ぎょーむ日誌 2007-04-27

2007 年 04 月 27 日 (金)

• 0810 起床． コーヒー． 朝飯． 0940 自宅発． 晴． 0955 研究室着．
• 昨日のつづきでしつこく Clark et al. (1999) Seed dispersal near and far ながめる． やはり Clark 御大論文はおもしろい ……
• 用語なんかも独特な …… じつはどれも Clark による造語ではないんだけど， seed shadow だとか leptokurtic (「とがった」) / platykurtic (「平べったい」) な分布だとか． Clark 定義の seed shadow は
  
  
  となっていて， これを流用するとこちらのモデルの説明に好都合だという気がする．
• どうでもいいが， Vine Linux 4.1 の latex2html-2002-0vl5 に含まれてる /usr/bin/pstoimg (in Perl) で -transparent と指定して 上のような transparent な図を生成させるためには改造が必要みたいだ． 問題は 1270 行目の

  $pnmtoimg .= ' -trans ' . L2hos->quote($trans_color);
  

  なんだけど (netpbm-progs-10.27-0vl3.2 由来の /usr/bin/pnmtopng の仕様が変わったため?)， そうさなあ， 乱暴には

  $pnmtoimg .= ' -transparent white ';
  

  とでも改造してしまえば， とりあえず透過 PNG file が生成される．
• あ， 昨日のぎょーむ日誌に ``Jones et al. (2003)'' とか書いてたけどこれは ``(2005)'' のまちがいだ． 修正．
• ところで ``Jones et al. (2005)'' 読んでみたら， とススめてくださったのは後藤さんなんだけど， ご本人の goto_note にもなにやらこの論文に書かれていたよーな (あるいは 検索結果) …… と拝読してみたところ， 私が昨日よんだものとはずいぶんと違うような? と思ってよくみたら， ここに掲載されてるのは ``(2005)'' ではなく ``Jones and Hubell (2006)'' だった． ややこしい．
• 1330 昼飯調達の旅にでる． よい天気． 1350 研究室もどる． 昼飯．
• さて昼飯前にじたばたしていた Jones and Hubell (2006) のほうだが …… SPAGEDI という遺伝子頻度の空間構造解析ソフトウェア (先日言及の GENALEX ごときもの) つかったありがちな空間相関もの， というかんぢだ． ある時点での植物集団の「サイズごと遺伝構造」 のスナップショット見せられると， 何となくそれがずっと維持されるように思ってしまうけれど …… じつはそうではなくて， これは現時点での成木集団のもとで生成された稚樹集団の 「構造」 を見ているだけで， これが一種の「定常状態」とは考えないほうが安全だろう．
• また文献よみ， というかぱらぱらと眺めてまわる． どうでもよい用語のハナシだけど， Clark 御大の大作 Fecundity of trees and the colonization-competition hypothesis (2004; これは森林群集の種間比較の階層ベイズモデルなハナシ) では seed shadow とは呼ばずに seed rain と呼んでいるな …… じつは seed shadow といった場合， 「種子が到達できない場所」 の意味で使われることもあるんだよねえ (と今日の初めて知ったことを以前から知っていたかのように解説してみる)．
• Clark モデルで使われてるデータは seed trap 捕獲モノ & 遺伝子みてないモノなので御大は 「散布の個体差」 などというアヤしげな要因なんぞは悪党のごとく堂々と無視して 全個体共通の 2Dt (二次元正規分布を ガンマ分布な事前分布で周辺化して得られる二次元 t 分布) な散布カーネル使っているわけだよな ……
• これに対して遺伝子も見てほにゃにゃーんと全個体共通の 2Dt もしくは 他の「長短兼用」散布カーネル使ってる研究もある． 昨日の Jones et al. (2005) もそうだし最近の Molecular Ecology まわりだと， Goto et al. (2006) Fat-tailed gene flow ... (これは花粉散布も同時に推定してる!) とか González-Martínez et al. (2006) Effective gene dispersal and ... とかかな …… えーい， 後者は母樹「特定」できてないからとか正当化するんだろうな． いや， そういう状況でも「散布の個体差」推定できるような気はする． むしろ fat-tailed 過大推定とか 母樹候補しぼりこみとかに役たつ? そういう計算はまだやってないんでわからないけど．
• …… González-Martínez et al. (2006) はなんだかややこしいことやってる． もうちょっとよく読まないとわからない．
• そして永光さんもいつのまにやらシウリザクラしあげ作業にかかっていて， 散布論文調べておられるな (Journal 2007/04/26-27 あたり) ……
• 1940 研究室発． 晩飯． 2100 帰宅．
• [今日の運動]
  • うーむ ……
• [今日の食卓]
  • 朝 (0850): 米麦 0.7 合． ニラ・ショウガ・ホタテの炒めもの．
  • 昼 (1410): 研究室お茶部屋． セイコーマート納豆巻．
  • 晩 (2000):

[金曜日はばら寿司の日]

北大地環研から最寄りの和定食屋のひとつ， ごはんや デンスケ (晩御飯は 1800-2130)． 具はもちろん鮓飯もすばらしい (ここは店名どおりどの日も「ごはん」がウリ) …… 写真へぼくてすみません．