ぎょーむ日誌 2000-06-08
2000 年 06 月 08 日 (木)
- 0615 起床.
晴れ.
- 0725 自宅発.
ゴミを出す.
0745 東京モノレイル流通センター発.
0800 研究所着.
- 例の HDF という
三つの三次元配列とひとつのテキストテイブルからなる
奇っ怪なデーター構造に取り組む.
どうやらいつもお世話になってる
ImageMagick
のツール群も HDF に対応するようだ.
- ところが ImagemMagick をコンパイルするときに
configure でちゃんと HDF 対応を認識させなければならぬ.
北大理学部の Vine-2.0 置場から
(私のはまだ Vine-1.1 なんだけど srpm なら問題あるまい,
ということで)
ImageMagick-4.2.9-1.src.rpm
をとってきて,
もののためしとて
rpm --rebuild --clean
しようとすると
chown
が
-h (--no-dereference)
に対応してませーん,
というヒトの神経を逆なでするようなこと言って
すぐに仕事を投げてしまう.
- じゃあ,
chown ってどのパッケイジに含まれていたっけ,
と
rpm -qf chown
してみると
fileutils
であることがわかった.
これは gnu の fileutils ですね.
しょーがないんで,
やはり Vine-2.0 置場から
fileutils-4.0_jp-7.src.rpm
拾って来て rpm --rebuild --clean しようとしても,
今度は
automake
だの
autoconf
だのが古くてダメだよーん,
とか言って動こうとはしない.
なんてやつらだ.
- ちくしょうちくしょう,
と思いつつ automake と autoconf は
gnu のディレクトリーから「生」.tar.gz を取って来て,
古き良き ./configure, make, make install
三段攻撃で直接放りこんでやった.
これで fileutils-4.0 が rpm --rebuild できるようになった.
- 今日も甲山さんが来られる.
隣の区画で甲山さんは
(よりによって)
E*cel なんか駆使して
passage growth distribution の平均値なんか計算して,
DeltaGraph なんかで作図しておられる.
ま,
アプリケイションソフトウェアはともかく,
各サイズにおける分布の平均値を求めても,
あまり使いどころがないなあ,
と気づく.
- コレで個体の履歴線なんかがひける,
ということだけど,
そういうことに使うなら
各サイズにおける平均値はほとんど意味がない.
本人も言うように,
それは
「自己相関 1 の樹木たち」という特殊な世界で
(これは非現実的かもしれないけど
論理的には無矛盾なので,
ここでは全く問題ない),
「平均的な成長経路」というやつを
計算せねばならぬというなら
(何の役にたつのか知らんけど),
「平均的な速度をつなぎあわせた経路」
を計算するのは間違いで
「すべての経路を計算しておいてからそれらの平均をとる」
という操作が正しい.
ま,
これは後で気づいたんで,
自分のために
忘れないようにメモしてるわけだ
(またこーいう議論せねばならんのだろーな).
- さーて,
いよいよ ImageMagick をやっつけようとするも,
HDF のライブラリーは認識しないは,
いつものごとく PerlMagick でコケまくるは
……
根性がつきてしまったので ImageMagick 導入はいったん挫折.
- 隣の区画からの圧力を感じたんで,
以上のような作業と並行しつつ,
しょうがないから
pasoh シミュレイターの改良にも着手する.
改良の主眼は「樹木個体」と「観測点」の分離である.
- 過去のヴァージョンとは互換性ない HDF5 なんかを
昨日コンパイルしてみたんだけど,
HDF というマイナーな世界にあってすら,
どうもこいつは誰からも相手にされていない (?)
ダメなやつらしい.
そこで最も普及してるように見える
HDF4.1r3
の tar 玉をやはり北大理学部から拾ってきて
コンパイルをやりなおす.
Vine に入れる場合は ./configure に
--prefix=/usr --exec-prefix=/usr
なんかをつけてやらんといかん
(というか,
そのほうが面倒が少ないような気がする).
- 一難さってまた一難で,
この HDF4.1r3 というライブラリーをコンパイルするには,
まことに脱力させられることに g77 が必要なのである.
知らない人のために注釈しておくと
g77 とは Fortran77 コンパイラーだ.
やはり HDF とは気象学関係の
死ぬまで Fortran に貞操捧げると誓った人々の間でのみ
流通する規格なんじゃなかろーか.
ネット上にも資料ないし.
- 東京に遠島になってもお世話になりっぱなしの,
かとー大先生の ek ブランド rpm パッケイジ集から
gcc-g77 を取ってきて rpm -Uvh.
えらく時間かかったけど
(HDF5 のときよりはずいぶんと短かったが)
HDF4.1r3 のインストールに成功.
- さーてと,
もいちど ImageMagick を rpm --rebuild しようか
(今度はただしく HDF ライブラリーとリンクするだろ)
と思ったんだけど,
私の非力な ThinkPad560E (クロック数 166 MHz) では
ImageMagick のような巨大なパッケイジのコンパイルは
時間かかり乏しい資源食いつぶされる.
