ぎょーむ日誌 2002-05-(11-20)
2002 年 05 月 11 日 (土)
- 0800 起床.
シャワー.
朝飯.
0840 自宅発.
曇.
0850 研究室着.
- 今日も一日シラビソ電気盆栽で終ってしまった.
- 甲山さんが今日もイヌづれで休日出勤.
今日は Cam ではなく Paddy である.
人間との社交重視するオス小型犬 Cam と異なり,
これは獰猛きわまりないメス小型犬.
飼い主に無理矢理連行されてきたかとーオフィスにいるあいだ中,
体力のかぎり吠えつづけて私への威嚇を試みていた.
だからイヌをけしかけてもよい計算結果だせませんってば.
- 午前中は昨晩の改造で問題が生じなかったかどうかの点検.
- 昼飯食ってからも計算のつづき.
- とりあえず 30 個体集団計算やらせておいて外に出る.
北大生協書籍部で Linux 雑誌など買う.
クラーク館地下の理髪店に行ってみる.
ちょい混んでる.
椅子 6 脚ほど店員 4-5 人で並列処理してる.
20 分ほど待つ.
私担当の理髪師はどうも入念に作業するたちらしくて,
40 分かかってひととーり終了.
2625 円
……
ちょっと割高感あり.
- 研究室にもどっても計算終了してない.
髪を切られながらこのへんの問題考えつづけたんだけど,
発注者甲山さんはもとより
私自身もよく点検してなかった難点あることに気づいた.
各針葉群における「明るさ→資源獲得」を憶測計算する部分.
ここは旧態依然にして意味根拠原理不明なる双曲線関数なんぞ使ってる
(神秘性重視する古代生態学呪術のひとつ).
この関数には面白くない性質があるじゃないか
……
ならばヤメるとして,
何かマシな代替策がなかろーか.
このあたり探索するのに今日の残りが費された.
- 夕方,
雨がふりそうなのでその前に北大構内走にでかけてみる.
おそらく私をたぶらかす意図をもって
100 年ほど前に植えられた樹木たちをながめつつ走る.
- たしかに収入部分の関数型をかえると,
高密度樹冠==耐陰性 (暗い場所でも死にがたい) 針葉の図式は
少しばかり緩和される
……
が,
やはり個体ごと殺すところにハナシがつながらない.
うーむ.
- うーむ,
で終了しつつ.
材の呼吸速度を高めに設定している計算を実行させて帰る.
はてさてうまくいくのか.
2240 研究室発.
雨ぱらぱら.
2250 帰宅.
- [今日の運動]
-
お茶部屋ソファで腹筋運動 50 回.
-
北大構内走 (1820-1900).
ストレッチングとか.
- [今日の食卓]
- 朝 (0840):
シリアル.
牛乳.
- 昼 (1240):
研究室お茶部屋.
スパゲッティー.
昨晩のトマトソース残り.
- 晩 (1930):
研究室お茶部屋.
昼と同じ.
2002 年 05 月 12 日 (日)
- 0930 起床.
朝飯.
シャワー.
1055 自宅発.
曇.
北 12 生協で買い物少々.
1115 研究室着.
- 昨晩の計算結果だけど
(パラメーターファイルは
これ)
……
集団状態 (30 個体/10m2) で
直径成長が 8-12cm 付近で止まっているな
(つまり材の呼吸速度を高く仮定しすぎている).
高さ成長はつじつまあってる.
84 年時点での死亡個体は 12 本.
合計基部断面積は 1.4% あたり収束.
甲山さん言うところによると,
現実の森林は 0.7% 未満らしい.
つまり樹木間にはもっと激烈な殺しあいがあるのか.
さてさて.
Single Isolated Tree
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30 Trees
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| |
30 Trees
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30 Trees
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Age 20
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Age 40
|
Age 60
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Age 80
|
- とりあえず策もないので,
こういう計算に使ってるマシンたちのあいだで,
ライブラリ & シミュレイターのファイルの同期をとる.
- 「自己間引き」とかいう奇怪な用語で総称されているこのあたりの現象,
じつはよくわかってないんだろうなぁ.
よくわかってるふり,
をするヒトは多いが.
- 時報のようにぢゃんくメイルばかり届く.
ことごとく海外発.
- やはり,
生き死には収支のバランスでけりがつくのだろうか?
いまのところ全資源を投入して生残を画策する,
としてるので
……
そんな都合のいいハナシは無い,
という方向に改造してみる.
- あと,
枝を出す方向に多少のノイズが混じってるほうがいいんではないかな
……
あまりかわらんか.
いづれにせよ,
空間を埋めつくしてくれない
……
|
[ちとすかすかな]
50 年生の単木育成 Abies PipeTree.
樹高約 5m,
基部直径約 16cm.
成長に時間かかってるのは,
もとデータが北八ヶ岳稜線のものだから.
|
- パラメーター調整とコード改造でおわり.
いやはや.
2440 研究室発.
今晩も寒い.
2450 帰宅.
- [今日の運動]
-
計算待ち時間を使って
かとーオフィスのソファで腹筋運動 50 回 × 4 セット.
- [今日の食卓]
- 朝 (1030):
シリアル.
牛乳.
- 昼 (1340):
研究室お茶部屋.
にせバゲット.
ホウレンソウ茹でる.
タマネギ・エノキダケ炒めてホウレンソウも投入.
とき卵いれてフタをして弱火で加熱.
よくわからぬオムレツふうな食べ物.
- 晩 (2130):
研究室お茶部屋.
昼と同じ.
2002 年 05 月 13 日 (月)
- 0630 起床.
どうもよく眠れない.
シャワー.
0650 自宅発.
曇.
0700 研究室着.
朝飯食う気がせんな.
- よくわからぬ電気盆栽のつづきぎょーむ日誌書き.
