ぎょーむ日誌 2000-02-(11-20)
2000 年 02 月 11 日 (金)
- 0840 起床.
晴れ.
- バグ取りに入るまえに,
計算プロセスをもう一度検討しなおしてみる
……
うーむ,
これで良いはずなんだが.
- プログラムに不適切な部分がまだ残っている可能性はある.
と同時に,
Newton-Raphson 法の限界というべき
「初期値依存性」
があることがわかった.
またこれは数値微分の取り方が
悪いせいかもしれないんだけど,
解の収束への「減速」処理をほどこすと
なかなかよい結果が得られることがわかってきた.
最尤化する関数をあれこれ変更したり
(多項式なんかだと簡単に最尤値が得られた),
パラメーターを増やしたり減らしたりするうちに,
だんだん挙動が明らかになりつつあるような
気がする.
計算というより
ほとんど実験ですな,
これは.
- もしこれでプログラムに間違いがないとすれば,
Newton-Raphson 法より
Polytope 法のほうがマシかもしれん.
多次元にすると急に収束が悪くなる.
というか,
あらぬ方向にぴょーんと飛んでいく.
しかし,
おそらくコードにもまだ問題残されてるはずなので,
まずそちらを疑いのないものにしなくては.
- 最尤推定プログラムの挙動を解明すべく,
段階的な調査を行う.
最初は次数の低い
多項式のパラメーターを推定させるような
容易な問題を与える.
一段階ごとに難しい問題を与えていき,
このプログラムがどうやって問題を解決するのか
じっと見守る.
何度も似たような問題を解かせてみる.
パラメーターの属性
(そう,先日作った Parameter クラスは
許容される最大値最小値をはじめ
さまざまな属性をもつ)
を変更したり追加したりする.
数値微分の取り方を変えてみる.
- よーし,
だんだんわかってきた.
最尤点への収束に緩急つけてやらねば,
うまくいかないな.
容易な問題だとてきとーにやっても
あっという間に最尤推定値が得られる.
だけど,
パラメーターがたくさんあり
しかもややこしい確率分布を採用した場合には
パラメーターセットを壊れもの扱うように
ゆっくりと動かさなければならない.
- ついに
拡張相対成長式のパラメーターの最尤推定値を得る
ことできた.
このパラメーター推定は今まで
Polytope 法でしかできなかったんだけど,
今回は
数値偏微分 → 逆行列計算 → 連立 Newton-Rapthon 法の
連続技コンビネイションで
難敵を力づくでねじふせたカンジだ.
やれやれ.
いやいや,
これを必勝パターンの一つにまで洗練しなくては.
- しかしながら
もはや浦口さんの修論には間に合わない.
とほほ.
泥縄な私.
- とは言え,
プログラム開発中にもっとも被害を被ったのは
3 階の大学院生たちだなぁ.
うまくいかないと不平不満だの
遅滞の弁明だの聞かされ,
うまくいけば
「ねぇねぇ見て見てぇ」
といちいち結果を拝観させられたわけだから
……
- と後ろめたい気持になっていたので,
今日は登校中にミカンやリンゴを買って
お茶部屋用に提供したのであった.
- 次に牧さんの「サイズ依存的なシュートの死亡率」
に取り組んでみる.
こっちは多項分布に従う確率モデルだ.
死亡率が 1 / ( 1 + exp( p0 ( x - p1 ) ) )
に従うと仮定して計算.
さきほどのプログラムにおいて
尤度関数のところだけ書き換える.
ああ,
もういちいち一階微分や二階微分を
導出してやる必要はないんだ !!
今まで最尤推定はいろいろとやってきたけど,
いつもいつも煩わしかった作業が一つ減った.
ようやく実感できた.
- パラメーターの初期値などちょっと試行錯誤すると,
すぐに「収束セット」が見つかった.
よしよし.
まだまだ改善すべき点は多々あるが,
なかなか良い道具をつくり出すことできた.
- 「けっきょく,
Polytope 法と Newton 法はどこが違うんですか」
「うーん,
『関数の最大化』と『方程式の根を求める』ってのは,
確かに似たような側面はあるわけだし
……
まぁ,
個人的な感想というか僕の感触としては,
Polytope 法の場合は不適切ではあっても
つねに何となくそれらしい答えを吐き出すんだけど,
Newton 法だとうまくいくときはすごくうまくいくけど
ダメなときはホントに絶望的な結果を出すような
……」
- 2230 研究室発.
2250 JR 札幌駅発.
2340 帰宅.
- 今日の食卓
- 朝 (0930):
マーボー豆腐.
昨日の晩飯にしようと買ったんだけど,
作らなかった.
なーに,
丸美屋のマーボー豆腐の素
(6 人前 220 円)
で作った
安直なやつです.
- 昼 (1220):
朝と同じ.
朝の残り.
- 晩 (0010):
スパゲッティー A.O.P. もどき.
ニンニクをオリーブオイルで炒めて,
ゆで汁お玉一杯追加.
クレイジーソルトとキムチの素を
加えて,
麺を混ぜこむ.
じゃんくです,
はい.
2000 年 02 月 12 日 (土)
- 0730 起床.
晴れ.
- 久しぶりに風呂に入る.
10 日ぶりに洗濯する.
伸びてしまった不精鬚を剃る.
部屋を少し片付け掃除機をかける.
いやはやプログラミングにハマると
何もかも手抜きになってしまいますな
……
って私だけか.
- 1035 自宅発.
1059 JR 琴似駅発.
1115 研究室着.
- ここしばらく C++ なんかで
最尤法のコード書いてんだけど
……
琉球大情報工学の河野 真治さん
(あの「入門 Perl」 (ASCII) の著者)
が fj.comp.lang.c++ というニュースグループで
あまりにも面白いこと
書いておられたんで引用
(Message-ID: <18002.950282804@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp>).
C++ を評して曰く,
- C よりも危険で、
- ADA よりも複雑で、
- ML よりも複雑な型理論を持ち、
- Prolog よりコンパイルが遅く、
- Java より Version 依存が激しく、
- Smalltalk より OOP に対する理解を要求し、
- Fortran よりも、出力コードが予想しづらく、
- COBOL よりも出力コードがでかい
……
うーん,
めった撃ちというカンジですね.
- プログラミングにはまっていた間に
とどこおっていたメイル連絡などを処理していく.
TeX を作った Don Knuth は
あるプログラム
(えーと,
たしか「文芸的プログラミング」を
実現するための WEB システム,
つまり TeX と Pascal の複合体で
インターネットとは関係ない)
開発していた
一年間郵便物をまるで読まなかったので,
終ったときには山のような未処理連絡を
まとめて片付けなければならなかったそうだ.
