ぎょーむ日誌 2000-10-17
2000 年 10 月 17 日 (火)
- 0735 起床.
寝たのは 0400 すぎてた.
毎朝のことながら,
眠い.
- 朝飯・弁当の準備.
朝飯.
コーヒー.
あ,
もう時間か.
- 0805 自宅発.
天気,
くもり.
今日はキモチ悪さはないけど頭ふらふら.
0825 東京モノレイル流通センター発.
モノレイル車内でバテる.
浜松町の気温 16 ℃.
ふらふらと 0845 研究所着.
- へっぽこ状態にもかかわらず
午前中は小川モデリング ofr2000 の
作業が進捗した.
「ぎょーむ日誌」
書いてるヒマすらなかったほどである.
- 昨晩からの続き.
成長パラメーターの
最尤推定用 plugin モジュール
まわりの整備.
今朝寝る前数時間は
こいつの Makefile 不備由来の
呪われ状態に苦闘していたのである.
- それを側面から支援する
BeginEnd2Table.pl なる
変換スクリプトの大改装.
出力がすきっとしました.
かなりキモチいいです.
というか,
今までがダメすぎた.
あとこれで生成したテイブルの
特定カラムにチェックをいれる
table_filter.pl
を新しくつくる.
- パラメーター推定試行錯誤.
いまだケリがつかず.
やばい.
- ケリがついてないのに
mlfitting を
「成長推定モード」で呼び出す
ドライヴァー.
上の問題が終わってないので
途中で止まる.
- 成長量に関する自動お絵描き.
これは ofr1999 からの流用である.
開空度 (ごとき指標) と
成長量の間に樹種ごとの
違いが明確にあらわれているよーに見える.
錯覚かもしれんけど
少し幸せな気分になる.
- mlfitting 高速化.
成長パラメーターの推定おそすぎ.
しかしこの暴挙は
はやくも泥沼化しつつまあり.
……
と列挙してみると,
ハンパにしか片付いてない内容ばかりである.
- とりあえず弁当食って気分をおちつける.
「ぎょーむ日誌」に
午前中の作業状態を書き,
やはりへっぽこだと思う.
- 1335 ドロ沼化の危機を脱して mlfitting の高速化
(ついでに便利化)
が終了.
ああ,
しかし測定してみると
……
一割ぐらいしか速くなってないな.
- 1400 よーやくマトモっぽいパラメーター推定始まる.
肥大成長量に関するやつである.
計算が遅くて気絶しそう.
尤度関数を二階微分した数式をいちいち導出してやる,
という阿呆らしさを廃した mlfitting においては
その代償として
計算速度が遅くなってしまったのである.
- ついでに気づいたこと.
最尤推定においてパラメーターが
収束するかどうかは,
尤度関数の表現方法に強く依存している.
やはり,
というべきか.
パラメーター含む部分は「線形」に
表示してやるのがよろしいようである.
もし可能であるならば,
だけど
……
- 成長量のパラメーター推定計算,
冗談ではなくとてつもなく遅い.
とくにイヌブナ (FGJ) みたいに
「本数がすごく多くて,
サイズ依存性が希薄で,
明るい場所でも暗い場所でも
すくすく伸びる」
ようなひねくれきった樹種にいたっては
計算開始して 5 分たっても
答えが出ない.
いや,
もちろん ThinkPad ぢゃなくて,
BookPC (PIII 733 MHz ) 使っての計算ですよ.
おかげで待ち時間に
「ぎょーむ日誌」に
どんどん駄文が追加されていく.
- どうにかせんといかん.
けっきょく 2184 本 (4 倍増値) からなるイヌブナは
1000 反復しても収束してないし
(これに 10 分近くかかった).
モデリングの対象として選抜した
24 樹種の推定に 20 分かかってる.
ThnikPad560E なら
2 時間かかっているところだ.
- うん,
しかしイヌブナとクマシデ (CRJ, 529 反復)
以外は 100 反復未満で収束している.