脳内ホワイトアウトぎみ.
- ひと仕事終えたので
(というか今朝の思いつきも尽きたので)
お茶部屋で朝飯.
コーヒー.
かとー先生が登校.
時計をみるとまだ 0910.
いったいどうしたことか.
これは幻か.
さらにさらに,
自席にもどると Abies の呪いのせいで
本棚から針葉つけた枝がはえていた.
|
[Abies な枝]
どうして本棚からそんなものが生えるのだろうか?
|
- 隣室の
<Lex>
で計算ジョブを実行させつつメイル書きなど.
秋田県立大の星崎さんがトチノキ種子・実生動態論文の別刷いただいたので,
とりあえずの御礼メイル.
来月なかばのネットワーク移管準備のため,
固定 IP アドレス申請あるいは DHCP 申請の確認メイルを講座内に.
まあ,
ここの場合は闇ネット化されてるので
出入口のルーターや web server の
<hosho>
なんかを変えればいいんだけど.
- Abies は単木での試行錯誤計算が続いてるだが
……
北大の場合,
そのへんに Abies の一種のトドマツ (らしきもの)
が生えていたりするんで,
そういう実物と計算結果見てくれを脳内比較できる.
やはり偽物の樹冠はサビしいんだよなぁ
……
- 本棚から生えてる枝を一本とって,
講座内の Abies 専門家たる M2 森君にいろいろと伺う.
中間枝とか LATERAL 属性な枝も 3 本側枝出したりするとか
……
密な樹冠を生成できそうな小道具がまだあるんだなぁ.
さて,
こういった要素は甲山モデリングでは捨象されてしまっている.
まぁ,
発注者次第ということで
(しかしデータなさそう).
- 気分よろしくないので昼飯もパン一枚.
- 1300 より
研究室セミナー
.
今日は笠木さん.
ポリネイターが
種A → 種B
にはよく花粉を運ぶけれど
種B → 種A
にはあまり運ばない (主な理由として種B が少ないから)
ときに,
種B (少数派) は種A からの花粉が柱頭についても無視するけれど
(種間不和合),
種A (多数派) は種B からの花粉でも結実してしまう
(雑種の形成) という高山植物たちのハナシ.
データはそれらしくて面白い.
解析とハナシ作りのところはまだまだ工夫の余地ある.
- セミナー後,
農学部の M1 の人が計算プログラミングの話についての相談,
ということでこちらに見える.
動物行動学だの性選択だの
というようなここしばらく聞いてなかったような話題あれこれ.
しかし研究テーマはまだ確定してない,
とのことなんで具体的なコトはまたその後に,
で終った.
- だんだんばててきた.
- Abies 電気盆栽については,
やはり明るい・暗いといった環境の違いによって,
発生してくる葉っぱが違うんでは,
というのを考慮したほうがよいかも
……
というようなハナシを提案してみる.
- すると甲山さんが資料など持ってきてくれたんだけど
……
例によって例のごとく奇怪なる逆数式とやらを満載した
1960 年代の IBP モノ.
タタールのくびきならぬ IBP のくびきだ.
- 朝から計算させている 30 個体集団で競争してる個体たちのあいだで
「突然死」
が始まった.
それは予定どーりなんだけど,
はたして適正な範囲におさまるのか?
しかし確認する気力もないんで撤退する.
2130 研究室発.
2140 帰宅.
- [今日の運動]
- [今日の食卓]
- 朝 (0910):
研究室お茶部屋.
パン.
昨晩の残り.
コーヒー.
- 昼 (1230):
研究室お茶部屋.
パン.
チーズ.
- 晩 (2010):
研究室お茶部屋.
スパゲッティー.
レトルトパウチドのボンゴレソース
(と書いてあるけれど,
いっそアサリの味噌汁,
とでも表記したほうが適切なような).
2002 年 05 月 14 日 (火)
- 0750 起床.
シャワー.
朝飯.
0820 自宅発.
晴.
0830 研究室着.
- Abies 集団計算
……
50 年目あたりで全滅.
うーむ,
高さ 4m 以上に巨大化した個体を殺すために導入した仕掛け
(稼いだ資源の全てを生残に使えるわけではない,
というやつ)
が効きすぎたようだ.
さてさて,
どうしたもんだろうか.
- 昨日,
竹中さん
のホオノキモデリングの
パラメーター推定に関してコメント送ったところ
……
私の説明のいーかげんなところについて質問されたので,
以下のような説明を試みてみた.
まず x 対 y/x のあいだの「相関」を調べるのがよろしくない理由
は,y が x とは無関係な量であっても x と y/x のあいだに
「有意な負の相関」がみえてしまうためです.とうぜん x 対 y*x の
あいだにもニセの「有意な正の相関」ができたりするわけですが,
生態学者は割算ほどにはかけ算を好んでいないようなので,こちらの
問題はあまり生じないようです.
ここでいう「有意な」とは(相関を調べているので)
「相関ゼロである二次元正規分布から標本集団が得られた」
という帰無仮説が棄却された,という意味です.
ここまでは線形相関 (Pearson の相関) のハナシですが,おそらく
順位相関などノンパラメトリック検定を用いても
同じ結果になるでしょう
(これは数値例で実験してみます).
「回帰」の場合はこれとは微妙に異なります.それは (x, y) が
二次元正規分布ではなく,(x の分布はまぁどうでもよくて) y の値
だけが何かの確率分布
(たいていのヒトは等分散正規分布を仮定するわけですが)
にしたがう確率変数と考えているからです.
私が前のメイルで「回帰は場合によって」云々と書いていたのは,
このときに y がどういう確率分布に従うか,つまり
-
ある x における y は
どういう確率分布に従っていると考えられるか?
-
y の分散は x にどう依存しているか?
