist] took him for a specialist in mechanics. Gödel [a mathematical philosophical theoretician] once said that the gist of human genius is the longevity of one's youth. Youth has several traits, one of which is excitement. Excitement with mathematics is one of the features of Kolmogorov's genius. Kolmogorov's excitement is in his creative work, in his articles in the Large Soviet Encyclopedia, in his development of the Ph.D. program. And this is just one side of him. The other is dedicated labor.

• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0720): 米麦 0.7 合． キャベツ・シイタケの炒めもの．
  • 昼 (1430): 弁当． 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． キャベツ・シイタケの炒めもの．
  • 晩 (2220): 米麦 0.7 合． ハクサイ・タマネギ・ホタテの炒めもの．

2003 年 09 月 19 日 (金)

• 0810 起床． 朝飯． コーヒー． 0850 自宅発． 雨． 0900 研究室着．
• ぱいぷ樹木 電気盆栽の計算結果， 甲山さんがいう「樹高とともに SLA どんどん減少」 というのをいれてみても (SLA ってのは， 例によって あやしげ割り算値なので知らないヒトは知らないままでいたほうがよい) …… うーむ， いまいちだな． 原因は PipeTree 内の水ポテンシャル計算がヘンなのと， あとは下の図のようにアイデアがそもそもよくわからん， という相乗効果で．

[ちと極端な事例なンだけど]

樹木の上のほうで SLA が小さいとはこういうことです …… みかけ上， 下のほうが葉っぱがたくさんあるように見え， 上のほうはすかすか． ふーむ …… そもそもこの PipeTree では「葉面積」も「葉の厚さ」も明確に定義しようがないのだ． 葉の重さとカタチが与えられてるだけ．

• で， 一日うだうだあれこれ計算したり， (私はふだんは他人のモデルはあまり参考にはしないんだが) 樹木水分生理なヒトたちのモデル論文などをながめてみたり． ふーむ， この

  Magnani, E., M. Mencuccini & J. Grace. 2000. Age-related decline in stand productivity: the role of structural acclimation under hydraulic cnstraints. Plant Cell. Env. 23: 251-263.

  ってのはなかなかお作法の勉強になる．
• …… が， この論文にでてくる樹木ってのは 「円筒の先に葉が一枚」 てなかんぢなので， このままでは使えん， とわかった． このあたりの計算式を無理矢理ぱいぷ樹木に押しつけてみても， いぜんとしてヘンな水ポテンシャル値を吐きだすばかり． ばきばきと枝わかれしてる構造上のどこでも適用できる計算方法を あみださなくては．
• 廊下をうろうろ歩き回ったり． 夜になってからよーやく
  • 植物個体内外の 水ポテンシャルという概念
  • その一般化された計算方法
  が同時にわかった． というのも 生物贋作業の世界にあって， 「ある生物学的概念がわかる」とは 「その計算方法を明確に説明できる」ということ． いままでは， 概念がちゃんと把握できてなかったので計算できづ， 計算方法いいかげんな対象は理解もいいかげん， という状態だった． ここ数週間， 「よくわからん」 状態でアタマの中に飼いつづけてきた 「水ポテンシャル」 の全貌がいまごろになって明らかになった， というか．
• 「枝分かれしてる樹木内の任意の一点での水ポテンシャルの計算」 ってのは手もとにある植物生理学のどの本にものっていない． そんなのふつーは必要ないから示してないのか， それとも教科書著者の中にもぢつはこのあたり よくわかってないヒトもいたりするとか．
• ということで， まだ正しいかどうかは完全ではないんだけど， 水ポテンシャルの基本原理からすれば， これでいいはず， …… ということにして， その方式にしたがって， ぱいぷ樹木の水まわりを書き直していく． ばててるので， あちこちでつまらんミスを連発する． ミスるとますますばてる．
• 2445 研究室発． 2500 帰宅．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0830): 米麦 0.7 合． ハクサイ・タマネギ・ホタテの炒めもの．
  • 昼 (1430): 弁当． 研究室お茶部屋． 米麦 0.7 合． ハクサイ・タマネギ・ホタテの炒めもの．
  • 晩 (2200): 研究室お茶部屋． セイコーマートで買ったサンドイッチ．

2003 年 09 月 20 日 (土)

• 0930 起床． 朝飯． コーヒー． 1020 自宅発． 曇． 1030 研究室着．
• どうも計算がうまくいかない …… (翌日，間違いがみつかる)
• 2600 研究室発． 2600 帰宅．
• [今日の運動]
  • 腹筋運動 30 × 3 回．
• [今日の食卓]
  • 朝 (0940): ヨーグルト．
  • 昼 (1430): 研究室お茶部屋． 「北欧」ポテトチキンサンドイッチ．
  • 晩 (2000): いったん帰宅して晩飯． 米麦 0.7 合． ハクサイ・ニンジン・エノキダケのシチュー．