ぎょーむ日誌 2001-04-18
2001 年 04 月 18 日 (水)
- 0700 起床.
3 時間ぐらい寝た.
まぁ,
その前に 1 時間ぐらい寝てるし
……
- 朝飯・弁当の準備.
朝飯.
シャワー.
コーヒー.
- 0805 自宅発.
晴れ.
0825 東京モノレイル流通センター発.
浜松町の気温 18 ℃.
0845 研究所着.
- さーてと,
今朝も眠いが,
「171 個の計算区画を順番に呼び出していって,
pasoh_simulator に投げ込んでいき,
結果をまとめてくれる『進行とりまとめ役』の作成」
とやらをやってしまわなくては.
- ぢりぢりと「進行とりまとめ役」を書いていく.
- 生態系変動領域の人間が集まって引越しうちあわせ.
15 分ほどで終了.
- 1150 くだんの「進行とりまとめ役」 Perl スクリプトが
できたんで,
ためしに 50ha 調査区内の「眼」をもつ全樹木個体
(30 万本ぐらい?)
について開空度 (らしき指標) を計算してみる.
24 分かかるんだよね.
昼飯でも食おうかな.
- Netnews の fj.unix で「unix って?」という
スレッドが熱い.
琉球大の河野せんせいが
From: kono@ie.u-ryukyu.ac.jp (Shinji KONO)
Date: 17 Apr 2001 02:10:56 GMT
Message-ID: <2055.987473483@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp>
(略)
僕は、
Unix が果たした Internet への貢献に比べて、
マイクロソフトの貢献は何なんだ
って聞いているんです。
それは、
なんにもない
ってのが答えでしょ? パソコン安くなったのって、マイクロソフトが
投資したせいか?
(略)
……
と激怒してみせれば
(「恥も外聞も MSN も捨てて」など名文句も飛び出す),
あさたく師匠が
From: Takuya ASADA <asada@pooh.isoternet.org>
Date: 17 Apr 2001 12:37:31 +0900
Message-ID: <86snj8b3ic.fsf@pooh.isoternet.org>
(略)
「あまりコンピュータやネットーワークを信用してはならない」
ということを、多くの人に知らしめてくれたというのは、偉大な貢献で
ないでしょうか?本当ならば、サーバに相当するマシンなどは安定動作
しなければならないモノですが、Windows のおかげで
「コンピュータはしばしば落ちたり不安定になったりするモノだ」
という認識が一般的に広まり、各種のクレームに対して
「サーバ or ネットワークの不調により…」
といった言い訳ができるようになったのは、管理者稼業をやっている身
としては、非常に有難いことです。
(略)
……
などと韜晦してみたり
……
- 「恥も外聞も MSN も捨てて」に蛇足な解説を加えると
……
1995 年 M$-Window$95 が発売されたおり,
げいつはこれからは (TCP/IP つかった Internet ではなく)
Micro$oft Network
(MSN, M$ 独自の規格) こそが
下々の連中に広まっていくと
公言してはばからなかったのである.
- ところが,
いまや MSN などという規格は誰も使っていない.
ちかごろの同社の宣伝ですら
「Window$95 は『Internet する』ために開発されました」
と歴史を捏造してるそーだ.
そういやー,
1997 年ごろに「Internet 吹き飛ばす爆弾欲しい」
とかいう血迷った発言もあったな.
さすがは門様.
- 50ha 計算実験終了.
おお,
ホントに 24 分 (と 8 秒) で終わった.
とはいえ,
これって樹冠モジュールの個数とか変えると,
要する時間も変わってしまうんで,
目安にしかならんな.
- さてと,
計算結果の 311 万行あまりから
必要な部分を抜き取って,
並べ換えて,
最尤推定プログラムに流し込んでくれるような
スクリプトが必要になってくるな.
- う,
眠い.
- 眠いときは外に出てストレッチをするのがよい,
という経験則を適用.
考えてみるに,
ストレッチというのは「痛ててて」
と感じ始めるところで伸張止めるわけだが,
このようにして全身を「痛めつける」刺激で
眠気がさるのではなかろーか.
- ここの管理者集団から移転後ネットワークに関する
怪しげな通達.
横浜のメイルサーヴァーというのはず
いぶんと不便そうだから,
自分の計算機に qmail でもいれて
メイルサーヴァーにしたほうがよさそうだな.
ばかばかしいが.
そういえば ssh に関する要望はまた無視されたままだ.
どうしようもない連中だな.
