ぎょーむ日誌 2000-08-22
2000 年 08 月 22 日 (火)
- 0705 起床.
くもり.
体重 70.4 Kg.
北アルプスでたくさん食った余波か
1 Kg ぐらい増えてしまった.
あるいは気温が少し低くなったせいかな.
いずれにせよ
少し落さなくては.
- 朝飯・弁当作り.
朝飯.
なんか時間あるんでコーヒーなぞのんびりと飲む.
シャワー.
- 0755 自宅発.
曇り.
かなり雲が低く厚い.
ラジオの天気予報で言ってたとおり,
今日の夕方あたり降るかもしれん.
途中の図書館で本を返す.
0815 東京モノレイル流通センター発.
外気温 27 ℃か.
0835 研究所着.
- 昨日までの作業で Gamete のほうは
「置いとく」
状態にできた
(ことにしよう).
共同研究者の意向も聞かずに
私ばかりが独走するってのもね
……
という正当化はもっともらしく聞こえないか.
- 岩波の「科学」で LTER 特集やるから,
その一部として
小川シミュレイションの解説書けという
中静さんからのお達しがあり,
あと一ヵ月ぐらいでそれをまとめなければならない.
小川シミュレイターはちょうど一年間ほど放置してあり,
改善しなければならない点も
多々残されたままである.
原稿書きを始めるまえに
(いささか泥縄ながら)
このあたりを少しでも直しておきたい.
- 小川シミュレイターで直さなければならない主要な問題点は :
- いま少しまともっぽい開空度計算を行う.
地形の影響
(谷底は暗い,など)
もいれる.
- 個体の肥大成長モデルの「見てくれ」.
- 個体の新規加入モデルをどうにか
……
- 推定系全体の改善.
統計モデルと最尤推定法の再検討.
- 開空度計算関連は gridlight 改め kubolib の一部たる
lib_voxelight で全て解決する.
地形の影響もふくめて.
問題はこいつを小川シミュレイターに組み込むところ.
- これまでの肥大成長モデルは
甲山さん的なモデルに少し三次元計算を加味
(「遠い」と影響少ない,とか)
したものであった.
このモデルでは「距離」が同じだと,
DBH が 2 倍太くなると「影響」は 4 倍になるような
モデリングなんですよね.
つまり太いやつが出て来ると
周りにいる小さい個体にとっては
異様に邪魔,
そういうモデルである.
- で,
樹種ごとに
「これ以上太くならない」
とかいう上限を入れちまっているんである.
観測された最大の直径をその上限に使ってるんですけどね.
このあたりは気に食わない
(とはいえ,
小川の場合は
まだまだ成長途上としか見えない
個体群 (樹種)
もいくつかあるんだけど ……).
- 上のように,
少しはまともっぽい開空度計算モデルを入れれば,
旧来の競争モデルを使わなくてすむ.
「直径の上限」
とか余計な仮定は削除して
「太くなりたければ勝手に太くなれ」
と安心して放置できるんではないか,
と.
ああ,
しかし直径 200 cm のハクウンボクとか
ちょっとイヤだな.
- 新規加入モデルについては
……
どうしたらいいんでしょうね.
これはマジメに考えれば考えるほど
分からなくなってくる.
誰か助けてー
- おそらく,
DBH 5 cm 以上の毎木データーだけでは
変な新規加入モデルしか作れないだろう.
かと言って,
小川群落保護林において
詳しーく観測されている
実生・稚樹データーを解析して
毎木胸高直径世界と統合してみせるほどの根性もない.
いや,
いつかは着手せざるを得ないんですけどね.
- ……
という生態学的問題が山積するモデリング.
あと一ヵ月でこれらのいくらかでも
改善されうるんだろうか.
- ともあれ,
小川シミュレイターの再構築に着手するべく
ここ一年ほど放っておいたディレクトリーを
保管場所から取り出してみたんだが
……
- 改造難しそう.
今度はてくにかるな問題なんだけど
……
基本設計やったのは
2 年前に C++ を使い始めたばかりのころ.
よくあの状態で作れたもんだ.
で,
あまりにもすさまじいんで
一年ほど前に大改定を行ったんだけど
……
依然として古い.
STL はまだ手をつけていない.
そのかわり自分で作った klist.h なる
線形リストクラスのテンプレイトがある.
klist.h のためのノードクラスである
KNode<Type>
クラスとか.
あるいは
(今はもう使っていない)
グローバル変数のために global.h なるヘッダーファイルあり,
その global.h を生成するようなプログラムを書いている
……
と,
あれこれ「芸」の限りをつくしておりますな.
- そうそう去年の 7 月に小川シミュレイター最後の
改定を行ったあと,
去年の 8 月に私にとっては
「第 ? 次技術革命」
であった PipeTree の開発をやってるんだよな.
