ぎょーむ日誌 2001-12-28
2001 年 12 月 28 日 (金)
- 0715 起床.
ややねむ.
- 朝飯・弁当の準備.
朝飯.
コーヒー.
シャワー.
- 0750 自宅発.
晴れ.
特急に乗って
0801 京急平和島発.
普通に乗り換えて
0830 京急上大岡発.
0845 研究所着.
- 仕事の前に
某出版社の怪しげ生物学系編集部のわけのわからぬ依頼への返信書く.
なんちゃら事典とかいう内容がかなり偏ってるようにみえる
「ものしりになれる雑学集」みたいな
いかにもつまらねーというような雑文を書けというもの.
全体の趣旨とやらは明晰さの片鱗もないがさつなもので,
まぁ惰性でやってるんだろうなぁってことで
こっちの知ったことではないんだけど
……
私に分担させようって小項目が
「生態系モデリング」
「生態モデリング」
「個体基礎モデル」
とまるで意味不明あるいは
「なに考えてこんなの持ってくんの?」ってなモノばかりだし,
こっちの名前は間違えてやがるし
(編集担当も惰性ってこと)
……
連絡事項とかいうのを見ると
「委員-執筆者間のキャッチボールが必要」
などなど知性というより正気を疑わせる文言の羅列だし.
- 「そんなのやってられるか」と蹴ってやってもいいんだが
……
これしきの些事ごときを逃げたと思われるのはシャクだし
売られたケンカはせいぜい高く買う方針を堅持してるので,
ひきうけてやることにした.
気分悪いけど.
- と腹をたてるとなかなか仕事が進まないのである.
まぬけだ.
- 「ニセ」アカマツとりまとめの続き.
前の原稿にはわざわざ Modeling Policy なる一章をもうけていたんだけど,
ひとつのパラグラフを残して削除.
残ったのは Structure and Components に編入.
意外なことに以前ほど強引なごまかし & その言いわけが
必要とされなくなったためである.
- 今日はますます独房郡内が静かである.
- 作表プログラム (これも Perl) を作り直す.
Perl モジュール化されているシミュレイション用の
RedpineTree, RedpineStemCohort, RedpineStem といった package
を「乗っ取って」表を作成して LaTeX ファイルから
読み込めるようにする,
という仕掛けである.
- さて,
どういう Table をつくればよいのやら.
図についてもあまり考えてなかったなぁ.
計算結果に関しては
清書版作図プログラムがすでにできてるんだけど.
- 1205 トイレでジャージ上下に着替えて
独房群内の人目につきにくい経路を選んで脱柵.
今日も晴天.
富岡総合公園
前峰までゆっくり走って登り,
頂上でストレッチング.
反対側に降りて主峰に登る.
そのへんの山道をうろうろ走る.
往路を引き返して 1240 独房群帰着.
- 昼飯の弁当.
うーむ,
(オープンソースソフトウェア関連文献の翻訳者としても知らている)
山形浩生
名誉毀損で 330 万の賠償命令
か.
まぁ,
私などはすでにわびさびの境地にあって
穏当なコトしか書かぬから関係ないや,
と思ったんだけど
……
「そもそも小谷真理が巽孝之のペンネームなのは周知で」
というたわいもない冗談を書いただけで 330 万円の罰金かい.
これから世の中いったいどうなるのかね.
- 甲山さんからメイル.
ほー,
passage 分布論文
(甲山さんが主著者で私は計算おてつだい)
reject くらいましたか
……
えええ,
数式展開の部分についた
いちゃもんはこっちでどうにかしろって?
へいへい.
- それでは,
まず数式に関する部分だけざっと調べてみるか.
なぜか査読者数は 3 人.
うーむ,
たしかに当方にまぬけな書き間違いや説明不足があったわけだな.
どれも致命的ではないけどかなり阿呆な
……
まぁ,
この下に列挙してみよう.
そのへん直しますと主著者にとりあえずメイル.
見落しがないかもいっぺんアタマから綿密に読み直してみる.
reject だから同じところに再投稿するわけでもないんだろうけど
……
- 査読者一号.
このヒトは reject ではなく revise しろといってる.
とはいえ,
この記名査読者は公正さを期すために
reject とは言いにくい立場におかれてしまっているんだけど.
数式詳細に関する指摘は特に無し.
疑問はふたつに集約されてて,
(1) 樹木なんかの成長で時間的な自相関 (TA とでも略すか) は
ホントに重要なのか?
(2) 観測から TA を特定できるのか?
というもの.
しごくまっとうだ.