- Gamete シミュレイターを共同開発してる
富樫さん (室蘭の北大理学部附属海藻研究施設) から
いろいろと提案のメイルをいただいたんだが
……
メス配偶子 410 万個,
オス配偶子 910 万個ぐらいの系でどうでしょう,
という提案読んでちょっと気絶しそうになる.
<蒼龍> でも
それだけいっぺんに動かすのは
ちょっと苦しい.
まぁ,
実際の実験系でも「希釈」という操作が行われるので,
1/1000 とかに「希釈」した系から始めたほうが
よいでしょう.
それぐらいなら何とかなりそう.
- お茶部屋で
昼飯を食いながら宮本さんとシミュレイターの話などする.
- かんけーないけど,
ちかごろ Yahoo などをダウンさせてる
分散型協調攻撃って
なかなか凄いと思う.
<鳳翔> は大丈夫だろうな.
悪事に加胆してないはずだが
……
攻撃の手口などをネット上で調べてみる.
- 牧さんの当年生シュート動態モデルが思わしくない,
ということで
サイズ依存な死亡率の関数型をかえてみる.
p0 * exp( - p1 * x * x ).
10 反復ほどで収束.
これでどーだ.
- けっきょく
p0 * exp( - p1 * x )
というシンプルなやつでいいじゃないかということに
なりそう.
牧さんも私も C++ と Perl が頭の中でごちゃごちゃに
混乱して,
そのたびに意味不明なコードを書いたりする.
ということで,
夕方はそういうモデリングにはまる.
- いろいろと議論してるうちに,
奇妙なやりかたを考えついた.
ある確率分布をパラメーター推定に使ったとする.
このとき,
いくつかの条件さえ満たしていれば
「実は推定に用いた時点で
すでに両端を切断 (truncate)してました」
というようなことを言っても,
すぐには (あるいは永久に)
反論できない場合がある.
ま,
これもよく考えるとごまかしだと
判断できる場合もある.
- 1945 研究室発.
けっこうな降雪.
2022 JR 札幌駅発.
まだ早い時間なので,
久しぶりに古本屋をはしごしてみる.
2230 帰宅.
- 雪の琴似をふらふらと歩いているうちに,
最尤推定法がニガテとする
「端っこのある確率分布」
を使ったときでも,
Newton 法みたいなやり方で
うまく計算する方法を思いついた.
データーのばらつきが誤差だけでなく,
確率論的な過程によって生じたという場合に
有効だ.
まず,
ばらつきをそういう
確率論的モデルとノイズに分離してしまう.
前者は
「端っこのある確率分布」
を使ったとしても,
後者は十分に裾野の長い確率分布である,
として
最尤法を適用すればよいだろう.
ようするに
データー点に長い裾をもったカーネルを
かけてやるのである.
データーの種類によっては
この手法は使えないんだろうけど,
インチキなごまかしと断ずるほど
ひどいやり方でもないとは思う.
- 今日の食卓
- 朝 (0830):
ダイコンの味噌汁.
ダイコン以外なにもない.
ジャガイモあるけど,
これを混ぜるのはなぁ
……
- 昼 (1400):
お茶部屋にて
マーボーナス雑炊.
缶詰もののマーボーナス
(100円,北大生協)
を温め,
弁当として持って来た飯
(0.5 合ぶん)
を投入.
じゃんく.
だけどおいしい.
- 晩 (2300):
朝の味噌汁の残りに
油揚げとネギを追加したもの.
2000 年 02 月 13 日 (日)
- 0700 起床.
降雪.
あー,
なんかすごく積もってる.
- 昨晩考えた
「端っこのある確率分布を使って
Newton-Raphson 法で最尤推定値を得る」
という方法論だが
……
L(θ) =
Product{ (確率論的モデル) × (ノイズカーネル) }
という尤度関数を採用することだよね.
うーん,
これってベイズ推定と
何か関係あるんじゃあないかしら.
- 今朝も風呂に入ってみる.
二日連続で風呂に入ったのは
いったい何ヵ月ぶりだろうか.
近来の快挙というやつか.
今回もまた残り湯で洗濯.
洗濯ものもたまっていたのです.
朝の味噌汁が温まるのを待ちながら,
足の裏など指圧してみる.
- 朝飯食いながら九大の柳川尭先生著「統計数学」を読んでみて,
上で述べてるカーネルつき最尤推定は
やはりベイズ推定と関係なさそうな
……
ベイズ推定ってのは推定されるパラメーターの
確率分布を考慮して計算するだけのことだから.
うーん,
あ,
しかしカーネルの形を規定している
パラメーターが何か確率分布に従っていると考えるなら
ベイズ推定といえそうだな,
これは.
- いずれにせよ「カーネルつき最尤推定」は
生態学のように「お行儀の悪い」データーセットを
取り扱うさいには有効だという気がする.
そう,
これは一月中旬に考えていた
「誤差と変異の分離」だ.
もう少しよく考えてみよう.
- 道警の運転免許試験課から
「さっさと更新しないと再取得がめんどーになるぞ」
なるお達しをいただく.
うん,
私も数日前にそれに気づいたんだけどね.
ここでぎりぎりまで粘ると,
また機会を逃すかもしれないので,
明日にでも手をうつか.
- 1040 自宅発.
晴れたり曇ったり.
晴れると新雪からの反射が眼に痛い.
札幌フードセンター琴似店で
3 個 120 円のキズものリンゴなど買う.
1105 JR 琴似発.
雪のせいでダイヤが乱れている.
札幌駅は日曜午前なのにすごい人混み.
雪まつりの最終日だからか.
1120 研究室着.
- Linux で修論発表の準備している浦口さんが
「あのー,Tpng で日本語入らないんですけど」
と怪しまれているので,
pump (ThinkPad)
拝見してみたんだけどどうもよくわからない.
Kinput2 だの Xwnmo だのは動いてるんだが,
jserver とつながらない.
またしても Wnn6 の呪いか.
- 牧さんがモデリングがうまくいかないというので,
あれこれと勝手なこと言ってみる.
等分散ではなく,
分散もサイズ依存であるようだ.
- 電総研の栗田多喜夫さんの
統計学解説ペイジ
をまとめてダウンロードしようとして,
東北大の熊谷正朗さんの作成による
httpdown
というツールを使わせていただくことにした.
これを make しようとすると,
型を指定されてない inline 関数やら
<sys/socket.h> に含まれる関数の引数の型が
間違っているといったコンパイルエラーが
表示されてなかなかてこずったんだけど,
なんとか構築できた.
ためしに <鳳翔> から httpdown してみたんだけど,
どうもみょーなアクセスログを残していく傾向が
あるみたいだ.
もう少しプログラミング能力あれば
ソースを正しくして作者に伝えることできるんだが.
ともあれ,
httpdown のおかげで
数十ペイジの解説が数式ごとダウンロードできたので,
まことに助かった.
要した時間は数分というところ.
