ぎょーむ日誌 2000-04-03
2000 年 04 月 03 日 (月)
- 0730 起床.
曇り.
- 1030 自宅発.
1048 JR 琴似駅発.
大学生協の書籍部など寄ってみる.
しかし何も買わずに出る.
1130 研究室着.
- ThinkPad の AC アダプター忘れて
困ってしまう.
結局,
今日帰省される牧さんから Exceed を貸していただく.
- とはいえ,
なぜか簡単なプログラミングが遅々として進まず.
うーん,
いまだにポスト学会大会脱力状態が継続していると
診断せざるをえない.
- オブチ君入院とかどうでもよいニュースなど見る.
- そう言えば,
メキシコのカリフォルニア湾遭難事件の報道は
日米ともにここ数日すっかり終息したカンジだ.
今日は死亡確認された二人の教授の葬儀とのこと.
甲山さんも午前中に出かけていった.
- 今回の日米報道はまったく対称的なものであった.
まとまったニュースソースとしては,
UC Davis (http://www.ucdavis.edu/) の
ニュースクリップと
京都新聞 (http://www.kyoto-np.co.jp/) の
詳報.
- アメリカ側は「生態学者の事故死」が報道の焦点であり,
死んだのは
「どのような研究をしていた生態学者であったのか」
といったことが具体的な記述がなされていた.
Sacramento Bee のような地方紙であっても,
長い解説記事がネット上で
読めるようになっており
(これが実際に紙上に掲載されたか
どうかはわからないんだけど),
科学記事として読んでみるとその質は明らかに
日本の全国紙よりも卓越してる.
あちこちから何人もの
生態学者のコメントを集めてきて
「遭難した人たちは (日本人も含めて)
それぞれ何を専門に研究していたのか」
が
一般読者にも
よくわかるよう構成されている.
- 一方で,
日本の新聞におけるこの事件報道の焦点は
「悲嘆にくれる家族」
というやつである.
これが最重要事らしい.
わざわざ遭難者の自宅の様子を描写してみせるのが
価値ある新聞記事,
そういうことなのだろう.
死んだのが研究者であったかどうか,
そんなのは
まあどうでもよい問題らしい.
- 新聞記事だけでなく
大学というか組織の対応も歴然と異なるなあ.
UC Davis だと
大学のトップペイジから
すぐにたどれるペイジに
スポークスウーマンの毎日の声明文や
ニュースクリップなど
詳しい情報を逐一更新公開していったのに対して,
京都大学のトップペイジ (http://www.kyoto-u.ac.jp/)
は今に至るも
何事もなかったかのような有り様だ.
組織として
衆人監視の WWW 上で
情報公開やってるんだという
意味をちゃんと理解してるんだろうか.
教官など何人死んでも
大学本部としては知ったことではない,
という意志表示だと受け取られるよ,
それは.
本音はそうであっても
建前としてはまずいんじゃないの.
- UC Davis の (少々あやしげな印象与える) 学長みたいに
``期待されている役割を期待どおりに演じて見せる''
程度の演技力もないのかな.
役職づきで高い給料取ってるんだったら,
それぐらいはやってくれよ.
ロナルド=レーガンってワケのわかんない大統領がいたけど,
1986 年のチャレンジャー爆発事故直後の
演説だけはまことに見事なものであった.
親分ってのは
こういう ``役者'' でもあるはずなんだがなあ.
- 生態研センターのサイトでは
さすがに
毎日数行ずつ
関連情報を追加していくペイジを作っているが.
だけど
対策本部の広報担当のメイルアドレスぐらい書いといてよ.
- 遭難慣れしていやがるというか現実直視ですな,
メリケンな人々は.
事故経過から 24 時間経たないうちに
行方不明者に対して ``believed dead'' なる表現
が大学の声明文中で用いられた
(これは間もなく ``presumed dead'' になった).
しかるに,
京都新聞の報道によれば,
生態研センター長は現在もまだ生存者いると
信じているそうだ.
科学者として何か根拠があって言ってるのか,
それとも単なる願望なのか.
- そのついでに
「注意しようといってたのに」
「人事はどうしよう」
「これからセンターは」
といった内輪の話を
わざわざ開陳しておられる.
何ゆえなのか理解はできないんだけど.
そう答えるほうも答えるほうだけど,
こういう談話を引き出して公開するのは
聞き手 (報道側) にも
半分ぐらいは責任あるんじゃないのかな.
- 遭難現場で働く合州国の組織は
強引かつ取り繕わないなあ,
とも思った.
沿岸警備隊 (日本の海上保安庁に相当) は
事故者に合州国市民が含まれていれば
他国の領海の上に
飛行機やヘリコプターなんかを
ぶんぶん飛ばすのに,
納税者の遺体の回収終われば
まだ日本人行方不明者がいても
さっさと引き上げてしまう
(やはり納税者を恐れているのか).
日本近海で
同様の事故があったら海上保安庁や自衛隊は
どう行動するだろうか.
- ……
などとやくたいもないこと書いてるうちに,
夜になってしまった.
われながら
何やってんだか.
莫迦だなあ.
- 1820 研究室発.
1841 JR 札幌駅発.
1910 帰宅.
- 今日の食卓
- 朝 (0730): 昨晩の残り.
野菜ビーフシチュー.
- 昼 (1220): ニセコで残したパンを
お茶部屋で食べる.
- 晩 (2100): 朝と同じ.