ここで
- STL (Standard Template Library)
- 自作ライブラリーによる使い回し
- 連続・離散三次元座標系
- 自作レイトレイサー
- 一般化階層構造データーファイルリーダー
などなどといった
新技術導入・開発による
大幅な改善があって
……
- 私の手持ちのコードは 「PipeTree より前」
「以後」で
まったく別モノになっている.
と言いますか,
PipeTree 以後は
「しれとこ森林モデル」
(途中で止まったまま)
にしろ
「『超』格子モデル」
(データー読み取りやった段階)
にしろ
「Pasoh 森林モデル」
(開空度の推定まで)
にしろ,
どれもこれも
PipeTree と同じわく組だからなあ.
- さてどうしよう.
いきなり小川のコードに手を入れるのはたいへんそうだから,
まず,
森林モデルの中では現時点でもっとも進捗している
Pasoh のそれを新ライブラリー対応その他の
改造をほどこして,
その上に小川シミュレイター載せる,
という方針でいくか.
- ……
とか何とか
うだうだ書いたり,
古い小川エスティメイター/シミュレイターで
遊んでいるうちに,
午前中が終ってしまった.
あいかわらずノンビリしてますな.
われながら.
- 一階の公衆電話から
札幌市 (役所) の東京事務所とやらに電話する.
こういう雑用ぐらいメイルで対応してくれよ,
と思いつつ.
ほらほら,
沖縄サミットでも変なおじーちゃんが
いっと革命とかあいちー革命とか
連呼してたじゃないですか.
- 先方から納付書とやらを
こちらに送りつけてくれることになった.
札幌市民税は今回だけで勘弁されるものではなく,
あと 3 回ふんだくられて
その合計額は 6 万円を超えるもよう.
- 弁当食いながらニュースなど読んでると
……
う,
ロシア国防相,
<クルスク>
は外国潜水艦とぶつかりました,
だぁ ?
またまた誰にも信用してもらえない放言を.
たしかに CNN によると
アメリカ海軍の原子力潜水艦は,
星飛雄馬を見守る姉上のごとくに
演習海域近くの岩蔭に
ひそんでたみたいだけどさ.
しかし,
この見えすいた責任転嫁の言に
まるで説得力が感じられないのは
……
そもそも,
まず
「ロシアの原潜」
といえば
この惑星上で最も剣呑なノリ物に
他ならないからである.
ちょっとは自覚してくれー
- 潜水艦サイトとして有名な
``Steel in Deep'' 作成になる
この
事故一覧
.
公表されてるだけでもこんなにある.
士気旺盛・予算潤沢な冷戦時代でも
ドック内で反応炉暴走させて
何度も
放射線まき散らしてるじゃない.
もう無茶苦茶というかでたらめというか.
なんとなんと液体金属を冷却剤にしてるやつもあった
(この <Alfa> クラスはすでに全部廃艦).
あ,
しかし
これは本邦の科学技術庁「もんじゅ」も同じか.
- 午後の仕事.
Pasoh 森林モデルを
新ライブラリー kubolib に対応させる作業.
- 環境変数 LIB_GRIDLIGHT を
DIR_KUBOLIB に.
SOURCE_ME.sh と
各 Makefile.
- s/_gridlight/_simint _voxelight/g
in Makefile
- s/Intstring/Unival/g
- s/Vdata/VectorUnival/g
- s/Vid/VectorId/g
- s/Vstring/VectorString/g
- Intstring( ..., "terminal" )
を
Unival( ... ).GetTailInt() に.
その周辺.
これだけでいいのか.
ほとんど名前の変更だけじゃない.
コンパイルは通った.
しかし Option クラスを利用して
Forest クラスのコンストラクターを短くする作業があるな.
- 上の置換作業中に気づいたんだけど
……
なんともはや奇怪なことに,
ライブラリーのほうで VectorId にしてたつもりが
VecotrId になっていた.
当然ながら,
この新編成ライブラリーに合わせている
PipeTree コードも Vecotr.
ヴェコトルか.
いやはや,
と思いつつ一括置換.
そうか,
前に一括置換したときに
……
- コードが消えた.
ぎょーむ日誌によると今年の 6 月 8 日に
Pasoh 森林モデルのコードには
「樹木個体と観測点の分離」
という作業がなされているはずなのに,
いまいじってるやつには
その痕跡すらない.
だいたいこのファイルが最後に変更が加えられたのは
5 月 22 日になっている.
- ココロあたりを探してみるけど見つからず.
BookPC 導入前だったから,
ファイルなんかのバックアップ関係で混乱していたんだろうな.
改良コードはどこかに消えてしまった.
うーん,
変転きわまりないソースコードの管理体制が甘かった.
気をつけてたつもりなんだけど.