(等分散なのか? それとも x の関数になっているのか?)
によって x 対 y/x の回帰の「よろしくなさ」が変わるんでは,と
いう意味でした.
一番単純な例では y が x とは無関係で分散一定の確率分布から
得られた標本集団だとします.このときに y/x を a x + b + error
(error は平均ゼロ分散一定の正規分布にしたがう確率変数)
で回帰すると何がまずいか?
相関を調べている場合と同様に回帰でも y/x = ax + b + error に
おいても a が「有意に」傾いているとかいないとかいう
ヘボい結論を出したりするのも生態学の伝統芸能ですけれど
(DBH 対 DBH の RGR とか),
このへんに関しては相関の場合と
同じ理由でまずいということがわかるでしょう.
それ以前に,そもそも a だの b だのの推定量がアヤしい,という
問題があります.もともとのデータ y は分散一定であったのに,
これを x で割ることによって x が小さいところでは分散大きく,
x が大であれば分散小,というふうに「変換」されてしまうわけで
す.
直線回帰に限らず,このテのパラメーター推定は
分散の大なるところに sensitive です.
推定計算プログラムはばらつきの大きなところに「合わせよう」とする
…… つまり最尤法的に説明すると,
そういう「はずれ」の多いところで失点を減らして尤度をかせごう
とするわけです.
だったら (竹中さんがやったように) 「変換された量 y/x の
ばらつき具合を x の減少関数としてパラメーター推定」
してやればいいか,というと ……
まぁ,これは統計学的手法だけの問題という
「より単純なモデルをつくる」
という理念に反しているという言いかたができるのかもしれません.
本来 mean(y) = f(x) かつ variance(y) = g(x) と
素直に表現できるのに,
わざわざ mean(y/x) = f'(x) かつvariance(y/x) = g'(x)
としなければならない理由は何か? 前者のように書けるときには,
後者のより複雑な定式化が正当化できないので
使う理由がないということです.
直接に測定可能な量 y の傾向だのばらつきだのが x に
どう依存してるかをできるだけ簡単に説明するのが統計学的手法の役割
であって,
よくわからぬ仮定にもとづいて必要もない
変数変換をするべきではない
(そのような操作を正当化できる理由がない),
と説明すればよいのでしょうか ……
久保結論のさらに短い要約を試みるならば
……
「パラメーター推定というのは,
直線回帰だろうが一般化線形モデルだろうが最尤推定だろうが,
あちこちに危険がいっぱい」
ということ.
-
私が最尤推定法によって単純なモデルを採用している理由のひとつは
(変数変換などによって生じる)
このあたりの危険を少しでも軽減するため
- 午前中の講義おえた甲山さんと Abies PipeTree 議論が
1400 ごろまで続いた.
今朝得られた計算結果,
(縞枯地帯でもないのに)
林分内一斉枯死という現象が生じるモデルになってしまったんで,
この性質を何とか悪用できないだろうか,
というもの.
Abies PipeTree
世界の言わば狂った精密さに満ちた論理的整合性の制約下において
許容されうる改変方法
――
これは,
とうぜんながら,
お望みの結果を出しそうなものでなければならない.
何が現実的で何が理論的なのか判然とせぬかかる面倒な問題を
それぞれ
(よく言えば)
独特なモデリングセンスの双方がわーわー議論したもんで
なかなか収束しなくてあちこちに話とぶとぶ
……
- ともあれ,
現在の
「針葉群において得られた利用可能資源の総量のうち
一定割合未満のみを非同化部 (材) の維持呼吸に使用する」
とするとある齢における「突然死」が避けられそうにないんで
……
同じような機構なんだけど,
そう簡単には個体ごと死なないように針葉群ごとに
「維持呼吸用資源」
の供出を管制することに.
- とりあえず,
針葉群重量で供出量決めてみて,
ダメだったら生産効率依存にしてみる.
いずれにせよ競争敗北個体が死ににくくなるんだけど.
- 竹中さんとの議論もつづく.
> > よくわからぬ仮定にもとづいて必要もない変数変換を
と書いた「よくわからぬ」というのは,こういう生物学的動機
というのが統計学的手法のわくぐみの中ではよくわからない,
ということになります.というのも,統計学的手法ってのはたんに確率変数
(何かの確率分布にしたがう変量) を取り扱う方法にすぎないんで.
スローガン的には
「統計学の世界に生物学的に動機づけられて計算された指標を持ちこまない,
直接に測定された量だけをもってくる」
ということでしょうか.
まぁ,
このへんは今年 3 月の生態学会大会シンポジウム
「データマイニング」
での粕谷さんの発表にかなり影響されて,
というのもあるわけで.
- さてさて,
焦点の
「なぜ x と y/x の相関を調べたりするのはマズいのか?」
という問題について.
これはふつー「自己相関」の一言で片づけられることが多いんだが
……
それでは説明になってない,
とするとどう考えてみればよいのか?
> L と A が無関係だと A/L と Lのあいだには負の相関が見えるわけですが,
> L と A が無関係だと,長いシュートよりも短いシュートで葉が混み合うのは
> 確かです. それでも,A/L と Lのあいだの負の相関ははたしてニセモノと
> 呼ぶべきなのでしょうか?
いろいろな説明のやりかたがあると思うんですが ……
なにか二つの変量 L と A が無関係な量であると判明している場合
において,「L と A/L とのあいだの(正または負の) 相関のあり」
を調べる,ということですね.相関の定義が線形相関であっても
順位相関であっても以下の説明でよいと思うのですが ……
この仮説の帰無仮説は「L と A/L は無相関」となります.これが
成立するためには A/L という量の中で,分子 A が分母 L
の効果を打ち消すような役割,つまり A = f(L) というような
何らかの関数関係が成立している必要があります.
