さいきん,
ウミガメ上陸数モデル
に関するといあわせなんかもぽつぽつと.
これは 3 月の生態学会大会でポスター発表しなければならず,
それまでにはなんとか論文原稿化して「脱」ウミガメをはかっているところなのだが
……
とりあえず今日の返信内容の一部をメモ的にはりつけてみる.
自分でもほぼ完全にどわすれしていて,
いろいろ思いだしつつ書いてみたもの.
この部分は,
Landing[i] ~ dpois(landing[i]) # (1) 観測数 ← 上陸密度
landing[i] <- exp(log.landing[i]) # (2) 上陸密度 ← 対数上陸密度
log.landing[i] ~ dnorm(m[i], tau[1]) # (3) 対数上陸密度にノイズ付化
m[i] <- x[LV[i]] + q.year[Year[i]] # (4) 対数上陸密度に全国共通年差付化
となっているわけです.単なる overdispersion を表現しているのは (3) の部
分です.まあ,許容されうる解釈としては長い上陸海岸線のごく一部しか見て
いないので,上陸密度のムラがあらわれている,といったところです.
(4) の「年差」 q.year[] はさらに解釈に仮説的な前提が必要とされるもので
すが,これは「ある年が日本全国のウミガメの繁殖 (上陸) にとって良い年で
あったかどうか」をあらわすパラメーターです.つまり q.year[] の値が高い
と日本全国 (といっても観測地点は限定されていますが) の海岸でウミガメが
わさわさと上陸するという状況です (ウミガメのあたり年,とでもいうのでしょ
うか).
日本のあちこちで上陸密度が同調して高くなったり低くなったりするわけない
じゃん,と思っていたのですが,現時点の推定計算では「あたり年・はずれ年
みたいなものがないわけでもない」といった結果になっています.