Date: Wed, 30 Jul 2003 21:34:46 +0900 From: Shigeru Mase Subject: [stats:1013] 日本語化 R を組み込んだ KNOPPIX-jp 公開のお知らせ To: stats@ism.ac.jp, kaiin@jss.br.jp 東工大の間瀬です。このお知らせは STATS と JSS 双方に送ります。 重複して受け取られた方はご容赦下さい。 また一部物好き会員向けの内容であい済みません。先に S 互換のオープン ソースフの統計解析システム R の一部日本語化のニュースを STATS に流 しましたが、その後の改良も含んだ日本語化 R (postscript 関係等まだ不 完全な所があります)を収録した KNOPPIX-jp を長崎大学の谷村晋さんが作 成し、公開して下さいました。すでに御承知かも知れませんが、KNOPPIX と は Linux のディストリビューションの一つで、一枚の CDROM に圧縮した 1.6GB ほどのソフトが収められております。Debian GNU/Linux ベースでデスクトップ には KDE が使われております。これはもともとドイツ生まれですが、産業技術 総合研究所の須崎有康さんが、ほぼ完璧な日本語化を施したものを KNOPPIX-jp という名前で公開されております。今回の谷村さんの CDROM イメージは総容量 の関係から、KNOPPIX-jp から一部ソフトを削除の上、日本語化 R を組み込ん だものです。 KNOPPIX の特筆すべき特色は、 (1) インストール不要。CDROM 起動可能で、HD を使用しないため、終了後は MS Windows 等の本体のソフトには一切後が残らないので、安心して試すことが 出来る、 (2) ハードウェアの認識能力が抜群で、比較的最近のパソコン(特にデスクトップ タイプ、ノートパソコンは一部起動時に対応パラメータを入力する必要)なら 自動的に KDE デスクトップまで立ち上がり、DHCP が接続されていればそれも 自動的に接続してくれる、 (3) ほぼフル装備の Linux + KDE 環境が手間無しで実現、 です。私は講義等で学生に実際に統計処理を体験させるためには、この KNOPPIX-jp + R-jp が究極的な選択肢ではないかと考えております。CDROM 一枚配っておけば大学や家庭のパソコンで一切のインストール無し、OS破壊の トラブル無しで使用させられるからです。トラブル覚悟なら、パソコンの HD に組み込むことも出来ます。 ご関心のある関係者は一度お試し下さい。なお、総量で 700 MB近い CDROM イメージですので、サーバーに負担をかけぬようご配慮下さい。筑波大学に ミラーがありますが、日本語化 R を組み込んだ KNOPPIX-jp がミラーされる のは今しばらく時間がかかる予定です。なお、今日公開されたばかりですので、 人柱覚悟の方以外は、もう少し待たれた方が安全かも知れません。当然ですが、 お手もとで CDROM に焼くことが出来ねば、ダウンロードしても無意味です。 フリーなソフトばかりを使用していますので、GNU GPL に従う限り、焼いた CDROM を配布するのも自由です。 すでにフリーの数式処理ソフトMacsyma 等の数学ソフトを組み込んだ KNOPPIX-jp が存在し、数学会会場でも配布されたと耳にしております。 長崎大学 URL は http://shakan2.tm.nagasaki-u.ac.jp/~umusus/R-KNOPPIX/ です。なお RjpWiki (URL http://www.okada.jp.org/RWiki/) には関連情報が あります。筑波大学ミラーや、産業技術総合研究所の URL も紹介されております。 PS. もし御覧の方で、関係 ML にこの記事を転送を希望される方がいらっしゃい ましたら、ご自由にどうぞ。