ぎょーむ日誌 2005-01-20
2005 年 01 月 20 日 (木)
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0700 起床.
朝飯.
コーヒー.
輪読会予習.
0820 自宅発.
雪.
0830 研究室着.
輪読会予習.
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1000
Life History Evolution in Plants
輪読会,
本日は第一章 Modularity and plant life histories
で担当は M1 石橋君.
まあ,
いつものごとく本人の性格がでる内容紹介になる.
この章ではもぢゅーるの階層性と資源分配について,
いっけん具体的に述べてるようにみせかけて,
じつはかなり抽象的なハナシだ.
ぱいぷ樹木なんぞで電気盆栽やってる私には興味ぶかいものであったが,
ふつーの植物生態学な院生には
「何のためにこんなこと説明してんの?」
というような内容である.
1230 ごろいいかげんに終了.
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今冬もまたユニさんが講座にやって来た.
昼飯調達のため北大生協へ.
外はあいかわらずの雪.
ついで書籍部.
お,
バクスターの「プランク・ゼロ」(ハヤカワの SF 文庫)
がまだ残ってた (同社は近ごろ絶版速度がひどく高い).
書籍部わりびき券あったんでそれで購入.
研究室もどって昼飯.
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いかん.
なんかアタマが集団遺伝学問題の重力井戸に落ち込んでしまう.
どこにも書いてないけど (ホントか?),
集団の分化ぐあい
GST
ってのは,
最尤推定 (になってるのか?) された「架空の全集団」
と各分集団の「距離」の平均値,
みたいなもんですな,
と考えるとまだしも受けいれやすい.
heterozygosity の「差」を距離とする論法は,
まったくのナゾというほかないけれど.
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このヘンの古典的統計量が難解な和・差の操作を中心に構成されていて,
確率分布とか情報量などがもちいられていない.
その理由はいろいろあるんだろうけれど
……
おそらく (これまたどこにも書かれていないような気がするが)
いちばん下らない理由は,
「標本 = その分集団の完全なセット」
とみなすモデルを採用しているから,
というものだろうな.
それのどこがいかんのだっ,
とつるしあげをくらいそうだけど
……
分集団によっては
まいなーな対立遺伝子の存在確率がゼロにおちこむ
(現実にそうかもしれないし,
単なる「標本とりそこねか」かもしれない).
すると確率論的距離の計算が無理っぽくなってくる.
まあ,
どーしてもこの路線でいきたければ,
混合モデルにしてランダム変量を導入
(ベイズモデルにして事前分布を導入,でもほぼ同じことだが)
すりゃあいいんだろうけど
(つまり「標本とりそこね」でむりやり何もかも説明してしまう)
……
このあたりの具体的な定式化のアイデアがないな.
局所的分集団とやらの集団サイズが必要になりそうだし
(それもランダム変量 or 事前分布化で回避できる?).
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そして,
ちょっと前の平尾君 (苫小牧のほう)
とのやりとりでだいたいわかったよーに,
空間相関ある問題はすべて確率場 (random field)
の計算に帰着されるべきで
……
そうでない手法,
たとえばぎぶす分布は無視して
観測パターンそのまま代入するのは pseudo likelihood
法,
ということになる,
と.
pseudo likelihood 法でも推定計算すりゃあいいぢゃん,
というご指摘もあるだろーけど,
そのあとの処理はどうしたらいいかわからん.
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このアイデアを煮つめていくと
……
「局所的無限集団」という奇妙な考えをもちこむことによって,
ひかくてき面倒すくなめにて MCMC 法による確率場の計算できる,
とわかった.
分集団間・倍数体間の「相互作用」なーんてのも推定可能,
か.
うん.
今日もアタマがおかしいな.
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いや,
べつに局所的有限集団だっていーんですよ.
そうする場合には,
いんちきくさい集団サイズと突然変異率がさらに必要になっちまうけど.
あ,
「分離」してからの世代数とかもいりようでございますかね?
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といったあたりを考えて,
本日の集団遺伝学相談.
しかし,
上述のよーな random field な集団遺伝モデルはコワくて言いだせなかった
……
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本日あきらかになったあれこれ.
``通俗的'' な多遺伝子座
GST
「平均化」計算はどれがマシということはない.
理由はいづれもひとしく無根拠だから.
それっぽい「検定用統計量」のテイをなしていればなんでもよい.
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heterozygosity の時間変化.
集団サイズ N の二倍体集団では一世代に
1 - 1 /(2 N) ずつ heterozygosity が減少する.
これが四倍体集団では
1 - 1 /(4 N) となる.
では,
四倍体であって有性生殖しない自殖集団であれば
(そういう状況で heterozygosity 計算する意味は何か?
というつっこみもアリだと思うが)
……
1 - 1 / N か?
ぢつはこれはそう簡単ではない.
四倍体でなく二倍体であっても難しい
(半数体ならこれで正しい).
答えがわからん.
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というような集団遺伝学塹壕戦でばててしまって
2210 研究室発.
2230 帰宅.
運動.
晩飯.
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[今日の運動]
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腹筋運動 30 ×
3 回.
腕立ふせ 5 ×
3 回.
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[今日の食卓]
- 朝 (0730):
米麦 0.7 合.
ニラ卵炒飯.
- 昼 (1340):
研究室お茶部屋.
北大生協サンドイッチ.
- 晩 (2340):
米麦 1.0 合.
タマネギ・ピーマン・ブナシメジ・豆腐のビーフシチュー.
ただし肉ぬき.