で,
私はこれらの疑問に対して明確な答を持たない.
自分で作る森林動態モデルとかには TA いれないけどね.
データからはとうていそれを特定できそうにないから.
- えーい,
奇怪な電話が.
世の中の電話好きって私などから見ると何が楽しいんだか
……
と思うんだけど,
先方のよくわからんハナシを伺っていて
電話にひとつだけ利点あると発見した.
通信記録が残らない
(というか録音してはいかんのだっけ?).
なるほど,
だから電話好きの囚人・看取たちは
いーかげんなハナシばかりやってるわけだ.
- 査読者二号.
短い内容.
やはり,
樹木の成長解析に TA なんて役にはたたぬ,
という指摘.
さらに一号も言ってるんだけど,
個体群を階級にわけて成長速度の平均値なんて計算する
変な生態学者なんていねーよ,
と (で,林学系の雑誌に出したらどうかと提案).
あのー,
極東某国の階級平均値嗜癖の実情を見てから
……
いやいや,
基本的には同意.
まぁ,甲山さんのいう passage 分布は
階級区画の極限分布ではないんだけどね
……
ここが新しい着眼であるんだが.
- 二号が計算わからんといってるのは,
標本平均求めるところだな.
たしかに一見するとまずい.
そして私も導出方法を忘れた.
えーい,
また連続分布 (流体) ⇔離散分布 (粒子) の呪いか?
- 査読者三号.
まず,
甲山さんの好む (私の好まない) 密度関数と
私の好む確率密度関数が
ちょっとごちゃごちゃしてるんでは,
と「亀裂」をついてる.
書いたときには
(節を屈して)
全部密度関数のつもりだったんだが
……
いくつかの主要な分布関数に関して明示的な定義を与えていない.
さて,
これが何か問題を惹起してるのかな?
ともかくこのへんがいいかげんだから,
もし TA が問題になるような局面があったとしても
きちんと詰めてからでないと使いものにならない,
と.
これも,
まぁそうでしょうなぁ.
- 三号が列挙してくれた数式の不審な点の数々.
-
「(上で述べてるように)
関数が密度関数なのか確率密度関数なのか?」
→
うーん,
全部密度関数なんだけど
問題ないか見直さないといかんね.
-
「サイズと成長速度の二変数関数を
何で 関数(サイズ)×関数(成長速度) にするんだ?」
→
これは極限をとるときに変なことが
起こらないようにするため.
しかし二変数の Taylor 展開とかやってみたら
何かうまくいくかな?
ちょっと再検討してみるか.
でも,
第三著者の Eric があれこれ考えても
うまくいかなかったのではなかったような.
-
「式と図が一致してないぢゃん」
→
これはさらに指摘されてるように
次の次の疑問と関係あるんで,
そちらで.
-
「Taylor 展開の各項に 1/n! つけ忘れてるよ
(たしかに二次以上はΔx→0 の極限で消えるとは言え)」
→
これは私が阿呆阿呆でした.
-
「何で変な場合わけしてるの?」
→
上の上の疑問とも関連するんだけど,
成長速度が正負それぞれの場合について
方程式をたてるべきだったなぁ.
それで解決.
これも私のまぬけな失敗か.
-
「そもそも最初の分布関数の定義があやしいんで
最終結果がよくわからん」
→
だから見直してみてから.
という状況.
要点としては分布関数 (書いてるほうとしては単なる密度関数のつもり)
の明示的な定義と数式内での整合性,
さらにこれを二変数 Taylor 展開できるかどうか,
というあたりだろうな.
- しかし他ならぬつぶつぶ粒子化モデリング論者たるこの私が,
小ボスのぎょーむ命令によって
かかるどろどろねばねば流体のスライム化妖怪森林に
からめとられてしまうとは
……
おそるべし,
地球どろねば化を目論む悪の秘密結社・地球ふろんちあ.
私は警告したい.
いつの日か,
皆さんの住んでる平和な街とてふろんちあ流体怪人・流体戦闘員たちによって
流体化されかねないのだと ……
- どろねば森林に関するよりよい説明思いつかぬまま撤退.
1800 研究所発.
普通に乗って
1810 京急杉田発.
特急に乗り換えて
1820 京急上大岡発.
1900 帰宅.
- う,
仕事すすまん.
- 今日の食卓
- 朝 (0725):
米 0.6 合.
ハクサイ・タマネギ・ニラ・シイタケの炒めもの.
- 昼 (1250):
弁当.
米 0.8 合.
朝と同じ.
- 晩 (1920):
米 0.6 合.
朝と同じ.