ぎょーむ日誌 2007-06-22
2007 年 06 月 22 日 (金)
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0640 起床.
またよく眠れなかった.
ねむい.
コーヒー.
朝飯.
朝から八甲田湿原群「脱」割算値問題にとらっぷされてしまう
……
0920 自宅発.
晴.
0940 研究室着.
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今日は夏至か
……
一年の半分がもうおわってしまった気がする.
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八甲田湿原群のややこしー計算,
ややこしげに見えるけど,
じつは群集生態学ではありがちな
「場所とりあい・資源とりあい」
問題のたぐいにすぎない.
ということは,
Gibbs 分布みたいなもので現象がうまく表現できるだろう,
ということだ
(……
ということに気づいてる群集生態学研究者はまだ少ない).
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じゃあ,
八甲田の湿原植物たちは何をとりあっているかというと
……
ひとつは「光」だ
(ただしこの「光」のデータ
ってのは一次元化された群落構造にもとづく
ややこしー計算が生成してしまった値なのである).
じゃあこの問題だけ考えてりゃいいのか,
というと
……
そうでないところがこの一連のハナシのイヤなところで
……
おそらく調査区画内の「バイオマス」もとりあってる
(これは実測データがある),
とモデル化してみせるのが妥当なのだろう.
で,
「バイオマス」が「光」獲得に影響している,
と.
くだんの割算値の趣旨はそういうことだ.
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ついでに書いとくと,
バイオマスのモデリングが同時に
(たとえばとある標高に)
「いる・いない」問題もとりあつかってるのである.
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問題は種間相互作用を表現するモデルのややこしさがどうなってしまうか,
だなあ.
「種ごとの強さ」だけ考えればいいなら一次元の
vector でそれを表現できるわけだけど,
「相性問題」みたいなのを考えねばならぬとすると,
これは行列形式になるので推定計算が格段にたいへんになる,
と.
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まあ,
生産者どうしのぶんどり競争だから
相性問題とかモデリングしてみせなくてもいいんでは,
などと考えつつ,
この問題はしばらくまた放置.
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しかし気になるので定式化の基本アイデアだけメモ.
まあ,
このモデルもあれこれと単純化してるわけだけど,
「これまでの競争の帰結」
(バイオマス)
と「(層別刈り取りやった) その瞬間における競争」
(光)
が分離できてたりする.
この階層ベイズモデルは観測されたバイオマスと憶測された「光」
獲得量に fit するので,
割算値統計解析の泥沼よりはよほどマシだろう
……
さてさて,
これで放置できるかな,
と.
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生態学会さーばー雑用
……
意外にも,
とか言うのはまったくヘンなんだけど,
北大事務まわりとかより生態学会事務局まわりで働く人たちのほうが,
ネット上の server を介したファイルやりとりをよっぽど理解していて,
活用アイデアもいろいろと.
北大事務まわりはおじさんたちがエラそうにしてるのが敗因なのだろうか?
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またエゾアカヤマアリ岩倉さん修論を綿密に読む作業
……
これって大統領わーるどだよなあ.
ホントに supercolony アリって
(アルゼンチンアリとかが人気者になるまで)
「コワれた社会性昆虫」
とみなされていたんだろうか?
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昨年度に提出された修論たちにやられている.
エゾアカヤマアリは修論.
八甲田も修論.
そしてまた別の修論一式が本日こちらあてに発送された,
との連絡いただく
……
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アリ論文,
unicolonial と supercolonial の使いわけがわからん
……
colony と locality の使いわけはやや混乱ぎみだと判断できた.
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昼飯.
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岩倉さんエゾアカヤマアリ修論の introduction 読み,
終了.
大統領わーるど感ただようわけだが,
整理すれば当方の行動解析統計モデリングと正剛
じゃなくて整合できそうな気がする.
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そのつづきで Materials & Methods の精読.
なンかここですでに
「石狩浜のアリはこういうものだ!」
という言明がいろいろと並べられてしまっているな
……
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1600 すぎから,
ちょっとセミナー予習の論文よみ.
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1700 から研究院のセミナー,
本日は (2 年前まで低温研助教授だった)
Andew Davis さんで
``Biodiversity network analysis of patterns of drosophilid diversity
in SE Asia and the western Pacific''
で 21 箇所 (北は沖縄,南はオーストラリア,東はフィジー,西はミャンマー)
のショウジョウバエ群集の類似度でネットワーク解析やりました,
というもの.
場所によって「調査強度」がちがっていたり,
フィジーとミャンマーが似てるんだけどその理由がよくわからん,
といまいちすっきりしない統計解析.
群集生態学はやっぱり Bayesian で
……
と言いたいところだが,
こういった単純な「いる・いない問題」であっても
統計モデリングには相当の工夫が必要,
という気がしてきた.
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空腹になったのでお茶部屋で晩飯.
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石狩浜アリの不思議世界を放浪
……
うーむ,
これって「分断化された supercolony における……」
といった方向でまとめたほうが良さそうな.
2155 研究室発.
2210 帰宅.
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[今日の運動]
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腹筋運動 30 ×
3 回.
腕立ふせ 10 ×
3 回.
スクワット 100 回.
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ストレッチ
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[今日の食卓]
- 朝 (0730):
食パン.
- 昼 (1355):
研究室お茶部屋.
米麦 0.5 合.
ジャガイモ・タマネギ・牛肉の煮物.
ゆで卵.
リンゴ.
- 晩 (1910):
食パン.
帰宅してからリンゴ・ヨーグルト.