- 気を取り直すために
(という口実で),
ひさしぶりにとなりのコンヴィニエンスストアー
「ポプラ」でおやつ調達.
紙パックコーヒー 100 円.
チョコチップクッキー (小) 4 個
(残りはデポ).
こんなもん食ってると
また体重が増えるんだろうか.
時刻は 1540.
ストレッチなどしつつ一休み.
- ぢりぢりと Forest コンストラクターを縮めていく.
- とくにいちいち書かなかったけど,
今日も一日電話がうるさかった.
思えばここの地球フロンティアの官僚とかは
「2001 年度の完成時点では世界一」
なる
戦艦 <大和> 的
まぬけ発想で建造されつつある
スーパーコンピューターに尽力してるんだろうけど,
そのぎょーむの大半は電算機回線網を経由する
メイルではなく,
昔ながらの電話に依存しているわけだ.
- 「え,
◯◯さんいないの ?
だったら
今から
こっちの言うことメモして伝えてください」
とか
「あ,
もしもし.
えーと,
○○さんのメイルアドレスわかりました.
いいですか.
ケイ,
ユー,
ビー,
オー,
アットの
……」
とかいう用件は
口頭 (電話) ではなく文書 (メイル) で
連絡すれば ?
だいたい,
横で聞かされてて気づいたんだけど,
いきなり電話かけても
先方はたいてい不在だろ ?
- 日本のお役所 (企業もだったか?) における
連絡伝達の基本は文書ではなく口頭
(したがってメイルは普及するのに時間かかるだろう),
と
「『超』整理法」の野口悠紀雄が書いてた.
お役所わーるどの傍観者でありながら,
それをしみじみと身をもって体験できているわけだ.
- IT だの何だのとワケも分からずに浮かれ騒いでる
政治家やお役人がいる一方で,
(なんとなく HiTech なカンジの)
科学技術庁系のここですら
インターネットは仕事の道具として
有効には運用されていないということだ
(むしろ民間企業であれば
こういうプロジェクト管理には
グループウェアなんかを
もっとうまく活用しているんじゃないか ?).
- そういうところで,
ともかく何でもいいから「世界最速」だ,
ひたすらに莫迦でかいスパコンを作ろう,
と.
運用軽視なのに
カタログスペックのみ重視なのは
戦前の軍人たち以来,
連綿として変わるところがない.
世界最大の大砲載せた戦艦があれば勝てる
と狂信してた連中と同じ.
- 押井守はこういうのを
「依代 (よりしろ) 信仰」とか
呼んでたな.
ヤマトとかマジンガー Z とか
「スゴイやつ」
を一つ作って神棚にでもまつりあげて
あがめたてまつれば,
それであとは
その依代に無敵の力が宿って
自動的に問題解決してくれる,
と.
- うわっ,
莫迦なことばかり書いてたらもう時間だ.
1755 研究所発.
1814 東京モノレイル浜松町発.
大森東図書館と八百屋に寄る.
1907 帰宅.
- 晩飯として野菜炒め作った.
近くの八百屋でシシトウ一袋 100 円で売られていたんで,
「こりゃあ,
安い.
旬の終りだからかな」
とか何とか思って買った
ソレらを大量に投入した.
一口食う.
口中劇薬投入状態.
あの緑色の細長いやつは
シシトウガラシなどではなく
正真正銘のトウガラシであったのだ.
[爆烈野菜炒め]
シシトウだと思って野菜炒め
に投入してみたら,モノホン
のトウガラシであった.
- 情けないことに,
そのトウガラシ片を丹念に除去した後に
ザルで残りの野菜を水洗いしなければならぬ
仕儀に.
- 夕方の記述で,
戦艦 <大和> なスパコンとか
悪口いろいろと書いてましたけど
……
たしかに作ろうとしてる人達の発想は
「世界一ィィィの無敵不沈戦艦」的で
貧相で滑稽のきわみなんだけど,
スパコンそのもののお値段は 72 億円ぐらい,
みたいですね.
先日,
大打ち上げ花火として散華した
NASDA の H2 ロケットが
150 億円ぐらい
(本体のみ).
いやあ,
その半額未満だなんて安い安い.
国民一人あたり 60 円ぐらいぢゃない
(← 金銭感覚がお役所的になりつつあるダメなワタシ).
- 今日の食卓
- 朝 (0725):
ナス・ピーマン・シイタケの
ショウガ炒め.
切り干しダイコンと豆腐の味噌汁の残り.
- 昼 (1225):
弁当.
ナス・ピーマン・シイタケの
ショウガ炒め.
- 晩 (2000):
上述のとおり野菜炒めの「あらい」.
ニンニクの茎・ナスに加えて
大量のトウガラシを刻んで炒める.
トウガラシを全部完全に取り除いてから
残された野菜を水洗い.