「裏」で pasoh シミュレイター直す作業やってるんだけど,
vi の動きもみょーにカクカクしてしまう.
そこで困ったときの <蒼龍> だのみ,
ということでコンパイル作業は北大地環研 A 棟 8 階に
移されたのである.
- 一方で pasoh 改良のほうは,
意外と面倒なことになっている.
いままでのシミュレイターでは
「森の中に植物があって,
植物が光量の観測点を持っている」
というモデリングであった.
ぢつはこれは良くない
(拡張性に乏しい)
やり口で,
より良い設計は「森は植物たちを『持ち』,
かつ森は観測点たちを『持ち』,
植物と観測点は森を介在して情報のやりとりをする」
というふうにするほうがよい.
こうすると植物個体の存在とは無関係に
観測点を設置するのが容易になる.
- 昼飯として準備してきた弁当は
晩飯として食うことにして,
甲山さんともども
近くの喜多方ラーメン屋に行く.
数分行列.
うーむ,
東京おひす街の風習ってやつですかね.
- さて <蒼龍> に移った
コンパイル・パッケイジング作業なんだけど,
HDF4.1r3 の構築でいきなりコケている.
色々と試してみるうちに
コンパイルエラーはソースコードとは無関係であるらしい,
と判明.
ek ブランドの最新の gcc コンパイラーは
Dual Pentium III と相性がよろしくないらしい.
しかし,
そこは用意しゅーとーなかとー先生であり,
ひとつ前のヴァージョンの gcc パッケイジ群も
ちゃんと残されている.
せっかく rpm -Uvh した新しいコンパイラーを捨て,
古いやつらに入れ直す.
- Yahoo のオークションで昨日から密かに狙っていた
PentiumIII 450 MHz で 10 万円のノート PC なんだけど,
出品者がしめきり 4 時間前になっていきなり
ワケのわからんこと書いて自分で取り下げてしまった.
何を考えてるんだ.
ま,
おかげで
ヘンな人だとわかったんで助かったのかもしれないけど.
あーあ,
ThinkPad560E 代替機
どうしよう.
- ここまでに
すでにコケまくっているんで,
HDF4.1r3 とか,
それとリンクさせた ImageMagick の rpm 化なんかは
問題なく完了した.
なにしろ 500MHz + 500MHz の <蒼龍> に
やらせてるんで,
ほんとにあっという間にコンパイルしてくれる.
しかも PerlMagick なんかも
うまく作ってくれた.
涼しい (であろう) 札幌在住の計算機から,
流刑地である武蔵の国に rpm 化した ImageMagick を
転送して,
rpm -Uvh.
NASA から観測衛星のデーターを HDF 化したものを
ダウンロードしてきて,
display してみると
……
おお,
とりあえず見ることはできるようになった.
- 1500 ごろ DeltaGraph で満足のいく作図ができたらしい
甲山さんが札幌に戻ることに.
その前に
浜松町駅ちかくのドトールコーヒーで
カフェラテ (210 円) をご馳走になる.
なんでも今日は東京では大がかりな葬式があるとかで,
空港とか警戒厳重なんじゃなかろーかと心配しつつ,
梅雨のない蒸し暑くない土地に帰られた.
- 屋久島のよくわからんシンポジウムに参加するだけ参加しろ
という案内が来る.
再来週か.
- pasoh シミュレイターの改良は
結局のところ各樹木が
自分に関係のある観測点の id を知ってる,
というふうにしてみる.
なんかダルいかんじがするけど,
観測点の pointer や reference を持たせるのも
バカバカしいような気もしたんで.
たいていの動態モデルでは
観測点群は各時刻ごとに消滅と生成を繰り返すんだから,
まあこうしよう,
と.
あ,
やっぱり pointer にしたほうがいいかな.
- 1830 研究所発.
1845 東京モノレイル浜松町発.
小雨ぱらつきはじめる.
1915 帰宅.
- 今日の食卓
- 朝 (0640):
ウニ飯と味噌汁.
いきなり何なんだと思われるかもしれないけど
……
昨晩の海鮮居酒屋でウニがあまってしまって
(プリン体おそれる甲山さんがあまり食わなかったから),
弁当箱にいれて回収したのである.
そのウニ,
さすがにナマで食う気にはなれなかったけど,
火を通せばいいかと思って
ウニ飯にしたのである.
米を研ぎ,
ウニと昆布を入れて麺つゆを少したらす.
あとはふつうに炊くだけ.
まあ,
こういうのは失敗なく作れる.
- 昼 (1240):
第一京浜をはさんで住友浜松町ビルのむかいにある
喜多方ラーメン屋 (名前失念).
メンマラーメン (680 円).
麺が札幌ラーメンより太い.
コシがあって麺はおいしい.
煮ブタもブタ肉のうまみが感じられる
ひかえめな味付けがなくてなかなか.
しかしながら,
スープがどうにも塩辛かった.
- 晩 (1920):
この弁当だいじょうぶだろうか,
と朝作ったウニご飯・野菜炒め弁当を食べる.
それから味噌汁の残り.