ぎょーむ日誌 2000-06-17
2000 年 06 月 17 日 (土)
- 0320 目が覚めてしまう.
最近は朝 0600 ごろに起きるヘンな生活になったんで,
生活周期の外力による強制フェイズシフトに励起された
カオス的な振動
……
というか,
ようするに
時差ボケのようなものが取れない.
早朝から第一京浜はぶうぶううるさい.
気になる.
- どういうわけなのか,
大森近辺では第一京浜は二層式というか
地表路と高架路に分かれてるんだけど,
この高架のほうを重車両が通りすぎるときに,
私の部屋もぐらぐらと揺れるんである
(座ってるとわからんけど,
寝てると感知できる).
うーむ,
つまり高架橋梁の固有振動数とこの
1975 年築の古マンションのそれが一致してるために生じる
共鳴現象
……
なんだろーか?
- もしそうだとしたら地震のときはどうなる?
共鳴現象による「共倒壊」ってありうるんだろうか.
だれか計算してないのか.
えーと,
他の建築物で似たような事例ってなかったっけ
……
などと考えて,
眠れないまま時をすごす.
- 0550 寝るのをあきらめて起きる.
晴れ.
まだ涼しい.
そのうち
早朝から暑くなるんだろうな.
- いわゆる Book size PC に関するメモ
……
先日オークションから入手した
BookPC は寸法が 30cm x 40cm x 9cm で
重さ 8 Kg であった.
これは
「持ち運びできる限界のサイズ」
と思う.
PCI バスがいくつか付いてるんで,
自分で部品を買って来て拡張もできる.
現在でまわってるベアボーンキット
(組み立て式 PC ということです)
などを
つらつらと見るに,
27cm x 30cm x 8cm ぐらいのサイズのものもある
(厚さ 5cm という信じがたいのもちょっとみかけた).
電話帳とほぼ同じ大きさだ.
いさぎよいことに PCI バスは「無し」
で
(そのくせシリアルだのパラレルだの
いわゆるレガシーポートは
全部揃ってる),
ヴィデオやサウンドのチップはもちろん,
モデム・LAN・USB なんかのポートも全部
マザーボードに付いてる,
という設計だ.
FDD と 5 inch のベイが一つずつある.
重さは 5-6 Kg というところか.
なかなか興味ぶかい.
- 0905 大森エネスタなる東京ガスの手先に電話かけて
(0120-181843)
給湯機の修理を依頼する.
午後にならないと修理は無理,
とのこと.
ああ,
昨晩のうちに電話しとけばよかった
(と電話の苦手な私は後悔する).
いや,
もちろん自分で修理しようとはしたんですけど
……
なんていうか,
そもそもハコを開けることすらできなかったもんで.
ちくしょう,
私がいじれば爆発するとでも
疑ってるに違いない.
- 1000 雑用片付けに京急平和島駅の方向に歩いていく.
交差点に立つ.
あ,
なんで第一京浜 (国道 15 号) が
(京急本線の駅で言えば)
平和島-大森町間で「二層化」されてるのか
理由がわかった.
環七 (環状道路七号線)
との交差点に流れ込む車の量を最小化するため
なんだろう.
たぶん.
この二つの幹線道路がぶつかると,
交差点で大渋滞
……
になるのかどうか知らないけど,
そういう口実で土建屋仕事が発注されたんだろう.
おかげで私の部屋がぐらぐら揺れる.
- 一時間ほどで帰宅.
途中で 30 分ほど平和島駅の小規模本屋にトラップされてた.
曇っているんで暑くない.
図書館から借り出したまま読んでなかった本を読む.
- 選挙宣伝車がやかましい.
どうしてあれが法律での取締り対象にならないんだろう.
- ガス修理がいつになるのかわからんので,
動けん.
落ち着かない.
- 1630 ガス器具修理の人来る.
何でも我が家の給湯機はえらく古いので
修理しようがなく,
東京ガスのほうから不動産屋にかけあってみる,
とのこと.
1700 とりあえず作業終了.
- さーてと.
今日はちゃんと仕事するか.
それとも遊びに行くか.
どうしよう.
今後の仕事の予定を考える.
よし,
どうせ頭は「時差ボケ」ぎみだし,
遊びに行こう
(大丈夫なのか私).
- 1730 自宅発.
雨.
近所の Lawson で電気代支払う.
半月ぶん 583 円.
京急平和島へ.
新宿までは 340 円.
