KuboLog 2010-04-27

2010 年 04 月 27 日 (火)

0600 起床．生活が不規則．朝飯．コーヒー． 0730 自宅発．晴． 0740 研究室着．

うだうだ．カラスの巨大営巣地らしき北大に関するおしらせ:

からす対策について（お知らせ）

このことについて、施設部施設保全課から連絡がありました
ので、お知らせいたします。
つきましては、本年度も札幌キャンパス内でからすが教職員
や学生を襲ったり威嚇したりするなどの被害が予想されるため、
前年度同様の対策として下記のとおり巣落としを行いますので、
留意願います。

記
１．産卵前の巣落とし実施　平成２２年４月 - ７月
※特に重点的に実施する場所
・歩道上でからすが集まる場所
・学内保育所の入所経路
・以前被害のあった場所

２．巣を発見した場合の措置
札幌キャンパス内でからすの巣を発見した場合、環境保全担当へ
連絡願います。

連絡先：施設部施設保全課環境保全担当
電　 話：内線２１３７
Email　：h-kankyo@facility.hokudai.ac.jp

なかなか他大学にはないおしらせではないかな …… まあ，ねらいは人どおりの多いところの巣除去でしょうなあ．北大構内は広大であり，何をやってもカラスが出ていくとは思えない．

岩波本作業開始．いかん，時刻はすでに 9 時すぎ．

一様分布な事前分布，な図の周辺を修正してみたり ……

いきなりメイルかきぎょーむがわりこむ．

Andrew Gelman が non-informative prior は実際のところ weakly informative prior でありそのほうが一般的な概念である，てなことを言ってるわけだが (参考: 彼の講演投影資料とか) …… たとえば分散逆数 tau の事前分布としては， noninformative なガンマ分布 (tau が小さいときにガンマ分布のカタチに敏感) とかより half t 分布系の事前分布がいいですよ，とゆーおすすめのよーで．

えーとそれと関係するのが彼らの R package library(arm) の bayesglm() 関数とか (なぜか HTML 版では help がうまく生成されてないが)．これは階層ベイズモデル用とかではなく， glm() のかわりとなり，よりマシな推定をするためのものという位置づけ．

昼飯．今日は院生の皆さんは毎木調査にでかけておられるので， A 棟 8F は比較的静かだ．

ありがちな R 作図こんさる:

> Rで作成した図の解像度で悩んでおります。投稿論文の図をRで作成したので
> すが、そのまま保存したものでは解像度が低すぎると言われました。保存し
> たファイルを、画像作成ソフト(フリーのGIMP2というやつです)でこねくりま
> わしてサイズや解像度を変えたりしたのですが、印刷には耐えられないよう
> です。

久保です．状況よくわかりませんが，おそらくディスプレイ上に表示された図
を保存されているのではないかと思います．

ためしに

png("test.png", width = 1000, height = 1000)
plot(あれこれ)
dev.off()

して生成された test.png を GIMP で開いてください．

図出力 device として pdf() などの関数もあり，このような関数で生成される
ベクター系の画像出力を Illustrator や inkscape で操作する方法もあります
(もし R 内で図を完成させられないのであれば)．

R 内で library(help = grDevices) などして help を読んでみてください．

本日の岩波本作業，ペイジ数的にはあまり進捗してないけど，いったん停止．この作業用 PDF ファイル上では 18 ペイジ目から始まるわけだが，すでに 30 ペイジちかくになりつつあって，ですね．

「まあ 4 月中に」などとやすうけあいしてしまった Matt の放置したうけぎょーむにとりくんでみる ……

悪夢のねったい林データ．テキストファイルで 361585 行，ファイルサイズ 42MB とかくるってるな．とりあえず毎回 read.table() とかやるのはイヤなので， RData に変換する．

