ぎょーむ日誌 2006-01-08
2006 年 01 月 08 日 (日)
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0810 起床.
ねむい.
朝飯.
コーヒー.
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昨日かなり改造した屋久島常緑樹葉っぱ
あれこれの階層ベイズモデルの計算結果なんだけど
……
新しいモデルでパラメーターが「さらさら」流れるからといって,
10 MCMC step とばしはちょっと手ぬきすぎたみたいだ.
シュート伸長の休眠・二度伸びに関してはそれで十分というかんぢだけど,
葉っぱ生き死に確率に関してはもっと間隔をあける必要ありそう.
シュート伸長の休眠・二度伸び
葉面積あたり窒素量モデル
葉重量あたり窒素量モデル
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で,
また試行錯誤してみたんだが
……
うーむ,
間隔の問題ではなく死亡確率の関数型の問題か?
とまたぢたばたしてみる.
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一連の計算,
すでにどのあたりで尤度が高くなるかはわかっている
(つもりになっている).
そういうパラメーター領域のことをアタマの中で「まともな領域」と呼んでいる
(つまりある種の先入観にとらわれているわけだが).
「まとも」でない値が MCMC 計算によって自動的に「まとも」になることを
「自力で離陸」
などと仮称している.
私のアタマの中では MCMC 計算はあたかも飛行機,
あるいは上昇気流をつかまえて風にのるグライダーのようなものになっているのかもしれない.
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そして,
どんな「まともでない」初期状態からスタートしても「自力で離陸」できるかどうか,
MCMC 計算がススんでいく様子をついついそういう視点から観察してしまう.
「うーん,
この程度で『自力で離陸』できなくなるならダメだな」
「ぢりぢりと『まとも』な方向には向かっているけれど
……
『離陸』が遅い」
「値は一見『まとも』っぽいけど対数尤度はひどい」
などなど.
こういう計算途中経過にも観測データとモデルの特徴が見えてくる,
というか.
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1325 自宅発北大構内走.
あらら,
今日もけっこう雪ふり.
視界 100m ぐらい.
自動車もヘッドライト点灯して時速 30km 弱で走ってる
(夏ならこの倍ぐらいスピードだしてる道路で).
北大構内に入ってもラッセルしつつよたよたと走る.
1405 帰宅.
体重 73.0kg.
昼飯.
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うーむ,
屋久島計算
20 MCMC step とばしサンプリングでやってみると,
当然ながらむちゃくちゃ速い.
しかしながら,
昨日の事前分布改良にもかかわらず,
やはり 20 の 1500 サンプルではちっとも収束しとらんよーで
……
葉面積あたり窒素量モデル
葉重量あたり窒素量モデル
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さて,
ここしばらく葉っぱ生き死に確率過程に関しては,
葉面積・葉重量 (あたりの) 窒素量モデルなるものの推定結果を示している.
窒素量なるものはそもそも測定機械が割り算値
(重量ぱーせんと)
を吐き出してくるのでイヤな変量でここでは葉重量窒素量などと呼んでいる.
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葉面積窒素量のほうはさらにめちゃくちゃで,
これは (いうところの) 葉重量窒素量を
LMA なるまた別の割り算値で割り算している,
というイヤさ重ね打ちな数量である.
残念ながらここではこの方法以外では算出できない.
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そしてこれを葉面積窒素量なんぞとよんでいるけれど,
これには窒素量なるものは反映されていない.
というのも,
この図をみればわかるように,
分母になる
LMA のほうが絶対値の範囲が大きいことがわかる.
割り算値のイヤらしい性質のひとつとして,
分母にくらべて分子の範囲が「せまい」と
分子の (相対的な) 大小はほとんど反映されない.
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ひとことでいえば,
ここでいう葉面積窒素量なるものは
(実質的にというか)
LMA なる割り算値の逆数にすぎない
(葉っぱマニアたちは
この逆数にも SLA などといちいち命名している).
後記:
ここは記述がまちがっていて
(さいわいにも計算プログラム内ではまちがっていなかったんだけど),
Narea = Nmass * LMA
が正しい.
つまり,
Narea なる量は LMA とほぼ同じ,
ということ.
LMA は葉重量窒素量にくらべて明るさとの交絡がキツいので,
「葉面積」モデルのほうの nitrogen は図示してるがごとくに,
わけのわからぬものになりがちなのである.
