ぎょーむ日誌 2010-08-10
2010 年 08 月 10 日 (火)
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0730 起床.
朝飯の準備.
朝飯.
コーヒー.
0900 自宅発.
晴.
今日も真夏日になりかねん状況
……
今年はやはり真夏日が多い夏だ
(例年だと通年合計 4-5 日ぐらい?).
明日からは雨のため気温低下するはず,
との予報.
0910 研究室着.
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なんだかメイルかきとか
……
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Thomas (1996)
の中で,
なんともイヤな気分になる複雑な D-H 関係 (樹木の太さ-高さ関係)
のモデル (Eq. 2) があるのだが
(ぢつにどうでもよい蛇足なのだが,
下記論文の Eq.2 は誤植で
exp(-a D b)
ではなく
exp(-a Db)
)
……
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これを作図するとこうなる.
b という exponent を
1 (実線)
→ 1.5 (破線)
→ 2.0 (点線).
Thomas は b が ``initial slope'' といってるけど,
x こと D = 0 付近ではそう見えない.
D = 1 まわりなら傾きは b に比例するけど,
そのあたりの傾きは
b だけで決まるわけではない.
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これは植物生態学
(いや,熱帯 gang 限定か?)
に出てくるイヤなモデルなので,
その挙動についてのちょっとしたメモ,
ということで.
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あと,
院生部屋の EPSON LP-S6000 の CMY 感光体ユニット + トナーの交換,
ついでに廃トナーボックスの交換.
これはけっこう時間かかった.
回収した古い廃トナーボックスはけっこうずっしり.
なぜ EPSON はトナーを捨てる方式なのか?
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てなかんぢで午前終了.
やれやれ.
昼飯.
そして本日もめでたく 30 度 (すこしだけ) 突破.
このあと涼しくなってほしい.
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昨日,
Andrew Gelman
の blog で Julian Besag の訃報が言及されてた
(Besag の Wikipedia
記事によると 8/6 とのこと).
Wikipedia 要約だと,
空間統計学 (疫学,画像解析,農学などへの応用を含む)
とベイズ推定 (MCMC なども)
のヒトということになってる.
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Gelman も空間統計とそのベイズ推定の先駆者と紹介しているが,
Hammersley-Clifford 定理の論文で有名とも言及している.
この定理の概要は間瀬・武田の「空間データモデリング」
で読んだんだけど,
はしょって言えば,
てきとうな近傍の相互作用のあるマルコフ確率場はギブス確率場になっている,
と言ったところで,
実用的な意味としては近傍と相互作用するような空間確率論的モデルは
MCMC であつかえます,と言ったところ.
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Hammersley-Clifford 定理っていうぐらいだから,
Hammersley や Clifford が論文として公表しただろうに,
なんで Besag が?
……
と思って,
またまた Wikipedia でその定理の
記事
を見てみると
……
Hammersley と Clifford の証明は unpublished
で,
その後に他の人たちが証明をだしたとのこと.
Besag (1974)
もそのひとつ.
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ちなみに,
これは伊庭さんが
言及
しておられる Besag (1974) と同じものでしょう.
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昔の (現在も?)
統計学論文には論文の末尾に ``Discussion of Mr. Besag's Paper''
といったコメント欄があり,
高名な統計学研究者なんかがあーだこーだと議論している.
その中に Hammersley のコメントもあって,
自分らが H-C 定理の証明を論文にしなかったのは
確率ゼロの場合のあつかいがうまくいかなかったからなんだけど,
実用上はそういう確率ゼロとかあまり重要じゃないね,
といったコメントをしている
……
なるほど.
Besag (1974) はこのめんどうな点を回避して,
別証明を示しているそーで.
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で,
私は 5 年ぐらい前には Besag とかの論文をいろいろ読んでいて
(とゆーか,ながめていて),
自分にとっては懸案だった林冠ギャップ動態モデル
(たとえば 10 年ぐらい前までは
こんなかんぢ
のことをやっていた)
とベイズ統計モデルの関連づけとかをいっしょうけんめい考えていた.
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Besag の論文とか間瀬さんの上記の本とか読んでたりしたので,
空間統計モデルにおける
MCMC がどういうものであるとか,
ギブス確率場なんかは理解できていた.
しかし観測されるパターンと統計モデルのパラメーター推定の対応づけが,
当時はよくわからなかったんだよね
……
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Besag の論文よんでもよくわからなかったし,
間瀬さんもこういうイジング森林な計算やっておられたんだけど,
マクロな統計量が一致するように局所相互作用のパラメーターを選ぶ,
といった方式を使っておられて,
ですね
……
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で,
私が知りたかった答えはそんなに難しいものではなくて,
つまるところは隠れた状態といいますか状態空間モデルを考えて,
MCMC + ベイズ推定とかで局所的な相互作用を推定すればいい,
といったことを
2005 年 4 月末
ぐらいに思いついたんだよね.
当時は状態空間モデルとか知らなかったので,
それを自分で再発明するという効率の悪いことやってた.
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このことだけがわかっても実際の問題解決までには,
いろいろと難所があるのだが
……
このころにはすでにあれこれ下うけ仕事が増えて,
自分で見つけてきた問題にとりくむ時間がほとんどなくなってしまい,
現在でも下うけ仕事の論文化だの,
統計モデルの教科書かきといった
「書き仕事と急患的とびこみ下うけ処理が律速,全体のアシをひっぱる」
という状況が何年も続いていて,
ですね.
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しかし,
生態学の空間統計モデリングには検討すべき問題がまだまだあるし,
おもしろい主題なのでいつかまた取りくみたい
……
などと悠長なことをいってるヒマもなく,
じつは今年度からお金をもらっている科研費基盤 C
は
アルゼンチンアリの分布拡大
なのでさっさととりくまねば
……
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しかしその前に「律速」な岩波統計モデル本作業を
……
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とりあえず GLM 雑章のアタマをかきなおす.
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1820 研究室発.
買いもの.
米を買わねばならないのだが
……
なぜか宮崎産新米 5 kg 売られてたので買ってしまった.
1900 帰宅.
晩飯の準備.
晩飯.
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2200 自宅発
ミニ大通公園
走.
2245 帰宅.
体重 71.2 kg.
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[今日の運動]
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[今日の食卓]
- 朝 (0750):
米 0.6 合.
ネギ・豆腐の味噌汁.
鶏レバショウガ煮.
切り干しダイコン・ニンジン・油揚の煮物.
- 昼 (1230):
研究室.
食パン.
- 晩 (1950):
米 0.8 合.
ネギ・タマネギ・豆腐の味噌汁.
鶏レバショウガ煮.
切り干しダイコン・ニンジン・油揚の煮物
……
今晩は一人なので,
冷蔵庫整理.