日本生態学会第57回大会 (ESJ57)
自由集会もうしこみ.
すでに 13 番めか.
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【提案受け付け番号】: W-013
【集会種別】: 自由集会
【お名前】: 久保拓弥 様
【所属】: 北海道大・地球環境
【e-mail】: kubo@ees.hokudai.ac.jp
【集会タイトル】: データ解析で出会う統計的問題: 「X の誤差」も統計モデル化
【提案内容】:
今回は説明変数のさまざまな「誤差」について検討したい.たとえば直線回帰 Y = a
+ b X では「Y の誤差は等分散正規分布」といった仮定をする.しかしながら,「X
の誤差」について考慮されることはあまり多くはない.生態学の回帰分析では, X
も観測値であるために測定誤差がある場合が多い.また,X が何かの推定値であると
きには X の推定誤差を考慮しなければならない.たとえば「X の誤差」によって
傾き b が「ゆるく」なるように推定されることがある.また「X の誤差」を無視す
るだけでなく,「X が原因,Y が結果」といえないような状況であっても簡単な線形
モデルが適用されることがあり (例: アロメトリー解析),統計モデルとしてわかり
やすくない.
この自由集会では,これらの問題の影響と解決策を具体的に議論したい.最初に粕谷
が「X の誤差」を無視したときに生じる推定結果の偏りや ... について紹介する.
次に伊東がベイズモデルによる推定の偏りの補正を検討し,
最後に久保がベイズ統計モデルによって「X の誤差」を明示的に組みこんだ統計モデル
の作りかた,あるいは「何でもアロメトリー」にしないための「X と Y の誤差を同
時に考える」統計モデリングの例を紹介したい.
話題提供者:
粕谷英一 (九州大・理)
伊東宏樹 (森林総研多摩)
久保拓弥 (北海道大・地球環境)
【受け付け日時】: Tue Oct 20 09:26:25 2009
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