- 遅い昼飯を食い始めたころから,
大学院生たちが
セミナー室で修論発表の練習の練習をやり始めた.
つまり 17 日に専攻課の修論発表会があるんだけど,
それに備えて明日の月曜日は
教官たちまでにぎにぎしく参列して
その練習をやるんで,
さらにその練習にそなえての練習をやる,
という趣旨のようだ.
日曜日だというのに
博士課程の院生までが大勢参加している.
修論発表なるものが
このように異様に重視されるのは
東日本に独特な風習だと思う.
不人情な私は欠席させていただく.
尤度比検定のプログラムでも書いてたほうが,
よほど自分のためにも他人のためになる.
- 最尤推定プログラムを部品の一部とする
尤度比検定プログラムを作らなければならない.
そのためにまず部品のほうの
入出力を改良する必要がある.
ここはいつも苦労させられるところだ.
- 出力はまぁ何とでもなるんだが,
問題は入力だ.
Perl みたいに入力処理の取り扱いが
容易な言語ばかり普段使っていると,
C++ なんかは面倒でしょうがない.
まぁこれでも標準ライブラリーの
<iostream>
<string>
<strstream>
などなどのおかげで,
C (あるいは Fortran77) なんかに比べると
ずっとマシということなんだろうが.
- PipeTree を作ったときに
このあたりは
かなり労力をさいて
自分なりに整備したつもりなんだけど,
いかんせんそれを
今回の最尤法関連のプログラムの部品とするには
ちょっと大げさすぎるような気がした.
そこで,
それを参考にしながらごく簡略化した
関数などを書いてみる.
ま,
基本はファイル入力ストリームから一行取って,
必要な点検をすませてから
string ストリームに出して,
すぐにその string ストリームから
ばらばらに取り出す,
というやり方だ.
Perl で言えばダイヤモンド演算子 (<>) と
文字列照合と
split だけで楽々と
できてしまうことにすぎないんだが.
- 練習の練習終えた浦口さんにあれこれと
修論発表の構想を教えていただく.
同じ Acer でもかくも挙動が異るものかと
感銘を受ける.
と同時に,
この複雑きわまりなりデーター構造を
何とかすっきりと取り扱えないかと考えてみる.
- どうにか最尤推定プログラムの入力部が改良された.
おなかもすいたので帰宅することに.
- 2230 研究室発.
雪はやんでいる.
2252 JR 札幌駅発.
2320 帰宅.
- 今日の食卓
- 朝 (0840):
ダイコン・ネギ・油揚げの味噌汁.
昨晩と同じ.
- 昼 (1500):
ネギ雑炊.
お茶部屋料理.
弁当として飯だけ持参.
おかずなし.
そこで小鍋でかつおだしをひき,
飯 (0.5 合) と刻んだネギ
(登校中に買った一束 50 円)
を投入.
塩と醤油で味付け.
- 晩 (2350):
朝と同じ.
炊飯器で炊いた飯を一合食べた.
2000 年 02 月 14 日 (月)
- 0940 起床.
うーむ,ここ数日ちょっと早起きというか
ふつーの時間に起床してた反動か
……
また雪が降っている.
- 昨日ダウンロードした統計的手法の web page
など読んで
なんとなく時間をつぶしてしまう.
しかし,
ついに意を決して,
(更新忘れてて失効した)
運転免許証の更新に征かんとする.
1100 自宅発.
雪.
- 1110 すぐに西区役所着.
更新忘れて運転免許証を失効させた場合,
住民票を持参しなければならない.
ここのお役所いつでも混んでて
時間かかるだろーなー,
と危惧していたのに,
あにはからんや,
申請書にはハンコ不要で自署の名前だけでよいし,
待ち時間 3 分で住民票発行してくれるし,
その効率よさに驚かされた.
現場はなかなかやるじゃないか,
とお役所に対する認識を一部だけ改めた.
ただしプリントアウトの紙切れ一枚 300 円.
なぜでせう.
- 1120 西区役所発.
1130 JR 琴似駅着.
今日はいつもと反対方向にいかなければならぬ.
手稲まで 210 円.
1142 JR 琴似駅発.
1151 JR 手稲駅着.
なんとなく駅の近くに自動車試験場があると
思っていたんだけど見当たらず.
空中回廊経由で手稲区役所まで行って
地図をみると
……
うーん,
けっこう遠いぞ.
むしろ一つ先の駅である稲穂で降りるべきだったか.
しかしもはや是非もなし.
地図を 5 秒ながめて位置を頭にたたき込む.
人通りだけでなく自動車もすごく少ない
手稲区内の道を早足で歩き抜ける.
- 1220 自動車教習所着.
現在は昼休みの真最中なのでありました.
とりあえずやることないので
更新申請書を書いてみる.
昼飯食おうかと思ったんだけど,
高いし魅力的でもなく,
缶コーヒー買って飲んだだけ.
- 1245 申請書用写真撮影.
500 円の券を買わされる.
写真部門は 4 人の女性.
専門化いちじるしく,
行列整理する人・
撮る人・
写真切る人・
書類に貼る人
というカーストで凄まじい回転速度であった.
私が書類だすと
免許失効させた人間が
ふつーの更新申請書出すんじゃないと,
書類には貼ってもらえず
写真だけ渡された.
- 免許失効して 6ヵ月以内に更新を申請するのは
「特別更新」というそうだ.
住民票が必要とされ,
余分に金を取られ,
さらに無事故無違反の者であっても
ゴールド免許証がもらえなくなる.
その特別更新担当の窓口で住民票示し,
トクベツな書類もらい,
記入し,
4600 円の収入印紙を買って貼り,
適正検査なる視力検査をやり,
もう一度さきほどの窓口で提出せんとすると,
収入印紙には割印といって自分のハンコを
べたべた押さなきゃダメだと教わり,
さらに 1000 円ぶんの収入印紙買えと
使いっぱしりに出されて,
ようやく新しい免許証用の写真撮影となった.
- なんでも 1400 から始まる講習を
2 時間も受けなきゃならんということ.
待ち時間 30 分もある.
教室付近に行くと目ざとい受け付けの女性につかまり,
4 番教室の 8 番座席に座れという紙切れもらう.
8 番座席とは素行不良者用の特等席なのか,
最前列の OHP の一番近くで,
2 時間の講習中に本でも読もうと思ってた
私の目論見はここに破綻を余儀なくされたのであった.
- 「交通の教則」なる冊子をもらったんだが,
ぱらぱらとめくると
「急発進・急ブレーキ・スピードの出し過ぎは
地球温暖化の原因となる二酸化炭素が云々……」
なる間抜けな記載を見つけて脱力する.
- 二酸化炭素は魔女狩りの対象になってるようですな.
二十世紀末のモデル屋どもは
さしずめ
狂気と欲望に取り付かれた
異端審問官というところか.
