ぎょーむ日誌 2009-03-06
2009 年 03 月 06 日 (金)
-
0755 起床.
ねむい.
朝飯.
コーヒー.
洗濯.
0955 自宅発.
曇.
強風.
ちょっと雨.
1010 研究室着.
-
GLM 自由集会
の準備
……
はまだ完了したわけではないけど,
昨日の作業でとりあえず最低限の準備はできてしまったので,
そうですね,
うまくいくかどーかは不明瞭だけど,
これから再来週火曜日までぽちぽちと
漸進的な改良をつづけてみることにしよう.
-
ということで,
ポスター発表の準備だ.
ウミガメ.
これは昨年度の修論 (動物生態) の下うけゆーか
「直前とびこみデータ解析代行」
であり,
例年のごとく修論要旨提出すべき 1 月なかごろまでには
計算終了・修論こぴぺ可能な説明文かきを終えていたわけだが
……
-
なにしろ一年以上放置していたので,
当方のアタマの中からいろいろとぬけおちている.
計算も「とりあえずウミガメ個体群 6 地点の増減をベイズ推定しました」
といったあたりでトマっているわけで
(最初は「7 地点の増減」と書いてしまった ……
それぐらい何もかも忘れている)
……
-
可能であれば推定された事後分布をくみあわせて
短期将来予測みたいなモノを示せれば,
ともくろんでいたのだけど
……
冷静に考えて再来週の水曜日のポスター発表にはまにあわない可能性が高い.
-
とりあえず,
アタマの中にウミガメ動態モデルを復旧していく作業.
-
昨年はこういうありがちな R 作図をしていたわけだが
……
-
「データから推定して知りたいこと」
は右側の g つまり個体群増殖速度 (マルサス係数)
の対数なんだよね.
上では年ごとの「80% credible interval」
なるモノを図示している.
-
で,
おそらくこーゆーいつものごとき
「ゐんばぐすが吐きだした事後分布の○% 区間がアレこれだから」
といった論法は個体群生態学的にはまずい,
というかあまり informative ではない,
ってかんぢだ.
昨晩も深谷君がそう指摘していたが.
-
実際のところ,
個体群動態的に興味があるものとしては,
たとえばむしろ「g の経路 (年変化)」に関する事後分布だ.
すなわち,
ゐんばぐすが吐きだした事後分布とは,
下の図のように「g の経路」 600 本あって,
これらを使って
……
とハナシを展開していったほうが便利
(生態学的な議論につながりやすい)
でしょ,
ということで.
-
上の作図はちょっと苦闘したので,
R 作図てくにかる備忘録.
大量のデータを重ねて作図するときは
透過値指定わざ
が便利であると昨年 12 月の
R Advanced Tutorial
で Thomas Lumley さんから伝授していただいたので,
それを応用している.
ま,
ようするに「半透明なセン」を重ねていって全体を濃淡で示す,
と.
-
透過値というかアルファ値の指定は簡単で,
col = "#0000ff04"
などと色指定すればよい.
つまり
col = "#RRGGBBAA"
というふうに RGB 指定のうしろにフタけたの 16 進数で
アルファ値を指定すればよい.
あるいは rgb(red, green, blue, alpha)
とか.
-
かくのごとく半透過の指定じたいは簡単なのだけど,
問題は「どの device にだすか?」といったあたりだ.
これは OS 依存なハナシになっていて,
たとえばあなたが Mac OS X ユーザーだとすると苦労は少ない.
しかし Linux だとけっこうしんどくて
(ゐんどーづの場合は調べてないのでわからん)
……
教科書的には
png()
と pdf()
が使えるハズなんだけど,
Vine Linux だと前者はダメ
(type= "cairo"
と指定しても)
で後者は OK.
-
で,
学術ぢゃーなるへの投稿論文の図とかなら全部
pdf()
に出力すればいいんだけど,
ポスター発表とか投影資料とかの場合,
ちょっとばかりヒネりたいとか,
うまく PNG に変換して「カルく」したい,
といったことも実現したいわけだが
……
Adobe なソフトウェアが使えぬ Linux 環境での PDF ファイル操作,
「これぐらいのこと」
がなかなか (思ったようには) できないのである.
-
そこでこの難所を突破するために,
第三の透過対応 device,
つまり標準ではない (
install.packages()
が必要とされる)
library(RSvgDevice)
の
devSVG()
関数 で SVG 出力しましょう,
となる.
SVG ファイルなら Illustrator もどきをめざしている
Inkscape
であつかえるからだ.
-
で,
この
devSVG()
を使ってみたんだけど,
いくつか注意が必要だ.
-
「ワクに入ってる」オブジェクトのみを SVG 出力してるようなだけど,
この判定がキビしい
……
余白 (
par(mar = c(下, 左, 上, 右))
などで指定)
をじゅうぶんにとる必要がある
-
上と同じ理由で,
たとえば
abline()
で描いた「すごーく長い」線などは出力されない
(lines()
で線分を描いて代行)
-
色が
「透過しすぎ」
だと少なくとも Inkscape 上では表示されない
(表示される・されないの条件は複雑でよくわからない)
……
表示ではなく SVG ファイルに出力されてないのかもしれない
-
昼飯.