1746 京急平和島発.
1754 JR 品川発.
1815 ごろ新宿着.
大森東から新宿まで約 45 分,
というところか.
- 新宿.
すっごい人混み.
えーと,
映画見に来たんだけど上映時間は 1900 から.
まだ 45 分ほどある.
ついでだから新宿西口にあるという
電器屋街をのぞいていくか.
- 新宿駅周辺.
異常な人口密度.
頭がおかしくなりそう.
人の群れに流される.
どこに行くんだ.
あ,
これが Sofmap.
店内もすごい高密度のヒトたち.
せまい店なのに店員はうじゃうじゃいる.
万引を監視してるのか.
私は何も盗んでない,
何も盗んでないぞ,
とオビえる.
- Sofmap から逃げ出して北にむかうと
……
おお,
これがヨドバシカメラ新宿西口店.
店舗はでかい.
しかし内部はやはり人体が充填されてる.
とほほ.
ああ,
しかし書籍コーナーの Linux 関連の
本が置いてあるところとか,
PC 自作パーツ売場は空いていたんで,
ようやくココロが少し落ち着きを取り戻す.
しかし平常心にはほどとおく,
Perl の本買ったんだけどポイントカード出せなかったし
(だって札幌店と違っていちいち聞いてくれないんですよ),
BookPC 用の増設メモリー買おうと思ってたのに
店員に値段聞けなくてついに買えなかった
(「え,
お客さん値段聞いておいて買わないんですか?
ちょっとウラの事務室まで来て頂けますか」
と連行されたらコワいじゃないですか).
- あれこれ動揺してるうちに
いつのまにか 1900 の
上映時間が迫って来たことに気づいた.
まだ映画館の位置もわかってないのに.
新宿駅東側に到達可能な経路を必死でさがす.
雨の歩道の異常高密度人混みの中,
自分は傘を畳んで
他人の傘の下をくぐるようにして早足であるく.
地図は頭に叩きこんである.
新宿駅北東に出たら靖国通りを東へ.
必ず見つかるはず.
あった.
テアトル 新宿.
1900 到着.
- この映画館は地下一階にある.
降り口の階段にすでに「立ち見」の立て札.
ふーむ 213 席満員御礼ですか.
チケット売りの兄ちゃんにも
「立ち見ですよ」
と念をおされる.
これほど苦労して到達したのに,
いまさら帰れるか.
入場料 1800 円支払う.
- 場内に入る.
たしかに満席.
暗くてよく見えないけど
性比はオスに著しく偏ってるはず.
スクリーンではまだ広告が続いてる.
立ち見の人達は壁ぎわに座ってる.
私も右側後方に腰を下ろす.
- 1915 ごろ上映開始.
いきなり原子爆弾が炸裂.
そして
一部の少し病的なファンだけをぞくぞくさせる
おなじみのセリフ.
「あの決定的な敗戦から十数年 ……」
(とくに重篤な連中はここで
「あの決定的な敗戦から◯◯年 ……」
の方が良かったのにね,
とかつぶやく)
- アニメイション映画「人狼 JIN-ROH」.
原作・脚本,押井守.
監督,沖浦啓之.
日本ではまだこのテアトル新宿でしか上映されていない
(来月中には全国の主要都市でも
公開されるようになるけど).
ああ,
どうでもいいけど映画であれ何であれ
一本のアニメイション作品を
最初から最後まで見るのは
ずいぶんとひさしぶりのことだ.
たぶん 10 年近く
そういう経験ない.
- 押井守の「首都警」もの,
つまり「もうひとつの戦後史」世界である.
冒頭の原爆を落したのはドイツ.
モンロー主義を墨守するアメリカ合州国.
日独安保条約の元でのソヴィエト連邦との冷戦
……
ワイマール体制
(しかし
これらの背景は
映画のストーリー展開とはまるで関係ない).
- すでに何本かの「首都警」もの実写映画がある.
私はこれらを見たことない
(ヴィデオ再生機もモニターも持ってないんで).
押井守原作で藤原カムイ作画の
「犬狼伝説」 (以下「犬狼」)
は
けっこう一生懸命読んだ.
「人狼」は基本的にオリジナルストーリーなんだけど,
パーツとしてあちこちに「犬狼」がはめ込まれている
(たぶん全体の 30% ぐらいは「犬狼」の一部が
そのまま使われている).