いやはや,
私自身もまたすでに
そういった悪事に
手を染めてしまっているのは,
以前に書いたとおりである.
- ま,
モデル屋の愚行など
取るに足らぬものかもしれない.
一方で,
権力というのは,
何でもいいからともかくお題目らしきものかかげて
あれこれと人々の生活を制約したがるもんだなぁ.
そして
その大義名分が果たされることは決してない.
「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」
と貧弱な食糧配給制度を正当化してみても
戦争の推移には (当然) 何の寄与しないまま
こてんぱんにやられて敗戦になったわけだし.
- 柳川先生の統計学の教科書読んでるうちに
教室が次第に満席になっていく.
けーたいするなとか室内で帽子かぶるなとか
奇っ怪なスローガンばかり掲げられている.
- 1400 から講習なるもの始まる.
講師は交通安全協会所属の老人である.
警察関係からの天下りというやつなんだろうな.
交通事故減少に何か実際に貢献してるかどうかも
全然わからない
この怪しげな協会を維持するために,
われわれは
運転免許証を数年おきに更新させられるし,
そのたびに法外な金を巻き上げられるのである.
今日は 5600 円
(写真代ふくめれば 6100 円)
も支払わされたよ.
- 北海道はいかに交通事故の多いところなのかを
延々と説明している.
福岡にいたころは福岡は人口あたり・車台数あたり
全国で最悪の交通事故死者数だという話ばかり
聞かされてきた.
各都道府県で
郷土の自慢を工夫してるんだろうな.
- えーかげんな統計もちいた話がなされるのを
聞き流しながら,
頭の中では先月から考え続けているややこしい
統計学的手法について必死で考える.
そういえば修士 1 年生のころ
自動車学校に行ってたときも
座学の授業中は延々とモデリングのことばかり
考えていたなぁ.
- 30 分ほどすると東映の製作になる
洗脳映画の上映始まる.
30 分の上映時間中にスタントマン運転する
本ものの車が 5 台ほど大破する
なかなか豪勢な予算がつけられた内容であった.
とはいえ,
車が壊れてるなぁということ以外は頭に入らず,
いままで解けなかったパラメーター推定問題に関する
ちょっと変わった ``手筋'' の検討ばかりしている.
袋小路につきあたっては引き返し,
分岐まで戻ってやり直す.
- 10 分ほど休憩.
まだ 1 時間もある.
暖房の効きすぎた部屋に
50 人ぐらいぎちぎちにつめこんでいるので
気分わるくなる.
セーター脱いで腕まくりして緊急放熱.
- 後半の内容はまったく覚えていないほど,
頭のなかでモデリングに熱中する.
ようやく懸案の問題が解けつつあるからだ.
統計的推定にカーネル (kernel) というのが
良く使われるけど,
それを ``裏返した'' 確率付与関数
(server ?)
という新機軸を採用すると,
なかなかうまくいくんじゃあないか,
という発想だ.
- 1600 ようやく新しい免許証をもらえる.
次の更新は 3 年後か.
いやすでに半年経過してるから
2 年半後だ.
やれやれ.
- 1605 自動車試験場発.
歩きながらひたすら考え続ける.
1630 JR 手稲駅着.
1642 JR 手稲駅発.
1715 研究室着.
- 10 Kg ぐらいの荷物背負って手稲区を歩きまわったのと,
パラメーター推定用モデリングの
新しい発想を検討するのに熱中したので,
研究室についてころにはけっこうへろへろしてる.
- ぎょーむ備忘録:
甲山さんから作図の発注.
17 日まで.
バイオマスの時間変化と
D-H 関係の時間断面.
- 低温研から本間さんと松木さんが来られる.
本間さんはネパールのお土産持って来てくださる.
タバコにスパイスそれから「半乾燥リンゴ」.
ネパール出張中に就職の面接が決まって
急いで帰国したそうだ.
ともあれ,
無事に面接とおって
4 月中ごろから新潟大学演習林に勤められることに.
同演習林は佐渡島の北側.
インターネット使うときは
衛星経由のダウンロードが効率いいかも,
と私見述べてみる.
- 統計学メイリングリストで論争が起こっているんで,
騒乱を無責任に楽しむ
……
てなことばかりやったり,
またアイデア検討したりして,
手のほうはちっとも動いていない.
まぁ,
いいかな.
しかし大学院生たちの研究の邪魔までしたのは
いかにもまずかったか.
- 帰ろうとするとお茶部屋で
酒飲んでる大学院生たちの話にトラップされてしまい,
名古屋の田舎ぶりとか
愛知万博のむちゃくちゃぶりなどの話で盛り上がる.
由緒正しい名古屋人であるかとー大先生は
意外にも出身地に冷淡というか突き放した態度である.
- 2350 研究室発.
JR 札幌駅に行ったものの終電に間に合わなかった.
意を決してそこから歩いて帰ることに.
駅前のコンヴィニエンスストアーで
コーヒー牛乳とドーナツという
ひどくジャンクな組み合わせで糖分補給を行い,
はるかなる三角山を目指す.
気温マイナス 6 度.
耳が痛くなるほど寒い.
- 一時間以上も歩きながら考えているうちに,
今日思い付いた server 関数法に残された
(と思われる)
問題点であるペナルティー項について,
よけーな仮定の数を最小化した解決策を捻り出した.
わーい.
さーて,
あとは実際のデーターに
うまくあてはめられるかどうかだ.
プログラミングはちょっと面倒だぞ.
だいたいいつになったら着手できるだろう.
いやいやその前に何度も検討しなくては.
- 0120 帰宅.
よく歩いた一日だった.
- 今日の食卓
- 朝 (0950):
コーヒー・ビスケット少々.
- 昼 (1730):
お茶部屋で牛乳とアンパン (100 円).
朝食よりあとは何も食べてなかったんで
……
- 晩 (0150):
クリームシチューかけたスパゲッティー.
シチューはハウスのレトルトパウチドもの.
「北海道シチュー」とかで,
ジャガイモとサケの切り身が入ってる.
210 g で230 円.
ちょっと高いかな.
ああ,
今日はジャンクなものばかり食べてた.
2000 年 02 月 15 日 (火)
- 0935 起床.
うー.
眠い.
寒い.
今日も雪.
- ees_network (地環研計算機管理者用メイリングリスト)
に流れている情報によると,
今朝から A 棟のネットワークが死んでるとのこと.
たしかに,
家から <鳳翔> につなごうとしても
ルーティングできない.
何か事故か.
<earth> に入って調べてみると,
A 棟だけに問題あるようだ.
- 1020 あ,<earth> もつながらなくなった.
- 1045 地環研の全ネットワークが復旧している.
何がどうなったのか,
現時点ではわからんけど,
ともかくめでたしめでたし.
- 1240 自宅発.
途中の果物屋さんで 6 個 100 円の
格安リンゴを買う.
