ぎょーむ日誌 2008-11-15
2008 年 11 月 15 日 (土)
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0740 起床.
朝飯.
コーヒー.
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けっきょく,
本日はまる一日怠業になってしまった.
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渡部潤一
「新しい太陽系」
よんでみた.
とくにおもしろかったのが太陽系外縁世界.
Edgeworth-Kuiper ベルト (EKB)
と
Oort 雲の
ちがい
が (よーやく) わかったり.
EKB は海王星軌道あたりから外の黄道面上に
(いわば中空円盤状に)
ひろがる微小天体群で,
いまや準惑星になった冥王星やエリスなどもふくむ集団.
それにたいしてオールト雲はもっと遠くにひろがる
(いまだ発見されてない想定上の)
「彗星の故郷」,
太陽系をとりまく球殻状にひろがる氷天体群.
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天文学ってのは,
その世界のしくみ理解の基盤が物理学である学問の中で
「皆さんの……にこのようにお役にたちます」
といったイヤらしい言いかたがほとんど使えない分野であり,
「おもしろさ」だけで勝負していてそれなりに人気のある科学,
というあたりが興味ぶかい.
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おもしろさの原因のひとつは,
システム全体の挙動は単純に理解できるんだけど,
詳細はやっぱり良くわからなくて想像力をかきたてるもの,
というあたりなのかな?
この本で紹介されてた例のひとつで言うと,
太陽系内をとびまわるちっこい岩ころである微小天体
(たとえば質量が数百万-数百億トン)
の軌道ってのは,
もちろんニュートン力学でそれなりに精度よく予想されるわけだが,
じつは詳しくみていくと
ヤルコフスキー効果
その他あれこれの影響があって無視できない予測不可能性があり,
重要であり興味ぶかい,
と.
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これに対して生態学は,
システム全体の挙動がよくわからない,
というかどこからどこまでをシステム全体ととらえればよくわからない.
その一方で,
詳細といいますか,
人間があまり労力をかけずに直接観察しうる時間・空間スケイル
(せまい!!)
についてはある程度は
コマかく調べられているけれど,
その範囲からはずれたところにある「しくみ」や「うごき」がよくわからなくて,
やっぱり全体によくわからない,
と.
より多くの想像力が必要とされますな
……
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それから,
宮武一貴・加藤直之の画集というか,
四半世紀ほど前にボツになった (しかしぜんぜんフルびていない)
おもちゃの企画ファイルというか,
SF 画に関する考察本も読んだ.
宮武さん・加藤さんというとある世代の SF ファンにとっては,
ある種の「神様」みたいなヒトたちなのだが
……
そのあたりについては富野御大の
推薦文
にうまく要約されている.
好き嫌いを抜きにして、この種の仕事についていらっしゃる方で、宮武の結界を抜け出た方はまずいないだろうというのが、ぼくの見方だ。
それでも、そうでない、自分は独自の立場を確立していると思っていらっしゃるなら、それはめでたい方というしかない。
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世にあまりでまわっていない宮武さんの文章が収録されていて,
ですね
……
「リアル」といった言葉は思考停止で大っ嫌いだ,
といった言明には,
ああなるほど,
と思った.
現物の工学プロダクツを詳細に観察し,
その構造・機能を自在にアタマの中で再構成しうる能力を駆使して
「リアルっぽいしくみ」を自由に表現できる宮武さんの内的な動機が
たとえば
「ホントに工業製品化しうるもの」の追求などではない,
といったあたりが本書のひとつの眼目である.
宮武さんメカを単純に
「リアル」とか評するのはたしかにばかっぽいし,
「インダストリアルデザインの原理原則と
物理的・環境的な制約条件にくわしい
宮武さんが,
なぜこういう方向で表現するんだろう?」
といった昔からの疑問に対してひとつの視点が追加されたかんぢだ.
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まあ,
このあたり,
私のようなタイプの職業的うそつき
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観測データなるものに完全に依存してみせつつ,
統計モデルというウソの構造を構築していく商売にも
参考になるところはあるような
……
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[今日の運動]
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[今日の食卓]
- 朝 (0840):
イソップベイカリーのクロワッサン.
- 昼 (1430):
うどん.
- 晩 (2140):
米麦 0.6 合.
鶏肉のソテー.
カボチャの煮物.
ヨーグルト.