ぎょーむ日誌 2009-08-04
2009 年 08 月 04 日 (火)
-
0800 起床.
朝飯.
コーヒー.
0900 自宅発.
晴.
0920 研究室着.
-
同じ研究室を共用してひと月ちかくになる
露崎さん (明日からアラスカ調査).
研究者にはありがちなのだが,
ひとりごとが多い.
露崎さんのそれは
自分の幸福な予想と冷酷な現実とのギャップに関する嘆息・舌打・憤慨系で,
当方は日本的美徳にしたがって,
それらを「聞かなかったフリ」をすることが多いのだが,
まあ完全無視も気の毒なのでときどきランダムに応答してみるのだが
……
やはり露崎さんわーるどに突入してよくわからぬ結末に.
例えばかくのごとし.
「かーっ,何でアラスカに行く直前に review くるの?!」
「断ればいいじゃないですか」
「だってタイトルがカッコいいんだもーん」
「……?」
-
さっさとぎょーむをススめなくては
……
と思いつつも,
Firefox の addon 設定にはまってしまった.
ViewSourceWith
はペイジの source file だけでなく,
textarea
の入力も外部エディタでこなせるようになる,
なかなかのすぐれもの.
-
とゆーのも,
Mew でメイル読み書きとゆーか,
SMTP のパスワード入力がイヤになったため
……
(setq mew-use-master-passwd t)
してるけど.
-
しかし,
ViewSourceWith
,
ちょっと挙動がヘンだな
……
Ctrl+Shift+U
がデフォルトのショートカットなのだが,
この周辺の挙動がヘン.
ショートカットで起動しない,
いったん editor を終了するとそれ以降は
「直接書き」
ができなくなる場合がある,
など.
-
まあ,
しばらく様子みましょう.
-
などとうだうだしてたら,
「原稿みてください」
メイルが今日も 2 通きた.
どんどん累積していく.
いやはや.
-
岩波本に先に着手したいところだけど,
累積原稿がイヤになってきたので,
まずは松田君のおサル論文原稿を終わらせてみよう,
と努力してみることに.
-
ぢりぢりとススめて,
昼飯.
今日は日照が強そうなので,
研究室内で食べた.
-
査読者 1 & 2 への返信文案をでっちあげて,
あれこれファイルアップロード,
松田君に連絡メイル.
時刻は 15 時.
ふう.
-
べつの論文原稿みてくださいメイルにはちょっと待ってください返信.
先週のイヤな査読っぽいぎょーむのつづきに関しては,
もはやテぬき感あふるる返信を 10 分で書いて,
これで一件落着もはやかわりたくありませンさようなら,
メイルを送信.
-
北大図書館の論文アーカイヴ
HUSCAP で
ダンツィークの統計学への貢献
なるエッセイを見つけたので読んでみた.
なかなか面白い.
線形計画法とその解法アルゴリズム simplex 法で有名な
George Dantzig
が
Jerzy Neyman
(ネイマン-ピアソン補題の Neyman)
のもとで PhD を取ろうとしてたんだけど,
そのときに黒板に書かれた数理統計学の未解決問題を
「宿題」だとカンちがいして解いてしまった,
というハナシ.
すごいよね.
-
ところで,
ハナシの本筋とは関係ないけれど,
終わりのほうに
統計的検定論はフィッシャー理論を支持する立場 (Fisherian)
とネイマン-ピアソン理論を支持する立場 (Frequentist)
に大別され,
それに異なる観点から主観確率に基くベイズ理論を支持する
立場 (Bayesian) の 3 つの学派に分けて考えることができる.
とある.
検定に関して Fisher な検定と,
Neyman-Pearson な検定に分けられるというのは妥当なハナシだと思うのだが
(Bayes な検定については私にはよくわからない),
Neyman-Pearson 派を Frequentist というのは違和感があるなぁ.