傷ものということでこの値段なのだ.
1308 JR 琴似駅発.
歩きながら昨日考えた server 関数について
あれこれと考えてみる.
うん.
しばらくは単純な関数型でよく検討してみるべきだ.
それでうまくいくだろう.
1325 研究室着.
- さっそくその格安リンゴ食べてみる.
小粒ながらおいしかったので,
とても得した気分になった.
- ees_network メイリングリストによると,
午前中のネットワーク途絶は
A 棟のルーターに原因あったようだ.
- 谷さんの怪しげな PowerPC Performa に
Netscape Navigator_stand_alone 4.08 を
インストールする.
ファイルは例によって東京理科大から
ダウンロードしてきた.
- 1600 ごろから降雪が激しくなる.
- 生態学会北海道地区会から
例会の案内送られてくる.
こんなもん紙に印刷して送ってくるなー,
と思う.
今月末に苫小牧の駒澤大で開催されるらしい.
修士 2 年生を強制的に発表させるという手法で,
口頭発表数をかせいでおられる.
ちなみに有効票数 16 という
圧倒的大量得票によって
甲山さんが地区会長に選出されたよーです.
どうなるんだろうね,
地区会.
- Micro$oft が「真実を語る」という
www.dot-truth.com
なるペイジを始めた.
で,
その ``真実'' とは何か.
- #03 The Hype
- Sun Microsystems claims to be
an industry leader and innovator.
- The Reality:
- Sun is trying to resurrect the
1960s-era mainframe paradigm and
return computing to old-style
timesharing.
……
こーいうカンジの
Sun に対する,
けんとー外れな攻撃ばかりなのである.
まぁ,
勝手にやってくれればいいんだけど,
一つ疑問なのは
このマヌケな創作発表から
どうやって
M$ は利益を引き出すつもりなんだ.
それとも
軽蔑されたい願望もつ
単なるマゾヒストだったのか.
- ZDNet によると
Window$2000 には数万個のバグが
見付かっているそうだ.
ぎょーかい関係者は
今回こそ M$ が出荷前に
製品をきちんとテストしたと
高く評価しているらしい.
うん,
言われてみれば
たしかにそうだね.
- だぁー!!
落ち着いて研究しようと思ったら,
Hulinks という会社から
莫迦すぎるメイルが送られて来た.
外国人大学院生のために英語版 StatView の値段を
問い合わせてみた.
というのも現在,
あの高価な StatView 日本語版を
教育機関は 68K 円
(これでも高いと思うが)
で買えるってキャンペインを
やっているもんで.
回答.
英語版は値段かわらず
約 110K 円.
安くするつもりはない.
それはいい.
その点について非難してるわけではない.
しかし
申込書なるものをメイルに嬉しそーに
添付したばかりか
……
どうして
そんなものを M$-Excel なんかで
作るんだ!!!
- うう,
北大生協に問い合わせても同じ値段が帰って来た.
どうしてこんなに高いんだ,
StatView.
Linux 使いな人たちは
自分で検定用ソフトウェア書けたり
freeware の ``R'' 使ったり
と選択の余地がいろいろと
あるんだけど,
Mac な人って StatView がほぼ唯一の
……
ってカンジだからなぁ.
はぁ.
終ってる.
- 修論書いている浦口さんにテキストファイルから
TeX 形式で
イタリックだのボールドだのの
書式整った Reference を自動生成する
Perl スクリプトを差し上げた.
これは一年ほど前に自分用に作ったものである.
しかるに,
よくよくそのコーディングを見ると,
今なら絶対にやらないような書き方ばかりで,
しかもいくつかバグがある.
大急ぎでバグだけ直してクライアントに一言.
「用がすんだらこのプログラムは抹消してください」
- 闇ルーターたちのセキュリティ設定を変更する.
まぁ,
気休め程度なんだが.
-
かとーさんの掲示版
に田代さんが書き込んだところによると,
ngraph 使いの中で特に高徳をきわめた人をさして
「えぬぐらふぁー猿」と呼ぶそうだ.
おそるべし九大・農・林学.
- 仕事はかどらないうちになんとなく帰宅することに.
- 2115 研究室発.
2130 JR 札幌駅発.
2240 帰宅.
- ふらふらと歩きながら,
昨日の server 関数について
あれこれと考え続けるうちに,
やはりペナルティー項の考え方に間違いあることに
気づいた.
まぁ,
問題によってはこの項が無くてもかまわないんだが
……
いやいや,
もう少しよく考えてみよう.
- 今日の食卓
- 朝 (1000):
ネギトウガラシスパゲッティー.
昨日からジャンクフードモードが止まらない.
ネギをオリーブオイルで炒めたものに,
クレイジーソルトとキムチの素を加える.
茹でたスパゲッティー
(スパゲッティーニか?)
を混ぜる.
- 昼 (1545):
ネギ牛粉スパゲッティー.
お茶部屋じゃんく料理.
ネギをオリーブオイルで炒め,
インドネシアおみやげの
乾燥牛肉粉を混ぜる.
味付けは冷蔵庫にあった麺つゆを少々.
牛粉が大和煮みたいになって
うまい.
最後にゆでたスパゲッティーを混ぜる.
- 晩 (2330):
マーボー豆腐.
スープのように
薄く作ってみる.
いつもは豆腐一丁を二回で食べるが,
こうすると三回に増えるんでは
……
うーん,
びんぼーというより
料理の回数減らそうという
試みですな.
ちかごろ
なぜか
自炊のための買物にいけなくて.
2000 年 02 月 16 日 (水)
- 0740 起床.
雪.
低気圧が近付いているらしい.
- ぎょーむとかいろいろあるんで
さっさと登校するべきなんだが,
腰をすえて
例の server 関数のアイデアを
再検討してみる.
どうせ気になってしょうがないから.
- 家で仕事してるときに,
ドアのチャイム鳴っても
居留守を使って応対しない.
当家に尋ねてくる人は確率 1 で
宗教か新聞の勧誘であるし,
ここの番号に電話かけてくる人の大半は
押売なのである.
- かなり思い切って単純化した形状の
``実体'' モデルで
パラメーター推定やったほうがよさそう,
というのがわかってきた.
- 1220 自宅発.
1249 JR 琴似駅発.
1330 研究室着.
- モデリングに拘泥してしまって,
ぎょーむに着手できない.
- 私の研究費も尽きてるんで,
Mac 用 StatView 英語版の
公費購入の許可を
甲山さんにいただく.
必ずしも統計学得意でない
外国人大学生に
日本語 StatView 使ってもらうのはね.
あのマニュアル,
日本人が見てもよくわからんところある.
- 午後豪雪.
天気図見ると二つ玉の
低気圧が通過したよーだ.
しかしアメダスの画像見ると
石狩平野だけ降ってるみたいだ.