ところがここではすでにして L と A が無関係な量とわかっているので
(A は L の関数ではない),この帰無仮説が棄却されない
確率はゼロです.つまり「L と A/L は無相関」という帰無仮説は
必ず棄却されるので検定する必要がありません.
統計学的には無意味な問題になりはてている,といいますか.
これに気づかないヒトたちは「p < 0.0000001 で有意」とか
結論したりするわけです.
……
というハナシにしてみた.
これで間違いないんだろーか.
- さて生態学者たちが愛してやまない割算を使わずして,
ここに例として挙げられているようなデータを解析するには,
どうしたらよいか?
> 別のアプローチとして,L と A/Lではなく,L と A の関係を解析する場合は
> どうでしょう.L と A が無関係だということがわかれば,それにもとづいて
> 長いシュートよりも短いシュートで葉が混み合うと結論すればよいのか?
こちらのほうが簡単でわかりやすいですよね.
直接測定可能な量である L と A の関係を解明するのが
統計学的道具の基本的な役割で,
生物学的にはそれで十分なのです.
> でも,L と A とが無関係ではなく,ある程度の正の相関があるという結果に
> なったらどうでしょう.その相関が,長いシュートよりも短いシュートで葉が
> 混み合うという傾向を完全に打ち消すほどのものかどうかが問題になります.
> そこで,L と Aの定量的な関係にもとづいて検討する,ということになる
> んでしょうか.
そういう場合は A = f(L) と推定して
(という定式化がモデル選択できるかどうかを統計学的に検討して),
f(L)/L が L の減少関数になるかどうかをみればよいのではないでしょうか.
そうすると
「L が 3cm までは増加関数だけどそれより長くなると減少関数」
といった関係も見つかるかもしれません.
最初から A/L = f(L) としてしまうと,
こういった情報も失われることがあります.
……
というふうに質問巧者の竹中さんに
誘導されて導出した自分なりの回答,
ということで.
- 単なるやさぐれ計算傭兵にすぎない私とは異なり,
どういうシロモノの中にも
善き何かを発見する努力を怠らぬ竹中さんは
「このアプローチでは,
モデルをあてはめたり計算したりする前に
じっくり生の測定データを見ることを要求されますが,
それが当然ですね」
と人々に受け入れやすい方針を得ておられる.
久保メイル文なぞ読んでココロすさんだ人たちは
これで精神の均衡を取りもどしてください.
- ここに引用したのは他のヒトに読んでもらうため,
というより
(というか誰かこんなだらだらした文章読んでいるのか?),
むしろあとから自分が原稿書きのときに参照するため.
(以前のぎょーむ日誌にちらっと書いたんだけど)
他ならぬ竹中さんに
「アロメトリー解析に伴う統計学的問題の小文を」
という依頼をされている.
ペイジ数は多くないから,
いっそのことこの割算問題だけをとりあげて
「日本の生態学と割算」
というようなとっぴな題名で書こうかな.
むろん,
凶々しい数値例でもこしらえて,
だ.
- Abies PipeTree 計算,
やはり個体がなかなか死なない
……
と思ってると,
20 年前の自著論文ながめつつ甲山さん指摘するところによると,
30 個体/10 m2 というような個体群の場合,
50 年目あたりまで競争敗北個体の死亡が発生しなくても不思議ではない,
ということのようで
……
さて.
- うだうだと夜をすごしてしまう.
- いま計算はネット経由で隣室の
<Lex>
でやらせてるんだが,
すこし樹木内資源配分のやりかたをかえて
机上の
<BookPC>
でも計算させてみる.
いずれにせよ明朝まで結果わからないだろうから今日はここまで.
2100 研究室発.
北 12 生協で買い物 (ここは 22 時まで営業).
2130 帰宅.
- [今日の運動]
-
今日も運動時間を逸してしまった.
夕方あたりに走ろうとするんだけど,
ふと気づくと夜になって血糖値低下,
運動する気ナシ状態になって
……
17 時から運動,
とか時間を決めたほうがいいかもしれんなぁ.
- [今日の食卓]
- 朝 (0810):
にせバゲット.
牛乳.
- 昼 (1410):
研究室お茶部屋.
米 0.7 合.
コマツナ・ピーマン・マイタケの炒めもの.
- 晩 (1930):
研究室お茶部屋.
米 0.7 合.
昼の残り.
2002 年 05 月 15 日 (水)
- 0720 起床.
シャワー.
0745 自宅発.
晴.
0755 研究室着.
- 二台の計算機にやらせていた昨晩の計算結果は
……
片方は死亡個体少なすぎで他方は全滅,
か.
生残用資源をどれだけ根元方向に「仕送り」するか,
というのが両者で異なる.
前者が葉群重量で出すべき量が決り
(インフラ規模依存),
後者がそのときどきの生産効率 (今回は「明るさ」)
に応じて資源を送る.
とはいえ,
これらの結果はサブモデル依存というよりパラメーター値依存,
かもしれない.
- とりあえずパラメーターの値を変えてまた計算させてみる.
朝飯.
コーヒー.
-
- 1100 から
研究室セミナー
.
今日は志水さん,
十勝岳周辺の地衣類の群集パターン.
「複合競技」と表現されたように,
まずは顕微鏡下での種の同定がかなりたいへんで,
そのつぎに生態学的解析をやらねばならない.
後者についてあれこれとコメント.
- 昼飯.
午後から多くの院生の人たちが定山渓に調査 (観光?)
にでかけてしまった.
- 午後も Abies 電気盆栽
……
って最近ほんとにこればっかだな.
やれやれ.
- で,
パラメーターの値をちょっと変えたぐらいでは
計算結果は変わらず.
