その後,
次の直径成長解析とかはどうしよう,
といったメイルやりとり.
日浦さんによると TOEF フラックスデータなどの整理が終了しつつあるようだが
……
といったあたりに関連する私のメイル.
久保です.さきのメイルにも書きましたように,樹木の成長解析のモデル改善
は自分がやるべき問題だと考えていますが,同時にいつ着手できるのだろう,
という気分でもあります……
> 是非6月だけじゃなく年間の推定をベイズで。
> そしてフラックス観測データへのリンクも・・・
年間データのあつかいはたぶん可能になると思います.とはいえ,季節変動を
表現するだけなので,そこで何か新しい事実が判明するといったものではない
のかもしれません.生物学的にはやはり年ごとの変動の統計モデリングのほう
が重要でしょう.
フラックスデータとのリンクも難しそうですが,逆に考えて成長モデルの部品
構築のためにフラックスデータを使用するのがよいのかもしれません.つまり,
今回の直径成長モデルには気象データから純生産速度らしきものをもとめる,
といった部品がありますが,これをフラックスデータにもとづく純生産速度み
たいなものに置き換える (気象データは直接には使わない,気象データとフラッ
クスデータの対応づけは別の問題としてあつかう) といった方法が可能かもしれ
ません.
この方式でいくと,生産段階での樹種差が表現できませんね……じつは,直接観
測のデータ (詳細気象データと対応づけられる日々の樹木の同化速度データ)
がないのであれば,どのような方法をもちいてもこの樹種差を推定できない
(生産段階の樹種差なのか,成長段階での樹種差なのか区別が難しい) のかもし
れませんが……