- 北大生協にネット経由で本を発注する.
ノンパラメトリック統計学.
柳川先生がずいぶん以前に書かれたものである.
- もっと小さなノート PC ないかなぁ
……
などと考えてみたものの,
お金もないんで Yahoo! のオークション
覗いてみる.
あ,
英語キーボードのノートPC が結構
出回ってるじゃないか.
ちゃんどらも 60K 円弱で出てたので
入札してみる.
しかし調べてみると解像度の
低いモデルだったので,
値段が上がって行くのにつき合うのはやめた.
- 修士の人々は明日の発表に備えて
がんばっておられる.
それにひきかえ,
私の今日一日は
まことに
へっぽこであった.
いやはや.
- 2340 研究室発.
降雪少々.
2350 JR 札幌駅発.
0020 帰宅.
- 今日の食卓
- 朝 (0820):
マーボー豆腐スープ.
冷蔵庫にダイコンとネギがそれぞれ
10 cm ぐらい残っていたので,
刻んで昨晩の ``薄い'' マーボー豆腐
の残りに入れてみた.
何という食いものだろう.
でもそんなにまずくないと思った.
- 昼 (1430):
ネギ雑炊.
お茶部屋料理.
だしをかつおぶしで引き
ネギと家から持参した飯を煮た.
味付けは塩と醤油.
- 晩 (2000):
トマトアチャール.
本間さんのネパールおみやげの
スパイスで大学院生たちが作った.
材料はタマネギ・トマト・鶏肉と
いったところか.
私は米研いだだけ……
カレーとも違う,
何と表現したらよいのか,
独特な香味にとんでいる.
2000 年 02 月 17 日 (木)
- 0740 起床.
曇り.
いや雪はまだ降っている.
気圧配置は冬型らしい.
- 締め切りも近づいてきたんで,
ぎょーむに取り掛かる.
なーに,
簡単なグラフを二枚作るだけのことなのです.
- BEGIN-END 構造からテイブル構造に変換する
Perl スクリプトを手直しする.
いままで「構造の深度」を数字でしか
指定できなかったので,
クラス (Pipe とか Foliage) の名前を指定して
表を作るようにしただけなんだが.
- あちゃー,
やはり現在の PipeTree だと ``背ぞろい'' が
完ペキすぎる.
わかってはいたが図にしてみると何ともはや.
うーん,
今回はどうでもいいんだが
……
やはり「伸長・肥大にまわせる資源の総量」を
決定したのちに,
「てきとーなるぷろぽーしょんを維持する」
やうに変形させるようにモデルを変更するかな
……
つまりパイプという架空概念にも
アロメトリー持ち込むということだ.
気に入らんがやむをえんか.
- 0940 自宅発.
久しぶりにゴミを出す.
降雪
……
いや,
これは吹雪というやつだ.
1016 JR 琴似駅発.
1030 研究室着.
- 登校中に考えていた server 関数法の問題点を
メモしておく.
昨日考えた server の得点を計算すれば,
いちおうペナルティー項は含まれると考えてよい.
しかしながら,
これは探索するパラメーター空間の中で
局所的な安定をもたらすだけで,
大域的にはどうなるのかよくわからない.
最尤法なんかで
パラメーター推定やってるうちに
「すべての観測に
説明の確率を与えてしまう」
バケモノのような server 関数の出現する
可能性がある,
ということだ.
- しかしながらこれ以上考えてもよくわからないので,
とりあえずいくつかのパラメーターを given に
しておいて,
実験をやるしかないだろう.
あるいはどうしようもない場合は,
ベイズ推定でごまかしてしまう.
尤度は説明確率の排他的な和を
(観測点の数だけ)
かけあわせていった
形になりそうだ.
あとは server 関数を ``押し込んで''
行ったときに,
その領域全体の尤度が上がるか下がるかを
評価していけばよいだけのことだ
……
さて,
いつになったら取り掛かれることやら.
- よし,ぎょーむ続行.
- パイプ樹木でこのパラメーターセットの場合,
128cm 四方に 50 個体も詰め込んでしまうと,
パラメーター感受性がほとんどなくなってしまうな.
単木的な状況のほうがよほど影響が出ている.
もう少し低密度にしてみるか.
- 低密度にするとちょっとはましに.
甲山さんが図を見て「高さ揃ってるね」.
そーです.
アロメトリーみたいなこと考えないと
だめかもしれません.
「それだけじゃなくて
……
暗いところで横方向の成長だけをさせるには,
生産力に応じてシンク強度が決まる
という資源配分モデルがいいかもね」.
私も隅田さんのセミナー聞いたりしてるうちに
そのサブモデルが必要と考えるようになりました.
しかし,
一瞬でそれを思いつかれるとは
……
こういった「樹木の形」問題に関する
年季の違いかなぁ.
- 1500 ごろより修論発表会に顔を出す.
ちょうど低温研の松木さんの発表が始まるところであった.
それから 2 時間ほど講座関係の発表を聞く.
聞くというより,
その間ずーっと最近煩わされてる問題を
考えていたわけだが.
- 修論終えた大学院生に
「堂々たる質疑応答でした」
と称賛すると,
「堂々とでたらめな回答してしまいました」
となげいておられる.
人はそうやって研究者になるんだろうね.
- 牧さんからウダイカンバのシュート動態モデルについて
教えていただく.
ミズナラが確率論的であったのに対して,
こちらはひどく決定論的である.
きっと宇宙人か何かが
太古に遺伝子操作したに違いない.
おそるべし,
カンバ属.
- セミナー室で修論慰労会.
席はおおいに荒れる.
修論院生ではなく,
それ以外の人々が泥酔しめいてーしておられる.
- ぎょーむ計算がなかなか思うようにならないので,
ときどき中座して計算してみる.
- お茶部屋でうだうだ話していてすでに 0300.
計算はまだやりかけ.
今日は帰れるのか.
- 今日の食卓
- 朝 (0840):
ダイコンいりマーボー豆腐.
昨日の残り.
- 昼 (1340):
お茶部屋にて昨晩の残りの飯を,
やはりお茶部屋の片隅にあった
永谷園のお茶づけで食べた.
- 晩 (1900):
修論慰労会のごちそう.
大鍋で水炊きが供される.
生春巻きなんかも.
2000 年 02 月 18 日 (金)
- 結局,
帰宅できず.
明け方,
眠気に耐え切れず机の前の床の上で
シュラフにくるまる.
2 時間ほど寝る.
0800 起床.
曇り.
- いまやってるのはパイプ樹木の計算なんだが
……
いくつか問題がある.
ひとつは依頼人たる甲山さんの
想定してるとおりの結果が
なかなか得られない,
ということ.
もうひとつは,
久しぶりにパイプ樹木のコードを
眺めてみると,
生態学的というだけでなく
プログラミング的にもまだまだ
よろしくない点が多々ある,
ということだ.
