まあ,
翻訳原稿全体に関してどーこーしたらどうでしょう,
というメイルだったので,
以下のように返信してみた.
> なお,現時点で認識しています細かい点は,前に指摘した点もございますが,
> ・「ペイジ」,「メイル」などを「ページ」,「メール」と変更したい
これは当方で一括置換可能ですが,何でもかんでも長音化するのもキモチ悪い
ので,妥協案を考えてみたいところです.外来語の二重母音が長音記号で表記
される理由は,日本語では二重母音が消失する (業務はぎょーむ,平成はへー
せーと発音される) ためですが (しかし日本語では長音表記されないのは不思
議です),半分学術書みたいな本書ではそのあたりは多少の自由があってもよい
でしょう.
平成 3 年の「外来語の表記 内閣告示第二号」
http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003933&clc=1000000068
とやらでも,慣用による例外を認めていることですし.で,何が慣用なのかが
まったく恣意的なのですが,妥協案としては上記「外来語の表記」の「付録
(用例集)」に掲載されているものは「外国語というより日本語化したもの」と
みなして,長音記号で表記するのはどうでしょうか? この翻訳原稿でいうと,
ざっと見たところ
スケイル
スペイス
ペイジ
などがそれに該当するのではないかと思います.
> ・脚注をつける際「.*」となっている箇所を,「*.」としたい
これも当方で置換します.参考までにお尋ねしますが,これは横書き日本語の
文書では正しい順序ということになるのでしょうか?
> ・図のキャプションで,図目次に表示するものが映ってしまっているのをとりたい
これは原書では style file で対処しているように思います.そのようなファ
イルは同梱されていませんでしたか?
> あと,これは修正までしなくともよいと存じますが,
> 先生は「ヴェクトル」ではなく「ヴェクター」という表記を用いられるのですね.
検索してみると,本文中では「ヴェクター」の出現頻度は意外と多くはない
(10 箇所) ということで,いっそのこと (R 用語的な) vector とするのがいい
(むしろ誤解が少ない) ような気もしてきました.どうでしょう?
> また,一つ大きな点として,現在英語表記のままの索引を
> どうするかといった問題がございます.
> こちらは,これをこのまま訳す方法もございますし,
> 先生に独自にとっていただきます手もございますが,いかがいたしましょうか?
索引は本書の価値にかかわる重要な部分だと考えています.
・日本語・英語の両方の索引を作る
・関数索引をもう少しわかりやすいものにする
といった工夫が必要だろうと思います.もとの LaTeX ファイルではなかななか
複雑な索引生成のしくみが使われていますが …… 念のためにお尋ねしますが,
たとえば共立出版ではこういった索引生成システムを拡張して日本語・英語の
索引を生成するといったことが可能でしょうか?
長音記号とかに関して
外来語の表記
なんかをいろいろ調べてみたわけだが
……
NHK とかでは「平成」を「へーせー」とよむのが正しいと判断しているらしい.
実際のところ,
日本語の口語ではそう発音されているように思う.
としておきながらも,
やはり上述の中でも不思議なのは,
ひらがな表記だと忠実に
「へーせー」
とは書かずに,
やはり「へいせい」
と書いてしまう,
といったところかな.