- 策が尽きたんで,
いったん資源配分機構をややこしくしてしまった部分
――
えーと,
維持呼吸用資源 (これの有無でその部品の生残が決まる)
ってのは針葉 (つまり樹木の末端) で生産されて根元方向に
ぢりぢりと転送されていくんだけど,
このへんの転送速度コントロールをややこしくしていた.
それをヤメ.
作ったものは片っ端からそのまま発送,
とする.
- こういうふうに旧に復しておいてから,
今度は個体内の針葉の性質を
「個体内どこでも葉っぱは同じ」
→
「個体内の場所によって違う」
という変更を試みる.
その葉っぱが発生した場所の局所的「明るさ」に応じて
下の図のように資源生産速度の性能が連続的に変化する,
というもの.
|
横軸はその場の明るさ,
縦軸はそのときの生産速度.
赤色実線は「明るさ 1.0 のもとで発生した葉」
水色点線は「明るさ 0.2 のもとで発生した葉」
という意味.
|
- これは陰葉・陽葉として知られる植物学的知見
(まっとうな知識を希求するヒトは
森林総研
や
彦坂さん
の解説ペイジみてください)
を悪用して何とかならないだろうか
(具体的には競争敗北個体が
さっさと個体丸ごと死んでくれるようにならないだろうか),
という邪道な試みで
……
- 上記りすとらとそのバグとりに時間食う.
パラメーター値の調整にはさらに時間かかる.
- お茶部屋では定山渓で収穫された山菜が料理されてる.
少し賞味させていただく
……
うまい.
春の香りがする,
といいますか.
|
[北海道山菜料理]
フキを炊いたもの,
ウドの味噌あえ,
ウドの皮 (食えるんだね,こんなのが)
の炒めもの
……
とくに匿名希望する料理人氏の指導で
大学院生たちが作った.
|
- 単木計算はかっこうがついたんで,
集団計算してみる
……
よしよし競争 sensitive になってるぞ.
しかし当方はすでにばてたので今日は撤退.
2150 研究室発.
2200 帰宅.
- [今日の運動]
-
今日もコード書きとかやってて夕方が終了してしまった.
この時間帯に運動しよう,
という基本方針がまちがってるんだろうか.
- [今日の食卓]
- 朝 (0920):
研究室お茶部屋.
米 0.6 合.
昨晩の残り.
- 昼 (1320):
研究室お茶部屋.
米 0.7 合.
コマツナ・タマネギ・ピーマン・シイタケの炒めもの.
- 晩 (1930):
研究室お茶部屋.
米 0.7 合.
昼の残り.
2002 年 05 月 16 日 (木)
- 0730 起床.
シャワー.
0750 自宅発.
晴.
0800 研究室着.
朝飯.
コーヒー.
- 今日も一日 Abies 計算で終ってしまった.
- 昨晩の計算結果
(パラメーターファイルは
これ).
Single Isolated Tree
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30 Trees
|
| |
30 Trees
|
30 Trees
|
- 「葉っぱは発生した場所によって性質が変わる」
というのは案外悪くなかったかも.
直径成長と死ぬべき個体数が足りなかったとはいえ.
しばらくこのサブモデルを使ってみよう.
- 甲山さん (今日から屋久島に行った)
が指摘するところによると,
Abies PipeTree は「背ぞろい」しすぎなんでは,
とのこと.
しかし各枝末端の独立性を高めると,
個体の高さ成長が破綻する,
というのが現在のモデルでも成立すると確認.
つまり「背ぞろいしない」というなら,
何かべつの工夫 (上記の陰葉・陽葉モデルをひねるとか)
が必要なんだろうね.
- 独房群の事務担当のかたにちょっとお手数かけてしまう.
旧科技庁系の厚生年金の残金 (??) 68150 円支払う.
うう.
まぁ,
福祉税みたいなモンだと思って
……
- かとー先生が昨日定山渓で撮影したトドマツの写真もらう.
ふーむ.
|
[定山渓のトドマツ]
かとー先生撮影.
拡大図
.
|
- ジャングルの底を這い回るような,
他人からみると「少しアタマへんなんぢゃない?」
と疑われるような試行錯誤が延々と続く.
- 香川大の小林さんからアカマツドラフトもらい,
少し正気にかえる.
そう,
いつまでもこんなところでうろうろしていてはダメだ.
しかし,
いますぐただちにここから脱出できるわけではない.
- ここ二日間運動してないので肩こりひどく背中ばりばりと痛い.
1800 北大構内走にでかけてついでにいったん帰宅.
走るとカラダは楽になる.
買い物などして 1930 研究室にもどる.
- 夜おそくになってようやくそれらしい改善点を発見できた
……
宗教パイプモデルの影響は極力排していったつもりだったんだが,
一ヶ所だけその「呪い」が残留していた.
当年生茎断面積⇔針葉の「面積」というところだ.
ここでこの悪しき原理主義を廃絶してやると
……
ほーら,
やっぱり高密度な樹冠が生成された.
|
[PipeTree 無宗教状態]
発注者の信じるあろめとりーのひとつを
解除している.
これはちょっと極端なんだけど,
「すかすか樹冠」病を解決するカギが
この「残された呪い」にありそうだ.
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- 2350 研究室発.
2400 帰宅.
うう.
- [今日の運動]
-
北大構内走 (1800-1850).
ストレッチングとか.
- [今日の食卓]
- 朝 (0820):
研究室お茶部屋.
米 0.6 合.
昨晩の残り.
- 昼 (1300):
研究室お茶部屋.
そうめん.
- 晩 (2110):
研究室お茶部屋.
米 0.8 合.
ターツァイ・タマネギ・シイタケ・油揚の炒めもの.
2002 年 05 月 17 日 (金)
- 0800 起床.
シャワー.
