doc/geoRglmintro.pdf
(Unix 系なら /usr/lib/R/library/geoRglm/doc/geoRglmintro.pdf
)
とか作者
Ole Christensen
とか,
あるいはお手軽には
R News
の短い解説文:
Christensen, O. F. and Ribeiro Jr, P. J. (2002). geoRglm - a package for generalised linear spatial models. R News, 2(2), 26-28. ISSN 1609-3631.が良いだろう.
geoRglm
で使ってる
generalized linear spatial model
(GLSM)
に関する R News 解説文の核心部はわずか十数行に要約されるわけだが,
このところアタマの中がすっかり
空間相関 / MCMC / 面倒推定問題 / べいづ
な状態になってる私は (めづらしいことに)
即独即解してしまった
……
ひとことで乱暴に説明するなら,
つまりは各地点で定義される線形予測子
(linear predictor)
が「すっごーー …
(果てしなく長い)
… ーい
多次元正規分布」
になる一般化線形混合モデル,
ってコトでございますよ.
スっとんでいるけどうまい解決策だなぁ.
MCMC との相性も絶妙だし
……
というのも多次元正規分布ならば
条件つき確率分布の計算は
単なる行列計算に帰着できるからだ
(分散・共分散行列の逆行列を計算したりするだけ)
……
って自力で思いつかなかった私がアホなのかもしれないけど.
(項目) | 久保式 | GLSM |
---|---|---|
ランダム変量 | ぎぶす分布にしたがうランダム空間パターン (離散値) そのもの | 多次元正規乱数の要素 (連続値) を各地点にばらまく (まあこっちもギブス分布にしたがうわけだが) |
推定方式 | Bayes 推定もできるけれど, どちらかというと EM アルゴリズムつかった 一般化線形混合モデルの 最尤推定をねらっている | (おそらく) Bayes 推定のみ |
尤度は? | あるパラメーターセットのもとで決まる 空間パターン集合と観測パターンのあいだの 確率論的距離の期待値 | べいぢあんな事後分布にしたがう確率変数 |
Gibbs Sampler | なんとなく全地点一斉更新方式だけを考えていた (各地点を逐次的更新方式も使えるけど) | 各地点逐次更新方式だけを考えている (たぶん …… マニュアルとか詳しく読まんとわからんけど; 全地点一斉更新も原理的には可能) |
MCMC めんどくさ度 | かなりラク | 一回だけとはいえ, 莫大な個数のちょー巨大逆行列計算が必要?? |
説明 めんどくさ度 | 少し口ごもる …… かも (しかし GLSM 方式の説明をそのまま借用すれば) | かなりラクなはず …… 面倒をすべて「隠れ変数」 に押しつけることができるんで |
repeated
package の
glmm()
関数は推定の安定性において
glmmML()
よりマシとは言えない,
といった貴重な内容も.
ふーむ
……
自作関数で Nelder-Mead 法とかで問題を解かせるか,
小標本のときは混合モデル使わない,
というような対策が必要だねえ.
Schwarz. 1978. Estimating the dimension of a model. Annals of Statistics, 6: 461-464.