ぎょーむ日誌 2003-08-26
2003 年 08 月 26 日 (火)
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0740 起床.
朝飯.
コーヒー.
0830 自宅発.
曇.
0840 研究室着.
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あいかわらず
Blaster 系 worm
による 135 番ポート攻撃うじゃうじゃ.
そして北大内メイルやりとりはあいかわらず無茶苦茶に遅い
(これは HINES 管理者が日曜日の停電からの復旧のさせかたが
へっぽこであるため).
昨晩,
地環研 ML に投稿したメイルがまだ配送されない.
HINES 管理側の「説明」によると
「停電あけでメイルがたまってるから」
だとさ
……
そんなわけないだろ.
いやはや.
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135 番ポートが気になる
……
そんなもの気にしても時間のムダだとはわかっているんだが.
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そして実験してみると学内→学内のメイル配送に要する時間は
最短でも 60 分以上.
いつまでたっても worm お知らせメイルが
地環研の管理者たちに配達されない.
まったく,
ふんだりけったり状態.
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てなかんぢでばたばたしたまま午前おわった.
意味不明なばて感ありあり.
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地環研内のメイリングリストになかなか配信されないのは,
ml.hokudai.ac.jp
なる ML server が学外からの投稿を
問答無用で叩き落しやがる
(これが北大ネット -- HINES の流儀)
……
ってのが原因のようで
(後記: これは間違いだった
……
このメイルは三日後にようやく配信されたのだから!).
で,
学内から投稿してみると,
これはどういうしくみなのかすぐに配信された.
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地環研内あちこちから「それうちのです」
応答があり,
ココロあるネット管理者たちの修復作業が始まる
……
しかしそもそも計算機ネットワークの基本すらわかってないヒトが
多数派なので
(北大・院・地球環境科学研究科という理系人間の集団であっても),
他学部はもちろん地環研内部からの「135 番 port 不正アクセス」
はいっこうに減少しない.
例をあげると,
ある一時間のあいだにうけたおよそ 180 回の
blaster 系 worm の「攻撃」の
実態
(iplog の log)
……
北海道大学は worm の一大繁殖地だ!
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昨晩からこういう
iplog-2.2.3
の悪夢のごとき報告ばかり聞かされて,
やや精神不安定になっていたんだけど,
事態がここにいたってもはやサトりの境地に到達しちゃいましたよ
……
現実世界からインフルエンザ virus を根絶できないように,
インターネット上からこういう worm による xxx 番 port への
無意味な「攻撃」を根絶するのは不可能
である,
と認識すべきなんだろう.
今後はこういう呪われゐんどーづ機が病原体にあやつられて
わけわからんぷろとこるを回線上にびゅんびゅん飛ばしまくってる状態が
当り前
だと受け止めて,
それに備えなければならない.
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みなさん,
覚えてるでしょうか
……
一年ほど前に
CodeRed
というのが猛威をふるったことを.
あんなものはとっくに根絶されてる,
と思うだろうけれど,
サーヴァーの log を調べて確認できることは,
確かに最盛期に比べれば格段に少なくなったけれど,
世界には未だに CodeRed に憑かれた Windows NT/2000 server
が呪詛の文句をネット上に吐き散らかしている,
という事実
……
世の中には間抜け server 管理者もまた根絶不可能,
ということだ.
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ましてや今回の Blaster 系 worm
は server ではない XP にまで感染している.
上の iplog の報告はその「繁殖力」が
CodeRed の比ではないことを示している.
しかも OS の機能をあまり損なうことなく
自己増殖できる変種が登場するに及んで,
インターネットの,
少なくとも北大内ネットの命運は決した,
といえるのではなかろうか?
……
病原体の温床の上で暮らしていく
キモチ悪さをガマンする覚悟が必要とされてるのだろう.
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これは夜中になってからやったことなんだけど,
もはや
iplog
による監視もやめた.
Linux 機にとっては 135 番ポートを叩かれてもまったく実害はない.
A 棟 8F の研究室を安全に隔離している闇ルータの内側である
闇ネット内の監視は続けるけれど,
北大内ネット HINES は Blaster 系 worm
たちが暴れ狂ってる無法地帯として放置するしかない.
2003/08/25 22:50 ごろから 2003/08/27 00:30 まで
こちらを「攻撃」してきた北大内ゐんどーづ機 host 名
と回数の累計はこういうものだった:
北大内 /
地環研内
(ファイル内各行の左の数値をおよそ 3 倍したものが実際の「攻撃」回数).
ただし地環研内,
としてあげられてる何台かの host はすでに対策がとられている.
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わるいことは重なるもので
Macintosh G3-233MHz デスクトップ機 ``eco10'' が壊れる.
症状: 起動不能,
原因: HDD 破壊.
べつの廃棄予定 Mac から 800MB
(現代ふうに言うと 0.8GB?)
HDD を取り出し「移植手術」することに決定.
私はぱいぷ樹木と Blaster 連絡であたふたしてたので,
かとー先生と長谷川宣教師殿が手ぎわよく修繕してしまう
……
しかし現代において MacOS 8.x を復旧するのはなかなか
たいへんなことのようだ
(このハードウェアではそれより新しい OS は動かん).