いまだに床上を充填しているダンボール箱たちを
押したり引いたり開いたり閉じたり
……
日曜日にかとー先生の結婚お祝い会があるんだけど,
そのあたりで使えるような服がこの渾沌の集積のどこかにあるはずだ
……
0830 自宅発.
曇.
0840 研究室着.
朝飯.
コーヒー.
- ふと気づくとまた電気盆栽なんぞやってるのに気づく.
いったん中断.
小林さんに昨日送っていただいたアカマツドラフト
(PDF ファイル)
を検討してみる
……
しごくまっとうな生態学論文の文書なので,
これを方法論偏重の私の文書と混ぜるとどうなるか,
というのを試みてみる.
- PDF ではなく元文書送っていただくようにお願いすると
……
久保さんの大好きな *.doc ファイルです,
というメッセージつきで怪しからんブツがネット経由で闖入してきた.
ふーむ
……
しかし,
私とてこの程度では逆上したりはしない.
悪の栄えたるためしはなく
MS おひす打倒を誓うハッカーたちによって
このテのファイルの解毒ソフトウェアは日々進歩発展たゆみなし.
その恩恵にあずかればよいのだから.
- 今回はさきごろ ver.1.0.0 がリリースされた
OpenOffice
ってのをダウンロードしてインストールしてみる.
みょーに親切なるインストーラーが
「E*cel もどきだとか偽 PowerPoint
こっちの Drawing ソフトウェアってどう?」
とか変なコト言ってくるけど
無視して anti-わーぷろだけ入れる.
不思議なことにこういう免疫解毒用ソフトウェアにも
わーぷろ機能が完備してる.
- 英語版とやらをインストールしたんだけど,
試みに google で日本語.doc なファイルを探して取ってきて
解毒させてみると,
フォントなんかも私の Linux システムにいれてる
フリーの TrueType フォントに置換してくれたりする
……
なかなかに強力.
- 小林さんのドラフトは英文なのでさらに問題ナシ
……
しかし問題はこっから先だな.
どうやって LaTeX に持っていこうか?
なんとなく HTML ファイルとして保存してみる
……
おお英文なのに
<P LANG="ja">
だの
<FONT FACE="Heisei-..." ...>
だって.
あいかわらず MS 日本法人のへぼいローカライズ,
というべきか.
-
山崎さん
という人が HTML → LaTeX
Perl スクリプトを公開しておられる.
さらに関連・類似ソフトウェアへのリンク集もある,
が
……
いろいろ試用してみて
それぞれになかなかよくできてるとは思うんだけど,
ちょっとよけーな LaTeX タグつけすぎなんだよなぁ
……
LaTeX → DVI → PostScript 経路で
印刷してみるだけならそれでもいいんだけど,
こっちはいろいろ編集したいんだよね.
- 昼飯前に「発掘」した衣服を北 12 西 5 のクリーニング屋に持ちこむ.
店主とおぼしきおばあさんがソロバンはじいて
(これは比喩表現にあらず)
金額を算出.
薄手のジャケット・パンツとシャツ 3 枚
(これらを最後に洗濯に出したのは 2 年前)
で合計 1600 円ほど.
明日の夕方に仕上る.
研究室にもどって昼飯.
ふう.
- 結局,
word2x
という呪われファイルから直接に LaTeX ファイルを生成する
コンヴァーターを使わせてもらうことにした.
これは ver.0.005 というだけあって
機能的にはたいしたことないんだけど,
LaTeX タグ自動生成が必要最小限なんで,
むしろ私の要求には合致している
……
-
word2x
から生成されたファイルは
さらに自作 Perl フィルター経由して直せばよい.
というのも修飾せんといかんところは限定されているから.
たとえば,
H2O2
という文字列みつけたら
H$_2$O$_2$
と変換せよ,
とか
(すると H2O2
と出力される).
- ぢりぢりと一括変換フィルターを書いていく.
- 肩こりで背中が痛くなってきたので,
1800 北大構内走に出る.
散歩道わきのベンチで斜め腕立てふせとかやると
肩・背中の血行が回復するような.
- 大学院生の皆さんがお茶部屋でなぜかご馳走作っておられたので,
私もまぜてもらってお相伴させていただく.
うまいうまい.
|
|
[今日の晩餐]
ココナツミルクをたくさん使った
東南アジアふうカレーと,
下野さん渾身の一作ババロア.
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- 2130 研究室発.
北 12 生協に寄って買い物してから 2140 帰宅.
今日は Abies PipeTree にほとんど触ってなかったので
疲労感少ない.
ファイル変換作業のほうも
あまり進捗はしなかったんだけど.
- [今日の運動]
-
北大構内走 (1800-1850).
途中でストレッチングとか腹筋運動とか腕立てふせとか.
- [今日の食卓]
- 朝 (0855):
研究室お茶部屋.
米 0.7 合.
昨晩の残り.
- 昼 (1310):
研究室お茶部屋.
パン 2 枚.
昨晩の残り.
- 晩 (1930):
研究室お茶部屋.
米 0.8 合.
大学院生さんたちの作った
ココナツミルクのカレー.
中にはピーマン・ナス・ニンジンなぜか
ワラビ・タケノコ・厚あげなどが入っていた.
デザートは下野さんが作られたババロア.
うーむ,
ぜいたくな晩飯に
……
2002 年 05 月 18 日 (土)
- 0800 起床.
朝飯.
シャワー.
0910 自宅発.
晴.
0920 研究室着.
- 午前中はなんとなくまた Abies 電気盆栽で終ってしまった.
一昨日に発見した幹・枝の直径成長に関するトコロなんだが
……
これって宗教問題というより,
増減の勘定方法の問題かしらん?
この部分の計算は意外と難しく
(部品が 1 ステップ内で死ぬタイミングと関係するため),
Tree ⇔ PipeBundle ⇔ Foliage
という階層構造なすシステムのあちこちたどってみる.
