ぎょーむ日誌 2006-11-01
2006 年 11 月 01 日 (水)
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0810 起床.
なんかふちょー.
0830 自宅発.
晴.
0845 研究室着.
朝飯.
コーヒー.
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また地衣類計算やらせつつ,
(昨日かいたことのふぉろーで)
R のインストール
というのをごくごく簡単にまとめてみたり.
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来週火曜日が提出しめきりの査読ぎょーむがあるので着手するか.
今回はいつもよりはまともそうなやつなんだけど,
そのぶん読むのがたいへんかもしれない.
ちょっと物理学よりなやつだし.
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すぐに脱線してメイルかきとか.
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昨日からぼちぼちと続けている
WinBUGS の
n.iter = 60000, n.burnin = 30000
トリプルチェイン計算のまとめ
(一回の計算時間は 3000-4000 秒ぐらい):
random effects |
「明るさ」 |
DIC |
めも |
個体 / 岩面 / 岩 |
(NA) |
4007.0 |
|
個体 / 岩面 / 岩 |
logit |
4006.1 |
|
個体 / 岩面 |
(NA) |
4003.3 |
|
個体 / 岩面 |
logit |
4001.5 |
このへんか? |
個体 / 岩面 |
log |
4001.8 |
収束わるい |
なぜ「岩ぬき」が良いかというと,
この志水さんの観測データではたいていの場合
「ひとつの岩から岩面 2 枚」
というサンプリングになっていて,
しかもその二枚の岩面はかなり異なるので
「岩ごとの効果」
の事後分布が平均ゼロでありながらばらつき大きい,
という状況にあるため.
別のいいかたをすれば,
岩面ごとの「個性」がきついのに,
岩面数が 2 では「岩ごとの特徴」を推定しづらい,
ということ.
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R2WinBUGS
でもって Linux 上のゐんどーづアプリケイションソフトウェア実行環境
Wine
上で WinBUGS よびだして計算させると,
MCMC 計算終了時にこういう図をだして止まる
(
bugs(..., debug = TRUE)
指定してる場合).
階層ベイズモデルの MCMC 計算の 3 反復チェインの遷移の一部,
というところか.
これは上の表で「収束わるい」と書かれている log(明るさ)
なモデルの計算結果である.
収束よさそうに見える上のふたつは岩面 62 番と 63 番の「個性」
(random effects 事後分布)
……
63 枚ある岩面の中で 62 番は
(random effects なので理由はまったく不明ながら)
地衣類の繁殖には特に不適そうな岩面,
ということをあらわしている.
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で,
bugs()
から受けとった bugs オブジェクトを使って
R の中で図を描いたり,
あるいはその bugs オブジェクトを save()
したり,
と.
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もはや WinBUGS の計算もだいたい上のように終わりつつあるので
……
そうだな,
同じ条件で JAGS で計算やってみるか.
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JAGS だと 53 分かかった
……
ちょっとサンプル数指定をまちがったんだけど,
JAGS で 90K MCMC step の計算をやったので
10K MCMC step あたりだと 350 秒ぐらい.
いっぽう R2WinBUGS の WinBUGS だと 180K step の 3500 秒ぐらいだから,
10K MCMC step あたりだと 190 秒ぐらい.
なぜか WinBUGS のほうが速い
(アヤしげな魔術?).
混交のぐあいに関しては今回はどちらも同じようなかんじ,
か
……
いや,
なぜかしら WinBUGS のほうがしゃかしゃか混ざってるようなかんぢだな
(アヤしげな魔術?).
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昼飯.
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地衣類に関する MCMC 計算はひとまず終わったような気がするので,
rsync
してから,
計算につかってた Dell 機をネット経由で shutdown -h now
.
ここから先はまた志水さんとの相談が必要になるわけだが
……
ここ二週間ぐらいお会いしてないので
(他の仕事がおいそがしいのでしょう),
これ以上はススめようがない,
と.
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あ,
例のドイツ語版からの翻訳本
「Rの基礎とプログラミング技法」
ってすでに
入手可能
なのか
……
いやはや,
すでに「在庫切れ」ぢゃん.
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査読ぎょーむつづき.
ざっとながめてみたら,
この方式の計算の意図の概要はつかめた
……
というのも,
これって私もさんざん考えていたんで.
で,
さんざん考えたあげくに
当方が使わなかった理由は観測データと対応がつかないから.
今回みている原稿はそのあたりは斟酌していない
……
まあ,
それは「趣味のちがい」と気にしないことにして,
だ.
なンかこの方式の計算方法にはすごい
「読みぬけ」
があるような気がするんだよね.