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ハナシは MCMC 計算のほうにもどって
……
20 MCMC step とばしでは不十分だとわかったので,
まあやや過剰ではあるけれど 50 にするか.
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などと設定してパラメーターたちの挙動をじっと観察してみたわけだが
……
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なんか「尤度地形」のどんぞこでヘンなことがおこっているような気がする.
具体的には「提案関数」がとてつもなくヘンな値を
「どうでしょう?」
ともちこんできたときの処理だ.
線形予測子の絶対値が大きいときに確率はとてつも悪くなり
……
そのあたりでマトモに計算できてないような気がする.
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このあたりの面倒を回避するために,
これまで確率 0.000001 ぐらいの「げた」を上下にはかせた
logit link で対処してきたわけだが
……
これがなんだかよろしくない?
よくわからんのでこんどは線形予測子に上限下限いれてみる方式にしてみる.
具体的には葉っぱの死ぬ確率が一億分の一とか一兆分の一
といった非常識な場合について計算せざるをえなくなったら,
どれも百万分の一ぐらいにそろえる,
といった小細工だ.
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葉重量あたり窒素量モデルのほうの計算は,
まあ順調そう.
これが今日の真夜中ごろに終了.
「葉面積」とやらのほうも明朝には終了しているハズ
(こっちはどうでもよいというかんぢ).
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と思って北大地環研の A 棟 8F からぬけようとしたら,
バックグラウンドで走らせていた計算プロセスが止まってしまった?
なんぢゃこれは?
たぶん bash まわりの設定がおかしいんだろうな.
調査しなくては.
とりあえず過去数時間ぶんの計算はやりなおし.
まあ,
明朝までに終わってることには変わりないだろうけど.
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私は年賀状とかまったく出さないんだけど,
いただいたもののうちいくつかに関しては,
てぬきながらメイルで返礼.
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……
が,
一通とどかなかったので年賀状一枚かわねばならぬことに.
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通販で注文してたクツがとどく.
私は 4 年ほど前
に購入した革靴一足しか持ってない.
まあ,
革靴なんてめったにはかないしからこれで不便なかったんだけど
……
じつは最近,
こいつの甲革とソールの接合部 (右内) がさけてることに気づいた.
服は多少やぶれてても気にならないんだけど
(学部生のころ山岳部所属だったせいだろう),
靴の破損は看過できない
(学部生のころ山岳部所属だったせいだろう).
残念ながら修理する価値のない安物なんで
(しかも見たかんぢでは修理不可能),
今回あたらしく買いなおした次第.
「パワークッション」
とやら「搭載」のウォーキングシューズなんだけど
見かけはふつーの革靴,
というもの.
税込 12600 円.
見かけは値段相応.
サイズはちょうどよい.
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晩飯.
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要旨なるもの書かねばならないんだけど,
もはやばてたのでまた明日.
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昨日本屋で新書
「絵の教室」
立ち読みしてたら,
なんと安野光雅さんは
Knuth
先生の対談したことがあって,
そのごく一部が引用されてたので思わず買ってしまった.
読んでて楽しい本です.
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ところで,
くだんの対談だけど
……
検索してみると
(そして完璧主義くぬーす先生の
vita.tex.gz
にも当然のごとくに載録されてたところによると)
数学セミナー
1997 年 3 月号
(p.40-44)
「鼎談 Dr.クヌース,安野光雅さんに会いにゆく
(D.E.クヌース/安野光雅/野崎昭弘)」
だった.
うん,
これなら北大図書館に行けば読めるな.
たぶん 1996 年京都賞受賞に来日したついでとかじゃないかしらん.
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安野さんて
「石頭コンピューター」
(「わが友 石頭計算機」の改版)
という計算機絵本があったり,
美しい数学
という「児童向け数学書」シリーズなど,
「こっち」方面もいろいろ出してるんだよね.
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[今日の運動]
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[今日の食卓]
- 朝 (0840):
バゲット.
リンゴ.
- 昼 (1430):
うどん.
ダイコン・ニンジン・ジャガイモ・ナメコ・油揚・サケの味噌汁.
- 晩 (2150):
米麦 0.7 合.
納豆.
ダイコン・ニンジン・ジャガイモ・ナメコ・油揚・サケの味噌汁.