そして全 24 樹種のパラメーターが
比較的「そろってる」というか
……
樹種ごとに個性はあるけど,
以前よりは危うくないカンジ (?) ではある.
今までいろいろなパラメーターで
小川の樹木たちを推定してきたけど,
こういう推定されたセットは初めてである.
ちょっとした快挙.
- というのも,
いままでのパラメーター推定では
「ある個体の周囲の合計胸高断面積」
というような
二乗とか含んでるロバストではない
量を用いてきたので,
それを使ったパラメーター推定もまた
ロバストならざるものだった,
という印象がある.
- 今回から使い始めた,
開空度 (ごとき量) ならば
無理なくある範囲に収まるわけで,
それはパラメーター推定の上でも
有利であるようだ.
- ちょっと考えて,
「暗さにどれだけ影響されるか」
パラメーターが負の値も取りうるように
パラメーター初期化ファイルを書き換えてみる.
イヌブナだけ推定やりなおし
……
ほーら,
やっぱりこいつは
「暗いほうがむしろよく成長する」
というやつなんだ.
- ……
というハナシを真にうけてはいけない.
そうではなく,
たんにイヌブナ肥大成長量は
「明るさ」とはあまり関係なさそう,
というのにすぎないのだろう.
しかしながら「暗いところ」にいるやつ,
すなわち小さい若い個体のほうが
成長が良い.
そのため
「暗いところのほうが成長よい」
というような見かけの計算結果が
引っぱり出された,
そーいうことです.
- つまり
私の使ってる確率論的成長量モデルが破綻してる,
とも言える.
まぁ,
やむをえまい.
24 種もの樹木に共通してあてはめることのできる
数理モデル.
どこかに無理があるんです.
- パラメーターの取りうる範囲を変えると
推定結果にも違いが生じることある.
選抜 24 樹種に関してパラメーター推定やりなおし.
よーし,
こんどは 7 分で全部終わったな
……
これは足をひっぱってた
樹種が素直に収束するようになったためである.
まぁ,
まだ遅いけどね.
- イヌブナだけでなく,
やはりクマシデも
「暗いほど良く育つ」
という見かけの結果になってやがるな.
ふん
……
ああっ,
ブナ (FGC),
お前もか !!
しかも値は 24 樹種中もっとも暗好み寄り.
- ちょっと,
これはまずいかも.
24 樹種のうちでも優占的なブナ・イヌブナが
「暗いほどよく育つ」
ようなモデルになってしまう
……
まぁ,
いままでのパラメーター推定の経験を振り返っても,
たしかにこいつらは変なんですけどね.
- ちなみに小川三大優占樹種の残りひとつである
コナラ (QRS) は
暗いところで育てると
「もうダメ〜」
と
すぐに弱音を吐くような,
それらしい素直な良い推定結果です.
- table_lumping.pl というフィルターを作って
データーを加工して推定やりなおすと
今度は 100 秒ちょっとで終わった.
いや,
べつに怪しげなコトをやってるわけではなくて,
もともと 6ha だったのを 4倍に拡大して
また元に戻しているだけなんで
……
しかし推定結果はかわらない.
この最尤推定がロバストであるのは喜ばしい.
しかし,
この暗いところの好きなブナ・イヌブナ
どうにかならんかな.
クマシデは本数が少ないんで変でも気にならんけど.
時刻 1605.
- 成長量パラメーター推定過程を完全に自動化して
もいっぺん最初からやり直し.
「樹冠」はランダムに形が変わるので
一試行ごとに開空度なんかが変わるのである
……
それはいいんだが,
やはりパラメーター推定の結果,
変わらん.
憎らしいほどにロバストと言える.
- 1750.
3 回毎木調査ぶん
(1987-1991 年) の
データーをまとめて
パラメーター推定.
だいたい同じような結果.
クマシデは年変動が大きいらしく,
まとめると「明るさ」依存性がでるようになった.
ブナ・イヌブナはもはや処置なし.