それが何だかわからんのだけど.
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一点ヘンなところというか,
説明が苦しくなるところに気づいた.
(こういう問題考えたことあるヒトならすぐに気づく)
めんどうを回避するべくうまく条件つき確率を定義しているわけだが,
それゆえに
「えー? なんでこれは……」
なる素朴な疑問に答えられない,
と.
「だって他のヒトたちもそうしてるもん」
はありうるが
……
いや「他のヒトたち」の計算方式とは少し別ものだと
今さらながら気づいた.
これは興味ぶかいな.
指摘する価値はある.
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まあ,
作文なんかは私なんかよりもうまいわけで,
このへん指摘したところで
``good question''
とか何とかでてきとうにごまかされそうな気もしますが.
作文能力が低い私だったら,
そういう指摘されたら計算のやりかたのほうを変えるけど
(そっちのほうがラクなので).
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いずれにせよ,
かなり抽象化された「あっちの世界」のハナシなので,
どういう現実ばなれも許されるのである.
つまりそれにあれこれ指摘してみるってのは
……
いわば,
ドラえもんの道具が物理法則から逸脱してるように見えるという理由で,
作者に「修正しろ」と要請してるようなもの,
かしらん.
うーむ,
すると
「そこで『どこでもドア』を使うのはおもしろくないので,
むしろ『タケコプター』にするといいハナシになりますよ」
ぐらいしか言えないではないか?
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などと現実逃避のらくがきしてるヒマがあったら,
この長ったらしい原稿のすみずみまで熟読すべきだよな.
たしかに作文はうまいし,
巧妙に難点を回避しているけれど
(というか回避してなかったらそもそも計算できんわけだが),
その回避動作そのものに上のごとく何やら墓穴系なところがある.
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……
と書いてみてから,
もういっぺんだけこのヘンな点を検討して
……
みると,
「この世界のルール」内であっても
(「どこでもドア」より
「タケコプター」のほうが移動速度が速いかのような描写がある,
といったたぐいの)
「矛盾」をきたしている可能性があることに気づいた
……
そして,
なぜ気づいたのかといえば,
このあたりもまた大学院生のころにまったく同じことを考えていたからだ,
とこれまた今になって思い出した.
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まあ,
この著者はそのあたりなかなかヌケ目がないヒトみたいなんで
(というか計算やった本人ならとうぜん気づいてるよな),
この長い作文のどこかで
回避策・正当化・いいわけ
(「じつは『どこでもドア』
は任意の二地点を自由に接続できるわけではなく……」
といったたぐいの)
がちゃんと書いてあるかもしれん
(このへんの回避策らしきモノは私も考えたことがある)
……
ということで,
おとなしく虚心坦懐にぢりぢりと読みますかね.
しかしその前に「考える」ことで
(というより「思い出す」というべきか?),
このあたりの「土地勘」がよみがえってきたかんぢではある.
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夕方から,
お茶部屋にて松田さんと駒ヶ岳気象データ変換作業.
ちょうど一年前
にも同じことやっているな
……
ぎょーむ日誌の簡単な記録であっても,
何もないよりはマシ.
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そして昨年つくった Perl フィルターが意外とよくできていて,
今年の欠側値だらけのデータロガー出力にも対応できているかのように見える
……
最後は R
の
read.csv()
で読ませるわけだが,
この関数もなかなかよくできているというべきか,
「列が少ない行」は自動的に NA
でうめているな.
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1800 あたりをすぎると,
お茶部屋は大学院生
(これは,
より具体的には,
太古よりこのお茶部屋を支配してきた特定性別がわのヒトたちなんだけど,
このへんをうかつに書くとキビしく叱責されるので……)
の密度が高まると異様な喧騒につつまれるかんぢだ.
「食べものに興奮する大学院生」
といったことをこのへんに書いたりしたんだけど,
よく考えてみるとこれは単純化しすぎで,
おそらく
「大学院生は他の大学院生に興奮している」
(密度依存性が重要)
という部分も含めたほうがより正確な現象の記述になっているのかも.
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フィルターを何ヵ所か修正して,
駒ヶ岳気象データひとまずは終了.
1940 研究室発.
2000 帰宅.
晩飯.
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2321 地震.
震度 3 ぐらいか.
いやそんなに
ゆれてないか.
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[今日の運動]
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[今日の食卓]
- 朝 (0850):
研究室お茶部屋.
セイコーマートのサンドイッチ.
- 昼 (1330):
研究室お茶部屋.
食パン.
- 晩 (2200):
米麦 0.8 合.
ダイコン・ニンジン・ネギ・豆腐・煮干の味噌汁.