たしかに Wikipedia で
Frequentist
で検索すると
Frequentist statistics is often associated with the names of
Jerzy Neyman and Egon Pearson who described the logic of
statistical hypothesis testing.
と書かれたペイジ (Frequency probability)
に転送されるわけだが
……
-
なぜ違和感があるかといえば,
Fisher な検定と比較した場合,
Neyman-Pearson な検定がとくに頻度主義よばわりされる
特徴を持っているわけではない.
頻度主義ってのは,
ただ単にサンプル数を増やしていけば,
事象の生起確率 (推定) は「ホントの確率」
に近づきます,
ってだけのハナシでしょう.
つまり「ベイズじゃない」考えかただよね
……
-
と書いて,
またしつこく Wikipedia で
Bayesian probability
の項なぞ読んでいたら,
In frequentist statistics, a hypothesis is a proposition (which
must be either true or false), so that the (frequentist)
probability of a frequentist hypothesis is either one or zero.
In Bayesian statistics, a probability can be assigned to a
hypothesis.
と書いてあった.
うーむ,
たしかに「頻度主義統計学では,仮説は命題
(a hypothesis is a proposition) であって真偽が言えるもの」
と断定されてしまうと,
こりゃーたしかに Fisher vs Neyman-Pearson の対決になりますなー
……
真偽が言えないのが Fisher の検定で
(Bayesian でも真偽は言えないだろう),
「帰無仮説は正しい」の真偽を
無理やり言ってしまうのが Neyman-Pearson
のワクぐみだからなぁ.
-
こんな問題をうだうだ考えてしまったのも,
岩波本では「べいづってこういうものでーす」
といいかげんな説明しないといけないため.
-
今まで何となく「べいづでは『真のパラメーター』とか
『ホントの確率』とか仮定しませーん」
と説明してたんだけど
……
そうだね,
「頻度主義」が上のように定義されてしまうのであれば,
「パラメーターは全部最尤推定する」
ヒトたちは頻度主義,
とか単純に言えないような気がする.
-
うーむ,
しかし
「真の値は存在する!」
なヒトたちは何とお呼びすればよいのだろう?
やはり頻度主義としか言いようがない.
Fisherian はすでに地球上からは絶滅したから考慮しなくていい,
ということなのか?
-
いや,
じつは
「真の値」
が存在する・しないはベイズじゃない・ベイズだ,
の区別ではないのかな?
うーむ
……
-
ちなみに,
「ベイズとはパラメーターがある値ではなく,
確率分布だと考える統計学」
なる私の理解は,
何かバイオインフォマティックス本
(えーい,ダンボール箱に詰めて登別倉庫送りにしてしまった!)
に間瀬さんがそういったことを書いておられたのを
「なるほど」
と思って形成されたわけですが
……
まあ,
その確率分布が連続だろうが離散だろうが,
そういう理解でまちがいないよね.
-
ベイズな統計モデルの
実装
においては,
スカラーなパラメーターを使う無情報事前分布だの,
improper prior だの,
完全に主観な事前分布だの,
ハナシをややこしくさせる道具だてがいろいろあるわけですが.
-
まあ,
こういう問題はあとまわしにすることにして,
岩波本作業.
今日はベイズなハナシに突入する
第 6-7 章あたりの表面的な修正作業.
-
またおサル論文に関するメイル.
そうか,
統計モデルの説明を Appendix に移すのを忘れていた.
-
生態学会さーばー雑用.
-
岩波本はあまり進捗しないまま,
2005 研究室発北大構内走.
2035 研究室もどる.
2050 研究室発.
2110 帰宅.
晩飯.
-
[今日の運動]
-
[今日の食卓]
- 朝 (0840):
米麦 0.8 合.
ツブ貝の炊きこみ飯.
- 昼 (1300):
研究室.
米麦 0.8 合.
ツブ貝の炊きこみ飯.
- 晩 (2130):
スパゲッティー.