以下に
「人狼」の感想をくだくだと述べるけど,
一回しか見てないし
パンフレットとか資料買ってないし
原作と言ってよい「犬狼」も札幌を離れるときに
手放してしまってる.
つまり記憶だけで書いてるんで
(いくつかの web page も
ちょっと参考にさせてもらってるけど),
例によっていろいろと間違ってるかもしれない.
- まあ,
「首都警」ものなんか興味ある人ほとんどいないだろうし,
だいたい私の「感想」ってのは
細かいトコロをあーだこーだするだけだからなあ
……
初めだけ全体的なこと言っとくと,
私は楽しめました.
1800 円支払って見て良かった.
とはいえ,
もう一度見るかと聞かれたら
今のところは見る気ないと答える.
「首都警」ものが好きな人にはお勧めできる.
設定とか知らない人は見てもよく分からないんじゃない,
と忠告する.
- あ,
最近のアニメイションの水準が
どうなってるのかのか知らないけど,
絵はすごくきれいです.
とくに背景.
あるいは群衆シーン.
それから DTS (Digital Theater Sound) の
立体的な音響効果も素晴らしい.
後ろから MG42 (機関銃) の発射音が追っかけてきます.
いうところの
「ヒトラーの電気ノコギリ」.
この重低音聞くと
機関銃に撃たれて死ぬのはイヤだと実感できる.
- ふつーの人むけの無難な映画紹介として
読売新聞
と
Nifty
のそれらを挙げておく.
- さーて,
あとはネタばれありの
ただひたすらマニアックなだけの
無意味な重箱の隅つつきだ.
もちろん偏見に満ちていることは,
わざわざ述べるまでもない.
いちおう「人狼」と「犬狼」が同じ設定を共有する世界,
という前提にしておく.
ただしさっきも少し言及した
「年代設定問題」は
「人狼」にあわせて昭和 30 年代後半
つまり
1960 年代前半,
と解釈する.
- 首都警とは
首都圏治安警察機構という
我々の世界には存在しないお役所組織.
中南米なんかの警察軍に近い,
との論評もどこかで見た.
あるいはアメリカなんかの SWAT かな.
- 冒頭ナレイションは
「時代は彼らに最終的な役割を与えようとしていた」
で締めくくられて,
これも
ちょっと嬉しいんだけど
……
ぢつは
この映画「人狼」は
「最終的な役割」は何も関係ないし
似つかわしくない.
「犬狼」ではこの「最終的な役割」を成立させるためには,
「ひたすら武ばった警備部の特機隊と
陰険だけど最後まで牙を剥かない公安部」という
首都警組織内部の
どろどろとしながらも明確な対立の図式が成立してる必要がある,
というのが私の理解.
しかし,
「人狼」では公安部が莫迦すぎてすぐに実力行使にでるし,
逆に
直情的だった警備部の方が
策謀的にカシこいのである.
- 話がそれるけど,
関連する部分をもう少しつっこむと
……
同じくこのナレイションでは
「国家警察への昇格もくろむ自治体警察と
治安維持に介入しようとする自衛隊を牽制するべく……」
(台詞は厳密にこのとおりではない)
なる解説がなされる.
これは「犬狼」も同じ.
しかし,
こっちは
首都警の特機隊が騒乱起こして
自衛隊が介入して
……
というふうに話が終わるんである.
こういう形で「犬狼」が完結してみると,
自治警と自衛隊の
「どのお役所組織が国内治安の権限を持つか」
なるナワ張り争い代理戦争の場としての首都警,
という見方でもいいんじゃないか,
と気づいた.
- 「犬狼」の巻末設定とかには,
「警視庁公安部が出して来た人間」
「陸上自衛隊が派遣してきた人間」が
それぞれ公安部と警務部の幹部に収まってたわけだし
……
「犬狼」では警視庁警備部と
首都警特機隊の対立ばかりが
強調されますけど,
むしろ
自治警 (警視庁・県警など) と自衛隊の
(おもてだたない)
コンフリクトも軸になってるよね.
話をややこしいくしてるのは,
公安・警務それぞれを率いる
室戸文明と巽志郎の間に
同志的連帯感みたいなものがあることだ.
- いやいや,
これは重厚な主題とか
そういうんじゃなくて,
「犬狼」って結局はお役所のナワ張り争いに帰着できるなあ
……
という感想.
しかし,
だからといって作品の価値がないとか
言いたいわけでもないんだよ.
むしろ他に類を見ない,
と称賛してもよいのかも.
