ぎょーむ日誌 2001-02-02
2001 年 02 月 02 日 (金)
- 0700 起床.
0100 ごろに寝たか.
- 朝飯・弁当の準備.
朝飯.
コーヒー.
シャワー.
- 0745 自宅発.
曇.
0802 東京モノレイル流通センター発.
浜松町の気温 3 ℃.
昨日から考え続けている
アカマツ再構成の確率論的モデルの
アイデアが徐々にまとまってくる.
0820 研究所着.
- 来週に北大出張せんといかんようなので,
書類書き.
- そういうものの複写を取ろうとしたら,
複写機が重篤なジャミング故障.
事務の人に手伝ってもらって直す.
- 書類書き終えて,
「ニセ」アカマツ再構築にとりくむ.
「当年生・一年生の stem サイズ分布は一定」
に続いて,
また新しいインチキ仮定を導入しなければならぬようだ.
すなわち「非同化部分 (葉っぱじゃないとこですね)
は (推定しようのない) ある率の維持コストがある」
というモノだ.
この率はホントに推定しようがない.
- いや,
待て.
ひょっとすると上述のいんちき維持コストはいらんかも.
それぬきでモデリングしてみよう.
- 再構成系はメドがたってきた.
ここでいうサイズとは茎の基部直径である.
- サイズの小さい親 (茎) から
順に子供茎集団の中から主軸を選ぶ.
- 主軸のサイズは親よりも小さい.
- 親サイズに近いサイズの
茎が主軸として
選ばれる確率が高い
(親-子が似ている確率が高い).
- 主軸として選ばれなかった (子供) 茎は
すべて側軸となる.
- 側軸に関しては子供が親を選ぶ.
- 側軸のサイズは主軸より小さい
(したがって親より小さい).
- 側軸のサイズに近いサイズの
主軸を持つ親が選ばれる確率が
高い
(子供どうしが
似ている確率が高い).
- 親-主軸サイズ差が大きいところに
属する確率が高い.
……
これでどの親・子供の茎ももれなく,
アカマツ分枝に関する「小林ルール」を反映させつつ,
親子の再構成ができているはず,
だ.
- これのダメなところは,
子供の配分が終わる前に
親のサイズが決められてしまっている,
ところだ
(アカマツ苗の解体データはまさにそうなってるわけだが).
実際には親の肥大成長は子供の稼ぎに依存しているのに.
- 正当化というかいいわけとしては
……
当年生→一年生のサイズ変化は
決定論的であるというモデルなので,
上で言う
「親(一年生) のサイズに依存して決まる」
というのは,
単純な変換によって
「親になる前の当年生のときのサイズに依存して決まる」
と言い換えることができる,
ということか.
「当年生・一年生のサイズ分布は不変」
といういんちき仮定をのんでしまえば,
上の論法が使える.
- 次の問題は逆にこれをシミュレイション系に適用するところだが
……
うーん,
これは難しいな.
上のように再構成した親-子茎の関係から,
「サイズに依存した増殖率」
みたいなものを定義してやらんといかん.
しかし,
この「増殖」とは何を表すのか.
サイズか数か.
- 昼飯食いつつ考えてみたけど,
よくわからないんで,
シミュレイション系については
メドがたたないまま,
とりあえず再構成してみて,
いんちきなる親子関係を生成して
その様子を調べつつ考えてみる,
という方針で行く.
- 上の再構成ルールはろくでもないシロモノかもしれないが,
ひとつ良い点はサイズこと基部直径だけで
親-子復元を試みることができる,
という点である.
サイズ分布不変うんぬんという変な仮定も
計算には不要 (いいわけには必要になりそうだが).
しかし「log(太さ)の差で決まる確率」
という確率分布はでっちあげねばならない.
確率というよりスコアーだな.
- さっさと終わらせたいので,
いきなり Perl スクリプト書かずに,
まずはここに
(実際には採用されないかもしれないケド)
その手続きを書いてみよう.
今日は「いそがばまわれ」というぽりしーなのである.
- rebuild サブルーチンに
@parents と @children を渡す.
- まず @parents の要素である
親に主軸を与える.
親のサイズは x とする.
すべての親に対して
小さなサイズの親から順番に:
- 総得点 total_score
をゼロにする.
- サイズ x 以下の全ての
@children 要素に対して,
size_score( x - y )
を与える.
ただし y は
子供のサイズ.
total_score +=
size_score( x - y)
- 次に一様乱数
U[ 0, total_score ]
を発生させて,
「当たり」の子供を選ぶ.
- 「当たり」の子供に
マークをつける
(これは主軸になる).
- つぎに @children の中で
マークのついてない全ての個体
(そのサイズは z とする)
に対して:
- 総得点 total_score
をゼロにする.
- サイズ z 以上の親
(サイズ x ) と
その選ばれた主軸
(サイズ y ) に
size_score( y - z ) *
diff_score( x - y )
を与える.
total_score に加える.
- 次に一様乱数
U[ 0, total_score ]
を発生させて,
「当たり」の親を選ぶ.
- これを作ってる最中に思いついたしょうもないワザ.
sort { rand( 1 ) <=> rand( 1 ) } @list
これで @list の並びが無茶苦茶になる
(シャッフルされる).
