ぎょーむ日誌 2002-05-07
2002 年 05 月 07 日 (火)
- 0830 起床.
シャワー.
0850 自宅発.
晴.
0900 研究室着.
朝飯.
コーヒー.
- 毎日のように KLEZ virus メイルがどかどかと来るな
……
おもに ees_network 管理者メイリングリスト経由で.
(後記: …… ってのは
私のまったくの事実誤認で,
ees_network 管理者メイリングリストでは一度も KLEZ virus
は配信されていないと岡田さんからご指摘いただきました
……
たしかに ees_network から SPAM がよく来るんで勘違いしてました).
- Abies 電気盆栽
……
局所的明るさにたいして敏感にしても鈍感にしても,
ロクでもない計算結果ばかりだな.
敏感にすると資源配分が極端になり,
鈍感にすると個体が死なない.
そもそもこのモデルで使ってる収支計算って
徹頭徹尾あやしいしろものだからなぁ.
なんでこんなことすら解明されてないのか.
- 局所明るさへの資源配分の応答を比例関係にもどして,
また
<Lex>
で計算再開.
今回は地下部と称するパーツを廃止.
これまた「地上部の重量に比例」とかいう
ヘンな計算によって単なる資源捨て場になっていて,
考えてみたら死にかけで地上部の重量を失いつつある個体にとっては,
そういう評価ではむしろ負担軽減になってるんで.
競争敗北個体がなかなか死なずにしぶとく生残している現状にあっては,
そういう救済措置として機能する機構をわざわざ使うこともなかろう.
その比例定数とやらにもまっとうな根拠ないし.
- 「地下部も計算しろ」
といってる連中には地下部の時間変化に関する
信頼できる測定値を得る方法あるのか聞きたい.
- 地下部やめたぶん非同化部を維持するコストを高くする.
ここもいんちきくさい.
しかしそれ以前に収入 (とその貯蓄) の部分がかなり疑わしい.
結局このあたりの個体スケイル・年スケイルの現象は
よくわかっていないんじゃないの
……
ともあれでたらめ組み合わせても計算はできてしまう.
- 過去 50 年間ほど「植物には同化部と非同化部があって」
というふうに個体を表現するモデルがしつこく再利用されていて,
この Abies PipeTree もまた何の反省もなくそれを使っているんだけど
……
植物個体内の資源の流れと成長・死亡を矛盾無く計算するためには,
上記モデルではまったく考慮されていない
短期・長期の貯蓄資源の収支計算が必要だ
(とは誰も指摘してないんだろうか?).
しかし樹木なんかではその貯蓄量
というのが非破壊的・直接的には観測できない.
- 講義前の甲山さんが来て,
葉っぱさらにでかくしろとか言うけどそういう問題でもあるまい
……
ちなみに針葉ソリッドモデルの見かけをでかくすると,
主軸-側軸間の競争が厳しくなり分枝が抑制されてへろへろな樹冠になる.
- なんと言いますか,
とうぶん日の目を見ない研究になりつつあるな,
これ.
派手な結果ならいくらでも出せるけど,
モデルにしてもそのパラメーターの値にしても細部の根拠が
いちいち薄弱で,
さらに計算された森林はびみょーに現実ばなれしてる.
LIGNUM
とかでも同じ問題かかえているはずだから,
そのあたりのごまかし技法を研究すれば,
発表が許容されるいんちきの水準は推定はされるんだろうけど.
ああ,
つまり科学者という集合 (のひどく条件づけられた部分集合)
で維持されている共同幻想に関する何か,
というやつね.
- とうだうだ書いてるあいだにも計算は進行しているが,
「密な樹冠生成する個体は死ににくい
(実際はもっと死んでるらしい)
⇔
すぐ死ぬ個体は樹冠すかすか
(実際はもっと高密度とのこと)」
という対立は解消されていない.
まぁ,
もうちょっとこのまま計算させてみるか.
急いでるわけでもないし.
- 1200 より
研究室セミナー
.
今日は下野さんと浦口さん.
- 下野さんはミヤマキンバイ (大雪山系の高山性多年草) の自殖率に
影響与えそうな要因の報告.
うーむ,
ほかにもデータいろいろありそうなはずなんだけど,
今回は示されなかったので全体像がよくわからん.
うーむ.
- 浦口さんはイタヤカエデ・オオモミジそれぞれ樹種ごとに
成木⇔稚樹の樹冠上部当年生 (つまり一番若い)
シュートをばらしてパーツごとの大きさ調べた,
というもの.
これもとりまとめが難しい
……
- 1410 セミナー終了.
昼飯.
浦口カエデシュートのデータベイス化・自動作図機構とか作れないかねぇ
……
というハナシ.
かとー先生がオオモミジのシュート取ってこられたので,
それをながめつつ.
- 東正剛さんがきて集団遺伝学の計算がどーのこーのという質問.
持参の文献ながめつつわかる範囲で回答を試みる.
- 電気盆栽の具合はよろしくない
……
観測データが正しいとすると
……
やはり枝の末端でどう分裂し,
どういうカタチのシュートが形成されるか,
という部分のでたらめさが効いてるような気がする.
だいたい主幹はどんなによい状況でも
横枝を毎年最大三本までしか出しちゃいかん,
と制約がつけられていたり
……
勝手にかえてやろうか?
縞枯山で見た Abies は稚樹でも 5-6 本出してたような.
- 計算樹木の枝はまばらだけど,
当方の髪はうっとうしく延びてきたので,
クラーク館地下の理髪店に行ってみる.
もう閉店時間か.
平日は 17:30 まで.
ふーん,
土曜日もやってるんだ (16:00 まで).
生協で買い物して研究室にもどる.
北大生協は購買部・書籍部ともなんと
19:00 まで営業するようになっている
(以前はもっと早じまいしていた).
- Abies 電気盆栽,
現状のままあれこれと試行錯誤してみる.
何の進展もナシ.
計算樹木内に数十から数千個設置してある光センサー
Eye
のうち最大・最小観測値を毎年出力するように改造してみる.
樹冠下の開空度らしき指標の下限は 0.06 ぐらいか.
赤字-黒字の分岐点だな.
あたりまえか.
- 電気盆栽にばかり時間をとられるのは非常に腹立たしいんで,
昨日に基幹部を作った新造クラス
LineReader
(生態学的贋作汎用ライブラリ用)
のおまけ機能を組み込んでみる.
過程の状態遷移と行探索の機能のメンバー関数 (メソッドのこと)
を書き足して,
試験運転を繰りかえす.
これはなかなかうまく作れた.
しかしもう真夜中.
- 2350 研究室発.
今晩も寒い.
しかし暑いよりよほど良い.
2400 帰宅.
アタマの中,
いまだに呪われ C++ debugging モードが解除されない.
- [今日の運動]
-
お茶部屋ソファで腹筋運動 50 回.
-
北大構内走に出そびれてしまった.
- [今日の食卓]
- 朝 (0920):
研究室お茶部屋.
にせバゲット.
チーズ.
コーヒー.
- 昼 (1430):
研究室お茶部屋.
そうめん.
- 晩 (2030):
研究室お茶部屋.
米 0.8 合.
チンゲンサイ・ニラ・マイタケ・豆腐の炒めもの.