ぎょーむ日誌 2007-08-13

2007 年 08 月 13 日 (月)

• 0700 起床． 朝飯． コーヒー． 0805 自宅発． 晴． 札幌は今日・明日は真夏日になってしまう， という予報． 0820 研究室着．
• 昨日の Vine Linux 4.1 上の wine 問題，

  $ wine --version
  wine: glibc >= 2.3 without NPTL or TLS is not a supported combination.
        It will most likely crash. Please upgrade to a glibc with NPTL support.
  wine-0.9.43
  

  が解決した． 解決の手順はこう． まずあらかじめ sudo apt-get update && sudu apt-get dist-upgrade などで最新の glibc 一式に upgrade しておいてから， 下記の一例のごとく i386 の glibc を 自家製の i686 版で置き換えてしまうのである．

  $ apt-get source glibc #  glibc-2.3.4-2vl3.1.src.rpm のダウンロード
  $ rpmbuild --target i686 --rebuild glibc-2.3.4-2vl3.1.src.rpm
  # (Pentium4 の 2.4 GHz マシンだと 80 分ちかくを費やした)
  $ cd ~/rpm/RPMS/i686/ # 自分の RPM 置き場
  $ sudo rpm -Uvh --force glibc-2.3.4-2vl3.1.i686.rpm
  

  これで問題なく wine は起動する …… しかし WinBUGS を呼びだすと illegal memory read ... うんぬんとエラーがでて途中で止まるね． Tinn-R なんかは問題なく動作するようなので， これは wine + WinBUGS 間の問題かもしれぬ． やれやれ． しばらく放置．
• けっきょくこの問題は下記雑用やりながら構築した wine-0.9.39 にもどすことでとりあえずは解決した． いやはや．
• またうだうだと群集データのベイズモデル化について考えてしまう． あれこれとややこしい問題があり，
  • 種間の相関
  • パラメーター間の相関
  が複雑に連関しているような気がする． めんどうそうな例としては， 事後分布が下の図の右のようになる場合だろう． しかし， 実際にこうなってしまう状況とかあるのかな?

• …… などといった検討を楽しみたいところだが， 残念ながらやるべきことがいろいろとある． えーい， どれから着手すればいいんだ．
• とりあえず， 岩倉さんたちに沖縄報告． もっとさっさと書いておくべきだった …… と反省しつつ送信．
• 甲山さんところに雑用書類提出， など．
• 先週の「琉球大 R 実習，作図プログラムおきわすれ事件」 のあとしまつ． 手もとにあるデータをみながら， 作図プログラムいくつか作りなおして送信．

[作図やりなおし]

「まあ， こういった『全データみえる作図』が重要」 とかなんとか説明してたわけで．

• 次． アタマいたい & 気が重い， 今月末しめきり 「数学セミナー」 (11 月号特集「統計科学のすすめ(その2)----推測とモデリング」) の GLMM 解説記事原稿の原稿ファイルわくぐみ作りに着手．
• えーと， 昨年も GLMM 解説記事 書いたんだけど， そのときは
  • 依頼: 各ペイジ (A4) 2000 字 × 10 ペイジ = 20000 字
  • 実際に書いたのは: (図が入ったりするので) 12000 字ぐらい
  今回は
  • 依頼: 全 6 ペイジ (B5) のおよそ 10000 字 (数えてみたらたしかに各ペイジ 1500 字ぐらい)
  まあ実際には今回も図があれこれ入るので本文は 6000 字ぐらい書けばよいのか?
• ちょっと待て待て …… 特集とりまとめの伊庭さんからの依頼をよく読んでみると，

   「階層モデルで個性をとらえる」
   久保拓弥◎北海道大学(6ページ)
  
  生態学を例として，統計的モデリングとはなにか，
  「個性」「非一様性」をとりいれるとはどういうことか、
  を論じ、階層ベイズモデルへの導入を行う。
  最後にちょっとだけMCMCも．
  