- 話を元にもどすと,
つまりナレイションにおける「最終的な役割」云々は
削除したほうがマシだと思う.
そうすれば
「人狼」の首都警内組織の力関係が
「犬狼」とは異なる,
と素直に納得できる.
あとからも述べるように,
「人狼」の世界では特機隊は
ずる賢く生き残ってしまいそうだ.
- 最初のほうの赤坂・渋谷 (だったか) デモというか騒乱は
「犬狼」の Act.1 「野良犬」 (だったかな) そのまま.
フォッケアハゲリスかなんかの
一人乗りへっぽこヘリコプターが登場
(ここしか出なくて残念).
地上は警視庁の警備部・機動隊.
こいつら弱すぎ.
首都警・特機隊は下水道の中で
「セクト」を追い詰めて行く.
特機隊の強化服つよすぎ.
この点はあとから作品内矛盾として露呈してくる.
- 首都警の警備部長室での会議.
おお.
藤原「犬狼」とはずいぶんと顔付きが違うけど,
安仁屋勲本部長・巽志郎警備部長・室戸文明公安部長といった
首都警幹部官僚の面々が揃って喜ばしい.
なんとなんと半田元副長まで
……
ってこの辺は
まるっきり「犬狼」そのままじゃないか.
ということで,
やはり「人狼」「犬狼」の違いは気になる.
- 会議前半は「犬狼」と同じだけど,
後半になると
室戸公安部長の (「犬狼」にはない) ウカツな発言が気になる.
映画を分かりやすくするための
「説明」なんだろうけど
……
戦略的な陰謀家にして複雑きわまりない性格の
室戸文明はそんな思慮の足りない発言しちゃダメだ
……
もっともそれを受ける巽志郎が
「犬狼」以上に頭悪そうな設定になってるんで問題にされない.
「政治力の安仁屋」は「犬狼」同様に毒にも薬にもならん.
何のためにいるんだ,
この人.
- で,
「人狼」
オリジナルキャラクターである伏一貴巡査は査問の結果,
首都警隊員養成学校で再訓練させられる.
ここで「犬狼」キャラクターである
塔部八郎
(なぜか彼は「犬狼」の藤原作画そっくり)
が出て来て嬉しい.
しかし,
塔部教官はここでは
「どろどろした面倒には関わりたくない枯れた訓練ばか」
という役まわりではなく,
もうちょっと生臭い人物を演じる.
- 養成学校の訓練の様子は「犬狼」 Act.5 「軍用犬」
(だったか?)
のアニメイション化.
特機隊の装備である装甲強化服で実現している
「ドイツの科学は世界一ィィィィィィィ」
(作品ちがうか)
ぶりが見せつけられる.
だいたいコレ,
パワードスーツなんですよ.
うーむ,
1960 年代前半にパワードスーツ.
そのくせ実弾のかわりに塩を固めた訓練弾くらっただけで
ひいひい痛がってる.
「人狼」クライマックスである
ラスト 15 分の銃撃戦では機関短銃の連射をまともに受けても
傷ひとつつかない装甲なのにねえ.
この辺は作品内矛盾だ.
- いやいや違和感ある技術を責めているわけではない.
たとえば
「人狼」では
昭和 30 年代後半という設定なのに,
「受動式」赤外線暗視装置が使われている
(なんだがあたかも光量増幅式であるかのような
描写もあった).
あるいは
訓練棟にはカラー撮影小型ヴィデオカメラ.
街の電器屋では
ようやく白黒テレヴィジョンが並んだばかり,
というのに
……
いやあ,
このひどく偏りきった技術開発の発展史は
コーフンさせられます.
いかにもドイツ的マッドエンジニアリングが生み出した
異常ハイテクを「世のため人のため」ぢゃないことに
無駄使いしちゃうところが素晴らしいです.
第二次大戦末期のドイツ航空業界みたい.
- 間抜けすぎる陰謀をはりめぐらせたあげくに
すぐに暴力に訴える
首都警公安部.
いつの間にそんなワケのわからぬ
素人集団に堕してしまった
……
一方で,
警備部が組織防衛用の
防諜 (counter-inteligence) のための
秘密組織「人狼」(←これは組織名) のほうは,
みょーに手際がよろしいというか
……
「犬狼」にでてきた「人狼」(←これも組織名) って
いかにも頭悪そうな inteligence のかけらもない
武断的な活動やってたもんですが
……
やはり,
これでは首都警警備部・特機隊の自滅行動である
「ケルベロス騒乱」
が「人狼」(←これは作品名) の世界では勃発しないような
……
- クライマックスの銃撃戦.