とにかく 821 樹種 36 万本超のデータなんぞを ThinkPad X31 なんぞであつかったら死ぬので，条件つき resampling で 16 樹種各 100 本のサブセットを作ることに．

n.spc <- 16
n.tree <- 100

row.spc <- pfrDec2009$Cd
table.spc <- table(row.spc)
candidate.spc <- names(table.spc)[table.spc > n.tree * 2]
selected.spc <- sample(candidate.spc, n.spc)

n.row <- 1:nrow(pfrDec2009)
dbh.selector <- (
	(pfrDec2009$dbh1 > 1)
	& (pfrDec2009$dbh2 > 1)
	& (pfrDec2009$U20 > 0)
)
matrix.s <- sapply(
	selected.spc, function(spc) sample(
		n.row[(row.spc %in% spc) & dbh.selector],
		n.tree
	)
)
dss <- pfrDec2009[c(matrix.s),]

R 上で data.frame の切り貼りをやるとかなり時間かかることあるけど，こういう方式 (選抜すべき列一覧だけを生成する) でやればかなり速いと思う．

私はこういうデータに関して WinBUGS でデータ解析するコードの例を作ればよいだけなんで，部分集合だけあつかってもかまわないわけで．

データ量を激減させたサブセットでも十分にややこしーので，まずは作図だ! library(lattice) の xyplot() 図:

まーこんなもんでしょうかね ……

ばてた．リンゴ．

1630 より研究院アワー，本日はウィスコンシン大 (Sean Carroll 研究室) の越川滋行さんで「ショウジョウバエにおける翅の模様形成とその進化」． Nature 最新号の cover story．たいへんおもしろい話でした．

[Drosophila guttifera の羽の模様]

模様形成の一番下流は yellow 遺伝子でこれのさらに下流でメラニン形成が行われている．ガの piggyBac トランスポゾンを使って，この yellow のエンハンサーがたった二つ，左の図中 (なお，これはハエのキメラではなく 2 種類の yellow エンハンサーの位置を表す合成写真) の vein spot (水色) と intervein shade (赤) だとわかった．ところが模様のないハエの yellow の cis 領域を guttifera のそれで置きかえても，模様は発現しない …… さらに上流が重要なカギとなっていて， wingless 遺伝子と yellow のあいだに「つながり」があるハエでないと模様が生成されない，とわかった．

wingless 遺伝子の発現が原因で，色素生成が結果であるということは， wingless 導入実験によって今まで斑点のないところに斑点ができるハエを作る実験で確認された．ハエによって wingless 遺伝子 (ハエの形態形成において segment polarity を決めたりする重要遺伝子) から色素生成までのリンクがある種とない種がある．いったんこのリンクを獲得したハエの系統では，今まで斑点がなかった羽上の鐘状感覚子 (wingless が発現) でも新しく vein spot が出るようになったり，というハナシ．

wingless 遺伝子の mRNA は拡散性なのか，鐘状感覚子だけでなくその周辺の細胞にまでひろがるので，大きな斑点ができる …… これは Alan Turing の反応-拡散モデルでいう拡散性のエンハンサーとして発見された最初の実例，ということになるらしい …… とはいえ，これは Turing の形態形成モデルとはちょっと違うね．

私からみると魔術のような分子遺伝学的技法がどんどんでてきて，ですね (遺伝子を任意の場所で組み換えたり) …… とはいえ， wingless の発現場所はどう決まるとか，まだまだ今後も発展していく研究のようでした．そして，ハエの羽模様形成のメカニズムはこれだけではない，ということも解明されつつあるそーで． 1830 研究室発． 1850 帰宅．晩飯の準備． 1930 自宅発北大構内走 2000 帰宅．体重 74.4 kg．うーむ，体重へらん …… 晩飯．

[今日の運動]

北大構内走 30 分間．

[今日の食卓]

朝 (0700): シリアル．ヨーグルト．
昼 (1200): 研究室北大生協コップパンのベイグルとか．リンゴ．
晩 (2030): 米麦 0.8 合．ネギ・卵の炒めもの．キャベツ・タマネギ・ハムのサラダ．

ぎょーむ日誌 2010-04-27

2010 年 04 月 27 日 (火)