計算機とものごとの理解

TeX を開発したスタンフォードの計算機科学者Donald E. Knuth が1982年の インタビュウでこのように答えました.
何かを計算機で自動化しようとき,計算機が複雑な仕事を肩代わりしてくれる ようになったということよりも,その自動化しようとする過程で得られた知識の ほうに価値がある.
なぜなら……
むかしのことわざに「だれかに教えられるようになるまでは 学んだことにならない」とあるが,これからは「計算機に教えられる ようになるまでは学んだことにならない」となるだろう.これが学ぶ ということの秘訣だ.計算機というのは理解の程度を確かめるのに とてもいい.「残りは常識だ」といってごまかすことができない.……

<文献> 有澤誠(編),1991.「クヌース先生のプログラム論」. 共立出版(ISBN4-320-024546-6)


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