- 昼飯食おうとしたら,
森林総研関西支所に移られた宮本さん登場.
明日のかとー先生ご結婚お祝い会に参加するために,
はるばる京都から.
今日は関西方面からあと何人か来る.
- 午後も Abies PipeTree 直径成長増減の出納帳管理に費される
……
直径成長にいろいろなタイプがあり
(生き太りとか死に太りとか)
さらに「どのタイミングで清算するか?」というのを間違えると,
つじつまがあわなくなる.
とりあえずありえる事象を列挙してもういちど整理してみる
……
なかなかうまくいかない.
たぶん何か別のうまい解決策があるはず,
なんだが
……
- 1740 北大構内走に出る.
ちょっと雨が降っている.
今日は早めに切り上げて
昨日のクリーニング屋によって洗濯物を回収して帰宅.
1830 研究室にもどる.
- 牧さん・たぢまさん・大西さんが関西方面から続々と.
とりあえず牧さん愛機 Exceed が近ごろ不調ということで
(重量 3kg の計算機をわざわざ運搬されてきた),
動作検証してみる.
HDD 上のファイルシステムが少し壊れているけれど
e2fsck
で問題無く修復した.
しかしなにしろあの日▲※○機製の電算機なので,
そろそろドライヴが呪われても不思議ではない.
かとーオフィス内にて連続運転試験をやってみて
様子うかがうことに.
- 1930 皆して研究室をでて
地環研すぐ前の焼き鳥屋
おばちゃん
(あるいは
これ)
とか.
明日の主役たるかとー先生も 強気で飲んでいたけれど,
2220 ごろ無線通信にて帰還命令を受領するやいなや直ちに撤退.
大西さんもその後に実家の犬に会うべく帰宅.
あとの人々は 2340 ごろまで楽しく歓談していた.
|
[前夜祭]
一部で予想されていた暴力的な展開とはならずに,
比較的平和なる宴会となりました.
(主として女性たちによる)
せくはら発言やりとりいくらか,
そして球磨焼酎ぐびぐび飲んで自滅的に轟沈した
小菅君を除いては.
|
- [今日の運動]
-
北大構内走 (1740-1830).
ストレッチングとか.
- [今日の食卓]
- 朝 (0840):
にせバゲット.
牛乳.
- 昼 (1310):
研究室お茶部屋.
米 0.7 合.
昨晩のカレーの残り.
- 晩 (1940):
地環研前の焼き鳥屋「おばちゃん」で
焼き鳥・餃子・おでんなどなど.
皆さんはビール・焼酎.
私はウーロン茶だったんだが
……
エタノールって空気中からも吸入されるような気がする.
2002 年 05 月 19 日 (日)
- 0830 起床.
シャワー.
0900 自宅発.
曇.
0910 研究室着.
研究室泊の小菅君がふらふらしてる.
朝飯.
- 今日は他ならぬ
かとー先生
結婚お祝い会ということで,
面接その他いかなる事情であってもここ数年
いわゆる「スーツ」と通称される衣類に
袖を通したことなかった私も
しぶしぶそういうモノの着用におよんでしまった.
クリーニングに出していたシャツ・ジャケット・パンツ.
まぁ,
これで十分だろうと思ってたのに,
このいでたちを見た女性の皆様ことごとく
「久保さん,ネクタイはっ?!」
ときびしく詰問されるんで
「すみませんすみません,今日はこれで勘弁してください」
とひら謝りせねばならぬ仕儀に.
- 1120 研究室発.
1140 JR 札幌発.
1148 JR 新札幌着.
ここまで 260 円.
駅前の
シェラトンホテル札幌
という新札幌なる郊外住宅地にはもったいないぐらいの巨大ホテル.
1305 開会.
総合司会は大西さん
(新郎かとーさんと付き合い長く,新婦亜希子さんのいとこ).
- まずは「二人に捧げる wedding コンサート」ということで
……
亜希子さんは音楽大学ご出身で,
そのときの友人のかたがた 5 人によるミニコンサート.
曲目とその解題が配布されたり.
- ショパン:ワルツ第二番 (Pf)
- バッハ:無伴奏ソナタ No.3 よりラルゴ,アレグロ (Vl)
- ドビュッシー:月の光 (Pf)
- ダマーズ:演奏会用ソナタより (Fl + Pf)
- ヴィターリ:シャコンヌ ト短調 (Vl + Pf)
最後に全員でもう一曲
(とても有名な曲なんだけど曲名わからない…… まぬけだ)
(後記: かとー先生から亜希子さんに問い合わせていただいてわかりました
……
「愛の挨拶」(エルガー)).
- 音楽の力はまったく偉大というか
……
このめでたい席においてフーリガンならぬ酔漢たちが「荒れる」
と一部で懸念されていたにもかかわらず,
おそらくこの演奏によって
今日一日はまったく静かに終ってしまったのであった.
- 立食パーティー状態に.
亜希子さんの先生のあいさつ,
(屋久島に行ってて不在の) 甲山さん祝辞を工藤さんが代読.
きわめてまっとうに進行していく.
- 谷さんが祝電を読む.
最初は苫小牧の院生さんたちから.
次がすごくて
……
内容はふつーの祝電なんだけど
電文用紙に薄型の集積回路・ブザーが組み込まれたやつだった.
あの素晴しい演奏会の感動の余韻ただよう会場に
ちーぷな電子音が「ぴーぷー」と流れる.
この激しい落差に場内は大ウケ
……
なんと周到に計算しつくされた存在アピールか!
ハワイに調査に出かけている清野さんがやってくれました.
- お祝いの品贈呈とか祝辞とか.
|
[華燭の典]
というか今日は「結婚お祝い会」なわけですが.
