ぎょーむ日誌 2006-04-05

2006 年 04 月 05 日 (水)

• 0820 起床． 朝飯． コーヒー． 0930 自宅発． 曇． 0945 研究室着．
• 朝から統計学難問質問が粕谷さんから． lmer() (in library(Matrix)) いいんじゃないの， と近ごろ私は 宣伝 してるわけだが …… パラメーター推定計算の収束がうまくいかず， optim or nlminb returned message singular convergence (7) in: LMEopt(x = mer, value = cv) といったエラーがでることある．
• 同様の状況は R-help などでも検討されてる． 自分でもいろいろ調べてみたところ
  • random effects が (link 関数で変換された世界の) 正規分布でうまく表現できていない (random effects は正規分布， は lmer() その他の GLMM 推定計算関数で仮定されていることである)
  • かつ， その状況において fixed effects と random effects のあいだに 強い相関がある
  といった状況で上のようなエラーが発生するようだ． まあ， これは lmer() というより統計モデルもしくはデータがよくない， という状況だよね．
• それから何やら「たいへん」な計算やらせると lmer() がオチることがある． それも R を道づれにして …… 同様の現象に遭遇した， と 山口さん からも教えていただいた．
• Jim Clark の ``Models for Ecological Data'' を amazon に一年ぐらい前に予約発注したんだけど， 「いまだにどこからも入手できません」 とやらで予約キャンセルされてしまった． ``Computational Statistics: Hierarchical Bayes And Mcmc Methods in the Environmental Sciences'' は近日発売， みたいなかんぢなのでしょうこりもなく予約発注してしまった．
• というふうに時間がすぎていって昼飯時間．
• 上と同じく山口さんから， lmer-class オブジェクトには事後分布生成のため mcmcsamp() という関数が準備されている， と教えていただく …… ただしいまこれが適用できるのは非 GLMM， つまり正規分布の混合モデルの場合だけのようだ． たしかに random effects がちょっと複雑になると， 事後分布の生成もまた MCMC 計算になっちまうんだねえ ……
• というかんぢで， GLMM なヒトたちはぢりぢりと Bayesian になっていくのであった …… 蛇足ながら GLMM は 「経験ベイズ法 (empirical Bayes method)」 と同等である． 観測データから「事前分布」のばらつきを推定 (いやいや「予測」?) しているので．
• 新 M1 のためのプリンタードライヴァーインストールぎょーむ．
  「以前の研究室では……?」
  「プリンターに直結してる PC でプリンター共有設定して そこにジョブを送っていたので， ドライヴァーとかいりませんでした」
  「ネットワークプリンターがなかったので， 研究室のみんな自分の PC をプリンター横まで 持っていって ケイブルに接続して印刷してました」
• 甲山さんとその指導院生たちとの会談あれこれあり， ときどき当方もそれに断続的にまきこまれたり．
• そして， なンか今日はメイルかきばかりやってるような気も．
• 身の危険を感じてきたので， 苫小牧樹木直径成長モデルの原稿よみなおし．
• しかし新年度早々意欲的な M1 とデータ解析相談． 矢澤さん卒研調査地の林冠 GIS データを R であつかうには， という問題．
• いやー， 当方は GIS のことはよくわからなくて， といいわけもしてられないので， R で GIS など読みながら勉強 …… やりたいことは GIS 標準 (?) のデータファイル形式である shapefile を R に取り込んでいろいろ解析すること．
• このあたりかなり整備されてるようで …… とりあえず package maptools の readShapePoly() 関数など使うと簡単に ArcGIS 出力ファイルを R の中にとりこむことができる．

[plot(obj.SpatialPolygonsDataFrame)]

…… とゆーメソッドも準備されている． 左は矢澤さんの勅許をいただいて掲載した GIS 樹冠投影図データ． 屋久島の 45m 方形区．

• とりこまれたデータは SpatialPolygonsDataFrame クラスのオブジェクトになる． ここから樹冠のカタチのデータであるポリゴンデータをどうとりだすか? …… いろいろ調べてわかったんだけど， これは @polygons スロット (slot) を見ればよい． スロットについては間瀬さんが RjpWiki 内に書いておられる S4 クラスとメソッド入門 を参照．
• ということで， R の中で GIS データを好きなようにひねくりまわすのは意外と簡単， とわかってしまった． これはけっこうすごい， と思う …… そしていつものごとく， 私は大学院生に教育されている， という状況．
• ハラもへってきたので撤退． 2040 研究室発． 2100 帰宅． 晩飯．
• 粕谷さんの「合宿」終了の ごあいさつ を掲載する．
• [今日の運動]
  • またうんどう怠業日 …… ハラがへっていても簡単な筋力トレイニングぐらいは やってみるべきなのかもしれん (これもけっこう気あいが必要だが)
• [今日の食卓]
  • 朝 (0850): 米麦 0.6 合． ネギ・モヤシ・ブナシメジ・豆腐・海藻・サケの味噌汁．
  • 昼 (1310): 研究室お茶部屋． 米麦 0.5 合． ネギ・モヤシ・ブナシメジ・豆腐・海藻・サケの味噌汁．
  • 晩 (2200): 米麦 0.8 合． ネギ・モヤシ・ブナシメジ・豆腐・海藻・サケの味噌汁．