- おぢさんたちのメイル連絡の carbon copy 流れ弾が
飛んで来て,
私まで Priceton 行きというハナシが進んでることに驚く.
だって,
今回は発表はこの Pasoh ひとつしかないんですぜ.
私のぶんは無い.
そして「敵地」Princeton は「手ぶら」で
乗り込むにはあまりにも危険なところである.
ここでいう「手ぶら」というのは,
先方で
「何しに来たの?」
と問われたときに,
相手に一切の反論を許さずにそれに返答できるようなモノ,
そういう決め手が無い状態をさす.
- ということで,
Pasoh 計算はやるけど Princeton には行かない,
メイルを出してみる.
- Pasoh 処理系において Dbh なども [m] であつかっていたのを,
直径と直径成長は [cm] で計算することにする.
なんで [m] にしてたんだろう.
- 成長量の分布をちょっと見てみる
……
やっぱり変てこな測定誤差を内包してそうだな.
[奇妙な周期性]
樹木はふつー縮まない,
ということになってる.
この度数分布でゼロより左は
「痩せ」を表す.
もしかしたら多少は痩せるのかもしれない.
それはいい.
しかし,
この奇妙な周期性は
……
|
[開空度ごとき指標の度数分布]
これは,
ある特定のパラメーターのもとでの
計算例です.
|
[DBH と 開空度ごとき指標]
縦軸と横軸のあいだは無相関ではなさそうですが,
サイズ→明るさと
一義的に決まってるわけでもなさそうです.
|
- 1640,
出て来た結果を樹種ごとに
分けて (合計 471 樹種),
最尤推定プログラムなどに
流し込める準備が整った.
さまざまな選抜をくぐりぬけて
個体数は合計 17 万本弱,
か.
- いきなりパラメーター推定の過程に
放りこむまえに,
ちょっと gnuplot で散布図とか描いてみるかな.
- 1730.
グラフ描画スクリプトできた.
動かしてみる
樹種ごとに太さ-成長量関係がでる.
全部で 471 枚もあるので
見るのはたいへんである
……
100 枚ほどで挫折.
今年 2 月の中ごろに下請け解析やった
Sebangau 調査区で使ったやつと似たような
関数型を使ってみるか.
- 1758 研究所発.
進路北東.
進出距離約 2800 メートル.
目標銀座一丁目.
今晩はルテアトル銀座で
「2001 年宇宙の旅」
の新世紀特別版とやらを見るのである.
第一京浜 (国道 16 号すなわち東海道)
に沿って歩いていく.
銀座は初めてである.
- クラークの小説「2001 年宇宙の旅」はずっと昔に読んでしまったし,
続編「2010 年」も読んだから
話のスジは全部わかってる
……
しかし映画では見たこと無かったんですよ.
ディスカバリー号やオリオン号やヒトザルが
動いてるところ見てみたーい.
せっかく独房近くの映画館でやるって言うんで
見に行くことにしたのである.
- 1823 銀座北端のルテアトル銀座到着.
浜松町から歩くと約 25 分か.
開演まで一時間あるので
そのへんをふらふらと歩き,
コンヴィニエンスストアーで
パン・コーヒー調達.
- 映画館に戻り入場する.
毎週水曜日は特別料金 1000 円.
もちろんこれを狙ってきたのである.
1910 ごろ場内に入る.
観客は 100 人ぐらいか.
何故か若い女性が半分ぐらい.
うーん,
おねーさんと「2001 年宇宙の旅」の関係とは?
[ディスカバリー号]
全長 1.5 m ぐらい
(縮尺 1/100 ?)
の巨大な模型.
映画館に飾られていた.
ほかにも国際宇宙ステイション (ISS)
の模型 (これは NASDA 提供)
などもあり.
|
- 1920 本日最後の上映開始.
「ツァラトゥストゥラはかく語りき」
月-地球-太陽の串刺し視点
……
おおお.
- 2200 終了
……
いやぁー,
たまげた.
たしかに特撮もスゴいが,
そういうところに莫大な費用をかけた
唯一の目的は監督が好き放題やりたいだけ,
と思えてしまうところが
……
キューブリック監督の映画って,
これと「博士の異常な愛情」しか見たことないけど,
偏執的な航空宇宙まにあ,
なんだろうね.
- 「博士 ……」の戦略爆撃機 B-52 操縦席
(当時は機密だった)
の「でっちあげ」 detail なんかも凄かったけど,
こっちにいたっては
「人類の夜明け」の最後でヒトザルが骨を投げてから,
映画の終りのほうで
ディビット=ボウマン船長が
木星軌道上の巨大モノリスに吸収される場面まで,
ずーっと「それ」ばっかりなのである.