ちょっと休憩.
6 地点の調査地ごとの図をならべてみる.
-
ま,
こういう図をながめているうちに思いつくのは,
「対数マルサス係数 g の経路 (年変化) の事後分布」
からさらに要約した経路ごとの統計量の事後分布を示してみる,
といった発想でしょうな.
たとえば
経路ごとの
「条件つき」
平均マルサス係数
(マルサス係数の幾何平均)
または平均対数マルサス係数
(こちらはとうぜんながら,対数マルサス係数の算術平均)
の事後分布ってのは個体群生態学的には興味あるところだ.
条件つき,
の条件のつけかたの例としては,
たとえば「1990 年以降の」
といったものだ.
-
えーと,
なんで個体群の増減にかかわるパラメーターばかりを
重視してるかとゆーとですね
……
ひとことで言えば,
「脱」カメの簡単化のため.
このウミガメモデリングもポスター発表したあとは論文かいてしまって
「脱」カメしたいんだけど,
さてさてじゃあこれって生態学の研究としてはどんなものなの?
と考えると
(そういや,このあたりも深谷君と昨晩議論したな)
……
これって個体群生態学のひじょーに基本的なモデリングなんだけど,
今までは
観測データとモデルの対応づけの方法に関してはでたらめでしたねえ,
といったあたりだ.
-
ところがこういう方法に関するハナシはなかなかウケないというか,
「従来の方法との比較」とかをまぢめに示してやるのは,
当方の労苦が多いばかりで
(読みテによるけど)
いんぱくととやらがないんだよね.
-
で,
もっと安易・お手軽な方向でまとめようと考えると
……
Applied といった単語なんかをぢゃーなる名に含んでいるところ
(さすがに conservation はイヤかも)
にほうりこんでしまう,
というのがひとつのテですな.
だとすると「定量的な将来予測」
とかいうアヤしい確率論的な計算があると
当方の作文苦労が軽減されるはず,
ではないかと.
であるならば,
経路の事後分布から経路統計量の事後分布を作って
……
と考えてるわけですよ.
うむ,
われながら安易だ.
-
うーむ,
しかしながら
……
「個体群」「個体群」なんぞと書いてはいるけど,
実際のところ「ウミガメの個体群」って何なのか,
どう定義できるのか
よくわからないんだよね
(かなり遠方まで泳いでいってしまうため)
……
まあ,
誰にもできないのではないかな.
-
窓の外は風雨
……
と思っていたら午後になって暴風雪となっている.
-
またボルネオのコタキナバルにいる松田君からメイル.
お花見おサル論文は Animal Behavior (そんなところに投稿してたのか!)
でふたたび editor reject.
うーむ,
たぶん論文原稿の「ぱっと見」
つまり abstract とかあるいは私の作図なんかが問題あるんでしょうな.
しかし果敢にもまた良いところに再投稿するとのこと.
-
そして,
テングザル写真をまた送ってもらった.
上から,
求愛しているオス,
オスは鼻が大きい,
メスは鼻が小さい,
写真.
-
ウミガメデータ検討はいったんおいて,
今度はポスター準備てくにかるな周辺部をさぐってみる.
web ペイジの更新.
ウミガメ写真の探索
……
世の中,
自由に使っていい写真ってなかなかないもんですね.
-
そして LaTeX なポスター作成システムのみなおし.
いままで,
a0poster.cls
のための見本についてた
PStricks
な「カドが丸いハコ・色 gradient」
を使っていたわけだが
……
たとえば,
これは二年前の屋久島葉寿命のやつ
(これもさっさと論文化しなければなりませんな).
-
しかし
PStricks
わざを使うと PDF ファイル化するときに
dvipdfmx
が使えなくて不便だ
……
とゆーのも,
昨年 10 月
の IPA font 導入で Ghostscript まわりが混乱,
それによって日本語文字と英数文字の基準線が
ちょっとずれてしまったよーで,
dvips
ではキレイな
PDF ファイルが生成されないんだよね
……
-
そこで
PStricks
わざを全廃,
ハコなんかは \usepackage{color}
の \fcolorbox
なんかを使うことにすると
……
dvipdfmx
で問題なくポスター
PDF ファイル生成できるし
(しかも作業がすげー速い!),
まあ見てくれもそんなに悪くないかも.
-
1920 研究室発.
雨.
もう冬は終わりつつあるのかねえ.
ちょっと札幌駅の本屋による.
1950 帰宅.
晩飯の準備.
晩飯.
-
[今日の運動]
-
[今日の食卓]
- 朝 (0850):
米麦 0.6 合.
豆腐・ネギの味噌汁.
鶏レバ・ハツのショウガ煮.
- 昼 (1250):
研究室.
米麦 0.8 合.
鶏レバ・ハツのショウガ煮.
- 晩 (2100):
米麦 0.8 合.
ネギ卵炒飯.
ダイコンの味噌汁.
リンゴ.