- ま,
これら二つのうち,
前者は後者の問題の一部にすぎない
……
だけど,
こちらは
締め切り時間つきであるのがやっかいだ.
今日の午後ぐらいまでには
何とかしなければならない.
- 計算請負業の場合,
ともかく何でもいいから数理モデルを
素直に動かせばよい,
というものではなくて,
依頼人が望む動作はどのような状況で
実現しているのか特定して見せねばならないし,
結果の提示の仕方にも工夫が要求されるはずだ,
と理解している.
以上の枠組の中では,
先方が何を望んでいるかを見極めるのが
しばしば最も難しい問題であるし,
たいていの場合,
依頼主自身も何を望んでいるか
明確にわかっていなかったり,
刻々とそれが変わっていくこともある.
あ,
いちおーこれは一般論で,
今回の場合もそうだったと
言ってるわけではない.
- このあたりの曖昧なところに見極めをつけたり,
あるいは依頼人との相互作用によって
合意らしきものを形成していく過程が
モデル屋稼業の面白さである.
動機は人間.
数理は道具.
ゴールは妥協.
- この観点からすると今回の仕事は
はなはだ不備なものであった.
配慮が足りなかった.
- 風邪をおして登校して来た甲山さんは,
明日からの会議に必要な OHP やファイルを
大学院生たちや私などからかり集めると,
ただちに帰宅されてしまった.
- 今回気づいたパイプ樹木関係のまずいところを
以下に列挙しておく.
いますぐにでも「直し」に着手したいんだけど,
また数十日もハマり続けるやもしれず,
そうなっては来月の生態学会大会に
行けなくなってしまう.
つまりこのメモは将来の自分にあてた
手紙なのである.
- 重大なバグ.
というかモデルの間違い.
いまのパイプクラスは,
一本のパイプの中に
「生きてる材の面積」
「死んでる材の面積」
の両方のメンバー変数を持っている.
このモデリングでまずいのは,
生きている材が伸長成長すると
死んでる部分も伸びてしまう,
という部分だ.
対策としては,
一本のパイプは「生きてる」「死んでる」
のいずれかの状態しか取り得ず,
部分的な枯死は
「生きてる」パイプから
「死んでる」パイプが分裂して生じた
と表現するほかあるまい.
- 「ある葉っぱから観測した開空度が
これこれであったときに,
その葉っぱの単位重量あたりの生産」
を計算する Foliage::Photosynthesis
関数はてってー的に見直したほうがよい.
今は暫定的に変更を加えて多少はマシな
カンジだが,
いまだに意味不明だ.
変更前は
(開空度が 0-1 の領域では)
生産力が開空度に
(ほぼ) 比例するだけ
という関数型とパラメーターセットを
与えていた.
- 入れ子状 BEGIN-END データー構造から
テイブルを生成するフィルターを
Perl で書いていたんだが,
パイプ樹木の大きな集団を処理するときには,
これでは遅すぎる.
現在 C++ で書き直しているところ.
入力部はできたが
出力部ができていない.
Perl スクリプトなら
数十万行のファイルをさばくのに
一分ほどかかるが
(<蒼龍> にて),
C++ で書いたものなら
数秒で片付けてくれるだろう.
- 上とも関連してるんだが,
現在 gridlight としてまとめている
パイプ樹木その他を支援する
C++ ライブラリーは
分割したほうがよいかもしれない.
三次元系ならびに
開空度計算を担当する coordinate,
grid, gridworld, lightsource, sky, ...
といった連中から,
BEGIN-END 構造のファイルを
取り扱う filereader と intstring は
別にしてしまったほうがよいと思う.
BEGIN-END → 表形式
フィルターだって
今は不必要な三次元計算系とかを
リンクしてコンパイルしている.
- パイプごとの会計監査制度を
もっと明朗なものにしたほうが良いだろう.
「帳簿」にその年度の収入と
支出 (必要な予算) を
あらかじめきちんと「記入」しておき,
パイプたちを統括する樹木クラスは
提出させた「帳簿」の全てを
にらみながらパイプ間の資源配分を
動的に決定するようにしなくてはダメだ.
もちろん今だって動的な
資源配分やってるわけだけど,
コードを良く読み直してみると,
帳尻があっていない部分が少しあった.
資源配分モデルは
これからもどんどん変更されるだろうし,
その面倒に対応できるように
準備しなくてはならない.
- 牧さんとユニさんがお茶部屋の掃除.
頭がぼーっとして仕事する気になれん私も,
コンピューター関係の古雑誌の整理など
手伝ってみる.
っていうか,
この雑誌のほとんどは私が買って
お茶部屋につっこんどいたものなので,
自分で片付けるのは当り前なんだが.
- 講座内にデーター解析・統計処理・シミュレーションの
計算機プログラムを自分で作る人が増えて来たんで,
情報のやりとりのための
メイリングリストを <鳳翔> に
構築した.
- 【一言近況】
近くにぷろぐらまーが増えてきたので,
ce-ml という質疑応答・情報共有のための
講座内のメイリングリスト作りました.
参加したい人は久保まで連絡ください.
(20000218)
- 疲れたんで早めに帰ることに.
1940 研究室発.
1953 JR 札幌駅発.
札幌フードセンター琴似店で
野菜など買う.
2100 帰宅.
- お茶部屋から撤退した古雑誌を
少しずつ自宅に持ち帰ることに.
今回は SoftwareDesign の昨年のぶんが
多いかな.
久しぶりに風呂に入りながら,
そのうち一冊をのんびりと読む.
あ,
これはけっこー楽しくて,
しかもお勉強になるぞ.
- 明日は春香山で山スキーだ.
わーい.
- 今日の食卓
- 朝 (0830):
お茶部屋にて
昨日の残りご飯で
お茶漬け.
- 昼 (1445):
お茶部屋にて
昨日の残りご飯で
お茶漬け.
うーむ.
- 晩 (2240):
ジャガイモ・ニンジン・ニラ・
豆腐の味噌汁.
久しぶりに具だくさんの料理を
作ってみる.
だしは昆布.
しかし味噌汁には
少しものたりないかな.
2000 年 02 月 19 日 (土)
- 0630 起床.
晴れ.
よーし.
今日の春香山 (はるかやま) は楽しくなりそう.
- 0715 自宅発.
0741 JR 琴似駅発.
0755 研究室着.
今日のメンバーである,
かとーさん・西村さん・牧さん・浦口さんが
揃う.
- 0950 研究室発.
かとーさんと牧さんの車に分乗.
JR 銭函 (ぜにばこ) 駅近くの
セヴンイレヴンで昼食用のパンや
スポーツドリンクなど買う.
- 1110 登高開始.
除雪されているところまで
桂岡町奥の林道が
車で進み,
スキーにシールを装着して登山道へ.