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午後の学内→学内メイル配送に必要な時間,
およそ 200 分.
とくに匿名希望する料理人氏の報告によると
6 時間超の事例も発見された,
とのこと
……
北大情報基盤センター
はこの事態を把握してない,
もしくは知らんふりしてる.
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仕事はあまりススまぬ一日を終えて撤退.
1950 研究室発.
2000 帰宅.
体重 70.4kg.
晩飯.
ぶらすたーばて.
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う?
三中さん
が生物統計学メイリングリスト Biometry で淑女喫茶本の紹介してるよ
(勝手に無断で引用).
ああ,
しかもなぜかというかありがたくもというか私への「応援」つき.
いやはや.
りあるたいむ,
なのかねえ……?
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さらに,
だ.
その三中さんの
日録 2003.08.25
を拝読すると農水省統計研修の「パソコン実習」
準備しておられて
``【R】と【Excel】の二本立てとなる.
実習担当事務の予想では「エクセルの方が希望者が多いのでは...」
ということなのだが,彼の予想を大きく裏切るために何か
「秘策」はないでしょうか?''
……
と R evangelist
からご指名のようなので,
ばてきったアタマで策をひねって進ぜよう.
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ふつーは
ゑくせる統計と比較すると,
R ではじつにさまざまな統計学的手法が簡単に使える
とでも言えば十分なはずだ.
ただし,
これは研究者が研究目的とデータ構造にあわせて
適切な統計学的手法を選ぶ,
ということを大前提にしている.
ところがところが,
ゑくせりあんたちは
「ゑくせる統計にできることの中だけから統計的手法を選ぶ」
--
つまりデータのほうを不適切な手法に「あわせて」いく,
という病癖があるんだよね
(今は亡き StatView の熱烈愛好者たちにも同様の傾向アリ).
で,
それが正しいと信じて疑わない.
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では,
ねがちぶきゃんぺいんでもやるか?
ゑくせるはでたらめ
--
とりあえず
青木繁伸さん
(群馬大)
の
「Microsoft の Excel は,ひどい(酷い・非道い)」
読め!
とか.
しかし
……
そもそも学術研究では source code が open なソフトウェアを使うべきだ,
というような単純明解な原則論ですら,
ゑくせりあんたちが信仰の対象とする
「便利さ」とやらの前には無力っぽいような.
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と見ていくと,
ゑくせるやめて R にしたら,
と言ってみるのはアンタの学問のスタイルを
すぱーんと変えてしまいなさい,
なる相当にラディカルな勧誘なのかもしれませんな
……
この過激さに耐へられるのは全体のごく一部だけだろう.
であるならば,
農水省統計研修において,
ココロの中の平和を実現するべく大勢がゑくせる統計に流れてしまうのは,
じつに自然なことだ.
三中さんは農水な研究機関における
少数精鋭・一騎当千な R 使いたちを鍛える,
それでその任をよく果しておられるということではなかろーか.
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というふうに,
この一日は
「根絶不可能なものたち」
への諦観と反抗心の表明でばてた.
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[今日の素読]
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Salsburg, D. 2001.
``
The Lady Tasting Tea
-- How statistics revolutionized science
in the twentieth century''.
Owl Book.
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Chapter 10. Testing The Goodness Of Fit
(continuation)
- Jerzy Neyman's mathematical education
- Neyman's style of mathematics
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The friendship between Egon Pearson and Jerzy Neyman is
preserved in their exchange of letters between 1928
and 1933. These letters provide a wonderful insight
into the sociology of science, showing how two original
minds grapple with a problem, each one proposing ideas
or criticizing the ideas of the other. Pearson's
self-effacing comes to the forefront as he hesitantly
suggests that perhaps something Neyman had proposed might
not work out. Neyman's great originality comes out as he
cuts through complicated problems to find the essential
nature of each difficulty. For someone who wants to
understand why mathematical research is so often a
cooperative venture, I recommended the Neyman-Pearson
letters.
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What was the problem that Egon Pearson first proposed to
Neyman? Recall Karl Pearson's chi square goodness of
fit test. He developed it to test whether observed data
fit a theoretical distribution. There really is no such
thing as the chi square
goodness of fit test. The analyst has available an
infinite number of ways to apply the test to a given set
of data. There appeared to be no criterion on how
``best'' to pick among those many choices. Every time the
test is applied, the analyst must make arbitrary choices.
Egon Pearson posed the following question to Jerzy
Neyman:
If I have applied a chi square goodness of fit test to
a set of data versus the normal distribution, and if I
have failed to get a significant p-value, how do I know
that the data really fit a normal distribution? That is,
how do I know that another version of the chi square test
or another goodness of fit test as yet undiscovered might
not have produced a significant p-value and allowed me to
reject the normal distribution as fitting the data?
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[今日の運動]
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北大構内走 1815-1845.
ストレッチング.
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腹筋運動 30 ×
3 回.
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[今日の食卓]
- 朝 (0800):
米麦 0.7 合.
タマネギ・卵の炒めもの.
- 昼 (1250):
弁当.
研究室お茶部屋.
米麦 0.7 合.
タマネギ・卵の炒めもの.
- 晩 (2100):
米麦 0.7 合.
タマネギ・ニラ・ショウガ・鶏レバの炒めもの.