いやはや.
- もーホントにやりたい放題というか
……
地球周回軌道上の宇宙ステイションとパンナム航空
(我々の世界では経営不振のため 1991 年営業停止) の
宇宙旅客機オリオン号がドッキングする場面ありますよね.
最初にステイションが出たときに
「あれ?
何でドッキングヤードまで必要も無いのに
くるくる回ってんの?」
と思ってたら
……
あああ,
「美しく青きドナウ」の旋律にのって
赤道上空の軌道を周回しつつ
オリオンとステイションが対面して完ペキに同期した自転を
……
凄まじくカッコいい
(けど冷静に考えると意味不明な)
こういう場面を撮りたいがためだけに
……
うーむ.
- それはともかく,
この映画にやたらと多いのが食事と
コクピットの情景である.
食事の場面は環境の変化を表す,
と見た.
ヒトザルについては「道具」使用前と使用後.
これはまだ分かりやすい.
- しかし,
その後はひたすらにまにあっくな気がする.
まず,
ヘイウッド=フロイド博士の
月面裏側ティコ=モノリスに至る旅路を追うと
……
最初のステイションはネズミ車式 (遠心式)
で重力作ってるんでふつーっぽいもの.
地球→月連絡船内は無重力なので
みじめなチューブ食.
月面探査船内では月の重力 1/6 G が作用してるので,
またふつーな食事.
そしてディスカバリー号内.
この木星探検船の居住区も遠心式なんだけど
回転半径短い→低重力なんで
ボウマンとプールはペイストみたいなものを
トレイに乗せて食ってるわけだ
……
ということ表現したかったのではないでせうか
(ボウマンの最後の食事はよくわからん).
- いろいろな宇宙船の操縦席の場面ばかり何度も出て来て,
しかも毎回のようにドッキング用十字線が
ディスプレイに投影される,
ってのは
……
これもやっぱりキューブリックの趣味なんだろうね.
戦略爆撃機映画のほうでもこういう細部にこだわっていたし.
いやー,
なんか友達になれたような気がする.
- この映画の難解なスジについては
いろいろと高尚な哲学的解釈ある.
それらを無視するわけではない.
しかし,
私などには,
監督が撮りたい場面ばかり
夢中になって撮っていったあげくに,
もうそれによけーな
「説明」つけるのが面倒になったから
観客が見てもわけのわからぬ展開にした
……
と思えてしまうなぁ.
だってクラークの小説のほうは
明確なスジがあるのに,
キューブリックはあえてそれを放棄しちゃったんですよ
……
まぁ,
どうでもいいんですが.
- ともあれ,
このおでっせいを 1000 円で劇場のスクリーンで
見ることできたんで,
私としてはかなりトクした気分になりました.
しかし,
予備知識まったく無いヒトがこの映画見たら,
ホントにまったくわけわかんないのではなかろーか.
「最初から最後までわかんなかったー」
というおねーさんの声も終演後に聞いたような.
- 2216 都営浅草線宝町発.
2240 京急平和島着.
ちょっと雨降ってるな.
2250 帰宅.
- 2001 年雑感つけたし.
30 数年前のこの映画と現在の
技術ギャップをもっとも感じるのは計算機の扱いである.
つまり,
当時は「2001 年にもなれば計算機もずいぶんと進歩するだろうから,
HAL9000 みたいな
『絶対に間違えない』ような素晴しいものだって作られるかも」
という期待があったわけだ.
ところがところが,
今日の fj.unix からの引用からも分かるように,
2001 年現在の計算機でハバをきかせてるのは
「コンピュータはしばしば落ちたり不安定になったりするモノだ」
という認識を人々に徹底せしめるような
ソフトウェアなんだよね
……
いやいや,
そうではなくて,
あのボウマン船長 HAL 破壊の場面は
「OS 不安定になったから再フォーマットして再インストール」
だったのか.
- 今日の食卓
- 朝 (0710):
米 0.4 合.
味噌汁の残りで雑炊.
- 昼 (1220):
弁当.
米 0.8 合.
豚肉麦酒煮の残りを汁ごと投入した炊きこみ飯.
こうすると豚肉は蒸されて
かなり柔らかくなり,
かつラードは飯に吸収 (?) されるので,
弁当としては好適である.
- 晩 :
映画館のロビーでくるみパンをかじる.
帰宅してからうどんを茹でて食べた.