ああ,
しかしこれでは十分に混ざらん場合もあるなぁ.
- とりあえず主軸を選ばせる実験をやってみたところ,
- size_score は
exp( - $diff * $diff )
ぐらいが無難か.
$diff は規格化の必要なし.
- 親に関しては「小さいサイズから」ではなく,
「大きいサイズ」から選ばせたほうが
マシなようだ.
この場合,
トップ 3 シュートぐらいの
親-子対応はほぼ固定されてしまうケド.
というようなことがわかった.
小さな親に対応する小さな子供が全部出払った,
ということも理論的にはありうるのだけど,
「親に近いサイズの子供が選ばれる」という
ルールのおかげで実用上は無視
……
してよいのだろうか.
ちょっと「子供いません」チェックをつけておくか.
- ぢりぢりと進めていると,
甲山さんから面倒な最尤推定問題の発注.
ふつーのやつなら mlfitting で
(信頼性については慎重に検討せねばならんけど)
どのような確率論的モデルであっても
すぐに数値的に解いてしまうんだけど,
生長量のばらつきに加えて
測定誤差も同時に考慮しろというご注文なれば
ちと面倒ですな.
まじめに複合確率分布を計算するのは
しんどいばかり,
というかんぢなので,
「誤差カーネル」で重みづけ
(条件つき重みづけ conditional weighted か?)
して尤度を評価してみる,
ってのはどうだろう.
ともかくこのような方法が使いものになるかどうか
推定実験が必要
……
というような返信で時間をかせぐ.
- あ,
また歯医者タイムだ.
日曜日に浜松町独房群は停電になるので
独房内闇ルーターBookPC を
shutdown -h now
する.
- 1735 研究所発.
1741 JR 浜松町発.
1752 JR 大森着.
1757 歯科医院着.
1805 診療室に.
いつもは「患者回転率最大化」一点に
全ての経営努力を傾注する当医院なんだが,
今日は難しいのがいるらしく,
私はそのまま放置されて
なんと診療台上で 15 分以上待機させられる.
となりの患者のエナメル質とダイヤモンドドリルの激突から
発生する高周波きゅいーん音に耳をかたむけつつ,
確率論的モデルを頭の中でひねくる.
ようやく歯医者先生がやってきて,
やはりドリルでもって
昨日組み込まれた「土台」とかいうもの
周辺を掘削.
なんでも大半が削られてしまった
私の右上小臼歯は義歯になっちまうらしく,
セラミック製 85000 円がおススめ,
という驚くべき通達.
今日は決定しなくてよいとのこと.
うーむ.
ああ,
もっと早くに治療しておけば.
ともあれ,
しばらくまだ通院が続くようである.
1840 歯科医院発.
今日は診療費無し
……
それはいいんだが,
これって昨日やるべき作業を
今日やっただけ,
ってことじゃないのだろうか.
ふらふらと夜の大森・平和島近辺をさまよいつつ,
セラミック義歯どうしようか,
どうせ歯並びとか悪いし
今さら審美的側面重視の治療ってのもなぁ.
しかし他のオプションが示されないので,
ちと判断しかねる.
全金属義歯でもかまわんのだけど,
セラミックを推す先方に対して
正当化の立論ができん.
うーん,
デスクトップ計算機一台分値段のセラミック,
計算機は数年の寿命だが義歯は
もうちょっと長期使うかなぁ
……
あれこれ考えつつ
1920 帰宅.
NTT から 12 月中旬から 1 月中旬の
料金請求があり,
11000 円超 !!
おかしいな,
近ごろは回線使用時間を
かなり圧縮してるはずなんだが.
年末の浪費的接続が効いてるのか.
ああ,
どんどんまぬけな散財が.
- 晩飯食ったら,
確率づかれか歯医者づかれか被請求づかれかで
そのまま寝てしまった.
起きると 0030.
うーむ,
明日
(いや,すでに今日,だ)
午前中も歯医者に行かねばならんのだが.
- 今日の朗読
``Analytical Population Dynamics'' (Royama, 1992)
Part I Theoretical bases of population dynamics
Chapter 2. Structures and patterns of population processes
- 2.2 Pure density-dependent processes
- 2.2.3 Nonlinear first-order processes
- 2.2 節はふつーの話が続く.
今日は再生産関数が曲線,
つまり非線形モデルとなり
カオスの発生がどーのこーのというもの.
ふつーである.
しかし最後に自然の個体群では
密度依存は X(t) だけでなく X(t-1) にも
かなり影響されてるはず,
という著者独自の見解を後で強調する予定,
なる文章に出会い,
読者は戦慄をおぼゆるのである.
しかし「ふつー」な 2.2 節は
まだまだ 15 ペイジほど続くのである.
- 今日の食卓
- 朝 (0710):
米 0.6 合.
チンゲンサイ・タマネギ・シイタケ・
あぶらあげの炒め煮.
またしてもキムチの素による味付け.
あ,
カツオブシも入れてたな.
- 昼 (1220):
弁当.
米 0.8 合.
朝と同じ.
- 晩 (1950):
米 0.6 合.
雑炊.
材料は朝・昼と同じ.