Date: Mon, 10 Sep 2001 16:57:18 +0900 From: MINAKA Nobuhiro Subject: [biometry:1966] 第9回計量生物セミ ナー「生物の部」:演者と演題 To: biometry@ml.affrc.go.jp, evolve@ml.affrc.go.jp BIOMETRY / EVOLVE reader 諸氏: 三中信宏(日本計量生物学会)です。 計量生物セミナーの「生物の部」の演者・演題は下記の通りです。 --- fwd msg --- 第9回計量生物セミナーのお知らせ ・日時:2001年10月12日(金)13:00 〜 10月13日(土)12:00 ・場所:富士教育研修所(静岡県裾野市下和田656,Tel: 0559-97-0111) ・趣旨ならびにプログラム 「生物の部」 テーマ: Bioinformatics: ゲノム情報による遺伝子の探索,機能予測, 集団構造と進化の推定 オーガナイザー:岸野洋久(東京大学農学部) 【趣旨】  生物の部ではバイオインフォーマティクスをテーマに取り上げます。数々の生物に ついてゲノム情報が整備されて来るにつれ,データベースから遺伝子やモチーフ,た んぱく質の立体構造に共通する特徴を抽出し,遺伝子ネットワークを再構成すること ができるようになって来ました。比較ゲノムの考え方により,遺伝子の機能に関する 情報を格段に広げる努力がなされています。ゲノム上に数多く配置されたマーカーと の連鎖の強さを測ることにより,病気関連遺伝子や有用形質決定遺伝子の位置を絞り 込み,その遺伝メカニズムを推定する方法も充実して来ました。高度に多型なマーカ ーはDNA指紋として裁判にも用いられ,野生生物の群れ構造や植物の有効花粉飛散距 離を推定するなど,保全生物学にも利用されています。また一方で,社会的重要性か ら数多くの配列が集積されて来ているインフルエンザウイルスやエイズウイルスを中 心としたウイルスのデータは,時系列的に抽出されたもので,宿主適応のプロセスを 知る上で貴重な情報を提供します。40億年前に生命が誕生してから現在に至るまでに ゲノムに刻まれた進化の足跡は,恐らく私たちの予想をはるかに越えて奥深く,複雑 に絡み合っていることでしょう。  ゲノム情報科学のさまざまな分野で活躍されている方々を講演者にお迎えしました 。先生方には分子進化,集団遺伝と保全遺伝学,連鎖解析などゲノム情報から生物集 団と遺伝構造を推測し,その進化の構造を捉える試みを,ご自身の研究を中心として ,世界の動きを踏まえてじっくりご紹介していただきます。バイオインフォーマティ クスを多面的に捉える場を提供したいと考えています。この分野にご関心をお持ちの 方は是非ご参加下さい。 【プログラム】 10月12日(金) 13:00-13:05 開会の挨拶 13:05-14:00 阿久津達也(東京大学医科学研究所) 「バイオインフォマティクスのためのスコア関数学習アルゴリズム」 14:00-14:55 鬼塚健太郎(松下技研株式会社) 「タンパク質構造解析:特徴抽出と予測」 14:55-15:10 休憩 15:10-16:05 北田修一(東京水産大学) 「集団の遺伝的構造の推測:経験ベイズと過分散」 16:05-17:00 徐 泰健(総合研究大学院大学) 「ウイルスの宿主適応:サンプリング,分子進化,集団遺伝の統合」 10月13日(土) 9:00- 9:55 林 武司・美川 智(農業生物資源研究所) 「家畜における遺伝解析:QTL解析から候補遺伝子の単離へ」 9:55-10:05 休憩 10:05-11:00 前田美紀(農業生物資源研究所) 「実験生化学の立場から見たバイオインフォマティックス −ある酸化還元酵素に関する研究の一例−」 11:00-11:55 矢田哲士(東京大学医科学研究所) 「ゲノム配列からの遺伝子発見」 11:55-12:00 総合討論および閉会の挨拶 --- end of msg --- ----- ** 三中信宏 / MINAKA Nobuhiro / 農環研・生態システム・環境統計ユニット