  これっていきなり階層ベイズモデルのハナシをしろってこと? …… だよね． 特集の中では私が先鋒でいちばん初歩的なハナシをして， あとはエラい人たちがより実用的・複雑なベイズ話をするわけで ……
• とすると， GLMM とかいう語を前面にだすのはよくないような気もしてきた． 一般化線形混合モデル はもっとも簡単な階層ベイズモデルであり， 「個体差」ばらつきパラメーターその他を最尤推定する， つまり経験ベイズ法的にパラメーター推定するものなんだよね． その意味では， たしかに「ベイズ」なんだが ……
• ところが「階層ベイズ」といった場合には， 事前分布 (例: 「個体差」) + 超事前分布 (例: 「個体差」の幅) の二段がまえで問題にたちむかうわけで …… このあたり， あれこれと単純化されてる GLMM とはちょっと違う． まあ， GLMM ってのは「完全無情報な一様分布」 なーんて事前分布・超事前分布を導入しているですよー， とか書けばいいんだろうけどね．
• ということで， おそらく構成としては (節名はもっと別のものになるだろうけど)
  1. 生態学的な架空データ例の説明 …… おそらくアリの噛みつき? いや GLMM 解説記事のつづきもの， と考えると毎度のごとく種子ねたがよいのかな?
  2. 「個体差」考慮しなかった場合 (単純な最尤推定， つまり割算値推定量)
  3. 「個体差」考慮した場合 (1): 経験ベイズ法 (GLMM)
  4. 「個体差」考慮した場合 (2): 階層ベイズモデル + MCMC
  といったところになるのかな? 6000 字で説明できるのか? 「ボクが去年かいた解説よんでね」 とか書いて 3. を思いっきりトバしてしまうか? だとすると， 架空例題はやはり種子結実ものか?
• じつは去年の解説記事とやらは， 北大図書館の「はすかっぷ」 (HUSCAP; Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers) にも先ごろ 収録 されていたり …… あ， この件について共著者の粕谷さんに連絡するの忘れてた! ということでメイル連絡．
• 気温 34°C． の中， 北大構内昼飯調達の旅． 研究室にもどって昼飯．
• また階層ベイズ解説原稿の内容の検討． おそらく 6000 字くらい， という制約はいいよね． 内容が単純化される．
  1. 生態学的な架空データ例の説明 …… 種子ねた
  2. 「個体差」考慮しなかった場合 → overdispersion
  3. 「個体差」考慮した場合: 階層ベイズモデル化
  4. 階層ベイズモデルを MCMC 計算で
  といったところか?
• 牧さん が研究室にきてくださったのだが …… 皆さんあちこちに出はらっていたので， お茶部屋で私がいろいろと楽しいお話などうかがう役得なんかを．
• ついでに晩ごはんもご一緒させていただく． 1915 研究室発． お盆 + 月曜日という条件のなか， 北 15 まで北上してよーやく開店してる + 座れるスープカレー屋発見． 晩飯． 2045 帰宅．
• ラジオ第一の NHK ジャーナルによれば， この暑さで札幌市では消防車の出動頻度が増えてるそーで． 出動する理由は暑さで火災報知器が鳴動するから． だったら全国で火災報知器なれば良さそうなもんだけど …… 札幌市 (というか北海道) の住宅はトタン屋根が多いので， 直射日光あたると室温が急上昇するそうで (火事センサーが作動するぐらい …… なんでしょうなあ)． トタン屋根が多い理由は貧乏だから …… いや， まあ， 大雪対策なんだろうけど．
• [今日の運動]
  • またまたうんどう休養日
• [今日の食卓]
  • 朝 (0730): 米麦 0.6 合． ネギ・マイタケ・豆腐の煮物．
  • 昼 (1420): 研究室お茶部屋． 北大生協にぎり飯．
  • 晩 (2000): 「札幌に来たからにはスープカレーを」 との御所望だったので， 年中無休のピカンティに行ってみたんだけど， やはりいつものごとく店外まで席まち客 いっぱいでとうぶん入れそうにない． あちこち蛇行しながら北上していき， よーやくにして北 15 西 4 の 「心」 に入れた． スープも米もうまく， 牧さんにも気にいっていただけたもよう． 今回， 私は「14種の野菜のスープカレー」 (980 円) なるへるしーなものにしたんだけど， 芋類がたくさん入っていておなかいっぱいになるので， ライスは小にしといたほうがよかった． 今回は辛さ 5 にしたんだけど， もうちょっと辛さ level を上げてもだいじょうぶなかんぢ．