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ぎょーむ日誌 2009-03-10
苦情・お叱りは, たいへんお手数かけて恐縮ですが, 久保 (
kubo@ees.hokudai.ac.jp
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2009 年 03 月 10 日 (火)
0740 起床. 朝飯. コーヒー. 0850 自宅発. 曇. 0905 研究室着.
0930 から 2F 講堂で教授会. こういうのは極力出席しないように努力してきたわけだが, 昨日は電話で事務からの電話で「出席するのかしないのか」と問われて, つい「出席します」などと答えてしまったので出席. 今度から会議の案内がきたら, 即座に欠席しますメイルを返信することにしよう. 最近はめんどうなので欠席メイルも出していなかったので.
で, 一時間ちょいの会議中, 私にウミガメ計算したうけを発注した重田さん (昨年卒業) の修士論文原稿を読んでいた. この会議がなければまたポスターひねくり作業に没頭していたはずなので, 会議のおかげで読めたと言える.
で, この修士論文よんでみて
愕然
とさせられたのだが …… これってだれも教員が (事実上) チェックしてないね …… まあ, これがこのあたりの修論の標準なのかもしれませんが. いくら読んでもどうやってウミガメデータがとられたのか, ぜんぜんわからない. 調査方法について具体的には何も書かれていないため, 「その, 『ウミガメの上陸数』って何ですか? どういうデータなんですか?」 という質問にもまったく回答できない. こりゃー, こまった ……
いやー, 私も完全に油断してたんで, この修論をほとんど読んでいなかったのだが (なお, 私は副査でもないし, 修論ファイルをもらったのは提出されたずっとあと) …… そもそもこのデータって (NPO法人) 日本ウミガメ協議会 が標準化した観測方法で全国の砂浜を調べてますってハナシだったから, 修論の「方法」section はその調査マニュアルの要点を丸写しするんだろう, と楽観していたのだが (動態解析モデル部分は久保説明文の copy & paste だったので) …… うーむ何もない.
一時間ちょっとの教授会終了後に, いそいで
ウミガメ協議会
のサイトを中心に具体的な調査方法の情報をさがしたのだが …… 内心でちょっと危惧していたとおり (というのも重田さんの修論の引用文献にそれらしきものがまったくなかったので), やはり (少なくともネット上には) そのような情報はどこにもない. 50 年以上におよぶ長期 census データあるわけだが, これを使って書かれた論文なんかも (これまたネット上からアクセスできるところには) 実質的には何もない, とわかった.
その後, 論文などしつこく探していたら, Hatase et al. 2002. Marine Ecology Progress Series 245:299-304 に Minabe (和歌山県南部町千里浜) の調査地の長さが 1.4 km その他, 調査方法について書かれていた. この程度の情報でよいんだけどなぁ ……
さらに検索工夫の努力を重ねてみると …… 環境省生物多様性センターのモニタリングサイト 1000 のサイトに
ウミガメ調査検討会配布資料
といったペイジがあった. おそらくこれがネット上でもっともよくまとまっている 本邦ウミガメ調査方法に関する資料サイトだろう.
で, その「ウミガメ類調査マニュアル 平成 21 年度版」 なるものを読んでみたのだが …… 依然として「ウミガメの上陸数って何です?」 といった基本的な質問にきちんと答えられない …… とりあえず, データ解析で使っている 6 地点に関して, これさえわかればよいのだが. わかるのは, 全国 41 海岸ごとに測定される, 場所ごとにやりかたがちがってもよい, 初上陸日から最終上陸日までカウントする, といったあたりだ.
各海岸のどれぐらいの範囲を, どの程度の調査努力 (パトロール頻度など) で調べるのか, これがちっともわからない. ウミガメなヒトたちには「常識」なのかもしれませんけどねえ ……
海岸ごとに異なる, というのであればそういうデータベイスなんかもあればよいのだが, とうぜんながらカゲもカタチもない. 少なくともネット上には (あとからメイルいただいたのだが …… ネット上以外でもなさそう).
(
2008-01-04
から始まる) ウミガメしたうけ開始時に 上陸数に関してあれこれ確認したときには, たしか「500 m ぐらいの区間をとって」 といったハナシを聞いたような気がする (つまり sampling effort が標準化されている, と思っていたわけですな). しかしどこにもそういう情報はない ……
いやー, この logistics 的な側面の貧弱さはちょっとやばい …… さっさと論文かいて 「脱」カメ「脱」カメ, などと計画していたわけだが, それすら不可能かも.
とりあえずポスター発表の共著者お二人に質問メイルを書いてみる.
1400-1600 ふたつの会議に拘束される. なンで一日に三つも会議があるかといえば, 研究院の会議, 学院の会議, またも一度研究院の会議があったため. 研究院てのが教員の組織で, 学院が大学院生の所属する組織. 本日はどちらも会議もやたらと投票. 次の研究院長・学院長その他をきめるため. ローマ法王の選挙じゃあるまいし. 厄日だ.
拘束されてる時間中, ひたすらウミガメ論文など読んでた. 窓の外はけっこう強めの吹雪.
ウミガメ質問, すぐに回答いただいた. やはり調査地によってかなり調査区間の長さが異なる. そして調査期間も.
まず調査期間については, これはまあ調査サイトごと・年ごとに異なるんだけど, 「一年間ぜんぶ,上陸は全部みた」 とゆーことになるそうで. 調査努力に関しては, 夜じゅう何度も見まわりするサイトもあれば, 朝になってウミガメ匍匐あとをカウントするサイトもある, と.
次に調査区 (砂浜) の長さだが …… 現在のモデルではこれは推定結果にあまり影響をおよぼさない, とわかった. はしょって言えば, 「個体群サイズが大きい」 「個体群密度が高い」 このふたつはベツものなんだけど, この統計モデルの個体群変化速度の推定上では, どちらでもよい, ということ. まあ, モデルの説明するときには個体群サイズと個体群密度を 混同せぬよう気をつける必要ありますが.
けっきょくのところ, 「上陸数って何?」 といった質問に対する回答としては, ある砂浜 (長さはさまざま) において一年間に観察された全上陸数, といったことになりそう. そしてとりあえず, 今回あつかう 6 地点の 砂浜の長さはわかった.
といったことを考えつつ, ポスター作業をすすめる.
[疑似 BUGS code]
モデルの説明は図と疑似 BUGS code でやってみることに. はたしてどうなることやら. なぜ「疑似」かと言えば, 少なくともゐんばぐすの BUGS code では
dpois(exp(log.y[t]))
といった書きかたが許されないため.
あとは文字をうめれば, ポスターの「上半分」は完成だな. 問題は「下半分」だが. なかなか作業の進捗が遅いね. いつものことながら. 2055 研究室発. すでに雪はやんで晴れてる. 寒くて歩道はつるつるに凍結. 2110 帰宅. 晩飯の準備. 晩飯. 寝不足ぎみなので, 風呂に入ってちょっとのんびりしてすぐ寝た.
[今日の運動]
ねぶそく休養日 ……
[今日の食卓]
朝 (0800): 米麦 0.8 合. タマネギ・ニンジン・豚肉のカレー.
昼 (1300): 研究室. カロリーメイト. あじけない.
晩 (2200): 米麦 0.8 合. ネギ・ニラ・ハム卵炒飯. ヨーグルト.
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