たくさんの先行者が
すでにトレイルをつけてくれている.
スキーをはくとそういうトレイル上では
まったく「いぼ」らない.
「いぼる」とは足 (ひどいときには全身) が
雪中に埋まること.
- 山スキー専用のプラスティクブーツはまことに
堅牢である.
つまり硬くて重くて歩くのにはあまり適さない.
- まわりの樹木を見上げてるうちにコケてしまった.
さっそく「いっそのこと埋めてしまえ」と
周りの人々が.
- 1250 570m 地点.
雪に埋まっている林道の終点.
平らな尾根.
東が開けており
石狩湾をのぞむ.
- 1345 銀嶺荘.
冬も営業している山小屋.
内部は立派らしい.
頂上までの標高差あと 200 m.
ここから急登始まる.
どうも靴のしめつけがきつくて
足に力が入らない.
ゆっくり登ることに.
- 1425 山頂着.
標高 904m.
天気快晴.
札幌市街までよく見える.
私以外はひとつの缶ビールを少しずつ
回し飲みに.
遠くに手稲山のけったいなアンテナ群が.
- 1445 下山開始.
山頂直下の急斜面.
雪が硬ければ絶対に滑べれないような場所だけど,
今は新雪が積もっているので
かなり減速される.
しかし
スキーが完全に埋没してしまうような状況で
どうやって制動してよいのか見当もつかない.
けっこうな頻度でコケる.
新雪の急斜面で立ち上がるのはたいへんだ.
時間もかかる.
銀嶺荘近付くと
急斜面の下に平らな場所の
組み合わせが現れるようになり,
何度か思い切って直滑降してみる.
雪の中にザンゴウが切られる.
- 銀嶺荘より下は
登山道ぞいのトレイルを滑べるんだが,
今日はこれが一番難しかった.
等高線に平行に道が引かれている箇所が多い.
そのような場所では
油断してると最急降方向に滑べりおちそうになる.
しかもトレイル細くて思うようにうごけない.
しかし,
私以外はさっさと下ってしまったので,
うーむ
何か魔法を習得せねばならぬのだろう.
- 1610 林道末端である標高 570m 地点.
ここまで
(私だけが)
下るのに時間がかけているので,
大学院生一名が督戦隊として後ろに付くことに.
林道上半は雪のかたさが一様ではなく,
なかなか滑べりにくい.
しかし
ぐずぐずしていると,
うしろの
督戦隊がスキーやガンダムの歌を歌いだすので,
それから逃れるために
一生懸命下降する.
なぜこのような罰を受けねばならぬのだろう.
神よ.
もし,
そう問うことが許されているのならば.
- 下りはスキー靴をかために締めてみたんだけど,
足がしびれそうになった
(帰ってしらべるとスネが擦りむけていた).
ゲレンデではかちかちにしても問題なかったんだが.
どうも山ではかなり締めつけを
かなりゆるくしなければならないみたいだ.
本日の戦訓でした.
- 1710 ちょうど日の入りの時刻に,
車を駐車したところまでたどり着いた.
全員無事に下山.
なかなか大変だったけど,
楽しいスキー登山でした.
頭がリセットされたカンジ.
- 1820 研究室に戻る.
さすがに皆さん疲れておられるよーだ.
- 「いやー,もう筋肉痛になってるなー.
若さを誇示してるわけではありませんが」
「私も若さを誇示するわけではありませんが,
すでに筋肉痛です」
「……
『若い人ほど早く筋肉痛になる』
ってのは迷信のようね,
久保さんがそう言うんなら」
- 1920 研究室発.
1940 JR 札幌駅発.
札幌フードセンター琴似店で
野菜など買う.
2015 帰宅.
- 2215 風呂に入ってのんびりと
SoftwareDesign の古雑誌など読む.
これも今日研究室から持ち帰って来たうちの
一冊だ.
- 熱めの風呂に入ると疲れが取れたようなカンジ.
「ぎょーむ日誌」など書いてるうちに
眠くなるだろう.
- 今日の食卓
- 朝 (0635):
昨日の味噌汁の残り.
- 昼 (1425):
春香山頂上でリンゴジャムの
のったパン (130 円).
餡パン (100 円) は 570m 地点の
休憩のときに食ってしまった.
- 晩 (2050):
朝の味噌汁の残りに
ネギ・シイタケ・油揚げを
追加して晩飯とした.
だし昆布が一日つかったままであった
ためか,
具を追加したおかげか,
定かならぬけれど
なんかコクが増したような.
2000 年 02 月 20 日 (日)
- 0640 起床.
晴れ.
- 朝飯食ってみたものの,
やはりどうにも眠いので
0800 ごろ
また寝てしまった.
1000 再起床.
- 洗濯などしながら,
<Exceed> のカーネル再構築.
ver.2.2 シリーズのカーネルにしたとたん
音が出なくなったのを
治そうとしているんだが
……
ドキュメント読んで見てもよくわからん.
この変てこなノート PC は
ESS1878 っていうあまりメジャーじゃない
オーディオチップを使っているんだよね.
ESS1868 の上位互換か?
- なんとなく登校することに.
- 1545 自宅発.
1615 JR 琴似駅発.
モデルのことばかり考えていたので
札幌駅のひとつ手前の桑園で降りてしまい,
あわてて再乗車.
1635 研究室着.
- 学校に来てもカーネル再構築から抜けれない.
isapnp だとか
サウンドモジュールの esstype とか
どんどん怪しい方向にずれていく.
2100 <Exceed> オーディオ機能復活計画を
無期延期.
「音なんか出なくたって,
ぎょーむ上なにも差しつかえないじゃない」
と
正気になってしまったため.
- 日曜日をまるまる無駄にしてしまった.
うう.
仕事が滞っているのに.
- もしや,
と思ってカーネルをもう一度だけ再構築する.
こんどは完全にサウンド機能を外してみた.
予想どーり,
WindowMaker 上の動作で
いままだ何だかカクカクしていたのが
滑らかに動くようになった.
wmsound とカーネルの間で
「音だしてください」
「ちょっと待て
……
うーん,
どうも
オーディオチップが動いてないみたい」
という間延びした会話がなされていたので,
実行速度が遅くなっていたのだ.
いやはや.
- 2330 研究室発.
2350 JR 札幌駅発.
0020 帰宅.
- 今度はやりかけのモデリングにハマってしまって,
いま気がついたら0700.
- 今日の食卓
- 朝 (0650):
昨夜の味噌汁の残り.
- 昼 (1210):
ネギ・ニラ・シイタケの
スパゲッティ.
味付けはクレイジーソルトと
キムチの素.
カーネル再構築にハマっていたので,
危うく麺を茹ですぎるところだった.
- 晩 (0050):
ネギ・シイタケ・豆腐の
スパゲッティ.
味付けは味噌とキムチの素.