というか,
グラフにしてみると,
明るさにあまり依存してない,
という解釈でよさそうだ.
尤度比検定でもやれば
問題のパラメーターは削除されるんだろう.
[コナラとイヌブナ]
横軸が太さ (cm) で縦軸は成長量(cm/2 年).
赤線・青線はそれぞれ「明るいところ」「暗
いとこ」での成長量の期待値 ( = 1/λ,指
数分布に従うと仮定してパラメーター推定).
コナラは暗いところで成長ががたっと落ちる
けど,イヌブナは変わらない (だから青線・
赤線が重なる) という推定なのです.
- さて,
尤度比検定やってるヒマあるか.
ない.
とりあえず後回し.
- 計算結果を gnuplot → eps ファイル →
LaTeX で一覧にして dvi 出力という,
いつものパターンで dvips 印刷.
横軸をサイズにしたもの,
開空度にしたものの 2 種類を作る.
48 枚のグラフが描かれた 4 枚の紙切れを
目の前につりさげてあれこれと考える.
- 昨年度版 ofr1999 よりはちょっと良くなったかんぢですね.
樹種ごとのあてはめに無理が少ない,
とゆーか
……
- 1820 研究所発.
1830 東京モノレイル浜松町発.
ああ,
本屋 dan にもう何日のあいだ寄っていないだろう
……
うん?
今日はモノレイル車内混んでるな.
と思ったら,
皆さん手にもった新聞に掲載されている
データーを解析しつつ大井競馬場で降りていった.
今晩はウマが走るらしい.
1905 帰宅.
- 風邪をひきかけてるのか,
ノドの具合が少し変なので
よくうがいをしてみる.
晩飯を作る.
食ってからコーヒーなど飲んで
ぼーっとする.
- 今後のだんどり検討する.
「科学」の〆切は一週間後.
またぎりぎりになるだろう.
これはもはや是非もなし.
しかし 5000 字なのでたいしたコト書けないだろうけど,
そんなに時間かからないだろう.
来週から書き始めてもかろうじて
25 日には間に合うはず.
- うん,
風邪などひいてはいかんな.
- ということで,
今週いっぱい,
日曜日ぐらいまではモデルいじりができるだろう.
今日一日で成長パラメーターはだいたい OK.
明日からは死亡のモデリング.
これは新機軸が少し入るのでちと手間取るかもしれん.
- 問題は新規加入 (recruitment) のモデリングだ.
小川本にも書いた ofr1999 版の
「過去にむかって成長させる」
モデルは面白いんだが
……
説明に手間取るわりには
何をやってるのかわからないところがある.
この手法は成長・死亡の推定に強く依存してるし
……
たぶん時間ないだろうから,
新規加入は ofr1999 版のそれではなく
ofr1998 型まで戻そうか.
不死鳥モデル.
うう,
また森林総研の人々から怒られてしまいそうな.
ま,
ときには 2 歩ススんで 1 歩後退
……
- 樹木をコロす方法
あれこれ考えてるうちに,
どんどん時間がすぎていく.
私は樹木の太らせかたについては,
樹種の個性にぴったりの
確率論的モデルやパラメーターを選んで差し上げる
ことできそうんなんだけど,
死なせかたや増やしかたは
未だによくわからないのである.
- 真夜中.
だるい.
しかし眠くない.
やっぱり,
ずれてんだろうな.
体内時計.
- 今日の食卓
- 朝 (0750):
米 0.7 合.
キャベツ・シイタケ・油揚げの炒め煮.
シイタケは干したのをもどしたもの.
- 昼 (1230):
弁当.
米 0.7 合.
キャベツ・シイタケ・油揚げの炒め煮.
- 晩 (1950):
米 0.5 合.
朝の残り.
味噌汁を作り直す.
だしはサバぶし.
豆腐・切り干しダイコン・ニンジン・
サツマイモ・ワカメ
……
例によってわけのわからぬ組合せだ.