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ぎょーむ日誌 2004-03-27
苦情・お叱りは, たいへんお手数かけて恐縮ですが, 久保 (
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2004 年 03 月 27 日 (土)
0910 起床. 朝飯. コーヒー. 1130 自宅発. 晴. 1140 研究室着.
本日は (じっさいのところ特別な理由もなく) サッカー見物に行くことに. 特に匿名希望する料理人氏と 1230 地環研発. 1240 地下鉄東豊線札幌駅で宣教師殿と合流. 私とは異なり, このヒトたちは相当にこの球技にいれこんでいる (競技場のシーズン券を購入していたり). 1255 福住着. ここまで 240 円.
札幌ドームみえてきた. まだ開始まで 1 時間ほどあるのに, すでに周辺は観戦者たちでいっぱいだ. ドーム手前のコンヴィニエンスストアー Sunkus で当日券買うようススめられる. SB 席 2700 円. 高い, というか. しかし会場まわりの警備員やバイトの人数を考えると, たしかにカネがかかりそうな event ではある. 1310 ごろドーム着.
[
札幌ドーム
]
本日の動員数は 1.43 万人とのこと. 知らなかったんだけど, 競技場を囲む座席は等価ではないそうだ. 選手入場口ある側がメインでもっとも高く, 対面のバックがそれに準ずる. SB 席はその両脇の自由席. 双方のゴール裏がもっとも安く, 「くるったヒトたち」 (料理人氏談) が占有するらしい.
札幌ドームで開催される, ということで
コンサドーレ札幌
のホームのゲイムとなる. ゴール裏びっしりとうめつくした 数千人のたいはんは赤黒ユニフォームを着用し, 観戦席前方には 10 旗以上のばかでかい応援旗がつきだされていて, 異様な風体である. このヒトたちは本日の組み合せによって 「今シーズン初勝利」 が可能と激しく期待してるよーだ (総動員数はこの期待に左右されてるらしい).
対する
ベガルタ仙台
応援席はせいぜい 200 人ぐらいか. ただしこのヒトたちはほぼ全員が黄色ユニフォーム着用, わざわざ渡海してきただけあって中核派なのは間違いないだろう. こちらは札幌ごとき相手に開幕以来三連敗目を喫するのだけは避けたい, と考えてるよーで. 「闘志なきものは去れ」 横断幕とか, 横断幕上下逆さ吊り呪術などを駆使している.
[試合前の練習]
この写真だといかにも「遠く」に見えるけれど, そうではない. 札幌ドームに来たのも, サッカー観戦も初めてなんだけど, 意外と選手たちがまぢかに見えるもんだ, とわかった. SB 席側から撮ってるので対面がメイン. この段階から双方のゴール裏, やかましい.
Fair play 旗の入場とか,
コンサドールズ
のおねーさんがたの踊りとか, 球ひろいの中学生たちの紹介とかあって, その後に 1404 キックオフ.
試合中, 双方ゴール裏の「くるったヒトたち」 はずーっと立ちっぱなしで, ひっきりなしに応援歌を歌ったり 手びょうしうったり ぴょんぴょん飛んだり スローイングのたびに拍手したりと, いそがしいことこの上なし. ゴール裏だけでなく, ここ SB 席でもけっこうそういうヒトたちがいて, ですね. うーむ, スポーツ競技場観戦席, やはり正気ではない何かが支配している場なんだなぁ.
こんな所に来ちまったのはまぁよいとして, 困ったことになった. 現在札幌ドーム観戦席なんぞに座ってる私の状態は:
競技場はもちろん TV でも 90 分間のサッカー試合を見たことない
どのチームも応援してない
選手の個体識別できない
自分では蹴球やらない
ルールはわかる
戦術とか知らない
さて, 何を楽しめばよいのだろうか?
とりあえず球の動きを追うのがせいいっぱいなので, それだけをやってみる. すると, ある選手の体から離れた球が敵味方いずれかの他人に到達するまで, というのがゲイムを構成している ひとつの単位として扱いうることに気づく.
これを球移動と呼ぶことにすると, この球移動の時間の長短に依存して, 移動前と移動後の「意図の相違」の大きさが違いそうだ, ということが予想できた. たとえば, 札幌でも仙台でもパスの滞空時間がちょっとでも長くなると, それを受けるのが味方である確率がたちまち 0.5 に漸近していくらしい, ということだ. 同じリクツで, 双方ともコーナーキックがちっとも得点につながりそうにない, とか.
そういう関数関係があるように思えたんで, 球移動そのものを観察して楽しむことにする. 球移動の時間の長短と受けとり手の関係, 球移動を発生させた選手の意図は何だったのかという憶測, そのような判断を制約してる選手の視野で「見える」世界 …… というようなことを考えてると, 90 分間にわたって退屈せずにけっこうアタマを使える.
あとで料理人氏などが指摘したところによると, 球移動ばかり追うのではなく, 球のないところでも空間をめぐる資源競争があるんだから, そのあたりも押えなくては, とのこと. しかし, サッカー初観戦の私としては今回は球のころがる周囲だけしか 見えてなかったわけで.
で, 球移動前後における意図とその実現, という最小単位だけで見てると, この競技はひどく無秩序が支配するものに見える. ある時刻におけるボール持ち手の意図が実現する確率は, そこからの経過時間 t の指数関数で減衰していってるんぢゃないのか? まあ, これは札幌・仙台両チームの構想実現能力とその阻止能力が ほぼ拮抗してるからこそ発生してるのかもしれないけど. しかし, なんというか将棋でいえば三手先がうまく読めない指し手たちの 無秩序な乱戦みたい, でもある. もしこれが世界のトップクラスどうしだと, 双方五手先ぐらいまできっちり読みながら球移動するんだろうか?
競技場内のどこであっても, 球はかかる確率論的もしくは 混沌的な無秩序に巻きこまれてるよーに見える. 結局のところ, この札幌・仙台対戦において私の想像が及んだのは, この無秩序を競技場内の自らののぞむ場所にて現出せしめん, と選手たちが努力してるらしい, ということであった. 敵ゴール前で球移動が頻繁に発生すれば, それが無秩序であったとしても何か僥倖につながるかもしれない, というような ……
こういう単純化したモデルによる理解があたってるかどうか わからないところではあるけれど, 試合は後半 6 分, 仙台ゴール前で発生したファウルが原因で, 札幌側ペナルティキックとなり, これが 90 分間唯一の得点となって札幌コンサドーレが勝者となった. 1605 ごろ試合終了. スポーツ観戦とか基本的には興味ないんだけど, 意外にもというか, 下手な映画とかよりはよほど面白かった. プロのアスリートの体技はふつーのヒトとは違うってのもわかるしね.
[帰路の渋滞]
札幌ドームから出たところ. 辛勝だったせいか, 皆さんとくにうかれた様子もなく, 本日の試合内容を淡々と論評しつつ.
1710 ごろ研究室帰着. 昨日の作図プログラムをちょっと手直ししてから 1920 研究室発. 1950 帰宅. 体重 73.4kg.
[今日の食卓]
朝 (0920): 米麦 0.6 合. タマネギ・コマツナ・エノキダケ・豆腐の煮物.
昼 (1350): 試合前に札幌ドーム座席で軽食. タコ焼き (とはいっても冷凍ものを揚げたもの) 5 個 380 円. ウーロン茶 240 円. 札幌ドームは外からボトルのたぐい持ちこみ禁止. 入場口で紙コップに移しかえねばならない.
晩 (2230): 米麦 1.2 合. タマネギ・コマツナ・エノキダケ・豆腐の煮物.
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