伏一貴,
あんた撃たれすぎ.
養成校の場面では「すぐ撃て」って
しつこく叩き込まれてたのに,
どーして
「まず相手に撃たせる」
という西部劇のガンマンみたいなマネばかりしてるの.
まあ,
ドイツのむちゃくちゃハイテク
(慣性制御も実現してる?)
装甲技術は
いかなる攻撃も跳ね返す異様な無敵ぶりなんだけど
(訓練弾は苦手なくせに)
……
だったら警視庁のヤラレ役たる機動隊は
なんで
もうちょっとマシな装備を揃えないんだ
……
それから伏君.
いくら機関銃 (MG42 かな? わからん)
を振り回してるとはいえ,
ヒト一人射殺するのに
いったいどれだけ無駄弾撃ってるんだ.
しかも初弾からあてようとしてないし.
すでに死んでるやつにも弾を撃ちこむのは
香港アクション映画の影響か?
ガンアクションのアドヴァイザーとして
小峯隆生の名前がスタッフロールに出てたけど,
何を指導したんだろう.
- そして最後だ.
この「人狼」では,
警備部のくせに
さんざん公安部をコケにしておきながら
……
塔部八郎,
なんでいまさら「奪環」をおそれる?
「人狼」では
警備部の方が謀略も暴力も
どちらも公安部を圧倒してるじゃないか.
理屈にあわん.
しかも養成校教官なら,
あの結末じゃあ
今後は伏巡査が使いものにならなくなる,
ぐらいわかりそうなもんだ.
「生存の可能性を留保しつづける」
相手は公安部だけでなく
伏一貴もいれとくべきだったんでは.
- 私なりに
この世界をまとめてみると
……
「犬狼」における特機隊は
「主人」に忠実でありすぎるがゆえに
自ら亡びてしまうイヌ的な組織の弱さ愚かしさをもってる
ように描かれていた.
しかるに
「人狼」では
独力で生残可能なしたたかな組織
となっているようだ.
つまり「犬」ではなく「ケモノ」あるいは「狼」
ということなんじゃ
なかろーか.
劇中,
(原作・脚本が押井守なのに)
「犬」という言葉は一度も使われなかったと思う.
両者の比較には,
たとえば
「犬狼」の「マッハ軒殺人事件異聞」の特機隊巡査と
「人狼」の伏一貴巡査の謀略への対応能力の違いを見よ.
- ちょっと関係ないかもしれないけど
(そして聞き間違いかもしれないケド),
雨宮圭の属していた
「セクト」
(反政府テロ組織を構成する一部)
の名前が
「ラングハール」
だったんでずっこけた.
ラングハールって「犬狼」では
たしか
首都警特機隊の第二中隊の名前だったんでは.
「犬狼」巻末で
ラングハールとは長毛種の狩猟犬とか
解説してたような
(ラングハールは long hair?
ドイツ語わからん).
やはり「人狼」の特機隊は「犬」ではなく
「狼」をモチーフにしてるようだ.
どうした押井守.
何があった.
- ……
まあ,
何だかんだ言いつつ堪能して,
2055 ごろ上映終了.
この時間になっても路上に
楽しそうな人々が溢れている
新宿駅東口の雑踏の中をゆっくりと歩く.
ちょっと伏一貴のマネをして背筋を伸ばして,
無表情に.
お,
何と言うか
……
1000 万人に包囲された中の
孤立無援を感じるなあ.
なかなかいいぞ.
そうかこれが私のおかれてる現状なのか
と認識.
- 2117 JR 新宿駅発.
2138 京急品川発.
あちゃあ,
快速特急ってのには乗ってはいけなかった.
2146 京急蒲田発.
平和島まで戻る.
2210 帰宅.
- う,
ついに
星崎さんから仕事督促メイルが来る.
遊んでる場合じゃあないな
……
- 今日の食卓
- 朝 (0630):
ダイコンナを塩茹でしてに
すった胡麻をかけて食べた.
- 昼 (1200):
朝と同じ.
- 晩 (1710):
映画見に行く前の腹ごしらえということで
蕎麦を茹でて食う.
押井守ふうに言うと「蕎麦を手繰る」.
帰って来てからもちょっと食べた.