ぎょーむ日誌 2004-12-23
2004 年 12 月 23 日 (木)
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1030 起床.
うーむ.
朝飯.
コーヒー.
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またまた空間集中性の推定問題にとらっぷされる
……
かなり極端な観測データが得られたときに,
いま検討してる推定法で破綻なく推定できるかどうか考えてみる.
とくに問題なくいくような気がする.
Gibbs sampler が「うねり」続けてくれるならば.
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1600 自宅発.
雪.
考えながらふらふらと歩き回る.
1650 研究室着.
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苫小牧
M2 平尾君との空間集中性メイルやりとり返信を書いていると,
アタマの中が整理されてきた.
いつもながら,
大学院生には教えられるねえ
……
平尾君の整理によると,
空間相関モデリングには
単なる autoregressive model と conditional なやつがある,
ということになる.
前者の
autoregressive model ってのは私の理解の中では
maximum pseudo likelihood (MPL) 法に分類されるものだ
(言われてみると,
たしかにどの文献の数式表記でも MPL になってるな
……
ああいうのって仮の表記ではなく,
ホントにそのまま推定計算やるつもりだったのか?).
いっぽうで,
言うところの conditional autoregressive model
はベイズ推定とのこと
……
ここがポイントだよねぇ.
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私の考えてる計算方法はベイズ推定というより,
むしろ混合モデルの MCMC 推定版というかんぢだ.
言うまでもなく,
空間パターンそのものが Gibbs 分布にしたがう確率変数である,
という扱いになるわけで
……
平尾君メイルの整理でアタマがすっきりしたのは,
べいぢあんなやりかたで確率分布化されるのは
推定されるべきパラメーターだけでなく
(私はこっちだけだろうと思ってた),
必ずしも推定対象とは言えない空間パターン集合も含む,
といったあたりが,
じつにようやくにして理解できた,
というところだ.
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これらいっさいがっさいを逐次的に推定していくのは,
EM アルゴリズム的である,
と言ってしまってよいのかもしれない.
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そうかそうか
……
上では「必ずしも推定対象と言えない」
と書いた,
Gibbs 分布にしたがう空間パターンそのものを推定してみせるのが,
Bayes 推定 + MCMC 法あわせわざによる
「画像修復」
問題というやつになるわけだ.
つまり空間パターン集合のうち MCMC 法で得られた中で
「最良」
のものを選びだすのが
(というか「探索する」というべきか)
最大事後確率 (MAP) 推定
……
うーむ,
いろいろわかってきたぞ.
いまさらながら.
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確率分布を表現する個々の変数・パラメーターのうち,
直接観測できた数量以外は,
なんでもかんでも確率分布から得られた確率変数とおいてしまう
Baysian 流やり口は知識だけでなく実感としてわかった.
同時に,
もしこの Baysian 推定計算の考えかたが受け入れられているものであるならば,
いわばそれを簡単化している混合モデル MCMC
法も通用しないはずはあるまい.
まじめな検討の対象になりうるような気がする.
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ベイズなモデルにしろ,
Gibbs 分布から得られたパターンを「参照」する
混合モデルにしろ,
注意すべきは Gibbs sampler の設計と,
その意味づけだな.
少なくとも,
生態学における
空間集中林冠ギャップ形成問題
と
空間集中な leafminer 寄生ハチ問題については,
Gibbs sampler は簡単なものになりそうだし,
ランダム変量を生成する
Gibbs 分布の意味も明確であるように見える.
このあたりはここまでしつこく考え続けてきた問題だ.
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というふうに,
11 月はじめの鹿児島研究集会いらい勉強にかまけてきた成果あれこれが,
やはりよーやくにしてというべきか,
アタマの中で相互の関係を明らかにしつつ使いものになるようになってきた,
というかんぢだ.
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さらにネット上で文献あさる統計学勉強がつづいてしまう
……
ほらほらやっぱり,
経済学の分野とかでは Bayes であっても空間相関の部分は
pseudo likelihood 的なまま,
というような論文もあるぞ.
何でもいいから
推定値らしきモノえられればそれでヨシってのも,
なんだかねえ
……
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統計学的手法ユーザーとして,
pseudo likelihood method の最もまずいと思えるところは,
推定したモデルをもちいて乱数を生成できないところだ
(もちろん間瀬さんの林冠動態論文で比較対象用に計算されていたように,
MCMC に MPL 推定値をほうりこめばパターンは生成されうるけれど
…… これは推定モデルと生成モデルが一致していない).
「乱数」
が生成できない確率論的モデルは不完全というか,
危険すぎてパラメーター推定には使う気になれない.
同じ理由で
quasi likelihood なモデルもイヤなんだよね
……
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今日も事実上の怠業状態ではあった.
どうなることやら.
2140 研究室発.
あいかわらず,
雪.
2150 帰宅.
運動.
晩飯.
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空間相関問題について,
一定の解決というか整理整頓ができたので,
今夜はアタマの中で Gibbs 過程から生成される
パターンが明滅しなくなった
……
しかし生活周期ずれたまま.
さっさと寝なくては.
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[今日の運動]
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[今日の食卓]
- 朝 (1050):
米麦 0.7 合.
ハクサイ・エノキダケ・煮干の味噌汁.
- 昼 (1530):
米麦 0.7 合.
ハクサイ・エノキダケ・煮干の味噌汁.
- 晩 (2350):
米麦 1.0 合.
ハクサイ・エノキダケ・煮干の味噌汁.