かとーさん・亜希子さんに研究室総代の浦口さんが
贈呈品目録を献上しているところ.
背後のピアノは演奏会で使われたもの.
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- 敷地内調査許可の契約条項「年一度のおはらい」を履行すべく
出雲大社にでかけて不在の長谷川理さん (お祝い会発起人の一人) の祝辞を
たぢまさん (三橋さん) 代読.
内容もさりながら,
文中の長谷川口調・かとーヴォイス&アクションの
代読者による巧妙なる emulation に皆が感銘をうける.
- 先月とりおこなわれたハワイの教会での式典の模様のヴィデオ録画が
上映されたりして
……
これまた皆さんにたいへんに愉しんでおられたんだけど,
凄腕のハッカーにして電算機網を自在に往来するかとー先生が
周囲のいいなりになって
リモコン人形のごとく前後左右に動かされては
腕の上げ下げまで指示されているありさまが映写されているのを見て,
私などは心中ひそかなる落涙を禁じ得ないのであった.
- こういうお祝い会などは静かな清談で終始すればよいのにとは思うんだけど,
なにかゲイムのごときものをやらねばならぬと考えてしまう,
というのがこんにちの本邦のお作法であるらしい.
ましてやその司会を押しつけられたり,
何か独特なるスタイルで祝意を表したいと考えている人物を
その助手としてつけられたりするのは
……
まぁ,
ここは「その場にあわせる」とゆーことで
つとめさせていただきました.
|
[確率論と人生]
ビンゴゲイムの様子.
右からかとー先生・亜希子さん夫妻,
人生というものをどこかで誤りつつある小菅君,
それを傍観する司会者久保.
|
- 1520 一次会はおひらき.
浦口さん采配の二次会は JR 新札幌駅構内のイタリア料理店.
さらに三次会は一次会ホテル最上階 (31 階) のバーで
石狩平野を睥睨しつつ
……
まぁ,
いろいろな人たちと話せました.
新婦亜希子さんは大西一族の気質というか,
明るく前にうってでる性格とお見受けした.
なるほど,
あのかとー先生に伍していくにはこういう元気者でなくては,
と目的論的に納得してみたり.
- 1940 新札幌発.
2000 研究室帰着.
2500 ごろまでお茶部屋でまた雑談.
- [今日の食卓]
- 朝 (0930):
研究室お茶部屋.
米 0.6 合.
卵焼.
- 昼・晩:
一次会とか二次会とか三次会とか四次会とか.
2002 年 05 月 20 日 (月)
- 0840 起床.
シャワー.
0850 自宅発.
曇.
ここしばらく天気よくない.
0900 研究室着.
朝飯.
コーヒー.
- 研究室のでぢかめで撮影された昨日のお祝い会の様子,
どうもあまりちゃんと撮れていないなあ,
とながめてたら,
かとー先生が気合いで出勤してこられる.
- 甲山さんが来て屋久島出張中に届いていた怪しげメイルがどーのこーの
……
それって KLEZ にやられてるんでは?
問題は「甲山さん → A さん」
というメイル (subject は ``A, some questions'' だ!) が読めません,
と A さんから連絡アリ.
しかし甲山さん (Mac,Eudora4) はそんなメイル出していない.
つまり Virus にやられてるまぬけな OutLook 使いが間にいて
(OutLook だのそのプラットホームだのが virus のごときもの,
ではあるけれど),
甲山さんを送信者として A さんにメイルを送りつけた
(それが可能だったのは感染者のメイル住所録に
甲山さん・A さん両名が登録されてたから).
- 甲山さんとともに疑わしい経路について調べてみたんだが
……
大学本部から離れた敷地で生態学研究者どもを隔離してる施設,
その中で Windows の OutLook 使ってるヒトたちは,
ちょっと virus check してみたほうが良さそうですなあ
(もっとも疑わしいヒトは現在出張中なので連絡がとれなかったんだけど).
- 1300 より
研究室セミナー
.
今日は M2 西君の渡島駒ヶ岳のヤマウルシの種子がハシブトガラスに散布
されてるんでは,という研究と
同じく M2 木村君の大雪山における Open Top Chamber (OTC) による
「温暖化」が高山性草本の繁殖に与える影響を調べる実験.
どちらも修論の導入部を構成できるような論文紹介を行う,
というような.
なかなかこーいうのはつっこみどころが難しいねえ
(対象論文の要約・解釈が不適切なのか
自分の研究との関連づけがいまいちなのか判然とせぬため)
……
甲山さんは良くも悪くも難しいことを
(抽象度の高い表現法でもって)
それぞれに注文してつけておられるが.
- 直径増減の収支計算に疑惑のある Abies PipeTree
の手直しがえんえんと続く
……
だんだんアヤしいところはしぼりこめてきたんだけれど.
- 隣の大学院生部屋のレイザープリンターが物理的にぶち壊れる
……
自力では修理できん.
どうしよう.
とりあえず後ほど生協と交渉してみることに.
- 小林さんからファイル送ってもらったりコメントいただいたり
……
返信を試みたんだけどばたばたしてるんで,
あとからみると何やらわけのわからぬことを書いていたり.
- 北大構内走にも出かけず,
収支計算の増減変化をひたすらに追跡
……
しても効率あがるはずない.
こういうときはかえって運動でもしたほうがマシ,
というかんぢで,
帰宅するためてけてけと歩いているうちに
問題発生点をより簡単に特定する方法おもいついた.
2330 帰宅.
- [今日の運動]
- [今日の食卓]
- 朝 (0930):
研究室お茶部屋.
米 0.7 合.
タマネギ・マイタケ・卵の炒めもの.
- 昼 (1250):
研究室お茶部屋.
米 0.7 合.
朝の残り.
- 晩 (1930):
研究室お茶部屋.
パン二枚.
朝の残り.